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ひる
ふりがな文庫
“
昼
(
ひる
)” の例文
旧字:
晝
ちょうど
昼
(
ひる
)
ごろでありました。
弟
(
おとうと
)
が、
外
(
そと
)
から、だれか
友
(
とも
)
だちに、「
海
(
うみ
)
ぼたる」だといって、一
匹
(
ぴき
)
の
大
(
おお
)
きなほたるをもらってきました。
海ぼたる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
昼
(
ひる
)
すこし
前
(
まえ
)
にはもう
二人
(
ふたり
)
の
兄
(
にい
)
さんが
前後
(
ぜんご
)
して
威勢
(
いせい
)
よく
帰
(
かえ
)
って
来
(
き
)
た。
一人
(
ひとり
)
の
兄
(
にい
)
さんの
方
(
ほう
)
は
袖子
(
そでこ
)
の
寝
(
ね
)
ているのを
見
(
み
)
ると
黙
(
だま
)
っていなかった。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
やがて、ガンたちは、おなかいっぱいたべてしまいますと、また
湖
(
みずうみ
)
へ飛んでいって、お
昼
(
ひる
)
ごろまで、いろんなことをして遊びました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
かの家の者一同ある日
畠
(
はたけ
)
に行きて夕方に帰らんとするに、女川の
汀
(
みぎわ
)
に
踞
(
うずくま
)
りてにこにこと笑いてあり。次の日は
昼
(
ひる
)
の休みにまたこの事あり。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「もう駄目でせう」と
一口
(
ひとくち
)
答へたが、野々宮君の呑気なのには驚ろいた。三四郎は此無神経を全く
夜
(
よる
)
と
昼
(
ひる
)
の差別から起るものと断定した。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
下の子は男の子でこれは「
昼
(
ひる
)
」という名でした。そのわけは、弟のほうが、ねえさんよりも、ずっとりっぱで、美しかったからでございます。
眠る森のお姫さま
(新字新仮名)
/
シャルル・ペロー
(著)
雪下
(
ゆきふる
)
事
盛
(
さかん
)
なる
時
(
とき
)
は、
積
(
つも
)
る雪家を
埋
(
うづめ
)
て雪と
屋上
(
やね
)
と
均
(
ひとし
)
く
平
(
たひら
)
になり、
明
(
あかり
)
のとるべき処なく、
昼
(
ひる
)
も
暗夜
(
あんや
)
のごとく
燈火
(
ともしび
)
を
照
(
てら
)
して家の内は
夜昼
(
よるひる
)
をわかたず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
なにしろ、
人
(
ひと
)
にしられてはたいへんなので、
家
(
いえ
)
のおくにひっこみ、だれにもあわず、
昼
(
ひる
)
も
夜
(
よる
)
も、
力
(
ちから
)
のかぎり、むちゅうになってうつしました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
中にはまだ
昼
(
ひる
)
なのに
電燈
(
でんとう
)
がついて、たくさんの
輪転機
(
りんてんき
)
がばたりばたりとまわり、きれで頭をしばったりラムプシェードをかけたりした人たちが
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
其
(
それ
)
と
同時
(
どうじ
)
に
此処
(
こゝ
)
に
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
を
遮
(
さへぎ
)
つて
昼
(
ひる
)
もなほ
暗
(
くら
)
い
大木
(
たいぼく
)
が
切々
(
きれ/″\
)
に一ツ一ツ
蛭
(
ひる
)
になつて
了
(
しま
)
うのに
相違
(
さうゐ
)
ないと、いや、
全
(
まツた
)
くの
事
(
こと
)
で。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それで、その子どもたちにパンをたべさせるために、男は、いやおうなしに、
昼
(
ひる
)
となく
夜
(
よる
)
となく働きつづけました。
死神の名づけ親(第一話)
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
当時
(
とうじ
)
夏目先生
(
なつめせんせい
)
の
面会日
(
めんかいび
)
は
木曜
(
もくよう
)
だったので、
私達
(
わたしたち
)
は
昼
(
ひる
)
遊
(
あそ
)
びに
行
(
ゆ
)
きましたが、
滝田
(
たきた
)
さんは
夜
(
よる
)
行
(
い
)
って
玉版箋
(
ぎょくばんせん
)
などに
色々
(
いろいろ
)
のものを
書
(
か
)
いて
貰
(
もら
)
われたらしいんです。
夏目先生と滝田さん
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
お
昼
(
ひる
)
ちかくまで、清造は、長い町を歩きました。町はずれのむこうの方に、
汽車
(
きしゃ
)
の通る土手の見えるへんまでくると、その町は少しさびれてきました。
清造と沼
(新字新仮名)
/
宮島資夫
(著)
やがて
古
(
ふる
)
い
古
(
ふる
