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耳
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みみ
ふりがな文庫
“
耳
(
みみ
)” の例文
柱時計
(
はしらどけい
)
は、カッタ、コット、カッタ、コットと、たゆまず
時
(
とき
)
をきざんでいましたが、
聞
(
き
)
きなれているので、かくべつ
耳
(
みみ
)
につきません。
風七題
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
笠森
(
かさもり
)
のおせんだと、
誰
(
だれ
)
いうとなく
口
(
くち
)
から
耳
(
みみ
)
へ
伝
(
つた
)
わって
白壁町
(
しろかべちょう
)
まで
往
(
ゆ
)
くうちにゃァ、この
駕籠
(
かご
)
の
棟
(
むね
)
ッ
鼻
(
ぱな
)
にゃ、
人垣
(
ひとがき
)
が
出来
(
でき
)
やすぜ。のう
竹
(
たけ
)
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
それから、この
法師
(
ほうし
)
には、「
耳
(
みみ
)
なし
法一
(
ほういち
)
」というあだ名がつき、びわの
名手
(
めいしゅ
)
として、ますます
名声
(
めいせい
)
が高くなりました。(昭2・6)
壇ノ浦の鬼火
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
此中四個の
表面
(
へうめん
)
には額の部に「一の字」形隆まり有り、
又
(
また
)
兩方
(
りやうはう
)
の
耳
(
みみ
)
の
邊
(
へん
)
より顎の邊へ掛けて「への字」を倒さにしたる
形
(
かた
)
の隆まりも有り。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
恭
(
うやうや
)
しく
頭
(
あたま
)
を
低
(
さ
)
げている
私
(
わたくし
)
の
耳
(
みみ
)
には、やがて
神様
(
かみさま
)
の
御声
(
おこえ
)
が
凛々
(
りんりん
)
と
響
(
ひび
)
いてまいりました。それは
大体
(
だいたい
)
左
(
さ
)
のような
意味
(
いみ
)
のお
訓示
(
さとし
)
でございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
ところが、ふたりの
兄
(
にい
)
さんは、またまた もんくをいいだしました。
王
(
おう
)
さまの
耳
(
みみ
)
が きこえなくなるくらいの
大声
(
おおごえ
)
で、わめきたてるのです。
三まいの 鳥のはね
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
また
三尾
(
みを
)
の君
加多夫
(
かたぶ
)
が妹、
倭
(
やまと
)
比賣に娶ひて、生みませる御子、大郎女、次に
丸高
(
まろたか
)
の王、次に
耳
(
みみ
)
の王、次に赤比賣の郎女四柱。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
アンドレイ、エヒミチは
聞
(
き
)
いてはいたが、
耳
(
みみ
)
にも
留
(
とま
)
らぬ
風
(
ふう
)
で、
何
(
なに
)
かを
考
(
かんが
)
えながら、ビールをチビリチビリと
呑
(
の
)
んでいる。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
僕
(
ぼく
)
眠
(
ねむ
)
い
時
(
とき
)
、うつとりしてる
時
(
とき
)
なんぞは、
耳
(
みみ
)
ン
処
(
とこ
)
に
来
(
き
)
て、チツチツ
チて
(
ママ
)
、
何
(
なに
)
かいつて
聞
(
き
)
かせますのツてさういふとね、⦅
詰
(
つま
)
らない、そりや
囀
(
さへづ
)
るんです。
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「ああ、この
頃
(
ごろ
)
は
耳
(
みみ
)
の
聞
(
き
)
こえる
日
(
ひ
)
と
聞
(
き
)
こえぬ
日
(
ひ
)
があってのオ。きんのは
朝
(
あさ
)
から
耳
(
みみ
)
ん
中
(
なか
)
で
蠅
(
はえ
)
が一
匹
(
ぴき
)
ぶんぶんいってやがって、いっこう
聞
(
き
)
こえんだった。」
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
そろそろ
抜
(
ぬ
)
き
足
(
あし
)
してお
社
(
やしろ
)
の
縁先
(
えんさき
)
まで
近
(
ちか
)
づいて、
耳
(
みみ
)
を
立
(
た
)
てますと、どこかで大ぜいさわいでいる
音
(
おと
)
が
聞
(
き
)
こえました。
しっぺい太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
一
度
(
ど
)
でもこの
位
(
くらゐ
)
憎
(
にく
)
むべき
言葉
(
ことば
)
が、
人間
(
にんげん
)
の
口
(
くち
)
を
出
(
で
)
た
事
(
こと
)
があらうか? 一
度
(
ど
)
でもこの
位
(
くらゐ
)
呪
(
のろ
)
はしい
