“繙読”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はんどく83.3%
ほんどく16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かの『国法汎論』『仏蘭西法律書』の類は『西洋事情』のごとく俗間に行なわれざるも識者の間には一時大いに繙読はんどくせられたり。
近時政論考 (新字新仮名) / 陸羯南(著)
『太平記』の繙読はんどく藤原藤房ふじわらのふじふさの生涯について景仰けいこうの念を起させたに過ぎない。わたくしはそもそもかくの如き観念をいずこから学び得たのであろうか。
西瓜 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
今日は十時頃に朝餐を了へて、(小生の経験によれば朝寝を嫌ひな人に、話せる男は少なき者に御座候呵々)二時間許り愛国詩人キヨルネルが事を繙読ほんどくして痛くも心を躍らせ申候。
渋民村より (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
只今三時間ばかり、かねて小生の持論たる象徴芸術の立場より現代の思想、文芸に対する挑戦の論策を編まむ下心にて、批評旁々かたがた、著者嘲風先生より送られたる「復活の曙光」繙読ほんどく致候。
渋民村より (新字旧仮名) / 石川啄木(著)