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立
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だ
ふりがな文庫
“
立
(
だ
)” の例文
「それじゃ、
小僧
(
こぞう
)
さんは、
子
(
こ
)
どものときから、ひとのできない、さか
立
(
だ
)
ちをしようと
勉強
(
べんきょう
)
したんだね。」と、
武
(
たけ
)
ちゃんが、ききました。
さか立ち小僧さん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
代助は、一つ
店
(
みせ
)
で
別々
(
べつ/\
)
の
品物
(
しなもの
)
を買つた
後
(
あと
)
、平岡と
連
(
つ
)
れ
立
(
だ
)
つて
其所
(
そこ
)
の
敷居
(
しきゐ
)
を
跨
(
また
)
ぎながら互に顔を見合せて笑つた事を記憶してゐる。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
やがて
行
(
ゆ
)
きついた
所
(
ところ
)
はそそり
立
(
だ
)
つ
大
(
おお
)
きな
巌
(
いわ
)
と
巌
(
いわ
)
との
間
(
あいだ
)
を
刳
(
えぐ
)
りとったような
狭
(
せま
)
い
峡路
(
はざま
)
で、その
奥
(
おく
)
が
深
(
ふか
)
い
深
(
ふか
)
い
洞窟
(
どうくつ
)
になって
居
(
お
)
ります。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
彼は、背丈は、京一よりも低い
位
(
くら
)
いだったが、頑丈で、腕や脚が
節
(
ふし
)
こぶ
立
(
だ
)
っていた。肩幅も広かった。きかぬ気で敏捷だった。
まかないの棒
(新字新仮名)
/
黒島伝治
(著)
いくら
拷問
(
がうもん
)
にかけられても、
知
(
し
)
らない
事
(
こと
)
は
申
(
まを
)
されますまい。その
上
(
うへ
)
わたしもかうなれば、
卑怯
(
ひけふ
)
な
隱
(
かく
)
し
立
(
だ
)
てはしないつもりです。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
与兵衛がこれほどに
匿
(
かくま
)
い
立
(
だ
)
てをするその人は、いかなる人で、何の義理があるか、それらもまたお玉にはわかりませんでした。
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「
綺麗
(
きれい
)
だわ、
綺麗
(
きれい
)
だわ、
綺麗
(
きれい
)
な
蟲
(
むし
)
だわ。」と
魅
(
み
)
せられたやうに
言
(
い
)
ひつゝ、
草履
(
ざうり
)
をつま
立
(
だ
)
つやうにして、
大空
(
おほぞら
)
を
高
(
たか
)
く、
目
(
め
)
を
据
(
す
)
ゑて
仰
(
あふ
)
いだのである。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
いましがたまでの何か自分にも
訣
(
わけ
)
の分らないような気分が私にはだんだん一種の
苛
(
い
)
ら
立
(
だ
)
たしさに変り出したように見えた。
風立ちぬ
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
僕にはマチスの婦人肖像一枚が水際
立
(
だ
)
つて光を放つてる気がする外、ヷン・ドンゲンの「鳩」と「海」との二
幀
(
てい
)
が奇抜な装飾画として興味を惹く。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
わたしの
弁護士
(
べんごし
)
は、犬がその日のうちに寺に
迷
(
まよ
)
いこんで、寺男が戸を
閉
(
し
)
めたとき、中へ閉めこまれたものであるということを
証拠
(
しょうこ
)
立
(
だ
)
てようと
努
(
つと
)
めた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
揉
(
も
)
まれて
出
(
いで
)
し
廓
(
くるわ
)
の
角
(
かど
)
、
向
(
むかう
)
ふより
番頭新造
(
ばんとうしんぞ
)
のお
妻
(
つま
)
と
連
(
つ
)
れ
立
(
だ
)
ちて
話
(
はな
)
しながら
來
(
く
)
るを
見
(
み
)
れば、まがひも
無
(
な
)
き
大黒屋
(
だいこくや
)
の
美登利
(
みどり
)
なれども
誠
(
まこと
)
に
頓馬
(
とんま
)
の
言
(
い
)
ひつる
如
(
ごと
)
く
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ある
時
(
とき
)
為朝
(
ためとも
)
は
海
(
うみ
)
ばたに出て、はるか
沖
(
おき
)
の
方
(
ほう
)
をながめていますと、
白
(
しろ
)
いさぎと
青
(
あお
)
いさぎが二
羽
(
わ
)
つれ
立
(
だ
)
って
海
(
うみ
)
の上を
飛
(
と
)
んで行きます。
為朝
(
ためとも
)
はそれをながめて
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
總身
(
そうみ
)
が
寒
(
さむ
)
け
立
(
だ
)
って、
血管中
(
けっくわんぢゅう
)
に
沁
(
し
)
み
徹
(
とほ
)
る
怖
(
おそ
)
ろしさに、
命
(
いのち
)
の
熱
(
ねつ
)
も
凍結
(
こゞ
)
えさうな!
