トップ
>
一尋
>
ひとひろ
ふりがな文庫
“
一尋
(
ひとひろ
)” の例文
「さ、
召捕
(
めしと
)
らねえのか」と
嘲
(
あざけ
)
りながら、斬ると見せた太刀を
鞘
(
さや
)
に納め、針金のように、ピンと張った捕縄の端を
一尋
(
ひとひろ
)
手繰
(
たぐ
)
ってグンと引いた。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しばらくして君とわれの間にあまれる
一尋
(
ひとひろ
)
余りは、
真中
(
まなか
)
より青き烟を吐いて金の鱗の色変り行くと思えば、あやしき
臭
(
にお
)
いを立ててふすと切れたり。
薤露行
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
封
(
ふう
)
じ
目
(
め
)
ときて
取出
(
とりいだ
)
せば
一尋
(
ひとひろ
)
あまりに
筆
(
ふで
)
のあやもなく、
有難
(
ありがた
)
き
事
(
こと
)
の
數々
(
かず/\
)
、
辱
(
かたじけ
)
なき
事
(
こと
)
の
山々
(
やま/\
)
、
思
(
おも
)
ふ、
戀
(
した
)
ふ、
忘
(
わす
)
れがたし、
血
(
ち
)
の
涙
(
なみだ
)
、
胸
(
むね
)
の
炎
(
ほのほ
)
、
此等
(
これら
)
の
文字
(
もじ
)
を
縱横
(
じゆうわう
)
に
散
(
ち
)
らして
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その川の中には珠のような
小磧
(
こいし
)
やら銀のような砂でできて居る美しい
洲
(
す
)
のあったれば、長者は興に乗じて
一尋
(
ひとひろ
)
ばかりの流れを無造作に飛び越え、あなたこなたを見廻せば
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
だが三人をつぎ合わしても、やっと
一尋
(
ひとひろ
)
くらいなものだったろう。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
▼ もっと見る
封じ目ときて
取出
(
とりいだ
)
せば
一尋
(
ひとひろ
)
あまりに筆のあやもなく、有難き事の数々、
辱
(
かた
)
じけなき事の山々、思ふ、
恋
(
した
)
ふ、忘れがたし、血の涙、胸の炎、これ等の
文字
(
もんじ
)
を
縦横
(
じうわう
)
に散らして
軒もる月
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
志賀寺の
上人
(
しょうにん
)
は、手に
一尋
(
ひとひろ
)
の杖をたずさえ、眉に八字の霜を垂れ、湖水の波に
水想観
(
すいそうかん
)
を念じたもうに、折りふし、京極の
御息女所
(
みやすどころ
)
、志賀の花園の帰るさを、上人ちらと見そめ給い、妄想起りて
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
尋
常用漢字
中学
部首:⼨
12画
“一尋”で始まる語句
一尋鰐
一尋和邇