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何處
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どこ
ふりがな文庫
“
何處
(
どこ
)” の例文
新字:
何処
文化
(
ぶんくわ
)
が
發達
(
はつたつ
)
して
來
(
く
)
れば、
自然
(
しぜん
)
何處
(
どこ
)
か
漠然
(
ばくぜん
)
として
稚氣
(
ちき
)
を
帶
(
お
)
びて
居
(
ゐ
)
るやうな
面白
(
おもしろ
)
い
化物思想
(
ばけものしさう
)
などを
容
(
い
)
れる
餘地
(
よち
)
が
無
(
な
)
くなつて
來
(
く
)
るのである。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
『これから大阪までいても、
何處
(
どこ
)
ぞへ泊らんなりまへんよつてな。……大阪から
家
(
うち
)
へは
寂
(
さみ
)
しいよつて、
私
(
わたへ
)
もうよう
去
(
い
)
にまへんがな。』
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
眼
(
まなこ
)
を
放
(
はな
)
たず
睥睨
(
へいげい
)
して
居
(
を
)
る、
猛狒
(
ゴリラ
)
も
益々
(
ます/\
)
猛
(
たけ
)
く
此方
(
こなた
)
を
窺
(
うかゞ
)
つて
居
(
を
)
る、
此
(
この
)
九死一生
(
きうしいつしやう
)
の
分
(
わか
)
れ
目
(
め
)
、
不意
(
ふい
)
に、
實
(
じつ
)
に
不意
(
ふい
)
に、
何處
(
どこ
)
ともなく
一發
(
いつぱつ
)
の
銃聲
(
じうせい
)
。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
學生
(
がくせい
)
も
平日
(
いつも
)
よりは
數
(
かず
)
が
不足
(
ふそく
)
であつた。
不審
(
ふしん
)
な
事
(
こと
)
には、
自分
(
じぶん
)
より
三四
(
さんよ
)
つ
日
(
か
)
前
(
まへ
)
に
歸
(
かへ
)
つてゐるべき
筈
(
はず
)
の
安井
(
やすゐ
)
の
顏
(
かほ
)
さへ
何處
(
どこ
)
にも
見
(
み
)
えなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
兎角
(
とかく
)
は
一押
(
いちおし
)
、と
何處
(
どこ
)
までもついて
行
(
ゆ
)
くと、
其
(
そ
)
の
艷
(
えん
)
なのが
莞爾
(
につこり
)
して、
馭者
(
ぎよしや
)
には
知
(
し
)
らさず、
眞白
(
まつしろ
)
な
手
(
て
)
を
青
(
あを
)
い
袖口
(
そでくち
)
、ひらりと
招
(
まね
)
いて
莞爾
(
につこり
)
した。
麦搗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
何處
(
どこ
)
へゆく
何處
(
どこ
)
へゆく、
逃
(
に
)
げてはならないと
坐中
(
ざちう
)
の
騷
(
さわ
)
ぐに
照
(
てー
)
ちやん
高
(
たか
)
さん
少
(
すこ
)
し
頼
(
たの
)
むよ、
直
(
じ
)
き
歸
(
かへ
)
るからとてずつと
廊下
(
らうか
)
へ
急
(
いそ
)
ぎ
足
(
あし
)
に
出
(
いで
)
しが
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
我が心の萬一も
酌
(
く
)
みとらで、
何處
(
どこ
)
までもつれなき横笛、冷泉と云へる知れる老女を懸橋に樣子を探れば、御身も疾ぐより心を寄する由。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
鍛冶
(
かぢ
)
は
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
仕事
(
しごと
)
が
支
(
つか
)
へて
居
(
ゐ
)
たが、それでも
恁
(
か
)
ういふ
職業
(
しよくげふ
)
に
缺
(
か
)
くべからざる
道具
(
だうぐ
)
といふと
何處
(
どこ
)
