“絹地”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きぬじ81.8%
きぬぢ18.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのむすめは、がさをりてさしてみました。そして、あおぎますと、うすい絹地きぬじをとおして太陽たいようひかりが、まばゆく、かおうえうつるようながしました。
日がさとちょう (新字新仮名) / 小川未明(著)
私は先年、秋田県の花輪はなわ町の物屋ものやたのんで、絹地きぬじにこの紫根染しこんぞめをしてもらったが、なかなかゆかしい地色じいろができ、これを娘の羽織はおりに仕立てた。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
わざ慇懃いんぎん應接あしらうて、先生せんせい拜見はいけんとそゝりてると、未熟みじゆくながら、御覽下ごらんくださいましとて、絹地きぬぢ大幅たいふくそれひらく。
画の裡 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その都度つど御米およね眞丸まんまるふちけたぎんつきと、絹地きぬぢからほとんど區別くべつ出來できないやう穗芒ほすゝきいろながめて、んなものを珍重ちんちようするひとれないとやうえをした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)