“香苞”の読み方と例文
読み方割合
こうづと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
都ならではの香苞こうづとが、香の薫りと共に二つ出て来た。また、まりが出来るほどたくさんな琵琶の切れ糸もその中につつまれていた。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「手紙やら何やらでございまして、中には都で求めた香苞こうづとだの琵琶の切れ糸なども入っておりまする」
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それは十一年前、初めて、高氏とここで会ったときに、変らぬちぎりのしるしにと、高氏から彼女へ与えたもので、香苞こうづと折表紙おりびょうしに似た金襴きんらんのうちに畳まれている地蔵菩薩の御影すがただった。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)