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運
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うん
ふりがな文庫
“
運
(
うん
)” の例文
運
(
うん
)
がわるいのだ、まがわるいのだ。若くて
死
(
し
)
ぬ人もいくらもある世の中だ。あきらめねばなるまい。あきらめるよりほかに道はない。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
ぼくは
運
(
うん
)
がよかったよ。こん夜は
泊
(
と
)
めてもらいたいね。ひさしぶりにゆっくり
眠
(
ねむ
)
りたいんだ。ベッドを
血
(
ち
)
でよごしてすまなかったね。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
黒と赤との着物を着たイイナはジプシイ
占
(
うらな
)
いをしていると見え、T君にほほ
笑
(
え
)
みかけながら、「今度はあなたの
運
(
うん
)
を見て上げましょう」
カルメン
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
家に帰るべきわが
運
(
うん
)
ならば、強ひて
止
(
とど
)
まらむと
乞
(
こ
)
ひたりとて何かせん、さるべきいはれあればこそ、と
大人
(
おとな
)
しう、ものもいはでぞ
行
(
ゆ
)
く。
竜潭譚
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ガンたちは、
運
(
うん
)
よく、けわしい
絶壁
(
ぜっぺき
)
の下に、みんながいられるくらいの
砂地
(
すなじ
)
を見つけました。前には川がゴウゴウと流れています。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
▼ もっと見る
「
運
(
うん
)
は
寝
(
ね
)
て
待
(
ま
)
て。」ということわざがあるから、きっと、そのうちにいいことがまわってくるにちがいないと、
兄
(
あに
)
は
信
(
しん
)
じきっていたのです。
くわの怒った話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
お
前
(
まえ
)
がこの
世
(
よ
)
で
運
(
うん
)
の
悪
(
わる
)
いのは、みんな
前
(
まえ
)
の
世
(
よ
)
で
悪
(
わる
)
いことをしたむくいなのだ。それを
思
(
おも
)
わないで、
観音
(
かんのん
)
さまにぐちをいうのは
間違
(
まちが
)
っている。
一本のわら
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「
選
(
よ
)
りに
選
(
よ
)
つて
奴
(
やつ
)
が
落
(
お
)
ちるなんてよつぽど
運
(
うん
)
が
惡
(
わる
)
いや‥‥」と、
一人
(
ひとり
)
はまたそれが
自分
(
じぶん
)
でなかつた
事
(
こと
)
を
祝福
(
しゆくふく
)
するやうに
云
(
い
)
つた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「しばらくの
間
(
あいだ
)
、またもとの
鏃鍛冶
(
やじりかじ
)
にばけて、
世間
(
せけん
)
のなりゆきを見ているとしよう。そのうちには、なんとかいい
運
(
うん
)
がひらけてくるだろう」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さいきん、
福
(
ふく
)
の
皮
(
かわ
)
をかぶった子どもが生まれました。こういう子どもは、なにをやってもいい
運
(
うん
)
にめぐまれているものです。
三本の金の髪の毛をもっている鬼
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
いゝやなそれは、
出來
(
でき
)
ない
時
(
とき
)
に
調製
(
こしら
)
へて
呉
(
く
)
れとは
言
(
い
)
はない、お
前
(
まへ
)
さんに
運
(
うん
)
の
向
(
む
)
いた
時
(
とき
)
の
事
(
こと
)
さ、まあ
其樣
(
そん
)
な
約束
(
やくそく
)
でもして
喜
(
よろこ
)
ばして
置
(
お
)
いてお
呉
(
く
)
れ
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
さう
云
(
い
)
ふ
譯
(
わけ
)
でね、まことに
宗
(
そう
)
さんにも、
御氣
(
おき
)
の
毒
(
どく
)
だけれども、
何
(
なに
)
しろ
取
(
と
)
つて
返
(
かへ
)
しの
付
(
つ
)
かない
事
(
こと
)
だから
仕方
(
しかた
)
がない。
運
(
うん
