“御影”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みかげ76.4%
みえい14.5%
ぎょえい3.6%
ごえい3.6%
すがた1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
打出ヶ浜から御影みかげへかけての大事な一戦の日に——理由なく後陣ごじんへさげられ、そのまま不面目な帰洛を余儀なくされていたのだった。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
門徒へ宗旨替しゅうしがえをして、帝釈様たいしゃくさまのお掛地かけじを川へ流すやら、七面様の御影みえいを釜の下へ入れて焼くやら、大騒ぎをした事があるそうである。
ひょっとこ (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
鶴見は、そこに、はからずも、しこげな御影ぎょえいを仰ぎ見たのである。太秦うずまさ広隆寺の桂宮院けいきゅういんに納めてある太子の御尊像そっくりであった。
私は母が大切にしてゐる少女時代の記念品——御影ごえいやコンタツや、あるひは母の学生時代の写真などを、秀子と奪ひ合ふやうにしてねだるのだつた。
母たち (新字旧仮名) / 神西清(著)
それは十一年前、初めて、高氏とここで会ったときに、変らぬちぎりのしるしにと、高氏から彼女へ与えたもので、香苞こうづと折表紙おりびょうしに似た金襴きんらんのうちに畳まれている地蔵菩薩の御影すがただった。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)