寧
(
いっ
)
そ
皆
(
みな
)
を
呼戻
(
よびもど
)
さうか?
乳母
(
うば
)
!……えゝ、
乳母
(
うば
)
が
何
(
なん
)
の
役
(
やく
)
に
立
(
た
)
つ?
怖
(
おそろ
)
しい
此
(
この
)
一
場
(
ば
)
は
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
彼
(
あの
)
オトナしい角谷、
今年
(
ことし
)
十九の彼
律義
(
りちぎ
)
な若者が——然し此驚きは、我
迂濶
(
うかつ
)
と
浅薄
(
せんぱく
)
を
証拠
(
しょうこ
)
立
(
だ
)
てるに過ぎぬ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
私の名前は
長々
(
ながなが
)
と申します。私がちょいと、こう
爪
(
つま
)
立
(
だ
)
ちをしますと、すうッと天まで手がとどきます。それから一と足で一里さきまでまたげます。このとおりです。
ぶくぶく長々火の目小僧
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
もう
退
(
ひ
)
け
時
(
どき
)
に近かったので、隆夫はしばらく待ってから、博士と
連
(
つ
)
れ
立
(
だ
)
って、わが家へ向った。
霊魂第十号の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
もしも
二人
(
ふたり
)
がはなればなれの
見
(
み
)
も
知
(
し
)
らない
土地
(
とち
)
に
生
(
お
)
ひ
立
(
だ
)
つたとしたらどうであつたらう。まち
子
(
こ
)
は、そんな
事
(
こと
)
を、またふと
考
(
かんが
)
へると、
幸福
(
しあはせ
)
なやうな
氣
(
き
)
がすることもあつた。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
「あッ、そうか、それも……そうでした。ランチュウは
頭
(
あたま
)
が
重
(
おも
)
いせいか、
游
(
およ
)
ぎながらでも、しやつちよこ
立
(
だ
)
ちになることが
多
(
おお
)
いんですよ。——ええと、しかし、へんですねえ」
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
颯
(
さっ
)
と朝風が吹通ると、
山査子
(
さんざし
)
がざわ
立
(
だ
)
って、
寝惚
(
ねぼけ
)
た鳥が一羽飛出した。もう星も見えぬ。
四日間
(新字新仮名)
/
フセヴォロド・ミハイロヴィチ・ガールシン
(著)
その
団扇
(
うちわ
)
の
音
(
おと
)
を、じりじりと
妙
(
みょう
)
にいら
立
(
だ
)
つ
耳
(
みみ
)
で
聞
(
き
)
きながら、
由斎
(
ゆうさい
)
は
前
(
まえ
)
に
立
(
た
)
てかけている、
等身大
(
とうしんだい
)
に
近
(
ちか
)
い
女
(
おんな
)
の
人形
(
にんぎょう
)
を、
睨
(
にら
)
めるように
眺
(
なが
)
めていたが、ふと
何
(
なに
)
か
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
したのであろう。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
茅葺
(
かやぶき
)
屋根の一軒
立
(
だ
)
ちではあるが、つくりはすべて百姓家の
構
(
かま
)
えで、広い入り口、六畳と八畳と続いた
室
(
へや
)
の前に小さな庭があるばかりで、細君のだらしのない姿も、子供の泣き顔も
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
と
拳
(
こぶし
)
を固めて病人の頬をポカリ/\
撲
(
ぶ
)
つから、是を見て居る作藏も身の毛
立
(
だ
)
つようで
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
早く
頬摺
(
ほおずり
)
して
膝
(
ひざ
)
の上に乗せ取り、
護謨
(
ゴム
)
人形空気鉄砲珍らしき
手玩具
(
おもちゃ
)
数々の
家苞
(
いえづと
)
に
遣
(
や
)
って、喜ぶ様子見たき者と足をつま
立
(
だ
)
て三階四階の
高楼
(
たかどの
)
より日本の方角
徒
(
いたず
)
らに
眺
(
ながめ
)
しも度々なりしが
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
窓
(
まど
)
は
内側
(
うちがは
)
から
見惡
(
みにく
)
く
鐵格子
(
てつがうし
)
を
嵌
(
は
)
められ、
床
(
ゆか
)
は
白
(
しろ
)
ちやけて、そゝくれ
立
(
だ
)
つてゐる。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
しかも其声が何となく
焦
(
い
)
ら
立
(
だ
)
つて老人のそれに彷彿してゐるのを悲しく感じた。
父の死
(新字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
續
(
つゞ
)
いて
擲
(
なげう
