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散歩
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さんぽ
ふりがな文庫
“
散歩
(
さんぽ
)” の例文
麦畑
(
むぎばたけ
)
と
牧場
(
ぼくじょう
)
とは
大
(
おお
)
きな
森
(
もり
)
に
囲
(
かこ
)
まれ、その
真
(
ま
)
ん
中
(
なか
)
が
深
(
ふか
)
い
水溜
(
みずだま
)
りになっています。
全
(
まった
)
く、こういう
田舎
(
いなか
)
を
散歩
(
さんぽ
)
するのは
愉快
(
ゆかい
)
な
事
(
こと
)
でした。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
さびしい
田舎道
(
いなかみち
)
の
方
(
ほう
)
まで、
自転車
(
じてんしゃ
)
を
走
(
はし
)
らせて、
二人
(
ふたり
)
は、
散歩
(
さんぽ
)
しました。
徳蔵
(
とくぞう
)
さんは、
辰
(
たつ
)
一にとって、
実
(
じつ
)
の
兄
(
にい
)
さんのような
気
(
き
)
がしました。
とびよ鳴け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
もちろんこういう
散歩
(
さんぽ
)
のおり、リーズはものは言えなかったが、きみょうなことに、わたしたちはなにもことばの
必要
(
ひつよう
)
はなかった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
ある日、ふたりはいっしょに
散歩
(
さんぽ
)
にいったかえりに、女のほうの家へよりました。すると、女が男のほうのむすめにむかっていいました。
森のなかの三人の小人
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
わたしの
散歩
(
さんぽ
)
は——ときには別荘の庭、ときにはネスクーチヌィ公園、またあるときは関門の外まで足を
伸
(
の
)
ばすといった風で
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
▼ もっと見る
友
(
とも
)
と
二人
(
ふたり
)
でブラリと
家
(
いへ
)
を
出
(
で
)
た。
固
(
もと
)
より
何處
(
どこ
)
へ
行
(
ゆ
)
かうといふ、
的
(
あて
)
もないのだが、
話
(
はなし
)
にも
厭
(
あ
)
きが
來
(
き
)
たので、所在なさに
散歩
(
さんぽ
)
と
出掛
(
でか
)
けたのであツた。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
それ
以来
(
いらい
)
、
二人
(
ふたり
)
は
夕方
(
ゆうがた
)
、しばしば一しょに
散歩
(
さんぽ
)
に
出
(
で
)
かけた。
黙
(
だま
)
って歩いて、河に
沿
(
そ
)
っていったり、野を
横切
(
よこぎ
)
ったりした。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
所
(
ところ
)
が
仕合
(
しあはせ
)
にもミハイル、アウエリヤヌヰチの
方
(
はう
)
が、
此度
(
こんど
)
は
宿
(
やど
)
に
引込
(
ひつこ
)
んでゐるのが、とうとう
退屈
(
たいくつ
)
になつて
來
(
き
)
て、
中食後
(
ちゆうじきご
)
には
散歩
(
さんぽ
)
にと
出掛
(
でか
)
けて
行
(
い
)
つた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
ひるまだと、この公園のつるつるしたけわしい
小路
(
こみち
)
を、大ぜいの人たちが、しょっちゅう
散歩
(
さんぽ
)
しては、谷間を流れるはげしい流れをながめるのです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
惜
(
をし
)
い
哉
(
かな
)
。すぐにもあとを
訪
(
たづ
)
ねないで……
晩方
(
ばんがた
)
散歩
(
さんぽ
)
に
出
(
で
)
て
見
(
み
)
た
時
(
とき
)
は、
見附
(
みつけ
)
にも、お
濠
(
ほり
)
にも、たゞ
霧
(
きり
)
の
立
(
た
)
つ
水
(
みづ
)
の
上
(
うへ
)
に、それかとも
思
(
おも
)
ふ
影
(
かげ
)
が、
唯
(
たゞ
)
二
(
ふた
)
つ、
三
(
み
)
つ。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ここ一、二年
水害
(
すいがい
)
をまぬがれた庭は、
去年
(
きょねん
)
より秋草がさかんである。花のさかりには、まだしばらくまがありそうだ。主人はけさも
朝涼
(
ちょうりょう
)
に庭を
散歩
(
さんぽ