)
だと
思
(
おも
)
つて
諦
(
あき
)
らめて
下
(
くだ
)
さい。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
そればツかりぢやアない、まア
此
(
こ
)
の
明治世界
(
めいぢせかい
)
にとつては
尊
(
たふと
)
い
御仁
(
おひと
)
さ、
福分
(
ふくぶん
)
もあり、
運
(
うん
)
もあるから
開運出世大黒天
(
かいうんしゆつせだいこくてん
)
さ。
七福神詣
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
下
(
した
)
にゐた
人
(
ひと
)
が
綱
(
つな
)
をひきそこなつて、
綱
(
つな
)
がぷっつりと
切
(
き
)
れて、
運
(
うん
)
わるくも
下
(
した
)
にあつた
鼎
(
かなへ
)
の
上
(
うへ
)
に
落
(
お
)
ちて
眼
(
め
)
を
廻
(
まは
)
しました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
運
(
うん
)
の
星
(
ほし
)
に
懸
(
かゝ
)
ってある
或
(
さる
)
怖
(
おそろ
)
しい
宿命
(
しゅくめい
)
が、
今宵
(
こよひ
)
の
宴
(
えん
)
に
端
(
はし
)
を
開
(
ひら
)
いて、
世
(
よ
)
に
倦
(
う
)
み
果
(
は
)
てた
我
(
わが
)
命數
(
めいすう
)
を、
非業無慚
(
ひごふむざん
)
の
最期
(
さいご
)
によって、
絶
(
た
)
たうとするのではないか
知
(
し
)
らぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
聞
(
きい
)
て大きに
悦
(
よろこ
)
び是迄何事に
依
(
よら
)
ず御
運
(
うん
)
強
(
つよ
)
き吉兵衞樣の
商賣初
(
しやうばいはじめ
)
といひ天神丸の
新艘卸
(
しんざうおろ
)
し
傍々
(
かた/″\
)
以て
御商賣
(
しやうばい
)
は
御利運
(
ごりうん
)
に疑ひなしお
目出度
(
めでたし
)
/\と
祝
(
いは
)
ひつゝ吉兵衞を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
馬鹿を
言
(
い
)
ふな! お前は
乃父
(
おれ
)
のやうに
旋盤細工
(
ろくろざいく
)
を
商業
(
しやうばい
)
にするか、それとも
運
(
うん
)
が
可
(
よ
)
くばお
寺
(
てら
)
の
書役
(
かきやく
)
にでもなるのだ。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
植木鉢
(
うゑきばち
)
、
草花
(
くさばな
)
、
花束
(
はなたば
)
、
植木棚
(
うゑきだな
)
、その
間
(
ま
)
を
靜
(
しづ
)
かに流れるは、
艶消
(
つやけし
)
の
金
(
きん
)
の光を
映
(
うつ
)
しつつ、
入日
(
いりひ
)
の
運
(
うん
)
を悲んで、西へ
伴
(
ともな
)
ふセエヌ
川
(
かは
)
、紫色の波長く恨をひいてこの流
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
月を友なる怨聲は、若しや我が慕ひてし人にもやと思へば、一
期
(
ご
)
の哀れ
自
(
おのづか
)
ら催されて、ありし昔は
流石
(
さすが
)
に
空
(
あだ
)
ならず、あはれ、よりても合はぬ
片絲
(
かたいと
)
の我身の
運
(
うん
)
は是非もなし。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
「お前さんは、ほんとうに
運
(
うん
)
がいい人だよ。もし、あした来たんだったら、もう私たちは帰ってしまっていたからね。道を教えてあげることは、できやしなかったんだよ。」
アラビヤンナイト:04 四、船乗シンドバッド
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
あらしにあってひょうりゅうしているところを、アメリカの
捕鯨船
(
ほげいせん
)
にすくわれ、アメリカで
勉強
(
べんきょう
)
して
運
(
うん
)
よく
日本
(
にっぽん
)
にかえり、
幕府
(
ばくふ
)
につかえ、つうやくとしてのりくんでいたのです。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
ここからそう
遠
(
とお
)
くない
処
(
ところ
)
にまだほかの
沢地
(
たくち
)
があるがね、そこにやまだ
嫁
(
かたず
)
かない
雁
(
がん
)
の
娘
(
むすめ
)
がいるから、
君
(
きみ
)
もお
嫁
(
よめ
)
さんを
貰
(
もら
)
うといいや。
君
(
きみ
)
は
見
(