)
つた。
曲者
(
くせもの
)
は
既
(
すで
)
に
遁
(
に
)
げ
落
(
お
)
ちたけれど
彼
(
かれ
)
の
不意
(
ふい
)
の
襲撃
(
しふげき
)
に
慌
(
あわ
)
てゝ
節
(
ふし
)
くれ
立
(
だ
)
つた
柹
(
かき
)
の
根
(
ね
)
に
蹶
(
つまづ
)
いて
倒
(
たふ
)
れた。
彼
(
かれ
)
は
次
(
つき
)
の
日
(
ひ
)
足
(
あし
)
を
引
(
ひき
)
ずらねば
歩
(
ある
)
けぬ
程
(
ほど
)
足首
(
あしくび
)
の
關節
(
くわんせつ
)
に
疼痛
(
とうつう
)
を
感
(
かん
)
じたのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
あすこへ畳を敷いて勉強の出来るようにしてやるから、その代わり
大
(
たい
)
して構い
立
(
だ
)
ては出来ないが、自分の家にいる
意
(
つもり
)
で、ゆっくり気長に養生でもしたらいいでしょうと、まア好意ずくで薦めた。
白い光と上野の鐘
(新字新仮名)
/
沼田一雅
(著)
が、
寢
(
ね
)
そけてしまつた
私
(
わたし
)
の
頭
(
あたま
)
の
中
(
なか
)
は
變
(
へん
)
に
重
(
おも
)
く、それに
寒
(
さむ
)
さが
加
(
くは
)
はつて
來
(
き
)
てゾクゾク
毛穴
(
けあな
)
がそば
立
(
だ
)
つのが
堪
(
たま
)
らなく
不愉快
(
ふゆくわい
)
だつた。
私
(
わたし
)
は
首
(
くび
)
をすくめて
痛
(
いた
)
む
足
(
あし
)
を
引
(
ひ
)
き
摺
(
ず
)
りながら
厭
(
い
)
や
厭
(
い
)
や
歩
(
ある
)
き
續
(
つづ
)
けてゐた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
そのとき屋敷のうらの空地の、
俄
(
にわ
)
か
立
(
だ
)
ての米庫の方で、わあッと起る、民衆の
喊
(
とき
)
のこえ——さえぎるもののない彼等は、今や、戸前という戸前を破壊して、存分に米穀を掴み出しているに相違ない。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
ぴしゃぴしゃと
気疎
(
けうと
)
い
草鞋
(
わらじ
)
の音を立てて、往来を通る者がたまさかにあるばかりで、この季節の
賑
(
にぎわ
)
い
立
(
だ
)
った様子は
何処
(
どこ
)
にも見られなかった。帳場の若いものは筆を持った手を
頬杖
(
ほおづえ
)
にして居眠っていた。
カインの末裔
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
かつ/″\も、いやさき
立
(
だ
)
てる
長
(
え
)
をしまかむ(
神武天皇
(
じんむてんのう
)
)
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
いつまでか長き日あしぞ炎
立
(
だ
)
ち冬木にたぎる寒空のいろ
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
見くびって、
面当
(
つらあて
)
の
匿
(
かくま
)
い
立
(
だ
)
てを致すと見える
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
新嘗屋
(
にひなへや
)
九
に 生ひ
立
(
だ
)
てる
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
腹
立
(
だ
)
ちて
罵
(
のゝし
)
りかはす。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
総毛
(
そうけ
)
立
(
だ
)
って来たよ。
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
こんなに
長
(
なが
)
い
間
(
あいだ
)
、さか
立
(
だ
)
ちをしていたら、さぞ
頭
(
あたま
)
が
重
(
おも
)
くなって、
目
(
め
)
がまわるだろうと、かえって、はたで
見
(
み
)
ているものが、
心配
(
しんぱい
)
するのでした。
さか立ち小僧さん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と
扉
(
ドア
)
の
外
(
そと
)
でひき
呼吸
(
いき
)
に
呟
(
つぶや
)
く
聲
(
こゑ
)
、
彈丸
(
だんぐわん
)
の
如
(
ごと
)
く
飛
(
と
)
んで
行
(
ゆ
)
く
音
(
おと
)
。
忽
(
たちま
)
ち
手負猪
(
ておひじし
)
の
襲
(
おそ
)
ふやうな、
殺氣
(
さつき
)
立
(
だ
)
つた
跫音
(
あしおと
)
が
犇々
(
ひし/\
)
と
扉
(
ドア
)
に
寄
(
よ
)
る。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
平岡も、代助の様に、よく
菅沼
(
すがぬま
)
の
家
(
うち
)
へ
遊
(
あそ
)
びに
来
(
き
)
た。あるときは
二人
(
ふたり
)
連
(
つ
