絹地きぬぢ)” の例文
わざ慇懃いんぎん應接あしらうて、先生せんせい拜見はいけんとそゝりてると、未熟みじゆくながら、御覽下ごらんくださいましとて、絹地きぬぢ大幅たいふくそれひらく。
画の裡 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その都度つど御米およね眞丸まんまるふちけたぎんつきと、絹地きぬぢからほとんど區別くべつ出來できないやう穗芒ほすゝきいろながめて、んなものを珍重ちんちようするひとれないとやうえをした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
御免ごめん。」とひざすゝめて、おもてにひたとむかうて、じつるや、眞晝まひるやなぎかぜく、しんとしてねむれるごとき、丹塗にぬりもんかたはらなる、やなぎもとくゞもん絹地きぬぢけて、するりとくと
画の裡 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)