“御玉杓子”の読み方と例文
読み方割合
おたまじゃくし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかしてまた浩さんの運命である。蠢々しゅんしゅんとして御玉杓子おたまじゃくしのごとく動いていたものは突然とこの底のないあなのうちに落ちて、浮世の表面からやみうちに消えてしまった。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
すういきおいである。勢を生む所は怖しい。一坪に足らぬ腐れた水でも御玉杓子おたまじゃくしのうじょうじょく所は怖しい。いわんや高等なる文明の御玉杓子を苦もなくひり出す東京が怖しいのは無論の事である。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)