“一國”の読み方と例文
新字:一国
読み方割合
いつこく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
以上いじようのわけで一國いつこくやま全部ぜんぶ青々あを/\としてゐるあひだはそのくにさかんになるのですが、反對はんたいに、いくら、必要ひつようだからとつて、やたらに樹木じゆもくるばかりで、あらしつくしてしまへば
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
くて幸豐君ゆきとよぎみもくげて、一國いつこく老職らうしよくとなさむとおもはれけるが、もとより亂世らんせいにあらざれば、取立とりたててこれぞといふてがらかれきものを、みだりにおももちゐむは、偏頗へんぱあるやうにて後暗うしろめた
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
けれども一國いつこくな我儘者の圭一郎にかしづいて嘸々さぞ/\氣苦勞の多いことであらうとの慰めの言葉を一言千登世宛に書き送つて貰ひたいといふことだけはいつものやうにくどく、二伸としてまで書き加へた。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)