でもさういふ
例
(
れい
)
の
速
(
すみやか
)
に
拵
(
こしら
)
へてくれた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
見
(
みん
)
と
拔放
(
ぬきはなし
)
ければ
鍔元
(
つばもと
)
より
切先
(
きつさき
)
まで
生々
(
なま/\
)
しき
血汐
(
ちしほ
)
の付
居
(
ゐる
)
にぞコレヤ
汝
(
おのれ
)
は大膽不敵なる奴かな是が何より證據なり
何處
(
どこ
)
で人を殺し
夜盜
(
よたう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「虫や魚の話ぢやありませんよ。それ、
何處
(
どこ
)
の家にも祖先といふのがあるでせう。その
過去帳
(
くわこちやう
)
見たいな卷物を——何んとか言ひましたね」
銭形平次捕物控:300 系図の刺青
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
眼
(
め
)
に
掩
(
おほ
)
ひ
被
(
かぶ
)
さつてる
眉
(
まゆ
)
は
山羊
(
やぎ
)
のやうで、
赤
(
あか
)
い
鼻
(
はな
)
の
佛頂面
(
ぶつちやうづら
)
、
脊
(
せ
)
は
高
(
たか
)
くはないが
瘠
(
や
)
せて
節塊立
(
ふしくれだ
)
つて、
何處
(
どこ
)
にか
恁
(
か
)
う一
癖
(
くせ
)
ありさうな
男
(
をとこ
)
。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
何故ならば、氏の
心理解剖
(
しんりかいばう
)
は
何處
(
どこ
)
までも心理解剖で、人間の心持を
丁度
(
ちやうど
)
鋭
(
するど
)
い
銀
(
ぎん
)
の
解剖刀
(
かいばうたう
)
で切開いて行くやうに、
緻密
(
ちみつ
)
に
描
(
ゑが
)
いて行かれます。
三作家に就ての感想
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
下
(
くだ
)
るわ、/\、/\。
流
(
なが
)
れは
何處
(
どこ
)
まで
行
(
い
)
つても
盡
(
つ
)
きないのかしら?『
今
(
いま
)
までに
私
(
わたし
)
は
幾
(
いく
)
哩
(
マイル
)
落
(
お
)
ちたかしら?』と
愛
(
あい
)
ちやんは
聲高
(
こわだか
)
に
云
(
い
)
ひました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
然
(
しか
)
しその
時
(
とき
)
の
周圍
(
しうゐ
)
の
事情
(
じじやう
)
は、
病人
(
びやうにん
)
をK
氏
(
し
)
の
家
(
うち
)
に
臥
(
ね
)
かして
置
(
お
)
く
事
(
こと
)
を
許
(
ゆる
)
さないので、
直
(
す
)
ぐに
何處
(
どこ
)
へか
入院
(
にふゐん
)
させなければならなかつた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
何方
(
どつち
)
を
向
(
む
)
いたツて、人の影が一つ見えるのではない。
何處
(
どこ
)
までも
眞
(
ま
)
ツ
暗
(
くら
)
で、其の中に
其處
(
そこ
)
らの流の音が、夜の
秘事
(
ひめごと
)
を
私語
(
ささや
)
いてゐるばかり。
水郷
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
日
(
ひ
)
に
燒
(
や
)
けて
旅
(
たび
)
をして
歩
(
ある
)
く
斯
(
こ
)
の
飴屋
(
あめや
)
さんは、
何處
(
どこ
)
か
遠
(
とほ
)
いところからかついで
來
(
き
)
た
荷
(
に
)
を
復
(
ま
)
た
肩
(
かた
)
に
掛
(
か
)
けて、
笛
(
ふえ
)
を
吹
(
ふ
)
き/\
出掛
(
でか
)
けました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
マーキュ
唯
(
うん
)
、
唯
(
うん
)
、
引掻
(
ひっか
)
かれた/\。はて、これで十
分
(
ぶん
)
ぢゃ。
侍童
(
こやっこ
)
めは
何處
(
どこ
)
にをる?
