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みやこ
ふりがな文庫
“
都
(
みやこ
)” の例文
かもめは、
都
(
みやこ
)
では、はとがみんなにかわいがられて、
子供
(
こども
)
らから
豆
(
まめ
)
をもらって、
平和
(
へいわ
)
にその
日
(
ひ
)
を
遊
(
あそ
)
び
暮
(
く
)
らしていることを
話
(
はな
)
しました。
馬を殺したからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
わしはあの
優雅
(
ゆうが
)
な
都
(
みやこ
)
の言葉がも一度聞きたい。あの
殿上人
(
てんじょうびと
)
の
礼容
(
れいよう
)
ただしい
衣冠
(
いかん
)
と、そして美しい
上﨟
(
じょうろう
)
の
品
(
ひん
)
のよい
装
(
よそお
)
いがも一度見たい。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
「お
前
(
まえ
)
のような
乱暴者
(
らんぼうもの
)
を
都
(
みやこ
)
へ
置
(
お
)
くと、
今
(
いま
)
にどんなことをしでかすかわからない。
今日
(
きょう
)
からどこへでも
好
(
す
)
きな
所
(
ところ
)
へ行ってしまえ。」
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
復活以後の最初の作品として挙げるべきは、震災前即ち大正四五年に東京
都
(
みやこ
)
新聞に連載された、中里介山の「大菩薩峠」である。
大衆文芸作法
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
大きな
都
(
みやこ
)
にでて、
世間
(
せけん
)
の人をびっくりさせるのも
楽
(
たの
)
しみです。それでさっそく
支度
(
したく
)
をしまして、だいぶ
遠
(
とお
)
い
都
(
みやこ
)
へでてゆきました。
人形使い
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
▼ もっと見る
この
八月
(
はちがつ
)
の
十五日
(
じゆうごにち
)
には
天
(
てん
)
から
迎
(
むか
)
への
者
(
もの
)
が
來
(
く
)
ると
申
(
まを
)
してをりますが、その
時
(
とき
)
には
人數
(
にんず
)
をお
遣
(
つか
)
はしになつて、
月
(
つき
)
の
都
(
みやこ
)
の
人々
(
ひと/″\
)
を
捉
(
つかま
)
へて
下
(
くだ
)
さいませ
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
けれども、男よりも女よりも、もっともっとふしぎに見えるのは、この
都
(
みやこ
)
です。どの家も、
破風
(
はふ
)
が通りに
面
(
めん
)
するようにつくられています。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
驕
(
おご
)
る
平家
(
へいけ
)
を盛りの櫻に
比
(
くら
)
べてか、散りての後の哀れは思はず、
入道相國
(
にふだうしやうこく
)
が花見の宴とて、六十餘州の春を
一夕
(
いつせき
)
の
臺
(
うてな
)
に集めて
都
(
みやこ
)
西八條の邸宅。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
こうして、箱は王さまの
都
(
みやこ
)
から二マイルほどはなれている
水車小屋
(
すいしゃごや
)
のところまでながれていって、そこの
堰
(
せき
)
にひっかかって、とまりました。
三本の金の髪の毛をもっている鬼
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
広き
都
(
みやこ
)
に知る人なき心
易
(
やす
)
さは、なかなかに自活の
業
(
わざ
)
の苦しくもまた楽しかりしぞや。かくて三旬ばかりも過ぎぬれど、女史よりの消息なし。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
角
(
かど
)
のパレエの
大時鐘
(
おほどけい
)
、七時を打つた——
都
(
みやこ
)
の上に、
金無垢
(
きんむく
)
の
湖水
(
こすゐ
)
と見える西の
空
(
そら
)
、雲
重
(
かさな
)
つてどことなく、
雷
(
らい
)
のけしきの東の空。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
このおれさまはどうだ! 日本中クロを乗りまわしてきて、いまは、
天子
(
てんし
)
さまと同じ
都
(
みやこ
)
の土をふんでいるんだ。
九重
(
ここのえ
)
の都をよ!
