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よ
ふりがな文庫
“
読
(
よ
)” の例文
旧字:
讀
庵主
(
あんじゅ
)
さんは、よそゆきの
茶色
(
ちゃいろ
)
のけさを
着
(
き
)
て、
鐘
(
かね
)
のまえに
立
(
た
)
つと、
手
(
て
)
にもっている
小
(
ちい
)
さい
鉦
(
かね
)
をちーんとたたいて、お
経
(
きょう
)
を
読
(
よ
)
みはじめた。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
読
(
よ
)
み
了
(
おわ
)
っても、それを読みはじめたときから私の胸を一ぱいにさせていた
憤懣
(
ふんまん
)
に近いものはなかなか消え去るようには見えなかった。
菜穂子
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
玄翁
(
げんのう
)
は
殺生石
(
せっしょうせき
)
の
前
(
まえ
)
に
座
(
すわ
)
って、
熱心
(
ねっしん
)
にお
経
(
きょう
)
を
読
(
よ
)
みました。そして
殺生石
(
せっしょうせき
)
の
霊
(
れい
)
をまつってやりました。
殺生石
(
せっしょうせき
)
がかすかに
動
(
うご
)
いたようでした。
殺生石
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
病中の日記を
検
(
しら
)
べて見ると九月二十三日の部に、「午前ジェームスを
読
(
よ
)
み
了
(
おわ
)
る。好い本を読んだと思う」と
覚束
(
おぼつか
)
ない
文字
(
もんじ
)
で
認
(
したた
)
めてある。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
自分
(
じぶん
)
は、ちょうどはげ
頭
(
あたま
)
なので、その
寺
(
てら
)
の
坊
(
ぼう
)
さんになりました。
身
(
み
)
に
黒
(
くろ
)
い
衣
(
ころも
)
をまとって、一
日
(
にち
)
、
御堂
(
おどう
)
の
中
(
なか
)
でお
経
(
きょう
)
を
読
(
よ
)
んで
暮
(
く
)
らしました。
女の魚売り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
「
衲
(
わし
)
にはてんで
読
(
よ
)
め
居
(
を
)
らんわい。弟子の
許
(
とこ
)
に持つて
往
(
ゆ
)
かつしやれ、
那奴
(
あいつ
)
は衲の字と来たら、本人の衲よりもよく読み居るからの。」
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
だから元より、和歌の道とか、香を聴き分ける事とか、そういう
上﨟
(
じょうろう
)
たちの
風雅
(
みやび
)
も知らねば、難しい
書
(
ふみ
)
読
(
よ
)
む知識も持たなかった。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
先
(
ま
)
づ
検疫船
(
けんえきせん
)
が
来
(
き
)
て
検疫医
(
けんえきい
)
が
乗
(
の
)
り
込
(
こ
)
む。一
等
(
とう
)
船客
(
せんかく
)
一
同
(
どう
)
大食堂
(
だいしよくだう
)
に
呼
(
よ
)
び
集
(
あつ
)
められて、
事務長
(
じむちやう
)
が
変
(
へん
)
な
所
(
ところ
)
にアクセントをつけて
船客
(
せんかく
)
の
名
(
な
)
を
読
(
よ
)
み
上
(
あ
)
げる。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
本堂
(
ほんだう
)
の
方
(
はう
)
では
経
(
きやう
)
を
読
(
よ
)
む
声
(
こゑ
)
、
鉦
(
かね
)
を
打
(
う
)
つ
音
(
おと
)
もしてゐる。
道子
(
みちこ
)
は
今年
(
ことし
)
もいつか
盆
(
ぼん
)
の十三
日
(
にち
)
になつたのだと
初
(
はじ
)
めて
気
(
き
)
がついた
時
(
とき
)
である。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
徳
(
とく
)
さんも、
人
(
ひと
)
の
心
(
こころ
)
の
読
(
よ
)
めない
程
(
ほど
)
馬鹿
(
ばか
)
でもなかろう。どのような
文句
(
もんく
)
を
書
(
か
)
いた
文
(
ふみ
)
か
知
(
し
)
らないが、その
文
(
ふみ
)
一
本
(
ぽん
)
で、まさか二十五
両
(
りょう
)
の
大金
(
たいきん
)
は
出
(
だ
)
すまいよ
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
家に居ると、朝から晩まで何やら厚ぼったい雑誌に
読
(
よ
)
み
耽
(
ふけ
)
ってそれを煙草の灰だらけにするか、さもなければ
凍
(
こお
)
り
林檎
(
りんご
)
をむしゃむしゃやっていた。
大ヴォローヂャと小ヴォローヂャ
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
義兄
(
にい
)
さんの
歌
(
うた
)
の
本
(
ほん
)
をお
読
(
よ
)
みなさるのと、うつくしい
友染
(
いうぜん
)
を
掛物
(
かけもの
)
のやうに
取換
(
とりか
)
へて、
衣桁
