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もじ
ふりがな文庫
“
文字
(
もじ
)” の例文
「どうも
文字
(
もじ
)
のようですな。」と、巡査が
顧
(
みかえ
)
ると、忠一は黙って
首肯
(
うなず
)
いたが、
軈
(
やが
)
て
衣兜
(
かくし
)
から手帳を
把出
(
とりだ
)
して、一々これを写し始めた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ね、この独楽へ現われる文字は『真昼頃』という三つの文字と『
背後
(
うしろ
)
北、左は東、右は西なり』という、十一
文字
(
もじ
)
の
外
(
ほか
)
にはない。
仇討姉妹笠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
伯父
(
をぢ
)
さんも、
吉
(
きち
)
さんも、
友伯父
(
ともをぢ
)
さんも、みんなお
猿
(
さる
)
さんの
側
(
わき
)
へ
來
(
き
)
まして、
崖
(
がけ
)
の
下
(
した
)
にある
古
(
ふる
)
い
石碑
(
せきひ
)
の
文字
(
もじ
)
を
讀
(
よ
)
みました。それには
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
これはキネマトグラフの
譯
(
やく
)
であらうが、
何
(
なん
)
といふ
惡譯
(
あくやく
)
であらう。
支那
(
しな
)
はさすがに
文字
(
もじ
)
の
國
(
くに
)
で、これを影戯と
譯
(
やく
)
してゐるが、
實
(
じつ
)
に
輕妙
(
けいめう
)
である。
国語尊重
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
今は待ちあぐみてある日宴会帰りの
酔
(
え
)
いまぎれ、大胆にも一通の
艶書
(
えんしょ
)
二重
(
ふたえ
)
封
(
ふう
)
にして表書きを女
文字
(
もじ
)
に、ことさらに郵便をかりて浪子に送りつ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
第
(
だい
)
四には、
国民
(
こくみん
)
だ。
士族
(
しぞく
)
はもちろん、ひゃくしょうや
町人
(
ちょうにん
)
の
子
(
こ
)
どもでも、すこしばかり
文字
(
もじ
)
がわかるやつは、みんな
役人
(
やくにん
)
になりたがっている。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
さてこの王宮を
幸
(
さきは
)
ふ善こそ、或は低く或は高く愛のわが爲に讀むかぎりの
文字
(
もじ
)
のアルファにしてオメガなれ。 一六—一八
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
彼は一時間ばかりたつ
中
(
うち
)
に、
文字
(
もじ
)
通り
泥酔
(
でいすゐ
)
した。その結果、
殆
(
ほとん
)
ど座に堪へられなくなつたから、ふらふらする足を踏みしめてそつと
障子
(
しやうじ
)
の外へ出た。
東京小品
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それを
見
(
み
)
るうちに、お
母
(
かあ
)
さんの
目
(
め
)
の
中
(
なか
)
に、
熱
(
あつ
)
い
涙
(
なみだ
)
がわいてきました。その
幼
(
おさな
)
げな
文字
(
もじ
)
で、すぐに、だれが、
書
(
か
)
いたかということがわかったからです。
幼き日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
神官等
(
しんくわんら
)
が
石
(
いし
)
の
華表
(
とりゐ
)
を
出
(
で
)
て
行
(
い
)
つた
後
(
のち
)
は
暫
(
しばら
)
くして
人
(
ひと
)
も
散
(
ち
)
つて、
華表
(
とりゐ
)
の
傍
(
そば
)
には
大
(
おほ
)
きな
文字
(
もじ
)
を
表
(
あら
)
はした
白木綿
(
しろもめん
)
の
幟旗
(
のぼりばた
)
が
高
(
たか
)
く
突
(
つ
)
つ
立
(
た
)
つてばさ/\と
鳴
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
直
(
すぐ
)
な
文字
(
もじ
)
はしの字で、ゆがみ
文字
(
もじ
)
はくの
字
(
じ
