繙読ほんどく)” の例文
今日は十時頃に朝餐を了へて、(小生の経験によれば朝寝を嫌ひな人に、話せる男は少なき者に御座候呵々)二時間許り愛国詩人キヨルネルが事を繙読ほんどくして痛くも心を躍らせ申候。
渋民村より (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
只今三時間ばかり、かねて小生の持論たる象徴芸術の立場より現代の思想、文芸に対する挑戦の論策を編まむ下心にて、批評旁々かたがた、著者嘲風先生より送られたる「復活の曙光」繙読ほんどく致候。
渋民村より (新字旧仮名) / 石川啄木(著)