(
いかう
)
に
掛
(
か
)
けて、
寝
(
ね
)
ながら
御覧
(
ごらん
)
なさるのが
何
(
なに
)
より
楽
(
たのしみ
)
なんですつて。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
此爺
(
このじい
)
も今日悟って憎くなった迷うな/\、
爰
(
ここ
)
にある新聞を
読
(
よ
)
め、と
初
(
はじめ
)
は手丁寧後は
粗放
(
そほう
)
の
詞
(
ことば
)
づかい、散々にこなされて。
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
けれど
今宵
(
こよい
)
はなんだかその希望と野心の上に一つの新しい解決を得たように思われる。かれは
綴
(
とじ
)
の切れた藤村の「若菜集」を出して
読
(
よ
)
みふけった。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
飛
(
と
)
び/\に
読
(
よ
)
んでゐるうち、一
度
(
ど
)
何
(
なに
)
かで
読
(
よ
)
んだ
覚
(
おぼえ
)
のある
恋愛論
(
れんあいろん
)
に
出会
(
でつくは
)
しなどするのであつたが、ハイカラな
其青年
(
そのせいねん
)
の
面目
(
めんもく
)
が、
目
(
め
)
の
先
(
さき
)
に
見
(
み
)
えるやうである。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
それもただ
沢山
(
たくさん
)
の本を読んだというだけでなく、昔の
偉
(
えら
)
い学者や
作家
(
さっか
)
の書いた本を
実
(
じつ
)
に楽しんで
読
(
よ
)
んだのです。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
「さいなあ、お
鶴
(
つる
)
の
母御
(
はヽご
)
は、その
手紙
(
てがみ
)
をお
鶴
(
つる
)
の
懐
(
ふところ
)
からとりだして
読
(
よ
)
みながらよみながらお
泣
(
なき
)
やつたといのう」
桜さく島:見知らぬ世界
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
最初
(
さいしょ
)
のうちこそお
初
(
はつ
)
も
不思議
(
ふしぎ
)
そうにしていたが、
袖子
(
そでこ
)
から
敷布
(
しきふ
)
を
受
(
う
)
け
取
(
と
)
ってみて、すぐにその
意味
(
いみ
)
を
読
(
よ
)
んだ。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
読
(
よ
)
み
了
(
お
)
えて僕は、やけに苦しくなって、とても部屋にじっとしてはいられず、立ちあがって出て行った、と。
チェーホフ序説:――一つの反措定として――
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
例
(
たと
)
へば
地
(
ち
)
を
打
(
う
)
つ
槌
(
つち
)
は
外
(
はづ
)
る〻とも
青年
(
せいねん
)
男女
(
なんによ
)
にして
小説
(
せうせつ
)
読
(
よ
)
まぬ者なしといふ
鑑定
(
かんてい
)
は
恐
(
おそ
)
らく
外
(
はづ
)
れツこななるべし。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
其
(
そ
)
の
槃特
(
はんどく
)
が
相果
(
あひは
)
てゝから
之
(
これ
)
を
葬
(
はうむ
)
ると、
其墓場
(
そのはかば
)
へ
生
(
は
)
えたのが
茗荷
(
めうが
)
だと
云
(
い
)
ふ事だ、されば「名を
荷
(
にな
)
ふ」と書いて「めうが」と
読
(
よ
)
ませる、だから
茗荷
(
めうが
)
を
喰
(
く
)
へば
馬鹿
(
ばか
)
になる
(和)茗荷
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
彼
(
かれ
)
はたくさんの
書物
(
しょもつ
)
を
読
(
よ
)
んだが、
中
(
なか
)
でも
愛好
(
あいこう
)
してやまなかったのは『ロビンソン』『リア
王
(
おう
)
』『ドン・キホーテ』などで、これらの
書
(
しょ
)
はほとんどそらで
覚
(
おぼ
)
えていた。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
何とか、あの神尾氏にお
腕貸
(
てか
)
し申して——ははア、
読
(
よ
)
めた! これから
転
(
ころ
)
がることになっておる十七の首というのは、そりゃア何だナ、残りの番士十七名のことだナ。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
とある大字のわきに小さく「
病畜
(
びょうちく
)
入院
(
にゅういん
)
の
求
(
もと
)
めに
応
(
おう
)
じ
候
(
そうろう
)
」と書いてある。板の新しいだけ、なおさら
安
(
やす
)
っぽく、
尾羽
(
おは
)
打
(
う
)
ち
枯
(
か
)
らした、
糟谷
(
かすや
)
の心のすさみがありありと
読
(
よ
)
まれる。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
目の前なる山の
頂
(
いただき
)
白雲につつまれたり。
炉
(
ろ
)
に
居寄
(
いよ
)