)
でございます、
夫
(
そ
)
れですから
牛
(
うし
)
の
角文字
(
つのもじ
)
といふのは
貴方
(
あなた
)
医
(
い
)
をお
頼
(
たの
)
みになつたら
何
(
ど
)
うでございますといふので。
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
怪
(
あや
)
しき
書風
(
しよふう
)
に
正躰
(
しやうたい
)
得
(
え
)
しれぬ
文字
(
もじ
)
を
書
(
かき
)
ちらして、これが
雪子
(
ゆきこ
)
の
手跡
(
しゆせき
)
かと
情
(
なさけ
)
なきやうなる
中
(
なか
)
に、
鮮
(
あざや
)
かに
讀
(
よ
)
まれたる
村
(
むら
)
といふ
字
(
じ
)
、
郎
(
らう
)
といふ
字
(
じ
)
、あゝ
植村
(
うゑむら
)
録郎
(
ろくらう
)
、
植村
(
うゑむら
)
録郎
(
ろくらう
)
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そのすがたは
常
(
つね
)
より長く作りたる
挑灯
(
てうちん
)
に
日参
(
につさん
)
などの
文字
(
もじ
)
をふとくしるしたるを
持
(
もち
)
、
裸
(
はだか
)
にて
錞
(
れい
)
をふりつゝとくはしりておもひ/\にこゝろざす所の神仏へまゐる也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
石器
(
せつき
)
の
造
(
つく
)
り
方
(
かた
)
などは
別
(
べつ
)
に
進歩
(
しんぽ
)
してゐませんけれども、それにもあるように
文字
(
もじ
)
のようなものを、
石
(
いし
)
に
朱
(
しゆ
)
で
書
(
か
)
いたものがあるのは
珍
(
めづら
)
しいと
思
(
おも
)
ひます。(
第二十二圖
(
だいにじゆうにず
)
左下
(
ひだりした
)
)
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
無理
(
むり
)
やりに、
手習
(
てなら
)
いッ
子
(
こ
)
に
筆
(
ふで
)
を
握
(
にぎ
)
らせるようにして、たった二
行
(
ぎょう
)
の
文
(
ふみ
)
ではあったが、いや
応
(
おう
)
なしに
書
(
か
)
かされた、ありがたく
存
(
ぞん
)
じ
候
(
そうろう
)
かしこの十一
文字
(
もじ
)
が
気
(
き
)
になるままに
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
姿見
(
すがたみ
)
の
俤
(
おもかげ
)
は
一重
(
ひとへ
)
の
花瓣
(
はなびら
)
薄紅
(
うすくれなゐ
)
に、
乳
(
ち
)
を
押
(
おさ
)
へたる
手
(
て
)
は
白
(
しろ
)
くかさなり
咲
(
さ
)
く、
蘭湯
(
らんたう
)
に
開
(
ひら
)
きたる
此
(
こ
)
の
冬牡丹
(
ふゆぼたん
)
。
蕊
(
しべ
)
に
刻
(
きざ
)
めるは
誰
(
た
)
が
名
(
な
)
ぞ。
其
(
そ
)
の
文字
(
もじ
)
金色
(
こんじき
)
に
輝
(
かゞや
)
くまゝに、
口
(
くち
)
渇
(
かわ
)
き
又
(
また
)
耳
(
みゝ
)
熱
(
ねつ
)
す。
婦人十一題
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
太郎右衛門はそれを拾って見ると、その紙片に、
下
(
しも
)
のような
文字
(
もじ
)
が平仮名で書いてありました。
三人の百姓
(新字新仮名)
/
秋田雨雀
(著)
など書き
聯
(
つら
)
ねたるさへあるに、よしや墨染の衣に我れ哀れをかくすとも、心なき君には
上
(
うは
)
の空とも見えん事の
口惜
(
くちを
)
しさ、など硯の水に
泪
(
なみだ
)
落
(
お
)
ちてか、
薄墨
(
うすずみ
)
の
文字
(
もじ
)
定かならず。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
本町
(
ほんまち
)
三丁目筋にかけて、篠つく大雷鳴のなかを、
文字
(
もじ
)
どおり、血の雨が降ったわけでな、なんちかんち、その荒けないことというたら、この友田の愛用の白鞘の一刀なんど
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
仰向
(
あおむけ
)
に寝ながら、偶然目を
開
(
あ
