反對はんたい)” の例文
新字:反対
鐵車てつしや其樣そんことではビクともしない、反對はんたいじう彈飛はじきとばすと、百獸ひやくじう王樣わうさま團子だんごのやうにくさうへ七顛八倒しちてんばつたう吾等われら一同いちどうはドツとわらつた。
火入ひいれにべた、一せんがおさだまりの、あの、萌黄色もえぎいろ蚊遣香かやりかうほそけむりは、脈々みやく/\として、そして、そらくもとは反對はんたいはうなびく。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
はなしそれからまへうちはなれて、家主やぬしはううつつた。これは、本多ほんだとはまる反對はんたいで、夫婦ふうふからると、此上このうへもないにぎやかさうな家庭かていおもはれた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
それと同時どうじ地震波ぢしんぱ地球内部ちきゆうないぶ方向ほうこうにも進行しんこうして反對はんたい方面ほうめんあらはれ、場合ばあひによつては地球ちきゆう表面ひようめん反射はんしやしてふたゝ方面ほうめんむかうのもある。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
またその反對はんたいにデンマルクなどのように、うみ陸地りくちををかしてたので、今日こんにちでは海中かいちゆう貝塚かひづかひたつてゐるところもあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
それを晩秋ばんしうそら悉皆みんなるので滅切めつきりえる反對はんたい草木くさきすべてが乾燥かんさうしたりくすんだりしてしまふのに相違さうゐないのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
それは太陽たいやう強烈きやうれつ光線くわうせんわたしひとみつたからではなかつた。反對はんたいに、ひかりやはらかにわたしむねつたのである……。
日の光を浴びて (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
これが、われ/\でれるかぎりの、うたふるかたちで、このように五音ごおんでなく、四音しおんであるのと反對はんたいに、五音ごおん七音しちおんであるところを、音數おんすうおほくしたものもあります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
混亂こんらん隊伍たいごなかおこつた。寢呆ねぼけて反對はんたい兵士へいしもゐた。ポカンとそら見上みあげてゐる兵士へいしもゐた。隊列たいれつ後尾こうびにゐた分隊長ぶんたいちやう高岡軍曹たかをかぐんそうぐにきしつた。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
はこれにたいしてまつた反對はんたい意見いけんをもつてゐる。いまこゝろみにこれをべて批評ひへうひたいとおも
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
ちと御呵おしかあそばしてくださりませときま文句もんくはなたすれど學士がくしさらにもめず、そのおさなきがたつときなり、反對はんたいはねかへられなばおたみどのにも療治りようぢが六ツかしからん
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
以上いじようのわけで一國いつこくやま全部ぜんぶ青々あを/\としてゐるあひだはそのくにさかんになるのですが、反對はんたいに、いくら、必要ひつようだからとつて、やたらに樹木じゆもくるばかりで、あらしつくしてしまへば
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
また反對はんたい爲替相場かはせさうば騰貴とうき道程だうていにある場合ばあひには日本品にほんひん賣値うりねげずにどう一としておくには輸入國ゆにふこく貨幣買値くわへいかひね段々だん/\引上ひきあげてたかはすことになるのであるから商賣しやうばいがしにくくなることは事實じじつである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
しかまた腹立易はらだちツぽをとこで、だれ郵便局いうびんきよくもので、反對はんたいでもするとか、同意どういでもぬとか、理屈りくつでもならべやうものなら、眞赤まつかになつて、全身ぜんしんふるはして怒立おこりたち、らいのやうなこゑで、だまれ! と一かつする。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ハツと呼吸いきく。目口めくち吹込ふきこ粉雪こゆきに、ばツとけて、そのたびに、かぜ反對はんたいはう眞俯向まうつむけにつてふせぐのであります。
雪霊記事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
屡々しば/\速射砲等そくしやほうとうをもつて反對はんたい撃沈げきちんされるほどで、とても、櫻木海軍大佐さくらぎかいぐんたいさ破天荒はてんくわうなる、この海底戰鬪艇かいていせんとうていとは比較ひかくすること出來できぬのである。
初期微動しよきびどう主要動しゆようどう比較ひかくしてだいなるはやさをつてゐるが、しかしながら振動しんどうおほいさは、反對はんたい主要動しゆようどうほうかへつてだいである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
實際じつさいんな發明はつめいは、宗助そうすけからると、本當ほんたうやうでもあり、またうそやうでもあり、いよ/\それが世間せけんおこなはれるまでは、贊成さんせい反對はんたい出來できかねたのである。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
すごほどえたよるそらいそがしげなくもつきんですぐうしろし/\はしつた。つき反對はんたいげつゝはしつた。秋風あきかぜだ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
またこれとは反對はんたいに、一尺いつしやくにもちかをのがありますが、これもまだどうも實用じつようには不適當ふてきとうです。おそらく寶物ほうもつか、あるひは石斧せきふつくいへ看板かんばんであつたかもれません。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
ところが、物質ぶつしつ進化しんか方面ほうめんと、精神上せいしんじようのことゝは反對はんたいで、複雜ふくざつなものをだんだん整頓せいとんして、簡單かんたんにして能力のうりよく出來できることが、文明ぶんめいすゝんでゆくありさまであります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
彼女かのぢよはそのとき自分じぶん境遇きやうぐうをふりかへつて、再婚さいこんこゝろうごくのは無理むりもないことだとみづかさばいた。それを非難ひなんするひとがあつたならば、彼女かのぢよ反對はんたいにそのひとめたかもしれない。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
反對はんたい落葉樹らくようじゆ松林まつばやしなどがふえてました。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
なんとなれば、これ材料ざいりよう家屋各部かおくかくぶ結束けつそく無能力むのうりよくなるがうへに、地震ぢしんのとき、自分じぶん惰性だせいもつ家屋かおく地面ぢめん一緒いつしようごくことに反對はんたいするからである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
今度こんどまへ反對はんたいに、足音あしおと段々だん/\とほくのはうるにしたがつて、かすかになつた。さうして一番いちばん仕舞しまひにぴたりと何處どこかでまつた。宗助そうすけながら、はつとした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「そんでも、おれがにもこまんべな」おしなけるやうにいふのである。勘次かんじはおしなうするつもりだときつぱりいつてしまへばけつして反對はんたいをするのではない。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
次第しだい/\に鐵車てつしや曳上ひきあげ、遞進機ていしんき螺旋形揚上機らせんけいやうじやうきとは反對はんたいに、後方こうほう巖石がんせき支臺さゝへとして、彈力性だんりよくせい槓桿こうかん伸張しんちやうによつて、無二無三むにむさん鐵車てつしや押上おしあげるのである。
で、何時いつ何處どこから乘組のりくんだか、つい、それはらなかつたが、ちやうわたしたちのならんでけたむかがは——墓地ぼちとは反對はんたい——のところに、二十三四のいろしろ婦人ふじんる……
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
また平均へいきんよりもおほきな噴火ふんかをなしたのち休息期きゆうそくきながく、反對はんたいちいさな噴火ふんかをなしたのち休息期きゆうそくきみじかい。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
ほたるひとつ、すらりと反對はんたいまどよりりて、ほそかげくとに、あせほこりなかにして、たちまみづ玉敷たましける、淺葱あさぎあゐ白群びやくぐんすゞしきくさかげゆかかけてクシヨンにゑがかれしは
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
反對はんたいみじか休息きゆうそくしたのち場合ばあひ噴火ふんか比較的ひかくてきよわい。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
これ反對はんたいにすると、虎杖いたどりはうくのであります。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)