)
する。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
それが
癖
(
くせ
)
のいつものふとした
出來心
(
できごころ
)
で、
銀座
(
ぎんざ
)
の
散歩
(
さんぽ
)
の
道
(
みち
)
すがら、
畫家
(
ぐわか
)
の
夫
(
をつと
)
はペルシア
更紗
(
さらさ
)
の
壁掛
(
かべかけ
)
を
買
(
か
)
つて
來
(
き
)
た。
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「ちつと
散歩
(
さんぽ
)
でも
爲
(
し
)
て
入
(
い
)
らつしやい」と
云
(
い
)
つた。
然
(
しか
)
し
其時
(
そのとき
)
は
宗助
(
そうすけ
)
が
唯
(
たゞ
)
うんと
云
(
い
)
ふ
生返事
(
なまへんじ
)
を
返
(
かへ
)
した
丈
(
だけ
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
あくる朝、
散歩
(
さんぽ
)
かたがた、果物を取りに出かけました。そして、何だかあわれに見えるおじいさんが、小川のつつみに、じっとすわっているのに会いました。
アラビヤンナイト:04 四、船乗シンドバッド
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
今日
(
きょう
)
なども
散歩
(
さんぽ
)
に
連
(
つ
)
れ
出
(
だ
)
した
道
(
みち
)
すがら
図
(
はか
)
らずもあなたにめぐり
逢
(
あ
)
い、この
娘
(
こ
)
の
為
(
た
)
めには
何
(
なに
)
よりの
修行
(
しゅぎょう
)
……あなたからも
何
(
なん
)
とか
言葉
(
ことば
)
をかけて
見
(
み
)
てくだされ……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
予が
辞去
(
じきょ
)
の後、先生例の
散歩
(
さんぽ
)
を
試
(
こころ
)
みられ、
黄昏
(
こうこん
)
帰邸
(
きてい
)
、
初夜
(
しょや
)
寝
(
しん
)
に
就
(
つか
)
れんとする際
発病
(
はつびょう
)
、
終
(
つい
)
に
起
(
た
)
たれず。
哀哉
(
かなしいかな
)
。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
『これは
先日
(
せんじつ
)
、
此附近
(
このふきん
)
を
散歩
(
さんぽ
)
して
居
(
ゐ
)
て
拾
(
ひろ
)
つたのです。
如何
(
どう
)
か
大學
(
だいがく
)
へお
納
(
おさ
)
めを
願
(
ねが
)
ひます』と
言
(
い
)
ふ。
探検実記 地中の秘密:20 大森貝塚の発掘
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
村人
(
むらびと
)
たちは夕ぐれ時、頭から手の先まですっかりつつみこんだかっこうで、
人通
(
ひとどお
)
りの少ないうら道とか、木のしげりあった
暗
(
くら
)
いじめじめした場所を
散歩
(
さんぽ
)
しているれいの男にでくわすと
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
僕
(
ぼく
)
はお
絹
(
きぬ
)
が
梨
(
なし
)
をむいて、
僕
(
ぼく
)
が
獨
(
ひとり
)
で
入
(
は
)
いつてる
浴室
(
よくしつ
)
に、そつと
持
(
もつ
)
て
來
(
き
)
て
呉
(
く
)
れたことを
思
(
おも
)
ひ、
二人
(
ふたり
)
で
溪流
(
けいりう
)
に
沿
(
そ
)
ふて
散歩
(
さんぽ
)
したことを
思
(
おも
)
ひ、
其
(
その
)
優
(
やさ
)
しい
言葉
(
ことば
)
を
思
(
おも
)
ひ、
其
(
その
)
無邪氣
(
むじやき
)
な
態度
(
たいど
)
を
思
(
おも
)
ひ、
其
(
その
)
笑顏
(
ゑがほ
)
を
思
(
おも
)
ひ
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
新聞
(
しんぶん
)
や
雜誌等
(
ざつしなど
)
を
繰廣
(
くりひろ
)
げて
見
(
み
)
たが
何
(
なに
)
も
手
(
て
)
に
着
(
つ
)
かない、
寧
(
いつ
)
そ
晝寢
(
ひるね
)
せんか、
市街
(
まち
)
でも
散歩
(
さんぽ
)
せんかと、
思案
(
しあん
)
とり/″\
窓
(
まど
)
に
倚
(
よ
)
つて
眺
(
なが
)
めると、
眼下
(
がんか
)
に
瞰
(
み
)
おろす子ープルス
灣
(
わん
)
、
鏡
(
かゞみ
)
のやうな
海面
(
かいめん
)
に
泛
(
うか
)
んで、
出
(
で
)
る
船
(
ふね
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
