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度
>
ど
ふりがな文庫
“
度
(
ど
)” の例文
小さくはあるが、奥深く澄み切った眼で、じっと顔を見られると、周平は
度
(
ど
)
を失ってしまった。仕方なしに眼を伏せて、頭を掻いた。
反抗
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
ラプンツェルは、まだ一
度
(
ど
)
も、
男
(
おとこ
)
というものを
見
(
み
)
たことがなかったので、
今
(
いま
)
王子
(
おうじ
)
が
入
(
はい
)
って
来
(
き
)
たのを
見
(
み
)
ると、
初
(
はじ
)
めは
大変
(
たいへん
)
に
驚
(
おどろ
)
きました。
ラプンツェル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
肩
(
かた
)
を
掴
(
つか
)
んで、ぐいと
引
(
ひ
)
っ
張
(
ぱ
)
った。その
手
(
て
)
で、
顔
(
かお
)
を
逆
(
さか
)
さに
撫
(
な
)
でた八五
郎
(
ろう
)
は、もう一
度
(
ど
)
帯
(
おび
)
を
把
(
と
)
って、
藤吉
(
とうきち
)
を
枝折戸
(
しおりど
)
の
内
(
うち
)
へ
引
(
ひ
)
きずり
込
(
こ
)
んだ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
女の子はいかにもつらそうに
眼
(
め
)
を大きくして、も一
度
(
ど
)
こっちをふりかえって、それからあとはもうだまって出て行ってしまいました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
彼女は
度
(
ど
)
を過した酒のために平素のつゝましさを取り失って、そんなことを云う言葉の調子がまるでお
侠
(
きゃん
)
なお転婆娘のようであった。
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
▼ もっと見る
「一
度
(
ど
)
ならず、二
度
(
ど
)
三
度
(
ど
)
、
不思議
(
ふしぎ
)
打
(
ぶ
)
たせて
知
(
し
)
らせたに……」
婆
(
ばあ
)
さんの
聲
(
こゑ
)
が
次
(
つい
)
で
響
(
ひゞ
)
いた。
勘次
(
かんじ
)
もおつぎも
只
(
たゞ
)
凝然
(
ぢつ
)
として
居
(
ゐ
)
るのみである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
世間
(
せけん
)
に、その
名
(
な
)
の
聞
(
き
)
こえたほどの
大金持
(
おおがねも
)
ちでありましたから、いい
医者
(
いしゃ
)
という
医者
(
いしゃ
)
は、いずれも一
度
(
ど
)
は
呼
(
よ
)
んで、みてもらいました。
金の魚
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
写真班
(
しやしんはん
)
の
英雄
(
えいゆう
)
は、
乃
(
すなは
)
ちこの
三岐
(
みつまた
)
で一
度
(
ど
)
自動車
(
じどうしや
)
を
飛下
(
とびお
)
りて、
林間
(
りんかん
)
の
蝶
(
てふ
)
に
逍遥
(
せうえう
)
する
博士
(
はかせ
)
を
迎
(
むか
)
ふるために、
馳
(
は
)
せて
後戻
(
あともど
)
りをした
処
(
ところ
)
である。——
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
天竺
(
てんじく
)
でも、シナでも、一
度
(
ど
)
山か
野
(
の
)
にかくれればもうだれも
追
(
お
)
いかけて
来
(
く
)
る
者
(
もの
)
はなかったのですが、こんどはそういきませんでした。
殺生石
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
妹
(
いもうと
)
も一
度
(
ど
)
逃
(
に
)
げだしたんですけれど、やつぱり
掴
(
つか
)
まつてしまひました。ちやうど
大森
(
おほもり
)
の
鉱泉宿
(
くわうせんやど
)
へつれられて
行
(
い
)
つたときのことでした。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
それでびっくりして
顔
(
かお
)
を
上
(
あ
)
げ、もう一
度
(
ど
)
そのおかしな
常談
(
じょうだん
)
をいってやろうとした。すると、ゴットフリートの
顔
(
かお
)
が目の前にあった。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
懶
(
ものう
)
さの
度
(
ど
)
をある所まで通り越して、動かなければ
淋
(
さび
)
しいが、動くとなお淋しいので、我慢して、じっと辛抱しているように見えた。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
度
(
ど
)
すべからざるはウスノロ改めマドロス氏で、今以ていぎたない
酔睡
(
よいね
)