)
けて見ると
欄間
(
らんま
)
に、
朱塗
(
しゅぬ
)
りの
縁
(
ふち
)
をとった
額
(
がく
)
がかかっている。
文字
(
もじ
)
は寝ながらも
竹影
(
ちくえい
)
払階
(
かいをはらって
)
塵不動
(
ちりうごかず
)
と明らかに読まれる。
大徹
(
だいてつ
)
という
落款
(
らっかん
)
もたしかに見える。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
さすがの
民部
(
みんぶ
)
にもそれをはばむことはできない。かれはとちゅうの変をあんじ、伊那丸じしんがとおく旅する危険を
予感
(
よかん
)
しているが、孝の一
言
(
ごん
)
! それをさえぎる
文字
(
もじ
)
は、兵法にもなかった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
丹下左膳がつづみの与吉を使って諏訪栄三郎へ書き送ったいつわりの書状……それを栄三郎が途におとしたのを拾いあげた忠相は、第一に
文字
(
もじ
)
が左手書きであることを一眼で看破したのだった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
昂奮
(
こうふん
)
しないでお
聽
(
き
)
きなさいツ。ではこれから
自分達
(
じぶんたち
)
の
行
(
ゆ
)
く
道
(
みち
)
が、どんなに
嶮
(
けは
)
しい、
文字
(
もじ
)
通
(
どほ
)
りの
荊棘
(
いばら
)
の
道
(
みち
)
だつてことが、
生々
(
なま/\
)
しい
現實
(
げんじつ
)
として、お
孃
(
ぢやう
)
さん、ほんとにあなたにわかつてゐるんですか……
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
今此処から三里
隔
(
へだ
)
てゝ居る家の妻の顔が歴々と彼の眼に見えた。彼は電光の如く
自己
(
じこ
)
の生涯を省みた。其れは
美
(
うつく
)
しくない半生であった。妻に対する
負債
(
ふさい
)
の数々も、緋の
文字
(
もじ
)
をもて書いた様に顕れた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
扁額
(
へんがく
)
に
海不揚波
(
かいふやうは
)
の四つの
文字
(
もじ
)
おごそかにしも年ふりにける
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
ロミオ さア、
其
(
その
)
文字
(
もじ
)
や
其
(
その
)
言語
(
ことば
)
を
知
(
し
)
ってをればなう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
助かる、このお名の外の
文字
(
もじ
)
は不用になりました。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
「
夜目取
(
よめど
)
りで。へへへ、嫁取りに
文字
(
もじ
)
ったので」
怪異暗闇祭
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
塵居
(
ちりゐ
)
の
御影
(
みかげ
)
、
古渡
(
こわた
)
りの
御經
(
みきやう
)
の
文字
(
もじ
)
や
愛
(
めて
)
しれて
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
一品
(
いつぴん
)
と
文字
(
もじ
)
も
寂
(
さび
)
しく、
灯
(
ひ
)
は
曇
(
くも
)
り
霜夜
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
油じむ
末黒
(
すぐろ
)
の
文字
(
もじ
)
のいくつらね
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
文字
(
もじ
)
を
透
(
すか
)
すが
如
(
ごと
)
くなり
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
また
中天
(
ちゆうてん
)
に
銅
(
あかがね
)
の
文字
(
もじ
)
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
文字
(
もじ
)
のない
教科書
(
きょうかしょ
)
。
ラクダイ横町
(新字新仮名)
/
岡本良雄
(著)
手に
取
(
とり
)
克々
(