)
い
杉
(
すぎ
)
木立
(
こだち
)
がぎっしりと
全山
(
ぜんざん
)
を
蔽
(
おお
)
いつくして、
昼
(
ひる
)
尚
(
な
)
お
暗
(
くら
)
い、とてもものすごい
所
(
ところ
)
へさしかかりました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
鞍馬山
(
くらまやま
)
のおくに
僧正
(
そうじょう
)
ガ
谷
(
たに
)
という谷があります。
松
(
まつ
)
や
杉
(
すぎ
)
が
茂
(
しげ
)
っていて、
昼
(
ひる
)
も日の
光
(
ひかり
)
がささないような
所
(
ところ
)
でした。
牛若と弁慶
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
しんたのむねから
打
(
う
)
ちあげられて、
少
(
すこ
)
しくもった
空
(
そら
)
で
花火
(
はなび
)
がはじけたのは、
春
(
はる
)
も
末
(
すえ
)
に
近
(
ちか
)
いころの
昼
(
ひる
)
でした。
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
ボロ市過ぎて、冬至もやがてあとになり、行く/\年も
暮
(
くれ
)
になる。
蛇
(
へび
)
は穴に入り人は家に
籠
(
こも
)
って、
霜枯
(
しもがれ
)
の武蔵野は、静かな
昼
(
ひる
)
にはさながら
白日
(
まひる
)
の夢に
定
(
じょう
)
に入る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
あるところは、右にも
滝
(
たき
)
、左にも滝、そして、渓流の
瀞
(
とろ
)
に
朽
(
く
)
ちたおれている
腐木
(
ふぼく
)
の上を、
貂
(
てん
)
や、むささびや、りすなどが、
山葡萄
(
やまぶどう
)
をあらそっているのを
昼
(
ひる
)
でも見る。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
昼
(
ひる
)
からになって
配達
(
はいたつ
)
がすむと、
今度
(
こんど
)
は
店番
(
みせばん
)
です。つぎからつぎと、いろんなお客がやってきます。
水菓子屋の要吉
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
真
(
ま
)
っ
昼
(
ひる
)
間のように明るいのだが、飲み飽き食い飽きてしまったように、なんとなく白けていた。
手品
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
昼
(
ひる
)
ちかくになると、おかみさんはいいにおいをたてて、じゅうじゅうと
肉
(
にく
)
をやきはじめた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
昼
(
ひる
)
見
(
み
)
れど
飽
(
あ
)
かぬ
田児
(
たご
)
の
浦
(
うら
)
大王
(
おほきみ
)
のみことかしこみ
夜
(
よる
)
見
(
み
)
つるかも 〔巻三・二九七〕 田口益人
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
おこのが
昼
(
ひる
)
といわず夜といわず、ひそかに
睨
(
にら
)
んだとどのつまりは、
独
(
ひと
)
り四
畳半
(
じょうはん
)
に
立籠
(
たてこ
)
もって、おせんの
型
(
かた
)
にうき
身
(
み
)
をやつす、
良人
(
おっと
)
の
胸
(
むね
)
に
巻
(
ま
)
きつけた
帯
(
おび
)
が、
春信
(
はるのぶ
)
えがくところの
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
あるじの君よく聞きわけて給へ。我もし
怪
(
あや
)
しき物ならば、此の
二二六
人
繁
(
しげ
)
きわたりさへあるに、
二二七
かうのどかなる
昼
(
ひる
)
をいかにせん。
二二八
衣
(
きぬ
)
に
縫目
(
ぬひめ
)
あり、日にむかへば影あり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
向う両国の観世物小屋でこんな不意の出来事が人を驚かしたのは、文化三年の江戸の秋ももう一日でちょうど
最中
(
もなか
)
の月を
観
(
み
)
ようという八月十四日の
昼
(
ひる
)
の七つ(四時)下がりであった。
両国の秋
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
彼
(
かれ
)
は
昼
(
ひる
)
には
室内
(
しつない
)
を
窓
(
まど
)
から
窓
(
まど
)
に
往来
(
おうらい
)
し、
或
(
あるい
)
はトルコ
風
(
ふう
)
に
寐台
(
ねだい
)
に
趺
(
あぐら
)
を
坐
(
か
)
いて、
山雀
(
やまがら
)
のように
止
(
と
)
め
度
(
ど
)
もなく
囀
(
さえず
)
り、
小声
(
こごえ
)
で
歌
(
うた
)
い、ヒヒヒと
頓興
(
とんきょう
)
に
笑
(
わら
)
い
出
(
だ
)
したりしているが、
夜
(
よる
)
に
祈祷
(
きとう
)
をする
時
(
とき
)
でも
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
それは痛みを
怺
(
こら
)
えることに
渾身
(
こんしん
)