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
土用波
(
どようなみ
)
という高い波が風もないのに海岸に
打寄
(
うちよ
)
せる
頃
(
ころ
)
になると、海水浴に
来
(
き
)
ている
都
(
みやこ
)
の人たちも段々別荘をしめて帰ってゆくようになります。
溺れかけた兄妹
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
都
(
みやこ
)
へ
遠
(
とほ
)
きよりみつぎたれば
塩引
(
しほびき
)
ならん。
頭骨
(
かしらのほね
)
の
澄徹
(
すきとほる
)
ところを
氷頭
(
ひづ
)
とて
鱠
(
なます
)
に
雅
(
が
)
也。子を
鮞
(
はらゝご
)
といふ、これを
醃
(
しほ
)
にしたるも
美味
(
びみ
)
也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
さて、
南朝鮮
(
みなみちようせん
)
には、あちらこちらに
多數
(
たすう
)
の
古墳
(
こふん
)
がありますが、
中
(
なか
)
でも
一番
(
いちばん
)
たくさん
遺
(
のこ
)
つてゐるのは、
元
(
もと
)
の
新羅
(
しらぎ
)
の
都
(
みやこ
)
慶州
(
けいしゆう
)
です。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
都
(
みやこ
)
より一人の年若き教師下りきたりて
佐伯
(
さいき
)
の子弟に語学教うることほとんど一年、秋の中ごろ来たりて夏の中ごろ去りぬ。
源おじ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
巨男
(
おおおとこ
)
の仕事は、どんどん進んでいきました。夜ふけでも、つみ上げられた
塔
(
とう
)
の上から、つちの音が
都
(
みやこ
)
の空にひびきました。
巨男の話
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
話がちょっともとに戻るが、居士が「
月
(
つき
)
の
都
(
みやこ
)
」という小説を苦心経営したのは余がまだ松山にいる頃であったと記憶する。
子規居士と余
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
余はこの輪廓の眼に落ちた時、
桂
(
かつら
)
の
都
(
みやこ
)
を逃れた
月界
(
げっかい
)
の
嫦娥
(
じょうが
)
が、
彩虹
(
にじ
)
の
追手
(
おって
)
に取り囲まれて、しばらく
躊躇
(
ちゅうちょ
)
する姿と
眺
(
なが
)
めた。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
隣家
(
となり
)
に
咲
(
さ
)
ける
遲咲
(
おそざき
)
きの
卯
(
う
)
の
花
(
はな
)
、
都
(
みやこ
)
めづらしき
垣根
(
かきね
)
の
雪
(
ゆき
)
の、
凉
(
すゞ
)
しげなりしを
思
(
おも
)
ひ
出
(
いづ
)
ると
共
(
とも
)
に、
月
(
つき
)
に
見合
(
みあ
)
はせし
花
(
はな
)
の
眉
(
まゆ
)
はぢて
背
(
そむ
)
けしえり
足
(
あし
)
の
美
(
うつ
)
くしさ
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
さすがの
都
(
みやこ
)
も冬枯れて見るもの
淋
(
さび
)
しく寒きが中に
彼
(
か
)
の東山を見れば、これも春の頃のなまめきたる様子を捨ててただひつそりと寒さうに
横
(
よこた
)
はる処
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
「進ちゃん、けさの
都
(
みやこ
)
新聞、読んだ?」と姉さんは言う。なんの事やら、わからない。
麹町
(
こうじまち
)
では都新聞をとっていない。
正義と微笑
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
賣
(
うる
)
術
(
すべ
)
など知らざる上に
都
(
みやこ
)
は知らず
在方
(
ざいかた
)
では身の
賣買
(
うりかひ
)
は
法度
(
はつと
)
にて誰に
頼
(
たの
)
まん樣もなく
當惑
(
たうわく
)
なして居たりしが十兵衞
鐺
(
はた
)
と
膝
(
ひざ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
何よりそれらのものは日本固有の性質を示すからであります。これに比べますと
都
(
みやこ
)
の人たちが今用いている大概のものは、弱さや
脆
(
もろ
)
さが目立ちます。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
天候のぐあいで船がやや遅れたので、その日は京都に着いたのも日ぐれになってしまい、
都
(
みやこ
)
ホテルで一泊の後、翌日直ちに東京に向かわれたのでした。
アインシュタイン教授をわが国に迎えて
(新字新仮名)
/
石原純
(著)
その
後
(
ご
)
の
事
(
こと
)
は
申
(
まを
)
し
上
(
あ
)
げるだけ、
無用
(
むよう
)
の
口數
(
くちかず
)
に
過
(
す
)
ぎますまい。
唯
(
ただ
)
、
都
(
みやこ
)
へはいる
前
(
まへ
)
に、
太刀
(
たち
)
だけはもう
手放
(
てばな
