“空耳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そらみみ71.4%
そらみゝ20.0%
あだみみ5.7%
からみみ2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あんまり早いねと母がいういのを、空耳そらみみつぶして、と外へ出て、ポチ来い、ポチ来いと呼びながら、近くの原へ一緒に遊びに行く。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
八五郎の話を空耳そらみゝに聽いて、平次は塀外の松の木を中心に、その邊りの藪と草叢くさむらと、下水の中心を熱心に搜してゐるのです。
「だがさっきの呼び声は決して自分の空耳あだみみではない。確かに人間の呼び声であった。その人間はどこにいるのであろう?」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それには、空耳からみみを装って、しどけない帯の結びや小褄こづまの前を直し、顔にかかる乱れ髪を白い指先でかきあげながら——
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)