“生返事”の読み方と例文
読み方割合
なまへんじ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
気のなさそうな生返事なまへんじをした叔母は、お金さんが生温なまぬるい番茶を形式的に津田の前へいで出した時、ちょっと首をあげた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
博士の鼓膜こまくに、その声が入ったのか、博士は生返事なまへんじをした。生返事をしただけで、彼はなおも飾窓の青いペパミントの値段札に全身の注意力を集めている。
もっとも庄造も、女房の景気のいゝ時だけ忠実振りを発揮して、だん/\出るものが出なくなると、現金に態度を変へ、浮かぬ顔をして生返事なまへんじをする癖があるのだが
猫と庄造と二人のをんな (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)