“一尋”の読み方と例文
読み方割合
ひとひろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「さ、召捕めしとらねえのか」とあざけりながら、斬ると見せた太刀をさやに納め、針金のように、ピンと張った捕縄の端を一尋ひとひろ手繰たぐってグンと引いた。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しばらくして君とわれの間にあまれる一尋ひとひろ余りは、真中まなかより青き烟を吐いて金の鱗の色変り行くと思えば、あやしきにおいを立ててふすと切れたり。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ふうときて取出とりいだせば一尋ひとひろあまりにふでのあやもなく、有難ありがたこと數々かず/\かたじけなきこと山々やま/\おもふ、したふ、わすれがたし、なみだむねほのほ此等これら文字もじ縱横じゆうわうらして
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)