堀割
(
ほりわり
)
の
散歩
(
さんぽ
)
偏奇館吟草
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
罪
(
つみ
)
つくりなれ
我
(
われ
)
ゆゑに
人
(
ひと
)
二人
(
ふたり
)
まで
同
(
おな
)
じ
思
(
おも
)
ひにくるしむ
共
(
とも
)
いざやしら
樫
(
がき
)
の
若葉
(
わかば
)
の
露
(
つゆ
)
かぜに
散
(
ち
)
る
夕
(
ゆふ
)
ぐれの
散歩
(
さんぽ
)
がてら
梨本
(
なしもと
)
の
娘
(
むすめ
)
病氣
(
びやうき
)
にて
別莊
(
べつそう
)
に
出養生
(
でやうじやう
)
とや
見舞
(
みまひ
)
てやらんとて
柴
(
しば
)
の
戸
(
と
)
おとづれしにお
八重
(
やへ
)
はじめて
對面
(
たひめん
)
したり
逢
(
あ
)
はゞ
云
(
い
)
はんの
千言百言
(
ちこともゝこと
)
うさもつらさも
胸
(
むね
)
に
呑
(
の
)
みて
恩
(
おん
)
とも
言
(
い
)
はず
義理
(
ぎり
)
とも
言
(
い
)
は
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
電信柱
(
でんしんばしら
)
はいうに、
昼間
(
ひるま
)
は
人通
(
ひとどお
)
りがしげくて、
俺
(
おれ
)
みたいな
大
(
おお
)
きなものが
歩
(
ある
)
けないから、いまごろいつも
散歩
(
さんぽ
)
するのに
定
(
き
)
めている、と
答
(
こた
)
えた。
電信柱と妙な男
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それから、町の家いえの
屋根
(
やね
)
の上を
散歩
(
さんぽ
)
して、あたりのようすをながめてから、こんどは日なたに長ながとねそべりました。
ネコとネズミのいっしょのくらし
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
そこで用のないリーズがエチエネットの代わりになって、ビエーヴル川の岸のほうへわたしを
散歩
(
さんぽ
)
に
連
(
つ
)
れて行ってくれた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
所
(
ところ
)
が
仕合
(
しあわせ
)
にもミハイル、アウエリヤヌイチの
方
(
ほう
)
が、こんどは
宿
(
やど
)
に
引込
(
ひっこ
)
んでいるのが、とうとう
退屈
(
たいくつ
)
になって
来
(
き
)
て、
中食後
(
ちゅうじきご
)
には
散歩
(
さんぽ
)
にと
出掛
(
でか
)
けて
行
(
い
)
った。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
然
(
さ
)
れば、
神樂坂
(
かぐらざか
)
へ
行
(
い
)
きがけに、
前刻
(
さつき
)
郵便局
(
いうびんきよく
)
の
前
(
まへ
)
あたりで、
水入
(
みづい
)
らずの
夫婦
(
ふうふ
)
が
散歩
(
さんぽ
)
に
出
(
で
)
たのに、
餘
(
あま
)
り
話
(
はなし
)
がないから
山の手小景
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
だから
宗助
(
そうすけ
)
の
淋
(
さび
)
しみは
單
(
たん
)
なる
散歩
(
さんぽ
)
か
觀工場
(
くわんこうば
)
縱覽
(
じゆうらん
)
位
(
ぐらゐ
)
な
所
(
ところ
)
で、
次
(
つぎ
)
の
日曜
(
にちえう
)
迄
(
まで
)
は
何
(
ど
)
うか
斯
(
か
)
うか
慰藉
(
ゐしや
)
されるのである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
と云ふに
筆
(
ふで
)
を止めて置いた。そして
散歩
(
さんぽ
)
にでも出るやうに、ぶらりと勝見家の門を出て了ツた。畫室などはそツくり其の
儘
(
まゝ
)
にして置いて、何一つ持出さなかツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
やがて、
詩人
(
しじん
)
ヴィクトル・リュドベルイの
胸像
(
きょうぞう
)
のある、
公園
(
こうえん
)
の上にきました。公園の中はひっそりとしていて、高い木々の下には、
散歩
(
さんぽ
)
をしている人の姿も見うけられませんでした。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
「さア、もう一ぺん
四馬路
(
スマロ
)
の
散歩
(
さんぽ
)
だ。」
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「まあ、このけしの
花
(
はな
)