の努力を要するので、他に注意を振り向ける余裕がないのであるらしかった。そんな風だから、
夜
(
よる
)
昼
(
ひる
)
打
(
ぶ
)
っ通しに
呻
(
うな
)
るのみで、一睡もせず、食事も取らない。
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
御参列
(
ごさんれつ
)
のお
役人
(
やくにん
)
も
此
(
こ
)
の
処
(
ところ
)
で
御参拝
(
ごさんぱい
)
があるといふ事で、
夫
(
それ
)
を思ふと
私共
(
わたくしども
)
は
有難
(
ありがた
)
い事で、お
供
(
とも
)
をいたして
参
(
まゐ
)
りましても毎日々々
旨
(
うま
)
い
物
(
もの
)
を
御馳走
(
ごちそう
)
になつて、
昼
(
ひる
)
も風が吹くと外へ出られんといふので
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
テン太郎や お
昼
(
ひる
)
のおべんとうを 天
文台
(
もんだい
)
のお
父
(
とう
)
さんに とどけておくれ
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
しかし
昼
(
ひる
)
になると、また彼をばかにすることばかり考えて、
感謝
(
かんしゃ
)
の様子などは
少
(
すこ
)
しも見せなかった。その上、クリストフはまだ
小
(
ちい
)
さかったので、
善良
(
ぜんりょう
)
であるということの
価値
(
かち
)
が十分にわからなかった。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
それは今日
昼
(
ひる
)
すこし前、例の事件について調べることがあって
迎
(
むか
)
えのために警官をキャバレー・エトワールへ
振出
(
ふりだ
)
してみると、
雇人
(
やといにん
)
は揃っているが、主人のオトー・ポントスが行方不明であるという。
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
静
(
しづ
)
かな五
月
(
ぐわつ
)
の
昼
(
ひる
)
、
湯沸
(
サモワル
)
からのぼる
湯気
(
ゆげ
)
が
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
菜の花や
昼
(
ひる
)
ひとしきり海の音
郷愁の詩人 与謝蕪村
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
薫
(
くゆ
)
りとぶ
真夏
(
まなつ
)
の
昼
(
ひる
)
。
文月のひと日
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
と
問
(
と
)
はるゝに
答
(
こた
)
へんとすれば
暁
(
あかつき
)
の
鐘
(
かね
)
枕
(
まくら
)
にひびきて
覚
(
さ
)
むる
外
(
ほか
)
なき
思
(
おも
)
ひ
寐
(
ね
)
の
夢
(
ゆめ
)
鳥
(
とり
)
がねつらきはきぬ/″\の
空
(
そら
)
のみかは
惜
(
を
)
しかりし
名残
(
なごり
)
に
心地
(
こゝち
)
常
(
つね
)
ならず
今朝
(
けさ
)
は
何
(
なん
)
とせしぞ
顔色
(
かほいろ
)
わろしと
尋
(
たづ
)
ぬる
母
(
はゝ
)
はその
事
(
こと
)
さらに
知
(
し
)
るべきならねど
面
(
かほ
)
赤
(
あから
)
むも
心苦
(
こゝろぐる
)
し
昼
(
ひる
)
は
手
(
て
)
ずさびの
針仕事
(
はりしごと
)
にみだれその
乱
(
みだ
)
るゝ
心
(
こゝろ
)
縫
(
ぬ
)
ひとゞめて
今
(
いま
)
は
何事
(
なにごと
)
も
思
(
おも
)
は
闇桜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
美
(
うつく
)
しいお
姫
(
ひめ
)
さまがいられて、いい
音楽
(
おんがく
)
の
音色
(
ねいろ
)
が、
夜
(
よる
)
も
昼
(
ひる
)
もしているということだ。」と、また
他
(
た
)
の
一人
(
ひとり
)
の
旅人
(
たびびと
)
がいっていました。
お姫さまと乞食の女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
お
昼
(
ひる
)
ごはんのころ、ガンたちが、みんなでそろって走ってきました。そして、白いガチョウを見なかったかとたずねました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
このとき
諭吉
(
ゆきち
)
は、
城
(
しろ
)
の
門番
(
もんばん
)
をするつとめがありました。
三日
(
みっか
)
に一どは、その
番
(
ばん
)
がまわってきます。その
日
(
ひ
)
だけは、
昼
(
ひる
)
はうつすことができません。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
およそ
陸鳥
(
りくてう
)
は夜中
盲
(
めくら
)
となり、
水鳥
(
すゐてう
)
は夜中
眼
(
め
)
明
(
あきらか
)
也。ことに
雁
(
がん
)
は夜中物を見る事はなはだ明也。他国はしらず我国の雁はおほくは
昼
(
ひる
)
は
眠
(
ねふ
)
り、夜は
飛行
(
とびあり
)
く。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
