生徒せいと)” の例文
かねると、生徒せいとらは、さきあらそって廊下ろうかからそとへとかけしました。そのとき、りょう一は、先生せんせい教員室きょういんしつへいかれるあとったのです。
僕が大きくなるまで (新字新仮名) / 小川未明(著)
うつくしきかほ似合にあはぬはこゝろ小學校通せうがくかうがよひに紫袱紗むらさきふくさつゐにせしころ年上としうへ生徒せいと喧嘩いさかひまけて無念むねんこぶしにぎときおなじやうになみだちて
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
わたしが思い切った子なら、さるがばかにしているのは生徒せいとばかりではなく、先生までもばかにしているのだと言ってやりたかった。
先生せんせいふた、翌日よくじつでした、使者しゝや手紙てがみもついまから生徒せいと數名すうめいれて遠足ゑんそくにゆくがきみ仲間なかまくははらんかといふ誘引さそひです。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
中津藩なかつはんどもばかりでなく、ほかからも入門にゅうもんするものがあって、十にんあまりの生徒せいとに、諭吉ゆきちは、毎日まいにちオランダをおしえていました。
あの顔の赤い、そしていつでも少し眼が血走ってどうかするといているように見える、あの生徒せいとだ。五内川ごないかわでもないし、何と云ったかな。
台川 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
ちょうど、ガンがその上にきたとき、おおぜいの生徒せいとたちがならんで出てきて、たちまち校庭こうていにいっぱいあらわれました。
生徒せいとさん、今日けふ學校がくかうですか。このさむいのに、よくおかよひですね。毎日々々まいにち/\さうして精出せいだしてくださると、このおばあさんも御褒美ごほうびをあげますよ。』
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
年級ねんきゅう生徒せいとでいるのはいい気持きもちだ——それはこの世できまった位置いちを作ってくれるからだ。しかし、一年生の生活にだって、時々いやなことがある。
身体検査 (新字新仮名) / フョードル・ソログープ(著)
つぎまをしたいのは責任せきにんみづからるといふのてんであります。英學塾えいがくじゆく寄宿舍きしゆくしやには唯今たゞいま五十めいらずの生徒せいとます。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
さうしてほどなく或人あるひと世話せわ郡立學校ぐんりつがくかう教師けうしとなつたが、れも暫時ざんじ同僚どうれうとは折合をりあはず、生徒せいととは親眤なじまず、こゝをもまたしてしまふ。其中そのうち母親はゝおやぬ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
この地震ぢしんときは、丁度ちようど夏季休暇中かききゆうかちゆうであつたため、一人ひとり生徒せいともゐなかつたのであるが、かり授業中じゆぎようちゆうであつたとして、もしそれに善處ぜんしよせんとするならば
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
さうかとおもふと、其青年そのせいねん高等商業かうとうしやうげふ生徒せいとらしく、実業界じつげふかいはねのばさうと前途ぜんと抱負はうふなども微見ほのめかしてある。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
「つまり、おまえは、やぶれた洋服ようふくを着た生徒せいとがいては学校の面目めんもくにかかわるというのだね。」
美しき元旦 (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)
ジャンセエニュ先生せんせいは、なんでもよくお出来できになるのですが、この小さな生徒せいとたちに計算けいさん仕方しかたをおおしえになります。先生せんせいはローズ・ブノワさんにこうおっしゃいます。
母の話 (新字新仮名) / アナトール・フランス(著)
勝島獣医学博士かつしまじゅういがくはくし駒場農学校こまばのうがっこうのまさに卒業そつぎょうせんとする数十名の生徒せいとをひきいて種畜場しゅちくじょう参観さんかんにこられたときは、教師きょうしはもちろん生徒にいたるまで糟谷かすやのごときほとんど眼中がんちゅうになかった。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
先生のきょ、同じく戒心かいしんあるにもかかわらず、数十の生徒せいとともな跣足せんそく率先そっせんして池水いけみずくみては門前に運び出し、泥塗満身でいとまんしん消防しょうぼう尽力じんりょくせらるること一霎いっしょう時間じかんよっかろうじてそのさいまぬかれたり。