み
)
っともないけど、
運
(
うん
)
はいいかもしれないよ。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
そんでもまあ
到頭
(
たうとう
)
遁
(
に
)
げもしねえで
居
(
ゐ
)
らつたんだから、
家
(
うち
)
でも
持
(
も
)
つてかれたものからぢや
運
(
うん
)
がえゝのせえ、まあ
晝間
(
ひるま
)
はなんちつても
方々
(
はう/″\
)
見
(
め
)
えてえゝが、
夜
(
よる
)
がなんぼにも
小凄
(
こすご
)
くつてねえ
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
夫婦
(
ふうふ
)
は
困
(
こま
)
つてしまひました。そして、
鳥屋
(
とりや
)
へもつて
行
(
い
)
つて
賣
(
う
)
りました、けれどそれが
運
(
うん
)
の
盡
(
つ
)
きでした。その
嘴
(
くち
)
からの
言葉
(
ことば
)
で、とうとう
二人
(
ふたり
)
は
捕
(
つかま
)
つて、
暗
(
くら
)
い
暗
(
くら
)
い
牢獄
(
ろうごく
)
のなかへ
投
(
な
)
げこまれました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
ぢや、ほんとに
来
(
こ
)
なくつてよかつたね。
来
(
き
)
たら、わたしもやられたかも
知
(
し
)
れない。やつぱりお
寺
(
てら
)
の
坊
(
ばう
)
さんの
言
(
い
)
ふ
通
(
とほ
)
りだ。
親孝行
(
おやかうかう
)
してゐると
悪
(
わる
)
い
災難
(
さいなん
)
にかゝらないで
運
(
うん
)
が
好
(
よ
)
くなるツて、
全
(
まつた
)
くだよ。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
あるいは
斯計
(
かばか
)
りのことあらんは、予め期したることなるにと思い返し、よしよし万一
運
(
うん
)
拙
(
つたな
)
くして
斃
(
たお
)
れなば飲料用の
氷桶
(
こおりおけ
)
になりと
死骸
(
しがい
)
を
入
(
い
)
れ
置
(
お
)
くべしなど、今よりこれを
顧
(
おも
)
えば笑止に
堪
(
た
)
えずといえども
寒中滞岳記:(十月一日より十二月廿一日に至る八十二日間)
(新字新仮名)
/
野中至
(著)
白ガチョウは、
運
(
うん
)
よく、小さいスズキを見つけました。すばやくそれをつかまえますと、
岸
(
きし
)
へもどってきて、ニールスの前におきました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
「は、は、は、は。
運
(
うん
)
のわるい弱虫の忍剣め、つぎの世には
拙僧
(
せっそう
)
のような
不死身
(
ふじみ
)
を持って生まれかわってこい。
喝
(
かつ
)
!
南無阿弥陀仏
(
なむあみだぶつ
)
ッ——」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そうすれば、きっと王女のお気にめしましょう。わたくしどもは、それをもって、
船
(
ふね
)
にのってまいり、
運
(
うん
)
だめしをすることにいたしましょう。
忠義者のヨハネス
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
己
(
お
)
れは
其樣
(
そん
)
な
物
(
もの
)
は
貰
(
もら
)
ひたくない、お
前
(
まへ
)
その
好
(
い
)
い
運
(
うん
)
といふは
詰
(
つま
)
らぬ
處
(
ところ
)
へ
行
(
ゆ
)
かうといふのではないか、
一昨日
(
をとゝひ
)
自家
(
うち
)
の
半次
(
はんじ
)
さんが
左樣
(
さう
)
言
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
たに
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そして、やっと三びき
買
(
か
)
うほどのお
金
(
かね
)
をいただいたとき、
彼
(
かれ
)
は、どんなにうれしかったかしれない。だが、
運
(
うん
)
が
悪
(
わる
)
く
雨
(
あめ
)
が
降
(
ふ
)
り
出
(
だ
)
してきました。
真昼のお化け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
どうしまして、わたしのような
運
(
うん
)
の
悪
(
わる
)
い
者
(
もの
)
は
使
(
つか
)
ってくれる人もありません。ごらんのとおり、もう
幾日
(
いくにち
)
も
何
(
なに
)
も
食
(
た
)
べません。
一本のわら
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
