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態度
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たいど
ふりがな文庫
“
態度
(
たいど
)” の例文
乳牛はすこしがたがた四
肢
(
し
)
を動かしたが、飼い葉をえて一
心
(
しん
)
に
食
(
く
)
いはじめる。花前は、いささか
戒心
(
かいしん
)
の
態度
(
たいど
)
をとってしぼりはじめた。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
本艦
(
ほんかん
)
は
一令
(
いちれい
)
の
下
(
した
)
に
推進螺旋
(
スクルー
)
波
(
なみ
)
を
蹴
(
け
)
つて
進航
(
しんかう
)
を
始
(
はじ
)
めた。
規律
(
きりつ
)
正
(
たゞ
)
しき
軍艦
(
ぐんかん
)
の
甲板
(
かんぱん
)
、かゝる
活劇
(
さわぎ
)
の
間
(
あひだ
)
でも
决
(
けつ
)
して
其
(
その
)
態度
(
たいど
)
を
亂
(
みだ
)
す
樣
(
やう
)
な
事
(
こと
)
はない。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
その
予備知識
(
よびちしき
)
があつて、ことさらに
尋
(
たず
)
ねてみたのだから、
自然
(
しぜん
)
にこちらも、
注意
(
ちゅうい
)
ぶかくこの
重役
(
じゅうやく
)
の
態度
(
たいど
)
を
観察
(
かんさつ
)
していたわけである。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
めいめいは紙片に
候補者
(
こうほしゃ
)
の名をしるして箱に投ずることとなった。ゴルドンは英国人特有のげんしゅくな
態度
(
たいど
)
で選挙長のいすについた。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
もともと天下を我家と心得て
居
(
ゐ
)
る
和上
(
わじやう
)
は岡崎の土地などを眼中に置いて居ない所から、在所の者に対して
横柄
(
わうへい
)
な
態度
(
たいど
)
も有つたに違ひ無い。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
▼ もっと見る
森川君のことなんか
眼中
(
がんちゅう
)
にないのだと自分に向かっていいました。それでいながら、森川君がどういう
態度
(
たいど
)
をとるかが気にかかっています。
決闘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
あっさりとさばけた
態度
(
たいど
)
で、そう
言
(
い
)
われましたので、
私
(
わたくし
)
の
方
(
ほう
)
でもすっかり
安心
(
あんしん
)
して、
思
(
おも
)
い
浮
(
うか
)
ぶまま
無遠慮
(
ぶえんりょ
)
にいろいろな
事
(
こと
)
をおききしました
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
話をしてしまうと、わたしはほとんど優しくなっていたかれの
態度
(
たいど
)
から、すぐにもわたしたちを
放免
(
ほうめん
)
してくれるかと思った。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
蓬々
(
ぼう/\
)
と
解
(
と
)
けた
髮
(
かみ
)
へ
櫛
(
くし
)
を
入
(
い
)
れて
冷
(
つめ
)
たい
水
(
みづ
)
へ
手
(
て
)
を
入
(
い
)
れた
時
(
とき
)
おつぎは
漸
(
やうや
)
く
蘇生
(
いきかへ
)
つたやうになる。それでも
目
(
め
)
はまだ
赤
(
あか
)
くて
態度
(
たいど
)
がふら/\と
懶相
(
だるさう
)
である。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
不幸
(
ふかう
)
にして
今
(
いま
)
の
小六
(
ころく
)
は、
此
(
この
)
嫂
(
あによめ
)
の
態度
(
たいど
)
に
對
(
たい
)
して
程
(
ほど
)
の
好
(
い
)
い
調子
(
てうし
)
を
出
(
だ
)
す
丈
(
だけ
)
の
餘裕
(
よゆう
)
と
分別
(
ふんべつ
)
を
頭
(
あたま
)
の
中
(
うち
)
に
發見
(
はつけん
)
し
得
(
え
)
なかつたのである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