)
れ
立
(
だ
)
つて、
来
(
き
)
た事もある。さうして、代助と前後して、
三千代
(
みちよ
)
と懇意になつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
が、その
中
(
うち
)
、
妊娠
(
にんしん
)
ということが
次第
(
しだい
)
に
判
(
わか
)
って
来
(
き
)
たので、
夫婦
(
ふうふ
)
の
歓
(
よろこ
)
びは
一
(
ひ
)
と
通
(
とお
)
りでなく、
三崎
(
みさき
)
に
居
(
い
)
る
間
(
あいだ
)
は、よく
二人
(
ふたり
)
で
連
(
つ
)
れ
立
(
だ
)
ちてお
礼
(
れい
)
にまいりました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
頭痛
(
づゝう
)
を
押
(
をさ
)
へて
思案
(
しあん
)
に
暮
(
く
)
れるもあり、あゝ
今日
(
けふ
)
は
盆
(
ぼん
)
の十六日だ、お
焔魔樣
(
ゑんまさま
)
へのお
祭
(
まい
)
りに
連
(
つ
)
れ
立
(
だ
)
つて
通
(
とほ
)
る
子供達
(
こどもたち
)
の
奇麗
(
きれい
)
な
着物
(
きもの
)
きて
小遣
(
こづか
)
ひもらつて
嬉
(
うれ
)
しさうな
顏
(
かほ
)
してゆくは
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
が、私は傍らの椅子に腰かけたまま、その手帳を無雑作に手に丸めて持ちながら、一種
苛
(
い
)
ら
立
(
だ
)
たしいような気持で、爺やが薪を焚きつけているのを見ている外はなかった。
菜穂子
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
改名主など云ふものは、
咎
(
とが
)
め
立
(
だ
)
てをすればする程、尻尾の出るのが面白いぢやありませんか。自分たちが賄賂をとるものだから、賄賂の事を書かれると、嫌がつて改作させる。
戯作三昧
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
三等客は皆
甲板
(
かふばん
)
に載せられるので
誰
(
たれ
)
も手荷物を
側
(
わき
)
に置いて海を眺め
乍
(
なが
)
ら腰を掛けた。船員や
乗客
(
じようかく
)
の間に英語が交換されるので、外国語を知らぬ自分にも
俄
(
にはか
)
に言葉の調子が耳
立
(
だ
)
つ。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
と、弁解に、これとつめているが、虎船長には、はら
立
(
だ
)
たしくひびくばかりだった。
火薬船
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
窓
(
まど
)
は
内側
(
うちがわ
)
から
見悪
(
みにく
)
く
鉄格子
(
てつごうし
)
を
嵌
(
は
)
められ、
床
(
ゆか
)
は
白
(
しろ
)
ちゃけて、そそくれ
立
(
だ
)
っている。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
と志丈新三郎の両人は
打連
(
うちつ
)
れ
立
(
だ
)
ちて帰りましたが、帰る時にお嬢様が新三郎に
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
金太郎
(
きんたろう
)
がいよいよ
碓井貞光
(
うすいのさだみつ
)
に
連
(
つ
)
れられて
都
(
みやこ
)
へ
上
(
のぼ
)
るということを
聞
(
き
)
いて、
熊
(
くま
)
も
鹿
(
しか
)
も
猿
(
さる
)
もうさぎもみんな
連
(
つ
)
れ
立
(
だ
)
ってお
別
(
わか
)
れを
言
(
い
)
いに
来
(
き
)
ました。
金太郎
(
きんたろう
)
はみんなの
頭
(
あたま
)
を
代
(
か
)
わりばんこになでてやって
金太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「ちよッ! なにいつてるんだ。ものが
金魚
(
きんぎょ
)
だろう。
生
(
い
)
きていたら、ひらひら
游
(
およ
)
ぐのだつてあたりまえだぞ。それともランチュウつてやつは、
游
(
およ
)
がずに、しやつちよこ
立
(
だ
)
ちでもしているのかな」
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
つまらねえ
隠
(
かく
)
し
立
(
だ
)
ては
止
(
や
)
めねえか。いまもいった
通
(
とお
)
り、おいらァおめえを、
洗
(
あら
)
い
立
(
た
)
てるッてんじゃねえ。こっちの
用
(
よう
)
で
訊
(
き
)
きてえことがあるんだ。
悪
(
わる
)
いようにゃしねえから、はっきり
聞
(
き
)
かしてくんねえ
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
“立”を含む語句
佇立
出立
突立
腹立
引立
立会
追立
衝立
逆立
立留
直立
言立
立派
建立
焦立
立退
立停
屹立
立籠
立出
...