言葉
(
ことば
)
が、
人間
(
にんげん
)
の
耳
(
みみ
)
に
觸
(
ふ
)
れた
事
(
こと
)
があらうか? 一
度
(
ど
)
でもこの
位
(
くらゐ
)
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ひきぬいたのは、二尺四寸の
道中差
(
どうちゅうざし
)
、竹童はぎょッとしてはね返った。とすぐに、するどい
太刀風
(
たちかぜ
)
がかれの
耳
(
みみ
)
たぶから鼻ばしらのへんをブーンとかすった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そうしてその体験が
耳
(
みみ
)
順
(
したが
)
うの心境を準備したのである。文句通り素直に解するに何のさまたげがあろう。
孔子
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
生徒
(
せいと
)
たちも、それにつりこまれて、いつのまにか、
外
(
そと
)
のさわぎも、
大砲
(
たいほう
)
の
音
(
おと
)
も
気
(
き
)
にならず、
講義
(
こうぎ
)
に
耳
(
みみ
)
をかたむけていました。そうして、やがて、
時間
(
じかん
)
となりました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
それは
作
(
つく
)
るのに大へん
骨
(
ほね
)
が折れたし、
得意
(
とくい
)
なものであった。自分がどんなに
芸術家
(
げいじゅつか
)
であるか見せてやりたかった。ゴットフリートは
静
(
しず
)
かに
耳
(
みみ
)
を
傾
(
かたむ
)
けた。それからいった。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
私も遠い昔では、からだ全体で物を見ていたかも知れぬ、あるいは背中で物を
舐
(
な
)
めていたかも知れぬ。
眼
(
め
)
耳
(
みみ
)
鼻
(
はな
)
舌
(
した
)
と分業が行われ出したのは、つい近頃の事であると思います。
文芸の哲学的基礎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
何
(
なに
)
を
製造
(
せいぞう
)
するのか、
間断
(
かんだん
)
なし
軋
(
きし
)
むでゐる
車輪
(
しやりん
)
の
響
(
ひびき
)
は、
戸外
(
こぐわい
)
に立つ
人
(
ひと
)
の
耳
(
みみ
)
を
聾
(
ろう
)
せんばかりだ。
工場
(
こうば
)
の
天井
(
てんじよう
)
を
八重
(
やえ
)
に
渡
(
わた
)
した
調革
(
てうかく
)
は、
網
(
あみ
)
の
目
(
め
)
を
透
(
とお
)
してのた
打
(
う
)
つ大蛇の
腹
(
はら
)
のやうに見えた。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
一生けんめい
聴
(
き
)
き
耳
(
みみ
)
を立てた。父は、しきりに何やら言い張っているらしかった。ジナイーダは、いっかな承知しない。その
彼女
(
かのじょ
)
の顔を、今なおわたしは目の前に見る思いがする。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
江戸へ婿入りすることになりまして、柳生家
重代
(
じゅうだい
)
のこけ
猿
(
ざる
)
の
茶壺
(
ちゃつぼ
)
、
朝鮮渡来
(
ちょうせんとらい
)
の
耳
(
みみ
)
こけ
猿
(
ざる
)
という、これは、
相阿弥
(
そうあみ
)
、
芸阿弥
(
げいあみ
)
の編した
蔵帳
(
くらちょう
)
にのっている、たいそう結構な天下の名器だ。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
夢
(
ゆめ
)
かな‥‥と
思
(
おも
)
ふと、
木
(
き
)
の
空洞
(
うつろ
)
を
叩
(
たた
)
くやうな
兵士達
(
へいしたち
)
の
鈍
(
にぶ
)
い
靴音
(
くつおと
)
が
耳
(
みみ
)
に
著
(
つ
)
いた。——
歩
(
ある
)
いてるんだな‥‥と
思
(
おも
)
ふと、
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にか
知
(
し
)
らない
女
(
をんな
)
の
笑
(
わら
)
ひ
顏
(
がほ
)
が
眼
(
め
)
の
前
(
まへ
)
にはつきり
見
(
み
)
えたりした。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
大に
愉快
(
ゆくわい
)
の色を
現
(
あら
)
はし、
且
(
か
)
つ未だ
耳
(
みみ
)
にだもせざる「ぶらんでー」の
醇良
(
じゆんりやう
)
を味ふを得、
勇気
(
いうき
)
頓
(
とみ
)
に百倍したり、
実
(
じつ
)
に其
愉快
(
ゆくわい
)
なる人をして
雪点
(
せつてん
)
近
(
ちか
)
き山上にありて
露宿
(
ろしゆく
)
するなるかを
忘
(
わす
)
れしむ。
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
何
(
なん
)
と
圖星
(
づぼし
)
であらうが?……(ロミオらに對ひ)ようこそ!