では、
如何
(
いか
)
に
讀
(
よ
)
んだらいゝかと
言
(
い
)
へば、これも、
多少
(
たせう
)
人
(
ひと
)
に
依
(
よ
)
つて
違
(
ちが
)
ふかも
知
(
し
)
れないが、
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
、
何者
(
なにもの
)
にも
累
(
わづ
)
らはされずに、
正直
(
しやうぢき
)
な
態度
(
たいど
)
で
讀
(
よ
)
むがいゝ。
読書の態度
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
星
(
ほし
)
は、
急
(
きゅう
)
に、
問
(
と
)
いかけられて、
急
(
いそ
)
がしそうに
瞬
(
またた
)
きをしました。それから、じっと
態度
(
たいど
)
を
澄
(
す
)
まして、おちついた
調子
(
ちょうし
)
で
美しく生まれたばかりに
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
剩
(
あまつさ
)
へ
其
(
そ
)
の
扉
(
ドア
)
には、
觀世綟
(
くわんぜより
)
の
鎖
(
ぢやう
)
もさゝず、
一壓
(
ひとお
)
しに
押
(
お
)
せば
開
(
あ
)
くものを、
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
まで
美少年
(
びせうねん
)
は
件
(
くだん
)
の
自若
(
じじやく
)
たる
態度
(
たいど
)
を
續
(
つゞ
)
けた。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
おかみさんは、
主人
(
しゅじん
)
が
客
(
きゃく
)
のことを言いだすと、できるだけひややかな
態度
(
たいど
)
をとり、いかにもりこうぶった口ぶりで
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
だれもうたがおうとしない
態度
(
たいど
)
を見ると、先生は、
上陸
(
じょうりく
)
第一歩で今日の目的をはっきりさせるべきだったと思った。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
これは
近時
(
きんじ
)
建築
(
けんちく
)
に
對
(
たい
)
する
世人
(
せじん
)
の
態度
(
たいど
)
が
極
(
きは
)
めて
眞面目
(
まじめ
)
になり、
徹底的
(
てつていてき
)
に
建築
(
けんちく
)
の
根本義
(
こんぽんぎ
)
を
解決
(
かいけつ
)
し、
夫
(
そ
)
れから
出發
(
しゆつぱつ
)
して
建築
(
けんちく
)
を
起
(
おこ
)
さうと
云
(
い
)
ふ
考
(
かんが
)
へから
出
(
で
)
たことで
建築の本義
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
姉
(
あね
)
は
小柄
(
こがら
)
の、
美
(
うつく
)
しい
愛
(
あい
)
らしい
体
(
からだ
)
と
顔
(
かほ
)
の
持主
(
もちぬし
)
であつた。
嫻
(
みやび
)
やかな
落着
(
おちつ
)
いた
態度
(
たいど
)
や
言語
(
げんご
)
が、
地方
(
ちはう
)
の
物持
(
ものもち
)
の
深窓
(
しんそう
)
に
人
(
ひと
)
となつた
処女
(
しよぢよ
)
らしい
感
(
かん
)
じを、
竹村
(
たけむら
)
に
与
(
あた
)
へた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
俗に「
糞
(
くそ
)
も
味噌
(
みそ
)
も一
緒
(
しょ
)
にする」というが、
味噌
(
みそ
)
を見て
糞
(
くそ
)
のようだというのと、糞を見て味噌のようだというのとは、その人の
態度
(
たいど
)
に大差あるを証明する。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
だから
近頃
(
ちかごろ
)
の
歌
(
うた
)
や
文學
(
ぶんがく
)
の
上
(
うへ
)
からは、かういふ
態度
(
たいど
)
はよいとはいへないが、それにしても
作
(
つく
)
つたものが
相當
(
そうとう
)
によければ、やはりよいといふより
外
(
ほか
)
はありません。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
と進みよった
態度
(
たいど