のきれいなこと。」といって、
散歩
(
さんぽ
)
している、
若
(
わか
)
い
夫婦
(
ふうふ
)
が、
店
(
みせ
)
さきに
立
(
た
)
ち
止
(
ど
)
まると、けしの
花
(
はな
)
を
見
(
み
)
ました。
ガラス窓の河骨
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
我
(
わ
)
が
住居
(
すまゐ
)
を
出
(
で
)
て
其処等
(
そこら
)
散歩
(
さんぽ
)
をする、……
祠
(
ほこら
)
の
家
(
いへ
)
にはお
浦
(
うら
)
が
居
(
ゐ
)
て
留主
(
るす
)
をして、
我
(
わ
)
がために
燈火
(
ともしび
)
のもとで
針仕事
(
はりしごと
)
でも
為
(
し
)
て
居
(
ゐ
)
るやうな、つひした
楽
(
たの
)
しい
心地
(
こゝち
)
がする。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
わたしたちはみんなで——リーズとマチアとわたしと三人に、人形とカピまでお
供
(
とも
)
に
連
(
つ
)
れて、長い
散歩
(
さんぽ
)
をした。わたしはこの五、六日ひじょうに幸福であった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
そして
寢床
(
ねどこ
)
に入ツても、誰かと話してゐるうちにも、また
散歩
(
さんぽ
)
してゐる時、色を此うして出さうとか、人物の表情は此うとか、
斷
(
た
)
えず其の製作に
就
(
つ
)
いてのみ考えてゐた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
「やあ、
來
(
き
)
てゐたのか」と
云
(
い
)
ひながら
座敷
(
ざしき
)
へ
上
(
あが
)
つた。
先刻
(
さつき
)
郵便
(
いうびん
)
を
出
(
だ
)
してから、
神田
(
かんだ
)
を
散歩
(
さんぽ
)
して、
電車
(
でんしや
)
を
降
(
お
)
りて
家
(
うち
)
へ
歸
(
かへ
)
る
迄
(
まで
)
、
宗助
(
そうすけ
)
の
頭
(
あたま
)
には
小六
(
ころく
)
の
小
(
こ
)
の
字
(
じ
)
も
閃
(
ひら
)
めかなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
『
私
(
わたくし
)
は
中食後
(
ちゅうじきご
)
散歩
(
さんぽ
)
に
出掛
(
でか
)
けましたので、ちょっと
立寄
(
たちよ
)
りましたのです。もうまるで
春
(
はる
)
です。』
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
神
(
かみ
)
さまは
天国
(
てんごく
)
のお
庭
(
にわ
)
を
散歩
(
さんぽ
)
なさろうとお思いになって、
使徒
(
しと
)
や
聖者
(
せいじゃ
)
たちをみんなおつれになりました。そのため、天国には
聖
(
せい
)
ペテロさまがひとりしかのこっていませんでした。
天国へいった仕立屋さん
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
「きっと、ちょっと
散歩
(
さんぽ
)
にでかけただけなんだろう。」と、ニールスは思いました。「ぼくがさっき言ったことぐらいで、
腹
(
はら
)
をたてるわけはないもの。わるい気で言ったんじゃないんだから。」
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
それから、しばらく、
勇吉
(
ゆうきち
)
は
一人
(
ひとり
)
で、
石
(
いし
)
から
石
(
いし
)
へわたったり、また
水
(
みず
)
ぎわを、あちらへいったり、こちらを
散歩
(
さんぽ
)
したりしました。
雲のわくころ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
初
(
はじ
)
めはかれもむくれたままでいたが、まもなく、気が
変
(
か
)
わりやすい
性質
(
せいしつ
)
だけに、なにかほかのことに考えが
移
(
うつ
)
って、手まねで、よし、外へ
散歩
(
さんぽ
)
に
連
(
つ
)
れて行くなら
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
そして、
下界
(
げかい
)
に
降
(
お
)
りて、
峰
(
みね
)
を、
原
(
はら
)
を、
紫
(
むらさき
)
の
星
(
ほし
)
が
微行
(
びかう
)
して
幽
(
かすか
)
に
散歩
(
さんぽ
)
する
俤
(
おもかげ
)
があつたのである。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私
(
わたくし
)
は
時折
(
ときをり
)
種々
(
いろ/\
)
な
事
(
こと