實際
(
じつさい
)
、
運
(
うん
)
のつかない
時
(
とき
)
と
來
(
き
)
たらこれほど
憂欝
(
いううつ
)
な
遊
(
あそ
)
びはないし、
逆
(
ぎやく
)
に
運
(
うん
)
の
波
(
なみ
)
に
乘
(
の
)
つて
天衣無縫
(
てんいむほう
)
に
牌
(
パイ
)
の
扱
(
あつか
)
へる
時
(
とき
)
ほど
麻雀
(
マージヤン
)
に
快
(
こゝろよ
)
い
陶醉
(
たうすゐ
)
を
感
(
かん
)
じる
時
(
とき
)
はない。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
卷
(
ま
)
き恐れ其不敵なるを感じ世に
類
(
たぐ
)
ひなき
惡者
(
わるもの
)
も有れば有る者とます/\心を
傾
(
かたぶ
)
けて兩人とも一味なして寶澤が
運
(
うん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
翁
(
おきな
)
も
姫
(
ひめ
)
もその
細工
(
さいく
)
の
立派
(
りつぱ
)
なのに
驚
(
をどろ
)
いてゐますと、そこへ
運
(
うん
)
わるく
玉職人
(
たましよくにん
)
の
親方
(
おやかた
)
がやつて
來
(
き
)
て、
千日
(
せんにち
)
あまりも
骨折
(
ほねを
)
つて
作
(
つく
)
つたのに、まだ
細工賃
(
さいくちん
)
を
下
(
くだ
)
さるといふ
御沙汰
(
ごさた
)
がないと
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
所
(
ところ
)
が一二
年
(
ねん
)
此方
(
このかた
)
は
全
(
まつた
)
く
自他
(
じた
)
の
差違
(
さゐ
)
に
無頓着
(
むとんぢやく
)
になつて、
自分
(
じぶん
)
は
自分
(
じぶん
)
の
樣
(
やう
)
に
生
(
うま
)
れ
付
(
つ
)
いたもの、
先
(
さき
)
は
先
(
さき
)
の
樣
(
やう
)
な
運
(
うん
)
を
持
(
も
)
つて
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
へ
出
(
で
)
て
來
(
き
)
たもの、
兩方共
(
りやうはうとも
)
始
(
はじめ
)
から
別種類
(
べつしゆるゐ
)
の
人間
(
にんげん
)
だから
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
そののちも学者はいっこう
運
(
うん
)
よくはなりません。悲しみと、なやみにせめつけられ、真善美についてなにをいったところで、おおくの人には、
牝牛
(
めうし
)
にばらの花をくれたようなものでした。
影
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「お
内儀
(
かみ
)
さん、こら
運
(
うん
)
の
惡
(
わり
)
い
者
(
も
)
な
仕
(
し
)
やうありあんせんね」
彼
(
かれ
)
は
憐
(
あは
)
れに
聲
(
こゑ
)
を
投
(
な
)
げ
掛
(
か
)
けた。
彼
(
かれ
)
の
災厄
(
さいやく
)
の
後
(
のち
)
にしみ/″\と
斯
(
か
)
ういふことを
聞
(
き
)
いてくれる
者
(
もの
)
は
内儀
(
かみ
)
さんの
外
(
ほか
)
にはまだなかつたのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
恁
(
か
)
う
成
(
な
)
るのが
定
(
さだ
)
まり
事
(
ごと
)
、……
人
(
ひと
)
の
運
(
うん
)
は
一
(
ひと
)
つづゝ
天
(
てん
)
の
星
(
ほし
)
に
宿
(
やど
)
ると
言
(
い
)
ひます。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ぼくたちが、
湖
(
みずうみ
)
や
沼
(
ぬま
)
のこおりついている土地へやってきたのは、
運
(
うん
)
がわるいんだ。これじゃ、どこからでもキツネがやってくる。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
他人
(
たにん
)
が
聞
(
き
)
けば
適當
(
てきたう
)
の
評
(
ひやう
)
といはれやせん
別家
(
べつけ
)
も
同
(
おな
)
じき
新田
(
につた
)
にまで
計
(
はか
)
らるゝ
程
(
ほど
)
の
油斷
(
ゆだん
)
のありしは
家
(
いへ
)
の
運
(
うん
)
の
傾
(
かたぶ
)
く
時
(
とき
)
かさるにても
憎
(
にく
)
きは
新田
(
につた
)
の
娘
(
むすめ
)
なり