)
はいかにもおちついていた。子分の横田篠崎小川の三名も、かばんをはずして支度をした。
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
小
(
ちい
)
さな
飼主
(
かひぬし
)
のない
猫
(
ねこ
)
、まだ
純眞
(
じゆんしん
)
な
態度
(
たいど
)
で
人
(
ひと
)
を
怖
(
おそ
)
れないのみか、
人
(
ひと
)
なつかしい
調子
(
てうし
)
で
鳴
(
な
)
き
寄
(
よ
)
つてくる。
ねこ
(旧字旧仮名)
/
北村兼子
(著)
運動場
(
うんどうば
)
へ出て来ても
我々
(
われ/\
)
の仲間に
入
(
はい
)
つた事などは無い、
超然
(
てうぜん
)
として
独
(
ひと
)
り
静
(
しづか
)
に散歩して
居
(
を
)
ると
云
(
い
)
つたやうな
風
(
ふう
)
で、今考へて見ると、
成程
(
なるほど
)
年少詩人
(
ねんせうしじん
)
と
云
(
い
)
つた
態度
(
たいど
)
がありましたよ
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
このことばに人々は
M大尉
(
エムたいい
)
が
発狂
(
はっきょう
)
したのではないかと思いました。けれども自信ある
態度
(
たいど
)
におかすべからざる
威厳
(
いげん
)
がありましたから、
審判官
(
しんぱんかん
)
は、
大尉
(
たいい
)
のねがいをききました。
国際射的大競技
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
しかも、そればかりではなく、ひたいは高くこぶのようになっていて、目は、りこうそうで、
態度
(
たいど
)
はじつにりっぱです。いかにも、どうどうたる
勇敢
(
ゆうかん
)
な動物のように見えます。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
今
(
いま
)
乞食坊主
(
こじきばうず
)
に
頼
(
たの
)
む
氣
(
き
)
になつたのは、なんとなくえらさうに
見
(
み
)
える
坊主
(
ばうず
)
の
態度
(
たいど
)
に
信
(
しん
)
を
起
(
おこ
)
したのと、
水
(
みず
)
一ぱいでする
呪
(
まじなひ
)
なら
間違
(
まちが
)
つた
處
(
ところ
)
で
危險
(
きけん
)
な
事
(
こと
)
もあるまいと
思
(
おも
)
つたのとのためである。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
平日
(
へいじつ
)
教場
(
きようじよう
)
へ
出入
(
しゆつにゆう
)
するのと
餘
(
あま
)
り
違
(
ちが
)
はない
態度
(
たいど
)
で
校庭
(
こうてい
)
へ
現
(
あらは
)
れ
出
(
で
)
ることが
出來
(
でき
)
たであらう。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
すると谷博士は、口をかたく結んで、それは絶対に答えないぞという
態度
(
たいど
)
を示した。
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
僕
(
ぼく
)
はお
絹
(
きぬ
)
が
梨
(
なし
)
をむいて、
僕
(
ぼく
)
が
獨
(
ひとり
)
で
入
(
は
)
いつてる
浴室
(
よくしつ
)
に、そつと
持
(
もつ
)
て
來
(
き
)
て
呉
(
く
)
れたことを
思
(
おも
)
ひ、
二人
(
ふたり
)
で
溪流
(
けいりう
)
に
沿
(
そ
)
ふて
散歩
(
さんぽ
)
したことを
思
(
おも
)
ひ、
其
(
その
)
優
(
やさ
)
しい
言葉
(
ことば
)
を
思
(
おも
)
ひ、
其
(
その
)
無邪氣
(
むじやき
)
な
態度
(
たいど
)
を
思
(
おも
)
ひ、
其
(
その
)
笑顏
(
ゑがほ
)
を
思
(
おも
)
ひ
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
ごく
僅
(
わず
)
かのしつけは経験上必要だが、今の学校の先生や父兄がたが強くしつける
態度
(
たいど
)
を執ったり、開明的と自信する人々が、「外国では子供をしっかりしつけますよ」と
真理
(
しんり
)
の如く宣言されると
親は眺めて考えている
(新字新仮名)
/
金森徳次郎
(著)
君
(
きみ
)
ながらお
憎
(
にく
)
い
態度
(
たいど
)