よく/\
)
見て其方の名前は山内伊賀亮かと
尋
(
たづ
)
ねられしに如何にも左樣なりと答ふ越前守
推返
(
おしかへ
)
して伊賀亮なりやと問ひ扨改めて伊賀亮といふ
文字
(
もじ
)
は其方心得て附たるや又心得ずして附たるやと
尋
(
たづ
)
ねらるゝに山内その儀如何にも心得あつて
附
(
つけ
)
し文字なりと答ふ越前守また心得有て附たりと有ば尋る仔細あり
此亮
(
このすけ
)
と
云
(
いふ
)
文字は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
と、
諭吉
(
ゆきち
)
はふまんにおもい、そして、
紙
(
かみ
)
の
上
(
うえ
)
の
文字
(
もじ
)
を、ただたいせつにするということに、うたがいがわいてきました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
おじいさんは、それらの
文字
(
もじ
)
ににじむ、
親思
(
おやおも
)
いの
情
(
じょう
)
をうれしく、ありがたく
感
(
かん
)
じ、
手紙
(
てがみ
)
をいただくようにして、また
仏壇
(
ぶつだん
)
のひきだしへしまいました。
とうげの茶屋
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
一行四人は
兵衛
(
ひょうえ
)
の
妹壻
(
いもうとむこ
)
が
浅野家
(
あさのけ
)
の家中にある事を知っていたから、まず
文字
(
もじ
)
が
関
(
せき
)
の
瀬戸
(
せと
)
を渡って、
中国街道
(
ちゅうごくかいどう
)
をはるばると広島の城下まで上って行った。
或敵打の話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
これが
誰
(
だれ
)
だ、あれが
誰
(
だれ
)
だ、と
言
(
い
)
つて
祖母
(
おばあ
)
さんの
教
(
おし
)
へて
呉
(
く
)
れるお
墓
(
はか
)
の
中
(
なか
)
には、
戒名
(
かいみやう
)
の
文字
(
もじ
)
を
赤
(
あか
)
くしたのが
有
(
あ
)
りました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
それが一
枚
(
まい
)
あれば
何處
(
どこ
)
の
神社
(
じんじや
)
へ
行
(
い
)
つても
役
(
やく
)
に
立
(
た
)
てゝ
居
(
ゐ
)
るものと
見
(
み
)
えて
短
(
みじか
)
い
文中
(
ぶんちう
)
に
讀上
(
よみあ
)
ぐべき
神社
(
じんじや
)
の
名
(
な
)
は
書
(
か
)
いてなくて
何郡
(
なにごほり
)
何村
(
なにむら
)
何神社
(
なにじんじや
)
といふ
文字
(
もじ
)
で
埋
(
うづ
)
めてある。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
汝のうるはしき歌ぞそれなる、
近世
(
ちかきよ
)
の習ひつゞくかぎりは、その
文字
(
もじ
)
常に愛せらるべし。 一一二—一一四
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
封
(
ふう
)
じ
目
(
め
)
ときて
取出
(
とりいだ
)
せば
一尋
(
ひとひろ
)
あまりに
筆
(
ふで
)
のあやもなく、
有難
(
ありがた
)
き
事
(
こと
)
の
數々
(
かず/\
)
、
辱
(
かたじけ
)
なき
事
(
こと
)
の
山々
(
やま/\
)
、
思
(
おも
)
ふ、
戀
(
した
)
ふ、
忘
(
わす
)
れがたし、
血
(
ち
)
の
涙
(
なみだ
)
、
胸
(
むね
)
の
炎
(
ほのほ
)
、
此等
(
これら
)
の
文字
(
もじ
)
を
縱横
(
じゆうわう
)
に
散
(
ち
)
らして
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今の身の上を聞き知りてか、昔の学友の手紙を送れるも少なからねど、おおかたは
文字
(
もじ
)
麗しくして心を慰むべきものはかえってまれなる
心地
(
ここち
)
して、よくも見ざりき。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
あの
支那
(
しな
)
では
漢
(
かん
)
の
時代
(
じだい
)
ごろには、
圓瓦
(
まるがはら
)
の
先
(
さき
)
に
模樣
(
もよう
)
や
文字
(
もじ
)