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
運
(
うん
)
よく、そこに立っていた
粉
(
こな
)
ひきの
小僧
(
こぞう
)
がそれを見つけて、とび
口
(
ぐち
)
でもってひきよせました。
小僧
(
こぞう
)
は、すばらしい
宝
(
たから
)
ものを見つけたと思いました。
三本の金の髪の毛をもっている鬼
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
一
時
(
じ
)
、これは
麻雀界
(
マージヤンかい
)
の
論議
(
ろんぎ
)
の
的
(
まと
)
になつたことだが、
麻雀
(
マージヤン
)
が
技
(
ぎ
)
の
遊
(
あそ
)
びといふより
以上
(
いじやう
)
に
運
(
うん
)
の
遊
(
あそ
)
びであることは
爭
(
あらそ
)
へない。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「これほどまでにしても、
金
(
きん
)
の
魚
(
うお
)
がかからないなら、まったく、
俺
(
おれ
)
の
運
(
うん
)
がつきたのだ。」と、
金持
(
かねも
)
ちはつくづくと
我
(
わ
)
が
身
(
み
)
の
上
(
うえ
)
を
悲
(
かな
)
しんだのでありました。
金の魚
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
せんと思ふ折から幸ひ此所にて
行逢
(
ゆきあふ
)
のみか今も今とて御助け
下
(
くだ
)
されたる御慈悲深き御奉行樣御取上あるは
必定也
(
ひつぢやうなり
)
是ぞ
夫
(
をつと
)
の
運
(
うん
)
の
開
(
ひら
)
き
時
(
どき
)
直樣
(
すぐさま
)
爰
(
こゝ
)
にて願はんと心を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「
京都
(
きょうと
)
は
天子
(
てんし
)
さまのいらっしゃる
日本一
(
にっぽんいち
)
の
都
(
みやこ
)
ですし、おもしろいしごとがたくさんあります。わたくしはそこへ行って、
運
(
うん
)
だめしをしてみようと
思
(
おも
)
います。」
一寸法師
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
九州は彼にとって多分な冒険であり、
俗諺
(
ぞくげん
)
にもある——
運
(
うん
)
と
岩茸
(
いわだけ
)
は危ない所にある——というその岩茸を岩頭によじ登ッて
採
(
と
)
ったようなものだが、これから臨む東上には
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
其
(
それ
)
と
同
(
おな
)
じに
日本国中
(
にほんこくちゆう
)
、
何処
(
どこ
)
ともなう、
或年
(
あるとし
)
或月
(
あるつき
)
或日
(
あるひ
)
に、
其
(
そ
)
の
人
(
ひと
)
が
行逢
(
ゆきあ
)
はす、
山
(
やま
)
にも
野
(
の
)
にも、
水
(
みづ
)
にも
樹
(
き
)
にも、
草
(
くさ
)
にも
石
(
いし
)
にも、
橋
(
はし
)
にも
家
(
いへ
)
にも、
前
(
まへ
)
から
定
(
さだ
)
まる
運
(
うん
)
があつて、
花
(
はな
)
ならば、
花
(
はな
)
、
蝶
(
てふ
)
ならば、
蝶
(
てふ
)
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「ああ、どうかして、そんなはなばなしい
運
(
うん
)
がめぐってこないかなあ。」と、もみの木は、とんきょうな声をあげました「それこそ白い
帆
(
ほ
)
をかけて、とおい海をこえていくよりも、ずっとよさそうだ。 ...
もみの木
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
お
前
(
まへ
)
さん
何時
(
いつ
)
か
左樣
(
さう
)
言
(
い
)
つたね、
運
(
うん
)
が
向
(
む
)
く
時
(
とき
)
になると
己
(
お
)
れに
糸織
(
いとおり
)
の
着物
(
きもの
)
をこしらへて
呉
(
く
)
れるつて、
本當
(
ほんたう
)
に
調製
(
こしら
)
へて
呉
(
く
)
れるかえと
眞面目
(
まじめ
)
だつて
言
(
い
)
へば
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“運”の解説
運(うん)とは、その人の意思や努力ではどうしようもない巡り合わせを指す。
(出典:Wikipedia)
運
常用漢字
小3
部首:⾡
12画
“運”を含む語句
運命
運動
幸運
運河
不運
運転手
一等運転士
運動場
運搬
示威運動
天運
運送
戸外運動
運上
運動量
悲運
気運
運行
福運
任運
...