! とひそかに思いうらまれる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ただうろついている。源四郎はもとより
悪気
(
わるぎ
)
のある男ではない。祖母の
態度
(
たいど
)
に
不平
(
ふへい
)
があるでもなく、お政の
心中
(
しんちゅう
)
を思いやる働きもない。
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
くまのように
魁偉
(
かいい
)
な男ではあるが、どことなくものやさしい、目は
正直
(
しょうじき
)
そうな光をおびている、一同はかれの
態度
(
たいど
)
になにかしら心強さを感じた。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
さうかと
思
(
おも
)
つて
居
(
ゐ
)
る
内
(
うち
)
に
村落中
(
むらぢう
)
が
復
(
ま
)
た
勘次
(
かんじ
)
のおつぎに
對
(
たい
)
する
態度
(
たいど
)
の
全
(
まつた
)
く
以前
(
いぜん
)
に
還
(
かへ
)
つたことを
認
(
みと
)
めずには
居
(
ゐ
)
られなくなつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
親方は
例
(
れい
)
のもっとも『
紳士
(
しんし
)
』らしい
態度
(
たいど
)
を用いて、ぼうしを頭にのせたまま、首を後ろにあお向けて、
宿屋
(
やどや
)
の
亭主
(
ていしゅ
)
にいいねどこと
暖
(
あたた
)
かい火を
求
(
もと
)
めた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
却
(
かへ
)
つて
主人
(
しゆじん
)
が
口
(
くち
)
で
子供
(
こども
)
を
煩冗
(
うるさ
)
がる
割
(
わり
)
に、
少
(
すこ
)
しもそれを
苦
(
く
)
にする
樣子
(
やうす
)
の
顏
(
かほ
)
にも
態度
(
たいど
)
にも
見
(
み
)
えないのを
羨
(
うらや
)
ましく
思
(
おも
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
どうせ一
度
(
ど
)
は
樗
(
あふち
)
の
梢
(
こずゑ
)
に、
懸
(
か
)
ける
首
(
くび
)
と
思
(
おも
)
つてゐますから、どうか
極刑
(
ごくけい
)
に
遇
(
あ
)
はせて
下
(
くだ
)
さい。(
昂然
(
かうぜん
)
たる
態度
(
たいど
)
)
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
これも生活上における表裏の一つではないか。かく時に応じてその
態度
(
たいど
)
を改むることは、
強
(
し
)
いて
偽君子
(
ぎくんし
)
の行為といわんよりは、むしろ世上における普通の礼である。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
ほこりで
汚
(
よご
)
れきったトーマスの
服装
(
ふくそう
)
に、金貨の音はどう考えても
似
(
に
)
つかわしくなかったからだ。しかし、その
船員
(
せんいん
)
は、すぐに前とおなじあけっぴろげな
態度
(
たいど
)
になって
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
甲
(
こう
)
は、すました
態度
(
たいど
)
で、なかなか、それに
答
(
こた
)
えようとしませんでした。
乙
(
おつ
)
が、まず
自分
(
じぶん
)
から
ひとをたのまず
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
多分
(
たぶん
)
彼等
(
かれら
)
に
取
(
と
)
つては
楽
(
たの
)
しい一
夜
(
や
)
であるべき
筈
(
はず
)
だつたのであらうが
唖
(
おし
)
のやうに
黙
(
だま
)
りこくつた
我々
(
われ/\
)
の
苦
(
にが
)
い
表情
(
へうぜう
)
と
無愛相
(
ぶあいそう
)
な
態度
(
たいど
)
とが、
如何
(
いか
)
に
彼等
(
かれら
)
を
失望
(
しつぼう
)
させたかは、
想像
(
そうぞう
)
に
余
(
あま
)
りあるものであつた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
最後
(
さいご
)
に一
言
(
ごん
)
して
置
(
お
)
きたいのは
筆録
(
ひつろく
)
の
責任者
(
せきにんしゃ
)
としての
私
(
わたくし
)
の
態度
(
たいど
)