りてふみ読みなどす。東京の
新聞
(
しんぶん
)
やあると
求
(
もと
)
むるに、二日前の朝野新聞と東京公論とありき。ここにも
小説
(
しょうせつ
)
は家ごとに
読
(
よ
)
めり。
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
ちょうど
透
(
す
)
きとおった水を
通
(
とお
)
して見るように、その
音楽
(
おんがく
)
を
通
(
とお
)
して彼の心の
奥底
(
おくそこ
)
までも
読
(
よ
)
みとられそうだった。クリストフはこれまで、そんな
風
(
ふう
)
な歌い
方
(
かた
)
をきいたことがなかった。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
青木さんはすぐに
縁
(
えん
)
の籐イスに
身
(
み
)
を
寄
(
よ
)
せて
煙
(
たば
)
草をふかしながら、夕
刊
(
かん
)
を
読
(
よ
)
みはじめた。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
この屋根裏は迷路のように
暗闇
(
くらやみ
)
の奥へ曲りこんでおり、私は物陰にかくれるようにひそんで、講談本を
読
(
よ
)
み
耽
(
ふけ
)
っていたのである。雪国で雪のふりつむ夜というものは一切の音がない。
石の思い
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
幽界
(
ゆうかい
)
に
於
(
おい
)
ても
矢張
(
やは
)
り
知識
(
ちしき
)
の
必要
(
ひつよう
)
はあるので、
現世
(
げんせ
)
と
同
(
おな
)
じように
書物
(
しょもつ
)
を
読
(
よ
)
ませたり、
又
(
また
)
小供
(
こども
)
には
小供
(
こども
)
の
友達
(
ともだち
)
もなければならぬので、その
取持
(
とりもち
)
をしてやったり、
精神統一
(
せいしんとういつ
)
の
修行
(
しゅぎょう
)
をさせたり
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
多年来
(
たねんらい
)
西洋の書を
読
(
よ
)
み
理
(
り
)
を
講
(
こう
)
じて多少に得たるところのその
知見
(
ちけん
)
も、今や始めて
実物
(
じつぶつ
)
に接して、
大
(
おおい
)
に
平生
(
へいぜい
)
の
思想
(
しそう
)
齟齬
(
そご
)
するものあり、また正しく
符合
(
ふごう
)
するものもありて、これを
要
(
よう
)
するに今度の航海は
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
この
伝記物語
(
でんきものがたり
)
を
読
(
よ
)
むまえに————————————
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
しづかに
読
(
よ
)
み
耽
(
ふけ
)
る……
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
夜
(
よる
)
も
書
(
ふみ
)
読
(
よ
)
む
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
ある
日
(
ひ
)
、
正二
(
しょうじ
)
は、
雑誌
(
ざっし
)
にのっているお
話
(
はなし
)
を
読
(
よ
)
んでいるうちに、おやと、びっくりしました。なぜなら、それには、こう
書
(
か
)
いてありました。
兄と魚
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
かれ
)
の
読
(
よ
)
んでゐるものは、活字の
集合
(
あつまり
)
として、ある意味を以て、
彼
(
かれ
)
の
頭
(
あたま
)
に
映
(
えい
)
ずるには
違
(
ちがひ
)
ないが、
彼
(
かれ
)
の肉や
血
(
ち
)
に
廻
(
まは
)
る気色は一向見えなかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
縫殿介
(
ぬいのすけ
)
がそれを読み聞かせてやっていると、彼のうしろへ立ち寄って、共に、涙の眼をもって、
偸
(
ぬす
)
み
読
(
よ
)
みしている男があった。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
私はこんや中にはどうしても「
猶太
(
ユダヤ
)
びとの
橅
(
ぶな
)
」を
読
(
よ
)
み
了
(
お
)
えてしまうつもりだった。妻を先きに寝かせて、夜遅くまで一人でそれを読んでいた。
晩夏
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
「
和尚
(
おしょう
)
さん、ごめん
下
(
くだ
)
さい。わたしは
死
(
し
)
にます。もうとても
助
(
たす
)
かりません。
死
(
し
)
んだあとは、かわいそうだと
思
(
おも
)
って、お
経
(
きょう
)
の一つも
読
(
よ
)
んで
下
(
くだ
)
さい。」
和尚さんと小僧
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
甲胄堂
(
かつちうだう
)
の
婦人像
(
ふじんざう
)
のあはれに
絵
(
ゑ
)
の
具
(
ぐ
)
のあせたるが、
遥
(
はる
)
けき
大空
(
おほぞら
)
の
雲
(
くも
)