)
してゐました。——わたしの
白状
(
はくじやう
)
はこれだけです。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
『
君勇
(
きみゆう
)
』とか『
秀香
(
ひでか
)
』とか、
都
(
みやこ
)
の
歌妓
(
うたひめ
)
の
名
(
な
)
を
染
(
そ
)
めた
茶色
(
ちやいろ
)
の
短
(
みじか
)
い
暖簾
(
のれん
)
が、
軒
(
のき
)
に
懸
(
か
)
け
渡
(
わた
)
されて、
緋毛氈
(
ひまうせん
)
の
床几
(
しようぎ
)
を
背後
(
うしろ
)
に、
赤前垂
(
あかまへだれ
)
の
女
(
をんな
)
が、
甲高
(
かんだか
)
い
聲
(
こゑ
)
を
絞
(
しぼ
)
つてゐた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
ここで相当名の知れた「
都
(
みやこ
)
」という日本料理店。すきやきが出ましたが、お
相撲
(
すもう
)
さんのチャンコ鍋同然で、なにもかもゴッチャに煮ているのには驚きました。
アメリカの牛豚
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
空
(
そら
)
は、ドンヨリ
曇
(
くも
)
ツて、
南風
(
みなみかぜ
)
が
灰
(
はひ
)
の
都
(
みやこ
)
を
吹
(
ふ
)
き
廻
(
まは
)
り、そしてポカ/\する、
嫌
(
いや
)
に
其所
(
そこ
)
らのざわつく日であツた、此様な日には、頭に
故障
(
こしやう
)
のない者すら氣が重い。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
これらを採りて明治三十二、三年の頃
伊原青々園
(
いはらせいせいえん
)
『
都
(
みやこ
)
新聞』に続物小説を執筆せしを伊井一座の壮士役者これを芝居に仕組み赤坂溜池演伎座にて興行したり。
桑中喜語
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
われ/\は、
遠
(
とほ
)
い
都
(
みやこ
)
を
離
(
はな
)
れた
地方
(
ちほう
)
の
長
(
なが
)
い
距離
(
きより
)
をば、
焦
(
こが
)
れてやつて
來
(
き
)
た。そして、
今
(
いま
)
この
時
(
とき
)
に
氣
(
き
)
がつくと、この
明石
(
あかし
)
の
海峽
(
かいきよう
)
から
内
(
うち
)
らに、
畿内
(
きない
)
の
山々
(
やま/\
)
が
見
(
み
)
えてゐる。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
傳
(
つた
)
へ
聞
(
き
)
く、
唐土
(
もろこし
)
長安
(
ちやうあん
)
の
都
(
みやこ
)
に、
蒋生
(
しやうせい
)
と
云
(
い
)
ふは、
其
(
そ
)
の
土地官員
(
とちくわんゐん
)
の
好
(
い
)
い
處
(
ところ
)
。
何某
(
なにがし
)
の
男
(
だん
)
で、ぐつと
色身
(
いろみ
)
に
澄
(
すま
)
した
男
(
をとこ
)
。
今時
(
いまどき
)
本朝
(
ほんてう
)
には
斯樣
(
こんな
)
のもあるまいが、
淺葱
(
あさぎ
)
の
襟
(
えり
)
に
緋縮緬
(
ひぢりめん
)
。
麦搗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そして、
都
(
みやこ
)
では、さかんに商売が行われていました。私も、すぐに仕合せになって、満足していました。
アラビヤンナイト:04 四、船乗シンドバッド
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
或
(
あ
)
るよく晴れた日、須利耶さまは
都
(
みやこ
)
に出られ、童子の
師匠
(
ししょう
)
を
訪
(
たず
)
ねて色々
礼
(
れい
)
を
述
(
の
)
べ、また
三巻
(
みまき
)
の
粗布
(
あらぬの
)
を
贈
(
おく
)
り、それから半日、童子を
連
(
つ
)
れて歩きたいと
申
(
もう
)
されました。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
大磯あたりの海岸は、紫の浪が
間断
(
かんだん
)
なく打ちよせて、
都
(
みやこ
)
の
塵
(
ちり
)
にまみれた
頭脳
(
あたま
)
を洗濯するに役立ちます。
深夜の電話
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
そして、やっとのことで
和那美
(
わなみ
)
という港でわな
網
(
あみ
)
を張って、ようやく、そのこうの鳥をつかまえました。そして大急ぎで
都
(
みやこ
)
へ帰って、天皇におさし出し申しました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
▲それから、故人の
芙雀
(
ふじゃく
)
が、
亡父
(
おやじ
)
菊五郎
(
きくごろう
)
のところへ尋ねて来た事、これは
都
(
みやこ
)
新聞の人に話しましたから、
彼方
(
あっち
)
へ出たのを、またお話しするのもおかしいから
止
(
よ
)
します。
薄どろどろ
(新字新仮名)
/
尾上梅幸
(著)
人間の手の五本の指は
都
(
みやこ
)
ハルレムの花壇にかつて咲いた色珍らしい五瓣のにほひ
阿羅世伊止宇
(