吾等
(
われら
)
とても
假面
(
めん
)
を
被
(
つ
)
けて、
美人
(
びじん
)
の
耳
(
みみ
)
へ
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
りさうな
話
(
はなし
)
を
囁
(
さゝや
)
いたこともござったが、あゝ、それは
既
(
も
)
う
過去
(
むかし
)
ぢゃ、
遠
(
とほ
)
い/\
過去
(
むかし
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
こんどは、ドアにぴったりとくっつくと、じっときき
耳
(
みみ
)
をたてた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
一様
(
いちやう
)
に
白
(
しろ
)
い
犬
(
いぬ
)
の
耳
(
みみ
)
に
注
(
そそ
)
がれる。
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
世間
(
せけん
)
の
人々
(
ひとびと
)
は、このうわさを
耳
(
みみ
)
にすると
大
(
おお
)
さわぎでありました。そこにもここにも、
寄
(
よ
)
り
集
(
あつ
)
まって
金色
(
こんじき
)
の
魚
(
うお
)
の
話
(
はなし
)
をしたのであります。
金の魚
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
もぐりの
流行神
(
はやりがみ
)
なら
知
(
し
)
らぬこと、
苟
(
いやし
)
くも
正
(
ただ
)
しい
神
(
かみ
)
として
斯
(
こ
)
んな
祈願
(
きがん
)
に
耳
(
みみ
)
を
傾
(
かたむ
)
けるものは
絶対
(
ぜったい
)
に
無
(
な
)
いと
思
(
おも
)
えば
宜
(
よろ
)
しいかと
存
(
ぞん
)
じます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「いいえ。
知
(
し
)
らぬことはございますまい。
先程
(
さきほど
)
お
出
(
で
)
かけなさる
時
(
とき
)
、
帯
(
おび
)
を
何
(
な
)
んとやら
仰
(
おっ
)
しゃったのを、
新
(
しん
)
七は、たしかにこの
耳
(
みみ
)
で
聞
(
き
)
きました」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
と、それからそれへと
話
(
はなし
)
を
続
(
つづ
)
けて
息
(
いき
)
の
継
(
つ
)
ぐ
暇
(
ひま
)
も
無
(
な
)
い、ドクトルは
耳
(
みみ
)
をガンとして、
心臓
(
しんぞう
)
の
鼓動
(
こどう
)
さえ
烈
(
はげ
)
しくなって
来
(
く
)
る。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
その
跡
(
あと
)
は
何處
(
どこ
)
も
靜
(
しづ
)
かだつた。いや、まだ
誰
(
だれ
)
かの
泣
(
な
)
く
聲
(
こゑ
)
がする。おれは
繩
(
なは
)
を
解
(
と
)
きながら、ぢつと
耳
(
みみ
)
を
澄
(
す
)
ませて
見
(
み
)
た。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
するうちに
自分
(
じぶん
)
もだんだん
浮
(
う
)
かれ
出
(
だ
)
してきて、
今
(
いま
)
のおかしらの
鬼
(
おに
)
のいったことばが
耳
(
みみ
)
に
入
(
はい
)
ると、
自分
(
じぶん
)
もひとつ
飛
(
と
)
び
出
(
だ
)
して、
踊
(
おど
)
りを
踊
(
おど
)
ってみたくなりました。
瘤とり
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
うさぎの
耳
(
みみ
)
は、
頭
(
あたま
)
のところで、ビュウビュウ
風
(
かぜ
)
になびきました。けれども、はりねずみのおかみさんのほうは、そのまま、そこに じっとしていました。
うさぎと はりねずみ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
