“彫付”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほりつ60.0%
ほりつけ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それを藤原喜代之助ふじわらきよのすけが見兼て母に詫入わびいれ、母は手ずから文治の左の腕に母という字を彫付ほりつけ、「以来は其の身を母の身体と思って大切にいたせよ」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
今も申す通り、我々には字だか絵だか符号だか実際判然しないのですけれども、うも文字もじらしく思われるのです。勿論もちろん、刃物のさき彫付ほりつけたもので、何十行という長いものです。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
言上ごんじやうなせば其方どもゝ入牢申付るぞと仰されければ兩人は少しふるへながら女の死體は何事も御座りませんが片々の二のうでに小さく源次郎命と彫付ほりつけてありまた片々には影物かげものに灸を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
冥加みょうがにあまりてありがたしとも嬉しともこの喜び申すべきことば知らぬおろかの口惜し、忘れもせざる何日いつぞやの朝、見所もなきくしに数々の花彫付ほりつけたまわりし折より、やさしき御心ゆかしく思いそめ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)