小奴
(
やっこ
)
、はよ
往
(
い
)
って
下科醫者
(
げくわいしゃ
)
を
呼
(
よ
)
んで
來
(
こ
)
い。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
『
其所
(
そこ
)
を
掘
(
ほ
)
つても
好
(
い
)
いですか』と
遠慮勝
(
ゑんりよがち
)
に
問
(
と
)
うて
見
(
み
)
ると、
令息
(
れいそく
)
は
笑
(
わら
)
ひながら『
何處
(
どこ
)
でも
宜
(
よろ
)
しい、
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
つた
處
(
ところ
)
を
御掘
(
おほ
)
りなさい』と
言
(
い
)
はれる。
探検実記 地中の秘密:20 大森貝塚の発掘
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
何處
(
どこ
)
を搜しても、チエスタ孃に
勝
(
まさ
)
る人はないと考へたのであつた、彼女は彼女が讀みながら泣いてゐた手紙を、『エイブラム師』に見せた。
水車のある教会
(旧字旧仮名)
/
オー・ヘンリー
(著)
何處
(
どこ
)
で聞いたか私の大阪に來てゐるといふことを知つて「
直太郎
(
なほたらう
)
(私)も當地ださうだ。遊んでゐるなら私の
家
(
うち
)
の書生に
寄越
(
よこ
)
したら
何
(
ど
)
うだ。」
兵馬倥偬の人
(旧字旧仮名)
/
塚原渋柿園
、
塚原蓼洲
(著)
「
何時
(
いつ
)
、
何處
(
どこ
)
で、どこから降つて來るかも知れないところの、見たことも聞いたこともない未來の良人を、貞淑に
愼
(
つつ
)
ましく待つてることだ。」
宿命
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
その
小松
(
こまつ
)
は、
何處
(
どこ
)
からか
光
(
ひかり
)
を
受
(
う
)
けてるらしく、
丁度
(
ちやうど
)
銀
(
ぎん
)
モールで
飾
(
かざ
)
られたクリスマスツリーのやうに、
枝々
(
えだ/\
)
が
光榮
(
くわうえい
)
にみちてぐるりに
輝
(
かゞや
)
いてゐた。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
その
内
(
うち
)
にやつと
氣
(
き
)
がついて
見
(
み
)
ると、あの
紺
(
こん
)
の
水干
(
すゐかん
)
の
男
(
をとこ
)
は、もう
何處
(
どこ
)
かへ
行
(
い
)
つてゐました。
跡
(
あと
)
には
唯
(
ただ
)
杉
(
すぎ
)
の
根
(
ね
)
がたに、
夫
(
をつと
)
が
縛
(
しば
)
られてゐるだけです。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
出した湯の持主が隅へ小さくなツて
何處
(
どこ
)
の者か知れぬ奴が
無代
(
たゞ
)
で巾を利かせて歌など唄ツて騷ぐとはエライ話しだと不平を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
雨
(
あま
)
あしがたち消えながらも
何處
(
どこ
)
の
樹
(
き
)
からとなく私の
膚
(
はだ
)
を冷してゐる時、ふと
紅
(
あか
)
い珊瑚の人魚が
眞蒼
(
まつさを
)
な腹を水に潜らせる
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
それ
故
(
ゆゑ
)
規則
(
きそく
)
でやつた
事
(
こと
)
は
何處
(
どこ
)
へも
通用
(
つうよう
)
するといふ
譯
(
わけ
)
には
參
(
まゐ
)
りません。
矢張
(
やはり
)
本人
(
ほんにん
)
の
獨立心
(
どくりつしん
)
に
任
(
まか
)
せなければなりません。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
不思議
(
ふしぎ
)
なこともあるものです。それが
今日
(
けふ
)