こゝには動植鑛物どうしよくこうぶつはじめ、理科りかかんする標本ひようほん完備かんびしてゐます。そして子供こども素人しろうとのためにいろ/\興味きようみくようにならべてありますので、としわか學校がつこう生徒せいとなども大勢おほぜい見物けんぶつかけます。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
とほくに、行々子ぎやう/\しきしきつて、こゝにかはづがすだく——あひだを、わあーとつないで、屋根やねもんえないで、あの、遅桜おそざくらやまのうらあたり、学校がくかう生徒せいとの、一斉いちどき読本とくほん音読おんどくはすこゑ
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
先生せんせい生徒せいと大喧嘩おおげんくわ
赤い旗 (旧字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
さすがに、子供こどもどうしのあいだでは同情どうじょうがあって、行商ぎょうしょうると、鉛筆えんぴつや、かみなどを学校がっこう生徒せいとってくれます。ありがたいことです。
子供は悲しみを知らず (新字新仮名) / 小川未明(著)
慶応義塾けいおうぎじゅくだけが、西洋せいようのあたらしい学間がくもんをおしえていたわけです。そこで、生徒せいとかずも、二百にん、三百にんをかぞえるようになりました。
でもわたしたちは力を合わせて、やがて先生と生徒せいとの美しい協力一致きょうりょくいっちから、ほんとうの天才以上いじょうのものができるようになった。
町の小学校でもいしまきの近くの海岸に十五日も生徒せいとれて行きましたし、となりの女学校でも臨海りんかい学校をはじめていました。
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
それがぼく出身しゆつしん學校がくかうなのです、四十幾歳いくさい屈強くつきやう體躯からだをした校長かうちやう大島氏おほしましは、四五にん教員けうゐん相手あひてに二百餘人よにん生徒せいと教鞭けふべんつてられます。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
たうげうへからむら小學校せうがくかうかよ生徒せいとがありました。ちかいところからかよほか生徒せいとちがひまして、子供こどもあし毎日まいにちたうげうへからかよふのはなか/\ほねれました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
れが私立しりつぼけ生徒せいとといはれゝばおまへこと同然どうぜんだから、後生ごせうだ、どうぞ、たすけるとおもつて大萬燈おほまんどう振廻ふりまわしておくれ、れはしんからそこから口惜くやしくつて
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
そうしてほどなく或人あるひと世話せわ郡立学校ぐんりつがっこう教師きょうしとなったが、それも暫時ざんじ同僚どうりょうとは折合おりあわず、生徒せいととは親眤なじまず、ここをもまたしてしまう。そのうち母親ははおやぬ。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
当番とうばん生徒せいと祈祷書きとうしょを見ながら、歌わないで読むことになっている祈祷きとう朗誦ろうしょうした——その朗誦がやはり大声の無表情むひょうじょうで、一口にいえば、何もかもいつものとおりだった。
身体検査 (新字新仮名) / フョードル・ソログープ(著)
反対はんたいに、聖書せいしょのお話は大変たいへんよく知っています。ジャンセエニュ先生せんせい生徒せいとのうちでも、地上ちじょう楽園らくえんとノアの方舟はこぶねことをローズ・ブノワさんのように上手じょうずにお話しできる生徒せいとは一人もいません。
母の話 (新字新仮名) / アナトール・フランス(著)
これではじつ仕方しかたがない、其故それゆゑわたくし生徒せいとむかつて常々つね/″\まをしてります。何事なにこと自分じぶん研究けんきうして御覽ごらんなさい、研究けんきうして自分じぶん難問なんもん解釋かいしするやうにさい。これはあなが讀書どくしよのみにかぎりません。
女教邇言 (旧字旧仮名) / 津田梅子(著)
は、そんなことをされても、だまっていましたが、あいする善良ぜんりょう生徒せいとたちは、けっして、だまってはいませんでした。
学校の桜の木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かけこんできた生徒せいと一人ひとりが、いきをはずませてしらせました。それまでしずかだった講堂こうどうが、きゅうにざわめいてきました。
けれども私はそのおぼれることを心配しんぱいしませんでした。なぜなら生徒せいとより前に、もう校長が飛び込んでいてごくゆっくりおよいで行くのでしたから。