)
を
妄想
(
まうざう
)
しますが、
往々
(
わう/\
)
幻想
(
まぼろし
)
を
見
(
み
)
るのです、
或人
(
あるひと
)
が
來
(
き
)
たり、
又
(
また
)
人
(
ひと
)
の
聲
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
いたり、
音樂
(
おんがく
)
が
聞
(
きこ
)
えたり、
又
(
また
)
林
(
はやし
)
や、
海岸
(
かいがん
)
を
散歩
(
さんぽ
)
してゐるやうに
思
(
おも
)
はれる
時
(
とき
)
も
有
(
あ
)
ります。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「
電信柱
(
でんしんばしら
)
さん、
世間
(
せけん
)
の
人
(
ひと
)
はみんなきらいでも、おまえさんは
好
(
す
)
きだ。これからいっしょに
散歩
(
さんぽ
)
しよう。」といって、
二人
(
ふたり
)
はともに
歩
(
ある
)
き
出
(
だ
)
した。
電信柱と妙な男
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
『
私
(
わたくし
)
は
中食後
(
ちゆうじきご
)
散歩
(
さんぽ
)
に
出掛
(
でか
)
けましたので、
些
(
ちよつ
)
と
立寄
(
たちよ
)
りましたのです。もう
全然
(
まるで
)
春
(
はる
)
です。』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
其処
(
そこ
)
で
疵
(
きづ
)
だらけに
成
(
な
)
つて
漸々
(
やう/\
)
出
(
で
)
て
来
(
き
)
た
処
(
ところ
)
が、
此
(
こ
)
の
取着
(
とつゝ
)
きで、
以前
(
いぜん
)
夫婦
(
ふうふ
)
づれで
散歩
(
さんぽ
)
に
出
(
で
)
た
場所
(
ばしよ
)
とは、
全然
(
まるで
)
方角
(
はうがく
)
が
違
(
ちが
)
う、——
御存
(
ごぞん
)
じの
通
(
とほ
)
り、
温泉
(
をんせん
)
は
左右
(
さいう
)
へ
見上
(
みあ
)
げるやうな
山
(
やま
)
を
控
(
ひか
)
へた、ドン
底
(
ぞこ
)
から
湧
(
わ
)
きます。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
だが、ついにおそれた、その
日
(
ひ
)
がきました。せめてもの
思
(
おも
)
い
出
(
で
)
にと、
年子
(
としこ
)
は、
先生
(
せんせい
)
とお
別
(
わか
)
れする
前
(
まえ
)
にいっしょに
郊外
(
こうがい
)
を
散歩
(
さんぽ
)
したのであります。
青い星の国へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
私
(
わたくし
)
は
時折
(
ときおり
)
種々
(
いろいろ
)
なことを
妄想
(
もうぞう
)
しますが、
往々
(
おうおう
)
幻想
(
まぼろし
)
を
見
(
み
)
るのです、
或人
(
あるひと
)
が
来
(
き
)
たり、また
人
(
ひと
)
の
声
(
こえ
)
を
聞
(
き
)
いたり、
音楽
(
おんがく
)
が
聞
(
きこ
)
えたり、また
林
(
はやし
)
や、
海岸
(
かいがん
)
を
散歩
(
さんぽ
)
しているように
思
(
おも
)
われる
時
(
とき
)
もあります。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
もも
子
(
こ
)
さんは、
明日
(
あす
)
は
日曜日
(
にちようび
)
だから、お
母
(
かあ
)
さんが
髪
(
かみ
)
をお
染
(
そ
)
めになればいい、そして、ごいっしょに
散歩
(
さんぽ
)
につれていっていただこうと
思
(
おも
)
いました。
夕雲
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いったい
僕
(
ぼく
)
は、だれをも、おびやかしたくないんだが、
僕
(
ぼく
)
が、
散歩
(
さんぽ
)
に
出
(
で
)
ると、みんなが
怖
(
こわ
)
がってしかたがない。なんという
僕
(
ぼく
)
は
不幸
(
ふこう
)
ものだろう。
ぴかぴかする夜
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“散歩”の解説
散歩(さんぽ、en: a walk, a stroll, a turn、fr: promenade)とは、気晴らしや健康などのために、ぶらぶらと歩くことである。散策(さんさく)、そぞろ歩き、逍遥(しょうよう)ともいう。
(出典:Wikipedia)
散
常用漢字
小4
部首:⽁
12画
歩
常用漢字
小2
部首:⽌
8画
“散歩”で始まる語句
散歩道
散歩街
散歩場
散歩路