に
映
(
うつ
)
りて、
虹
(
にじ
)
より
鮮明
(
あざやか
)
に、
優
(
やさ
)
しく
読
(
よ
)
むものゝ
目
(
め
)
に
映
(
うつ
)
りて、
其
(
そ
)
の
人
(
ひと
)
恰
(
あだか
)
も
活
(
い
)
けるが
如
(
ごと
)
し。
甲冑堂
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
耳
(
みみ
)
のほくろはいうに
及
(
およ
)
ばず、
足
(
あし
)
の
裏
(
うら
)
の
筋数
(
すじかず
)
まで、
読
(
よ
)
みたい
時
(
とき
)
に
読
(
よ
)
めやすが、きょうのはそうはめえりやせん。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
すると
今
(
いま
)
まではっきりしなかった
鐘
(
かね
)
の
銘
(
めい
)
も、だいぶんはっきりして
来
(
き
)
た。
吉彦
(
よしひこ
)
さんがちょっと
読
(
よ
)
んで
見
(
み
)
て
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
彼
(
かれ
)
の
書見
(
しょけん
)
は、イワン、デミトリチのように
神経的
(
しんけいてき
)
に、
迅速
(
じんそく
)
に
読
(
よ
)
むのではなく、
徐
(
しずか
)
に
眼
(
め
)
を
通
(
とお
)
して、
気
(
き
)
に
入
(
い
)
った
所
(
ところ
)
、
了解
(
りょうかい
)
し
得
(
え
)
ぬ
所
(
ところ
)
は、
留
(
とどま
)
り
留
(
とどま
)
りしながら
読
(
よ
)
んで
行
(
ゆ
)
く。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「どれ、どれ。成程
読
(
よ
)
み
難
(
にく
)
い文字だな。」と和尚は幾度となく頭を
傾
(
かし
)
げて居るが、ついぞ解つた
例
(
ためし
)
はなかつた。で、
終
(
しまひ
)
にはいつもこんな事を言つて笑つたものだ。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
非常に
物
(
もの
)
しりですが、わざわざむずかしいことをいわない。なんでもないことをいっているようで、よく
読
(
よ
)
んでみると、なかなか
誰
(
だれ
)
にでもいえないことをいっている。
母の話
(新字新仮名)
/
アナトール・フランス
(著)
この最終の自筆はシドロモドロで
読
(
よ
)
み
辛
(
づら
)
いが、
手捜
(
てさぐ
)
りにしては形も整って七行に書かれている。
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
不安
(
ふあん
)
の
火
(
ひ
)
の
手
(
て
)
は
段々
(
だん/\
)
揚
(
あが
)
つて
来
(
き
)
た。
其
(
それ
)
を
打消
(
うちけ
)
さうとする
傍
(
そば
)
から、「あの
始終
(
しゞう
)
人
(
ひと
)
の
顔色
(
かほいろ
)
を
読
(
よ
)
んでゐるやうな
目
(
め
)
の
底
(
そこ
)
には、
何等
(
なんら
)
かの
秘密
(
ひみつ
)
が
潜
(
ひそ
)
んでゐるに
違
(
ちがひ
)
ない。」と
私語
(
さゝや
)
くものがある。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
『ミストル・ヘーガ』。
日本人
(
にほんじん
)
の
給仕
(
きふじ
)
が
気
(
き
)
を
利
(
きか
)
せて『
芳賀
(
はが
)
さん』と
読
(
よ
)
み
直
(
なほ
)
す。『ミストル・ホーライ』。これは
堀
(
ほり
)
だ。『ミストル・アイカイ』。
之
(
これ
)
は
猪飼
(
ゐかひ
)
だ。『ミストル・キャツダ』。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
それにしても
右
(
みぎ
)
の
所謂
(
いわゆる
)
『
小櫻姫
(
こざくらひめ
)
』とは
何人
(
なんびと
)
か?
本文
(
ほんぶん
)
をお
読
(
よ
)
みになれば
判
(
わか
)
る
通
(
とほ
)
り、この
女性
(
じょせい
)
こそは
相州
(
そうしゅう
)
三浦
(
みうら
)
新井城主
(
あらいじょうしゅ
)
の
嫡男
(
ちゃくなん
)
荒次郎
(
あらじろう
)
義光
(
よしみつ
)
の
奥方
(
おくがた
)
として
相当
(
そうとう
)
世
(
よ
)
に
知
(
し
)
られている
人
(
ひと
)
なのであります。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
清三は借りて来た「明星」をほとんどわれを忘れるほど熱心に
読
(
よ
)
み
耽
(
ふけ
)
った。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
或時
(
あるとき
)
此奴
(
こいつ
)
が自分の日記帳を
落
(
おと
)
した。
夫
(
それ
)
を
拾
(
ひろ
)
つて
読
(
よ
)
んで見ると
行倒の商売
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
読
常用漢字
小2
部首:⾔
14画
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