するとお
昼
(
ひる
)
近
(
ちか
)
くなって、
向
(
む
)
こうから
大
(
たい
)
そうりっぱないい
馬
(
うま
)
に
乗
(
の
)
った人が、二、三
人
(
にん
)
のお
供
(
とも
)
を
連
(
つ
)
れて、とくいらしくぽかぽかやって
来
(
き
)
ました。
若者
(
わかもの
)
はその
馬
(
うま
)
を
見
(
み
)
ると
一本のわら
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
昼
(
ひる
)
げだと思う人が多くなってきて、そのケという語の意味が、はっきりとせぬようになったのである。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
こちらには
昼
(
ひる
)
も
夜
(
よる
)
もないのですから、
現世
(
げんせ
)
のようにとても
幾日
(
いくにち
)
とはっきり
数
(
かぞ
)
える
訳
(
わけ
)
には
行
(
ゆ
)
かないのでございます。その
辺
(
へん
)
がどうも
話
(
はなし
)
が
大
(
たい
)
へんにしにくい
点
(
てん
)
でございまして……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
さりながらはじめの内は
十幾人
(
じふいくたり
)
の塾生ありて、
教場
(
けうぢやう
)
太
(
いた
)
く賑ひしも、
二人
(
ふたり
)
三人
(
みたり
)
と去りて、
果
(
はて
)
は
一人
(
いちにん
)
もあらずなりて、
後
(
のち
)
にはたゞ
昼
(
ひる
)
の
間
(
うち
)
通学生の来るのみにて、塾生は
我
(
われ
)
一人
(
いちにん
)
なりき。
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「いえ、この源氏閣にも、
昼
(
ひる
)
になればまた、降りる口がないことはございませんが……」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
昼
(
ひる
)
ちかくまでゆっくり
眠
(
ねむ
)
って
元気
(
げんき
)
をとりもどすと、
研究
(
けんきゅう
)
に使った
機械
(
きかい
)
や
道具
(
どうぐ
)
を二度ともとにできないように、めちゃめちゃにしておき、ここからでていくじゅんびに取りかかった。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
筑波嶺
(
つくばね
)
のさ
百合
(
ゆる
)
の
花
(
はな
)
の
夜床
(
ゆどこ
)
にも
愛
(
かな
)
しけ
妹
(
いも
)
ぞ
昼
(
ひる
)
もかなしけ 〔巻二十・四三六九〕 防人
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
「お
昼
(
ひる
)
には
兄
(
にい
)
さん
達
(
たち
)
も
帰
(
かえ
)
って
来
(
く
)
るな。」と
父
(
とう
)
さんは
茶
(
ちゃ
)
の
間
(
ま
)
のなかを
見𢌞
(
みまわ
)
して
言
(
い
)
った。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
頭
(
あたま
)
の
中
(
なか
)
には
昼
(
ひる
)
の事が
鮮
(
あざや
)
かに
輝
(
かゞや
)
いた。もう二三
日
(
にち
)
のうちには最後の解決が
出来
(
でき
)
ると思つて幾
度
(
たび
)
か
胸
(
むね
)
を
躍
(
おど
)
らせた。が、そのうち
大
(
おほ
)
いなる
空
(
そら
)
と、大いなる
夢
(
ゆめ
)
のうちに、吾知らず吸収された。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
到頭近所の人を頼み、わざ/\汽車で八王子まで連れて往って捨てゝもろうた。二週間前の事である。其後デカが夜毎に帰っては来たが、
昼
(
ひる
)
は其牝犬を
探
(
さ
)
がしあるいて居るらしかった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
この
夫婦
(
ふうふ
)
は
大層
(
たいそう
)
仲
(
なか
)
が
好
(
よ
)
かったが、
小児
(
こども
)
がないので、どうかして
一人
(
ひとり
)
ほしいと
思
(
おも
)
い、おかみさんは、
夜
(
よる
)
も、
昼
(
ひる
)
も、一
心
(
しん
)
に、
小児
(
こども
)
の
授
(
さず
)
かりますようにと
祈
(
いの
)
っておりましたが、どうしても
出来
(
でき
)
ませんでした。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
“昼”の意味
《名詞》
ひる。昼間
昼食。お昼。
(出典:Wiktionary)
“昼”の解説
昼(ひる)、昼間(ちゅうかん、ひるま)は、太陽が地平線または水平線より上に出ている時間、あるいは日の出から日没までのことである。日中(にっちゅう)ともいう。逆に、太陽が地平線または水平線から上に出ていない時間、あるいは日没から次の日の出までのことを夜・夜間という。
(出典:Wikipedia)
昼
常用漢字
小2
部首:⽇
9画
“昼”を含む語句
昼食
昼飯
白昼
昼餐
昼間
昼夜
春昼
真昼間
昼寝
真昼
夜昼
昼夜帯
小昼
真昼中
昼興行
昼過
昼餉
昼日中
昼中
昼三
...