またごんごろ
鐘
(
がね
)
は、
僕
(
ぼく
)
たちの
杉
(
すぎ
)
の
実
(
み
)
でっぽうや、
草
(
くさ
)
の
実
(
み
)
でっぽうのたまをどれだけうけて、そのたびにかすかな
澄
(
す
)
んだ
音
(
おと
)
で
僕達
(
ぼくたち
)
の
耳
(
みみ
)
をたのしませてくれたか
知
(
し
)
れない。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
と、
耳
(
みみ
)
に
手
(
て
)
をやる
生徒
(
せいと
)
もあれば、
本
(
ほん
)
をおいて、いきなり、
外
(
そと
)
へとびだそうとする
生徒
(
せいと
)
もありました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
「しめた!」と、竹童は小さな
体
(
からだ
)
をおどらせて、ピシリッと、燕作の
耳
(
みみ
)
たぶをぶんなぐった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「みんな
眠
(
ねむ
)
つちやいかん‥‥」と、
時時
(
ときどき
)
我我
(
われわれ
)
の
分隊長
(
ぶんたいちやう
)
の
高岡軍曹
(
たかをかぐんそう
)
は
無理作
(
むりづく
)
りのドラ
聲
(
ごゑ
)
を
張
(
は
)
り
上
(
あ
)
げた。が、
中根
(
なかね
)
ばかりではない、どの
兵士達
(
へいしたち
)
ももうそれに
耳
(
みみ
)
を
假
(
か
)
すだけの
氣力
(
きりよく
)
はなかつた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
おかみさんは、
全身
(
ぜんしん
)
を
耳
(
みみ
)
にして、男の声を聞いていた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
みんみん
耳
(
みみ
)
のなし
とんぼの眼玉
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
耳
(
みみ
)
こけ
猿
(
ざる
)
(発端篇)
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
だから、
小僧
(
こぞう
)
がものをいう
時分
(
じぶん
)
には、
耳
(
みみ
)
たぶが
赤
(
あか
)
くなって、
平生
(
へいぜい
)
でさえ、なんとなく、そのようすがあわれに
見
(
み
)
られたのであります。
初夏の不思議
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
壁
(
かべ
)
一
重
(
え
)
隣
(
となり
)
の
左官夫婦
(
さかんふうふ
)
が、
朝飯
(
あさめし
)
の
膳
(
ぜん
)
をはさんで、
聞
(
きこ
)
えよがしのいやがらせも、
春重
(
はるしげ
)
の
耳
(
みみ
)
へは、
秋
(
あき
)
の
蝿
(
はえ
)
の
羽
(
は
)
ばたき
程
(
ほど
)
にも
這入
(
はい
)
らなかったのであろう。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
が、その
場合
(
ばあい
)
の
私
(
わたくし
)
には、
斯
(
こ
)
うした
神様
(
かみさま
)
のお
言葉
(
ことば
)
などは
殆
(
ほと
)
んど
耳
(
みみ
)
にも
入
(
はい
)
りませんでした。
私
(
わたくし
)
はいろいろの
難題
(
なんだい
)
を
持
(
も
)
ち
出
(
だ
)
してさんざん
神様
(
かみさま
)
を
困
(
こま
)
らせました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
馬吉
(
うまきち
)
がだまって
大根
(
だいこん
)
を一
本
(
ぽん
)
抜
(
ぬ
)
いて
渡
(
わた
)
しますと、おばあさんは
耳
(
みみ
)
まで
裂
(
さ
)
けているかと
思
(
おも
)
うような大きな、
真
(
ま
)
っ
赤
(
か
)
な
口
(
くち
)
をあいて、
大根
(
だいこん
)
をもりもり
食
(
た