あらせいとう
)
。
五本の指
(旧字旧仮名)
/
ルイ・ベルトラン
(著)
あをによし
奈良
(
なら
)
の
都
(
みやこ
)
にたなびける
天
(
あま
)
の
白雲
(
しらくも
)
見
(
み
)
れど
飽
(
あ
)
かぬかも 〔巻十五・三六〇二〕 作者不詳
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
誰
(
たれ
)
でも、
國史
(
こくし
)
を
繙
(
ひもと
)
く
人
(
ひと
)
は、
必
(
かなら
)
ず
歴代
(
れきだい
)
の
天皇
(
てんのう
)
がその
都
(
みやこ
)
を
遷
(
せん
)
したまへることを
見
(
み
)
るであらう。それは
神武天皇即位
(
じんむてんのうそくゐ
)
から、
持統天皇
(
ぢとうてんのう
)
八
年
(
ねん
)
まで四十二
代
(
だい
)
、千三百五十三
年間
(
ねんかん
)
繼續
(
けいぞく
)
した。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
「山岳へおいでなさりませ。何か得られるでござりましょう。
都
(
みやこ
)
へお帰りなさいませ。何か得られるでござりましょう。それが幸福か不幸かは、申し上げることは出来ません」
生死卍巴
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
これに類したる幽霊談は、先年発行の『
都
(
みやこ
)
新聞』に「下谷怪談」と題して掲載してあった。
おばけの正体
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
人々
(
ひと/″\
)
が
餘程
(
よほど
)
の
田舍
(
ゐなか
)
にゐても
住
(
す
)
めば
都
(
みやこ
)
で、それ/″\たのしくをさまつてゐるのと
同
(
おな
)
じように、
植物
(
しよくぶつ
)
も
𤍠
(
あつ
)
いところであらうと、
寒
(
さむ
)
いところであらうと、
生育
(
せいいく
)
出來
(
でき
)
る
限
(
かぎ
)
りそれ/″\
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
さあ
到
(
いた
)
る
処
(
ところ
)
都
(
みやこ
)
の
花
(
はな
)
の評判で、
然
(
さ
)
しも
全盛
(
ぜんせい
)
を
極
(
きは
)
めたりし
我楽多文庫
(
がらくたぶんこ
)
も
俄
(
にはか
)
に
月夜
(
げつや
)
の
提灯
(
てうちん
)
と
成
(
な
)
つた、けれども火は
消
(
き
)
えずに、十三、十四、十五、(
翌
(
よく
)
二十二年の二月
出版
(
しゆつぱん
)
)と
持支
(
もちこた
)
へたが
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
街道は此丘を東に下りて、田圃を横ぎり、また丘に上って、東へ
都
(
みやこ
)
へと這って行く。田圃をはさむ南北の丘が隣字の
船橋
(
ふなばし
)
で、幅四丁程の此田圃は長く世田ヶ谷の方へつゞいて居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
十九の
歳
(
とし
)
には学士の称を受けて、大学の立ちてよりそのころまでにまたなき名誉なりと人にも言われ、
某
(
なにがし
)
省に出仕して、故郷なる母を
都
(
みやこ
)
に呼び迎え、楽しき年を送ること三とせばかり
舞姫
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
都
(
みやこ
)
バアで三本許りの酒を飲んでから、レヴュウ見物に
玉木座
(
たまきざ
)
の木戸を潜りました。
陳情書
(新字新仮名)
/
西尾正
(著)
白皙
(
はくせき
)
、黒髪、長身で、おとなしやかな坊ちゃん育ちも、彼の
覇気
(
はき
)
は、かなり自由に伸びて、雑誌『
都
(
みやこ
)
の花』主幹として、日本橋区本町の
金港堂
(
きんこうどう
)
書店から十分な月給をとっていたうえに
田沢稲船
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
戦国時代の
城下
(
じょうか
)
の町のように、
民家
(
みんか
)
は焼けるもの、火がくれば家財をかかえて、逃げればよいものというような考えかたがだんだんと消えて、ここは一国の大切な
都
(
みやこ
)
だ、これを美しくし
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
就中
(
なかんずく
)
胆
(
きも
)
を冷したというのは、
或
(
ある
)
夏の夜のこと、夫婦が寝ぞべりながら、二人して茶の間で、
都
(
みやこ
)
新聞の三面小説を読んでいると、その小説の挿絵が、
呀
(
アッ
)
という間に、例の死霊が
善光寺
(
ぜんこうじ
)
に
詣
(
まい
)
る絵と変って
因果
(新字新仮名)
/
小山内薫
(著)
“都”の解説
都(と、en: links=no)は、日本の行政区画のひとつで、都道府県の類。この項目では、都(みやこ)についても記述する。
(出典:Wikipedia)
都
常用漢字
小3
部首:⾢
11画
“都”を含む語句
京都
都会
都合
都城
都々逸
都人
都市
都會
都度
都雅
首都
大都会
江都
東都
伊都
志都
不都合
都鄙
都大路
都風
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