は、
何
(
なに
)
をおもひだしたのか、
目
(
め
)
が
覺
(
さ
)
めると、めそめそ
啜
(
すゝ
)
り
泣
(
な
)
きをしながら、
何處
(
どこ
)
へか
出
(
で
)
て
行
(
い
)
つてしまひました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
成程
(
なるほど
)
さう
言
(
い
)
へば
何處
(
どこ
)
か
固拗
(
かたくな
)
のところもあるが、
僕
(
ぼく
)
の
思
(
おも
)
ふには
最初
(
さいしよ
)
は
頑固
(
ぐわんこ
)
で
行
(
や
)
つたのながら
後
(
のち
)
には
却
(
かへ
)
つて
孤獨
(
こどく
)
のわび
住
(
ずま
)
ひが
氣樂
(
きらく
)
になつて
來
(
き
)
たのではあるまいか。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
而して實際こんな狹い町では
何處
(
どこ
)
の誰が何處に居ると云ふ事が愉快なる穿鑿の種になり、それが歸宅の後家人に告げられると、女達の夜の爐邊の話題を賑かし
海郷風物記
(旧字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
肝腎
(
かんじん
)
の
稼業
(
かげふ
)
のお稽古もしないで、
色情
(
さかり
)
のついた犬みたやうに、一體
何處
(
どこ
)
を
彷徨
(
うろつ
)
いて歩いてゐるんだよ。
絶望
(旧字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
初め排斥せられた方言が
何處
(
どこ
)
かに殘つて居て、下行水と云ふやうな風に、何處かに殘つて居つて、そのものが何時か頭を持上げて革命的に新しい文語が起つて來る。
仮名遣意見
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
さゝやかな小流が
何處
(
どこ
)
ともなく流れてゐたりする。之から少し上りになる樣子であつたが、暫く偵察をして、愈々豫定の下り場所に違ひないと見極めた。午後四時の事である。
黒岩山を探る
(旧字旧仮名)
/
沼井鉄太郎
(著)
それからの私は
何處
(
どこ
)
へどう歩いたのだらう。私は長い
間
(
あひだ
)
街を歩いてゐた。
檸檬
(旧字旧仮名)
/
梶井基次郎
(著)
吾が身の
何處
(
どこ
)
を截つても其の畫題たる花なり鳥なりが咲き出し啼き出して、直ちに其の香を放ち其の聲を出しさうな位になつて、其の畫題のほかに別の物も無くなるか、吾と畫題と融合するか
努力論
(旧字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
これは『自然論』の要點であるが、心靈その物の解釋は
何處
(
どこ
)
にも見えて居ない。エメルソン自身もその思想が進歩するに從つて、論旨に滿足しないところが出來たさうだが、そんなことはかまはない。
神秘的半獣主義
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
私の住んでゐる村では、
何處
(
どこ
)
で井戸を掘つても、一丈程下へ行くと屹度澤山な
眞菰
(
まこも
)
の根に掘當てる。多い處では
層
(
そう
)
を成して
現
(
あら
)
はれる。三間ほど
掘
(
ほ
)
つて漸く水を含んだ砂に突き當てる。それは青い砂だ。
筑波ねのほとり
(旧字旧仮名)
/
横瀬夜雨
(著)
何處
(
どこ
)
やらの
骨董
(
こっとう
)
店
(
てん
)
の
店
(
みせ
)
さきで見たることあり
此奴
(
こやつ
)
の顏を
河馬
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
B
分
(
わか
)
つたには
分
(
わか
)
つたが、
君
(
きみ
)
の
其句
(
そのく
)
の
何處
(
どこ
)
が
面白
(
おもしろ
)
い?
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
GONSHAN. GONSHAN.