から覚めやらず、長椅子にフンゾリ返った無遠慮千万の行状です。
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
婆さんの前では小娘の様に
嬉
(
うれ
)
し
相
(
さう
)
な
顔附
(
かほつき
)
をして
物言
(
ものいひ
)
も甘えたやうな調子である。そして一日に幾
度
(
ど
)
となく額や手に接吻を交換して居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
『もう
爲
(
し
)
ないから、
萬望
(
どうぞ
)
話
(
はな
)
して
頂戴
(
ちやうだい
)
な』と
愛
(
あい
)
ちやんは
極
(
ご
)
く
謙遜
(
けんそん
)
して、『二
度
(
ど
)
と
喙
(
くち
)
を
容
(
い
)
れないわ。
屹度
(
きつと
)
そんな
井戸
(
ゐど
)
が
一
(
ひと
)
つ
位
(
くらゐ
)
あつてよ』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
その度を通り過ぎると今度は本当に
心
(
しん
)
から軟くなって味が出るのです。
丁寧
(
ていねい
)
にすると何でもその軟くなる
度
(
ど
)
まで煮なければなりません。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
五
間
(
けん
)
こっちへ来てテントの張ってある五、六軒の家を眺め、どうも縁なき
衆生
(
しゅじょう
)
は
度
(
ど
)
し難しと
釈迦牟尼如来
(
しゃかむににょらい
)
がおっしゃってござるが
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
二
度
(
ど
)
、三
度
(
ど
)
この
祈
(
いの
)
りを
繰
(
く
)
りかえして
居
(
い
)
る
内
(
うち
)
に、
私
(
わたくし
)
の
胸
(
むね
)
には
年来
(
ねんらい
)
の
命
(
みこと
)
の
御情思
(
おんなさけ
)
がこみあげて、
私
(
わたくし
)
の
両眼
(
りょうがん
)
からは
涙
(
なみだ
)
が
滝
(
たき
)
のように
溢
(
あふ
)
れました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
その面を魯粛は「
度
(
ど
)
し
難
(
がた
)
き大将」と
蔑
(
さげす
)
むように睨みつけていた。その
爛
(
らん
)
たる
白眼
(
はくがん
)
にも刻々と生暖かい風はつよく吹きつのってくる。
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
マアこんな
意味合
(
いみあい
)
もあって、骨董は誠に貴ぶべし、骨董好きになるのはむしろ誇るべし、骨董を捻くる
度
(
ど
)
にも至らぬ人間は犬猫牛豚同様
骨董
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
一「セカンド」は
大抵
(
たいてい
)
脉
(
みやく
)
の
一動
(
いちどう
)
に
同
(
おな
)
じ。
扨
(
さて
)
時計
(
とけい
)
の
盤面
(
ばんめん
)
を十二に
分
(
わか
)
ち、
短針
(
たんしん
)
は
一晝夜
(
いつちうや
)
に二
度
(
ど
)
づゝ
廻
(
まは
)
り、
長針
(
ちやうしん
)
は二十四
度
(
ど
)
づゝ
廻
(
まは
)
る
仕掛
(
しかけ
)
にせり。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
ところが
花前
(
はなまえ
)
の
評判
(
ひょうばん
)
は、
若衆
(
わかしゅう
)
のほうからも
台所
(
だいどころ
)
のほうからもさかんにおこった。花前は、いままでに一
度
(
ど
)
もふたりの
朋輩
(
ほうばい
)
と口をきかない。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
彼等は
咄嗟
(
とっさ
)
に二組に分れて、一方はこの男を囲むが早いか、一方は不慮の出来事に
度
(
ど
)
を失った素戔嗚へ、紛々と
拳
(
こぶし
)
を加えに来た。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
勿論
(
もちろん
)
、
今日
(
こんにち
)
に
於
(
おい
)
ても
潜水器
(
せんすいき
)
の
發明
(
はつめい
)
は
未
(
いま
)
だ
充分
(
じゆうぶん
)
完全
(
くわんぜん
)
の
度
(
ど
)
には
進
(
すゝ
)
んで
居
(
を
)
らぬから、
此
(
この
)
手段
(
しゆだん
)
とて
絶對的
(
ぜつたいてき
)
に
應用
(
おうよう
)
する
事
(
こと
)
の
出來
(
でき
)
ぬのは
言
(
い
)
ふ
迄
(
まで
)
もない。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
返事
(
へんじ
)
が
無
(
な
)
いから二
度
(
ど
)
掛
(
か
)
けましたがそれでも
返事
(
へんじ
)
が
無
(
な
)
いから
塾
(
じゆく
)
ではどうなつた
事
(
こと
)
かと
非常
(
ひじやう
)