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
わたしもむろんいい先生ではなかったし、マチアもあまりいい生徒せいとであるはずがなかった。この課業は成功せいこうではなかった。
いたずらに他の腕白わんぱく生徒せいと嘲弄ちょうろうの道具になるばかりですから、かえって気の毒に思って退学をさしたのだそうです。
春の鳥 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
とうさんがはじめてあがつた小學校せうがくかうも、この和尚をしやうさんのむおてらちかくにありました。小學校せうがくかう生徒せいときつねがついたとつて、一大騷おほさわぎをしたことがありました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
ほんがみつかったので、講堂こうどうはしってかえると、もう生徒せいとらはおいのりの整列せいれつをしていた。せいじゅんなが行列ぎょうれつつくっているので、小さいのは前の方で聖像せいぞうに近く、大きいのはうしろに立っている。
身体検査 (新字新仮名) / フョードル・ソログープ(著)
そうじゃないなんておもったり、いったりするものがあったら、それこそ神様をうやまわないで、人の悪口わるくちをいう人だといってやります。ジャンセエニュ先生せんせい生徒せいとはみんなおとなしくて、勉強家べんきょうかです。
母の話 (新字新仮名) / アナトール・フランス(著)
私立しりつなれども生徒せいとかずは千にんちかく、せま校舍かうしや目白押めじろおし窮屈きうくつさも教師きやうし人望じんぼういよ/\あらはれて、たゞ學校がくこうと一トくちにてこのあたりには呑込のみこみのつくほどるがあり、かよ子供こども數々かず/\あるひ火消ひけし鳶人足とびにんそく
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
よわったとると、学校がっこうじゅうは、たいへんなものでした。先生せんせいも、生徒せいとも、小使こづかいもみんなさくらうえ心配しんぱいしました。
学校の桜の木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
或日あるひ學校がくかう生徒せいと製作物せいさくぶつ展覽會てんらんくわいひらかれた。その出品しゆつぴんおも習字しふじ※畫づぐわ女子ぢよし仕立物したてものとうで、生徒せいと父兄姉妹ふけいしまいあさからぞろ/\とおしかける。りどりの評判ひやうばん
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
わたしはひじょうに高慢こうまんな先生であった。だから生徒せいとの質問に答えることができないのがなさけなかった。しかもかれはけっしてわたしを容赦ようしゃしはしなかった。
「なあに、おうちの生徒せいとさんぐらい大きな方ならあぶないこともないのですが一寸ちょっと来てみたところです。」
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
長吉ちょうきちはやっと自分じぶんでなかったので安心あんしんしましたが、吉田よしだばれた生徒せいと自分じぶんとはわずかに二、三にんあいだへだてているくらいでありましたから
残された日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
製作物せいさくぶつした生徒せいとでない、なそは/\して展覽室てんらんしつたりはひつたりして自分じぶんこの展覽會てんらんくわい出品しゆつぴんするつもりで畫紙ゑがみまいおほきくうまあたまいた。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
「そんだ。林学でおらならった。」何とったかな。このせいの高いの大きな生徒せいと
台川 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
部屋へやの中にじこもって、両手で耳をふさいで、目を本にはりつけたようにしているのでなければ、勉強のできない生徒せいとのようであったら、わたしになにができたろう、なにもできはしない。
あるところに、よく生徒せいとをしかる教師きょうしがありました。また、ひじょうに物覚ものおぼえのわる生徒せいとがありました。教師きょうしはその子供こどもをたいへんにくみました。
教師と子供 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ぼく支度したくして先生せんせいうちけつけました、それがあさ六時ろくじ山野さんやあるらしてかへつてたのがゆふべ六時ろくじでした、先生せんせい夏期休業なつやすみいへどつね生徒せいとちかづ
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)