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繪端書
(
焚火の
事も
語られたが
如何だか)それから
繪端書に
氏の
署名を
乞ひ、それを
余の
許まで
寄せられた。
病人は
轉地先で
年を
越した。
繪端書は
着いた
日から
毎日の
樣に
寄こした。それに
何時でも
遊びに
來いと
繰り
返して
書いてない
事はなかつた。
御米の
文字も一二
行宛は
必ず
交つてゐた。
……
聞いて、
眞實にはなさるまい、
伏木の
汽船が、
兩會社で
激しく
競爭して、
乘客爭奪の
手段のあまり、
無賃銀、たゞでのせて、
甲會社は
手拭を
一筋、
乙會社は
繪端書三枚を
景物に
出すと
言ふ。