がつけてありました。
瓦
(
かはら
)
のこの
部分
(
ぶぶん
)
を
瓦當
(
がとう
)
と
呼
(
よ
)
んでゐます。
中
(
なか
)
にはまたまんまるでなく
半圓形
(
はんえんけい
)
のものもあります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
下札
(
さげふだ
)
は
今
(
いま
)
誂
(
あつらへ
)
にやつてある、まだ
出来
(
でき
)
て
来
(
こ
)
んが
蝋色
(
ろいろ
)
にして
金蒔絵
(
きんまきゑ
)
で
文字
(
もじ
)
を
現
(
あらは
)
し、
裏表
(
うらおもて
)
とも
懸
(
か
)
けられるやうな
工合
(
ぐあひ
)
に、少し
気取
(
きどつ
)
て注文をしたもんぢやから、
手間
(
てま
)
が取れてまだ
出来
(
でき
)
ぬが
士族の商法
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
今も申す通り、我々には字だか絵だか符号だか実際判然しないのですけれども、
何
(
ど
)
うも
文字
(
もじ
)
らしく思われるのです。
勿論
(
もちろん
)
、刃物の
尖
(
さき
)
で
彫付
(
ほりつ
)
けたもので、何十行という長いものです。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
病人
(
びやうにん
)
は
轉地先
(
てんちさき
)
で
年
(
とし
)
を
越
(
こ
)
した。
繪端書
(
ゑはがき
)
は
着
(
つ
)
いた
日
(
ひ
)
から
毎日
(
まいにち
)
の
樣
(
やう
)
に
寄
(
よ
)
こした。それに
何時
(
いつ
)
でも
遊
(
あそ
)
びに
來
(
こ
)
いと
繰
(
く
)
り
返
(
かへ
)
して
書
(
か
)
いてない
事
(
こと
)
はなかつた。
御米
(
およね
)
の
文字
(
もじ
)
も一二
行
(
ぎやう
)
宛
(
づゝ
)
は
必
(
かなら
)
ず
交
(
まじ
)
つてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
蟲の
音
(
ね
)
も、我を咎むる心地して、
繰擴
(
くりひろ
)
げし
文
(
ふみ
)
の
文字
(
もじ
)
は、
宛然
(
さながら
)
我れを睨むが如く見ゆるに、目を閉ぢ耳を
塞
(
ふさ
)
ぎて机の側らに伏し
轉
(
まろ
)
べば、『あたら武士を
汝故
(
そなたゆゑ
)
に』と、いづこともなく
囁
(
さゝや
)
く聲
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
このゆゑに
文字
(
もじ
)
の用ある時は他の村の者にたのみて
書用
(
しよよう
)
を
弁
(
べん
)
ず。又此村の子どもなど江戸
土産
(
みやげ
)
とて錦絵をもらひたる中に、天満宮の絵あればかならず神の
祟
(
たゝ
)
りの
兆
(
しるし
)
ありし事度々なりしとぞ。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
やがて、とろ/\の
目許
(
めもと
)
を、
横合
(
よこあひ
)
から
萌黄
(
もえぎ
)
の
色
(
いろ
)
が、
蒼空
(
あをぞら
)
の
其
(
それ
)
より
濃
(
こ
)
く、ちらりと
遮
(
さへぎ
)
つたのがある。
蓋
(
けだ
)
し
古樹
(
ふるき
)
の
額形
(
がくがた
)
の
看板
(
かんばん
)
に
刻
(
きざ
)
んだ
文字
(
もじ
)
の
色
(
いろ
)
で、
店
(
みせ
)
を
覗
(
のぞ
)
くと
煮山椒
(
にざんせう
)
を
賣
(
う
)
る、これも
土地
(
とち
)
の
名物
(
めいぶつ
)
である。
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“文字”の意味
《名詞》
文字(もじ、古:もんじ)
色々な言語で、言語を表記するために使われる図形記号。
文字体系の種類。
言葉。特に書かれた言葉。
(出典:Wiktionary)
“文字”の解説
文字(もじ、もんじ、en: writing system)とは、言語を点や線の組合せで単位ごとに記号化するもの。文字と書いて基本的には「もじ」とよむが、「もんじ」ともよむ。
(出典:Wikipedia)
文
常用漢字
小1
部首:⽂
4画
字
常用漢字
小1
部首:⼦
6画
“文字”で始まる語句
文字摺
文字面
文字通
文字焼
文字盤
文字豊
文字屋
文字山
文字彫
文字上