)
べはじめました。
山姥の話
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
玄関
(
げんかん
)
から
病室
(
びょうしつ
)
へ
通
(
かよ
)
う
戸
(
と
)
は
開
(
ひら
)
かれていた。イワン、デミトリチは
寐台
(
ねだい
)
の
上
(
うえ
)
に
横
(
よこ
)
になって、
肘
(
ひじ
)
を
突
(
つ
)
いて、さも
心配
(
しんぱい
)
そうに、
人声
(
ひとごえ
)
がするので
此方
(
こなた
)
を
見
(
み
)
て
耳
(
みみ
)
を
欹
(
そばだ
)
てている。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
そして
二人
(
ふたり
)
は
耳
(
みみ
)
をすましてきいていたが、
余韻
(
よいん
)
がわあんわあんと
波
(
なみ
)
のようにくりかえしながら
消
(
き
)
えていったばかりで、ぜんそく
持
(
も
)
ちの
痰
(
たん
)
のような
音
(
おと
)
はぜんぜんしなかった。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
でも
諭吉
(
ゆきち
)
は、あきらめないで、あちこちたずねているうちに、
耳
(
みみ
)
よりな
話
(
はなし
)
をききました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
が、
重
(
おも
)
い
硝子戸
(
ガラスど
)
は
中中
(
なかなか
)
思
(
おも
)
ふやうにあがらないらしい。あの
皸
(
ひび
)
だらけの
頬
(
ほほ
)
は
愈
(
いよいよ
)
、
赤
(
あか
)
くなつて、
時時
(
ときどき
)
鼻洟
(
はな
)
をすすりこむ
音
(
おと
)
が、
小
(
ちひ
)
さな
息
(
いき
)
の
切
(
き
)
れる
聲
(
こゑ
)
と一しよに、せはしなく
耳
(
みみ
)
へはひつて
來
(
く
)
る。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
王子
(
おうじ
)
は、ここまで
来
(
く
)
ると、どこからか、
聞
(
き
)
いたことのある
声
(
こえ
)
が
耳
(
みみ
)
に
入
(
はい
)
ったので、
声
(
こえ
)
のする
方
(
ほう
)
へ
進
(
すす
)
んで
行
(
ゆ
)
くと、ラプンツェルが
直
(
す
)
ぐに
王子
(
おうじ
)
を
認
(
みと
)
めて、いきなり
頸
(
くび
)
へ
抱着
(
だきつ
)
いて、
泣
(
な
)
きました。
ラプンツェル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
それより、
高
(
たか
)
まどの、やぶれしょうじが、
風
(
かぜ
)
のふくたびに、かなしそうな
歌
(
うた
)
をうたうので、
子
(
こ
)
どもは、じっと
耳
(
みみ
)
をすますのでした。
風七題
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
やがてその
声
(
こえ
)
はだんだん
近
(
ちか
)
くなって、つい
聞
(
き
)
くともなしに、
耳
(
みみ
)
にはいってきたのは、こういう
歌
(
うた
)
でした。
鬼六
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
“耳”の意味
《名詞》
(みみ)聴覚を感ずる感覚器及びその周辺器官。
(みみ)特に哺乳類で、語義1の器官に音を集める働きを有する器官。耳朶。
(みみ)傾聴する意思。
(出典:Wiktionary)
“耳”の解説
耳(みみ)は、動物の器官の1つで、音を適刺激とする感覚器であると同時に、重力の向きと加速度を適刺激とする感覚器でもある。一般に、聴覚にとって重要な器官として広く認知されているが、聴覚以外にも平衡感覚と回転覚を感知しているため、合わせて平衡聴覚器とも言う。
(出典:Wikipedia)
耳
常用漢字
小1
部首:⽿
6画
“耳”を含む語句
耳朶
耳語
白耳義
順風耳
耳面刀自
空耳
日耳曼
耳掻
耳無
耳打
耳門
聴耳
耳障
木耳
土耳古玉
耳垂
耳鳴
耳敏
耳飾
耳許
...