であります。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
是
(
これ
)
より
前
(
さき
)
、
雪枝
(
ゆきえ
)
は
城趾
(
しろあと
)
の
濠端
(
ほりばた
)
で、
老爺
(
ぢい
)
と
並
(
なら
)
んで、
殆
(
ほとん
)
ど
小学生
(
せうがくせい
)
の
態度
(
たいど
)
を
以
(
もつ
)
て、
熱心
(
ねつしん
)
に
魚
(
うを
)
の
形
(
かたち
)
を
刻
(
きざ
)
みながら、
同時
(
どうじ
)
に
製作
(
せいさく
)
しはじめた
老爺
(
ぢい
)
の
手振
(
てぶり
)
を
見
(
み
)
るべく……
密
(
そつ
)
と
傍見
(
わきみ
)
して、フト
其
(
そ
)
の
目
(
め
)
を
外
(
そ
)
らした
時
(
とき
)
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
全體
(
ぜんたい
)
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
の
人
(
ひと
)
の、
道
(
みち
)
とか
宗教
(
しうけう
)
とか
云
(
い
)
ふものに
對
(
たい
)
する
態度
(
たいど
)
に
三通
(
みとほ
)
りある。
自分
(
じぶん
)
の
職業
(
しよくげふ
)
に
氣
(
き
)
を
取
(
と
)
られて、
唯
(
たゞ
)
營々役々
(
えい/\えき/\
)
と
年月
(
としつき
)
を
送
(
おく
)
つてゐる
人
(
ひと
)
は、
道
(
みち
)
と
云
(
い
)
ふものを
顧
(
かへり
)
みない。これは
讀書人
(
どくしよじん
)
でも
同
(
おな
)
じ
事
(
こと
)
である。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
と、いずれもりっぱな
態度
(
たいど
)
で
会釈
(
えしゃく
)
をした。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と先生はごくおだやかな
態度
(
たいど
)
できいた。
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
何處
(
どこ
)
か
人懷
(
ひとなつ
)
こい
處
(
ところ
)
があつて
只管
(
ひたすら
)
に
他人
(
たにん
)
の
同情
(
どうじやう
)
に
渇
(
かつ
)
して
居
(
ゐ
)
たお
品
(
しな
)
の
母
(
はゝ
)
の
何物
(
なにもの
)
をか
求
(
もと
)
めるやうな
態度
(
たいど
)
が
漸
(
やうや
)
く
二人
(
ふたり
)
を
近
(
ちか
)
づけた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
糟谷
(
かすや
)
はくるしく思うけれど、
平生
(
へいぜい
)
心おきなくまじわった老人であるから、そうきびしくことわれない、かつまたあまりにわかに
変
(
か
)
わった
態度
(
たいど
)
をして
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
「人を
疑
(
うたが
)
うことは日本人のもっとも
忌
(
い
)
むところだ。だが、ぼくはドノバン君の
態度
(
たいど
)
を見るに、なにごとかひそかにたくらんでいるように疑えてならないんだ」
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
主人
(
しゆじん
)
は
年
(
とし
)
の
送迎
(
そうげい
)
に
煩
(
わづ
)
らはしい
樣
(
やう
)
な
事
(
こと
)
を
云
(
い
)
つたが、
其
(
その
)
態度
(
たいど
)
には
何處
(
どこ
)
と
指
(
さ
)
してくさ/\した
所
(
ところ
)
は
認
(
みと
)
められなかつた。
言葉遣
(
ことばづかひ
)
は
活溌
(
くわつぱつ
)
であつた。
顏
(
かほ
)
はつや/\してゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
見物に向かってはありったけのにこやかな
態度
(
たいど
)
を示しながら、この問題がしじゅうわたしの
胸
(
むね
)
を打った。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
態
常用漢字
小5
部首:⼼
14画
度
常用漢字
小3
部首:⼴
9画
“態”で始まる語句
態
態々
態〻
態勢
態姿
態態
態様
態色
態裁
態面