何處
(
どこ
)
へゆく
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
永
(
なが
)
い
日
(
ひ
)
なかを
何處
(
どこ
)
へ
徃
(
ゆ
)
こ
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
『
何處
(
どこ
)
で?』と言つた。
葉書
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
あゝ、
若
(
わか
)
い
衆
(
しう
)
何
(
なに
)
かい、
連
(
つれ
)
のものが、
何處
(
どこ
)
か
二次會
(
にじくわい
)
へ
引張出
(
ひつぱりだ
)
さうとして、
私
(
わたし
)
を
中
(
なか
)
へ
引挾
(
ひつぱさ
)
んだ、……
其
(
そ
)
れを
外
(
はづ
)
したのだと
思
(
おも
)
つたのかい。
月夜車
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
深閑
(
しんかん
)
として、
生物
(
いきもの
)
といへば
蟻
(
あり
)
一
疋
(
ぴき
)
見出せないやうなところにも、
何處
(
どこ
)
となく祭の
名殘
(
なごり
)
を
留
(
とゞ
)
めて、人の
香
(
か
)
が
漂
(
たゞよ
)
うてゐるやうであつた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
も
其
(
その
)
仲間
(
なかま
)
に
入
(
い
)
つて、
頻
(
しき
)
りに
愉快
(
ゆくわい
)
だ/\と
騷
(
さは
)
いで
居
(
を
)
つたが、
何時
(
いつ
)
何處
(
どこ
)
から
聞知
(
きゝつけ
)
たものか、
例
(
れい
)
の
轟大尉
(
とゞろきたいゐ
)
の
虎髯
(
とらひげ
)
はぬつと
進
(
すゝ
)
み
出
(
で
)
て
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
表
(
おもて
)
むきは
何處
(
どこ
)
までも
田舍書生
(
いなかじよせい
)
の
厄介者
(
やつかいもの
)
が
舞
(
ま
)
ひこみて
御世話
(
おせわ
)
に
相成
(
あいな
)
るといふこしらへでなくては
第
(
だい
)
一に
伯母御前
(
おばごぜ
)
が
御機嫌
(
ごきげん
)
むづかし
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『
猫
(
ねこ
)
だとて
王樣
(
わうさま
)
を
拜
(
はい
)
して
差支
(
さしつか
)
へない』と
愛
(
あい
)
ちやんが
云
(
い
)
ひました。『
私
(
わたし
)
は
或
(
あ
)
る
書物
(
しよもつ
)
でそれを
讀
(
よ
)
みました、
何處
(
どこ
)
であつたか
憶
(
おぼ
)
えて
居
(
ゐ
)
ませんが』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
今更
何處
(
どこ
)
に下げて吾等に
對
(
むか
)
ひ得るなど、
後指
(
うしろゆび
)
さして嘲り笑ふものあれども、瀧口少しも意に介せざるが如く、應對等は常の如く振舞ひけり。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
冬
(
ふゆ
)
の
季節
(
きせつ
)
に
埃
(
ほこり
)
を
捲
(
ま
)
いて
來
(
く
)
る
西風
(
にしかぜ
)
は
先
(
ま
)
づ
何處
(
どこ
)
よりもおつぎの
家
(
いへ
)
の
雨戸
(
あまど
)
を
今日
(
けふ
)
も
來
(
き
)
たぞと
叩
(
たゝ
)
く。それは
村
(
むら
)
の
西端
(
せいたん
)
に
在
(
あ
)
るからである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
小六
(
ころく
)
は
宗助
(
そうすけ
)
が
起
(
お
)
きる
少
(
すこ
)
し
前
(
まへ
)
に、
何處
(
どこ
)
かへ
出
(
で
)
て
行
(
い
)
つて、
今朝
(
けさ
)
は
顏
(
かほ
)
さへ
見
(
み
)
せなかつた。
宗助
(
そうすけ
)
は
御米
(
およね
)
に
向
(
むか
)
つて
別段
(
べつだん
)
其
(
その
)
行先
(
ゆくさき
)
を
聞
(
き
)
き
糺
(
たゞ
)
しもしなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ヂュリ おゝ、
嬉
(
うれ
)
しや
御坊樣
(
ごばうさま
)
か!
殿御
(
とのご
)
は
何處
(
どこ
)
にぢゃ?
行
(
ゆ
)
き
處
(
どこ
)
は
記
(
おぼ
)
えてゐる、おゝ、さうぢゃ、そこへ
予
(
わし
)
は
來
(
き
)
てゐるのぢゃ?
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
何
常用漢字
小2
部首:⼈
7画
處
部首:⾌
11画
“何處”で始まる語句
何處迄
何處邊
何處其處
何處开處