に
心配
(
しんぱい
)
して
責任
(
せきにん
)
を
持
(
も
)
つたものは一
夜
(
や
)
睡
(
ねむ
)
らなかつた
位
(
くらゐ
)
。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
もしもし、
燕
(
つばめ
)
さん、お
前
(
まへ
)
さんは一
年
(
ねん
)
に一
度
(
ど
)
づゝ、この
村
(
むら
)
へ
來
(
く
)
るではありませんか。
遠
(
とほ
)
い
國
(
くに
)
の
方
(
はう
)
へ
行
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
て、
日本
(
にほん
)
の
言葉
(
ことば
)
も
忘
(
わす
)
れたのですか。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
ちやうど桃の実の
熟
(
う
)
れる頃で、果物好きな乙羽は、汽車の窓から桃の実をしこたま
購
(
か
)
ひ込むで、次ぎから次ぎへと
止
(
と
)
め
度
(
ど
)
もなく貪り食つた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
汗は止め
度
(
ど
)
なく流れて、皆
茹
(
ゆだ
)
ったような顔をしている。喉は渇くが水がない。矢川の部落まで行くと漸く谷川が流れていた。
朝香宮殿下に侍して南アルプスの旅
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
臼木は老眼鏡の
度
(
ど
)
もあまり強くならない中、紙幣を数える指先もまだ
確
(
たしか
)
である中、将来家族の困らぬだけの恒産をつくって置かねばならない。
老人
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
ある日、私は
妻
(
つま
)
と二人で
郊外
(
かうぐわい
)
へ家を
見付
(
みつ
)
けに出て行つた。
同
(
おな
)
じ
見付
(
みつ
)
けるからには、まだ一
度
(
ど
)
も行つたことのない
方面
(
はうめん
)
が良いといふ
相談
(
さうだん
)
になつた。
美しい家
(新字旧仮名)
/
横光利一
(著)
余
(
よ
)
の
最初
(
さいしよ
)
に
此地
(
このち
)
を
探檢
(
たんけん
)
したのは、三十五
年
(
ねん
)
の十二
月
(
ぐわつ
)
二十六
日
(
にち
)
であつた。それから
殆
(
ほとん
)
ど
毎週
(
まいしう
)
一
度
(
ど
)
は、
表面採集
(
ひやうめんさいしふ
)
に
通
(
かよ
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
一
度
(
ど
)
時間の都合で、博士が飯を食はずに出て行くことがあると、母君は數日間悔むのである。さういふ
譯
(
わけ
)
で、
今朝
(
けさ
)
も湯の小言を言つたのである。
半日
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
欧州人と日本人と、果して
如何
(
いか
)
なる
度
(
ど
)
にまで、思想、感情の相違があるか。政治的能力、道徳的能力の上に相違があるか。
列強環視の中心に在る日本
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
般若の哲学 これから申し上げるところは、「
観自在菩薩
(
かんじざいぼさつ
)
、
深
(
じん
)
般若波羅蜜多を
行
(
ぎょう
)
ずる時、五
蘊
(
うん
)
は皆空なりと
照見
(
しょうけん
)
して、一切の
苦厄
(
くやく
)
を
度
(
ど
)
したもう」
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
阿房
(
たわけ
)
ものめが。
好
(
よ
)
いわ。今この世の
暇
(
いとま
)
を取らせる事じゃから、たった一
度
(
ど
)
本当の生活というものを
貴
(
とうと
)
ばねばならぬ事を、
其方
(
そち
)
に教えて遣わそう。
痴人と死と
(新字新仮名)
/
フーゴー・フォン・ホーフマンスタール
(著)
廻
(
まわ
)
れ/\
水車
(
みづぐるま
)
を
小音
(
こおん
)
に
唱
(
うた
)
ひ
出
(
だ
)
す、
美登利
(
みどり
)
は
衆人
(
おほく
)
の
細螺
(
きしやご
)
を
集
(
あつ
)
めて、さあ
最
(
も
)
う一
度
(
ど
)
はじめからと、これは
顏
(
かほ
)
をも
赤
(
あか
)
らめざりき。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
とめ
度
(
ど
)
がないほどつづき、大きなそのくしゃみは畑にいる時は谷を越えて家々にまで響いてきて村の人たちの笑いを誘い
暦
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
駒込の
安泊
(
やすどまり
)
に居るってえんで、何だか目が潰れてしまって、本郷の
切通
(
きりどお
)
しを下りるにも三
度
(
ど
)
とか四
度
(
たび
)
とか転んだが、下へ転がり切らなけりゃア
松と藤芸妓の替紋
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
なんでも、
生
(
い
)
き
物
(
もの
)
というものは、一
度
(
ど
)
もまだ
飼
(
か
)
つたことがない、この
金魚
(
きんぎょ
)
がはじめて
飼
(
か
)
う
生
(
い
)
き
物
(
もの
)
だなんていいましてね。
私
(
わたし
)
は、これじやいけない。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
博士
(
はくし
)
は
窓
(
まど
)
をしめ、もう一
度
(
ど
)
、
机
(
つくえ
)
のまえにすわった。一時間ほどたったとき、
玄関
(
げんかん
)
のベルがはげしくなった。
応対
(
おうたい
)
にでていくお手伝いの足音がした。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
『西洋事情』初篇三巻がこの『唐人往来』と同時代に——文久
度
(
ど
)
帰朝後起稿されたものであることは
高橋誠一郎
(
たかはしせいいちろう
)
氏の考証(『福沢先生伝』)がある。
福沢諭吉
(新字新仮名)
/
服部之総
(著)
「そりゃ君の説は
勘定
(
かんじょう
)
が少し違うぜ、地球の
曲線
(
カーブ
)
の
度
(
ど
)
は一マイルについて
幾
(
いく
)
らいくらだぜ。君の先の例に取った
何
(
なん
)
マイル以上にある船の
帆柱
(
ほばしら
)
は
云々
(
うんぬん
)
」
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
一度乾いていた涙が、また
止
(
と
)
め
度
(
ど
)
もなく流れる。しかし、それはもう悲しみの涙ではなくて、永久に魂に喰い入る、淋しい淋しいあきらめの涙である。
秋の歌
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
罎
(
びん
)
やら、
行李
(
こうり
)
やら、
支那鞄
(
しなかばん
)
やらが足の
踏
(
ふ
)
み
度
(
ど
)
も無い程に散らばっていて、
塵埃
(
ほこり
)
の香が
夥
(
おびただ
)
しく鼻を
衝
(
つ
)
く中に、芳子は眼を
泣腫
(
なきはら
)
して荷物の整理を為ていた。
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
止
(
と
)
め
度
(
ど
)
なく飛び降りつづけるのである。ちょっと油断すれば先行者の姿は草か倒木の下に隠れて見失うのである。
木曽御嶽の両面
(新字新仮名)
/
吉江喬松
(著)
三十八年の
春
(
はる
)
に一家が東
京
(
けう
)
へ
住
(
す
)
み
移
(
うつ
)
るやうになつてから、やがて二
度
(
ど
)
目に買つてもらつたのが、前のにちよつと
毛
(
け
)
のは※たくらゐの五円ばかりの
箱形寫眞器
(
はこかたしやしんき
)
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
ただ二ヶ
月
(
げつ
)
に一
度
(
ど
)
だけ、
理髪師
(
とこや
)
のセミョン、ラザリチばかりここへ
来
(
く
)
る、その
男
(
おとこ
)
はいつも
酔
(
よ
)
ってニコニコしながら
遣
(
や
)
って
来
(
き
)
て、ニキタに
手伝
(
てつだ
)
わせて
髪
(
かみ
)
を
刈
(
か
)
る
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
火星
(
くわせい
)
にも
北極
(
ほつきよく
)
のやうな
寒
(
さむ
)
いところがある。『
極冠
(
きよくくわん
)
』と
呼
(
よ
)
んでる。まんなかのは
火星
(
くわせい
)
にのぼつた
月
(
つき
)
だ。
火星
(
くわせい
)
の
寒
(
さむ
)
いところは
零下
(
れいか
)
四十
度
(
ど
)
から
零下
(
れいか
)
七十
度
(
ど
)
の
寒
(
さむ
)
さだ。
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
一
合
(
がふ
)
ほどを
量
(
りやう
)
とした
但馬守
(
たじまのかみ
)
は、
珍
(
めづ
)
らしく二三
度
(
ど
)
も
銚子
(
てうし
)
を
代
(
か
)
へたが、一
向
(
かう
)
に
醉
(
ゑ
)
ふといふことを
知
(
し
)
らなかつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
僅
(
わづか
)
に其地を
去
(
さ
)
れば味ひ
美
(
び
)
ならず、その味ひ美なるものは北海より
長江
(
ちやうかう
)
を
泝
(
さかのぼ
)
りて
困苦
(
こんく
)
したるの
度
(
ど
)
にあたれるゆゑならん。
魚
(
うを
)
急浪
(
きふらう
)
に
困苦
(
くるしめ
)
ば味ひかならず
甘美
(
うまき
)
もの也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
度
常用漢字
小3
部首:⼴
9画
“度”を含む語句
態度
目出度
度々
芽出度
今度
二度
程度
毎度
百度
屹度
法度
再度
見度
一度
幾度
恰度
仕度
度胸
度外
数度
...