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針
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はり
ふりがな文庫
“
針
(
はり
)” の例文
そのうちにも、
時計
(
とけい
)
の
針
(
はり
)
はこくこくとたっていったのです。いつも
帰
(
かえ
)
る
時間
(
じかん
)
より一
時間
(
じかん
)
、二
時間
(
じかん
)
、二
時間半
(
じかんはん
)
と
過
(
す
)
ぎてしまったのです。
夕焼けがうすれて
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
奧
(
おく
)
さんの
声
(
こゑ
)
にはもう
何
(
なん
)
となく
張
(
は
)
りがなかつた。そして、そのままひざに
視線
(
しせん
)
を
落
(
おと
)
すと、
思
(
おも
)
ひ出したやうにまた
針
(
はり
)
の
手
(
て
)
を
動
(
うご
)
かし
始
(
はじ
)
めた。
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
十六ではまだ
針
(
はり
)
を
持
(
も
)
たなくつてもいゝといふのはそれは
無理
(
むり
)
ではない。
然
(
しか
)
し
勘次
(
かんじ
)
の
家
(
いへ
)
でおつぎの一
向
(
かう
)
針
(
はり
)
を
知
(
し
)
らぬことは
不便
(
ふべん
)
であつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
それはやはり火のように
燃
(
も
)
えておりました。けれども気のせいか、
一所
(
ひとところ
)
小さな小さな
針
(
はり
)
でついたくらいの白い
曇
(
くも
)
りが見えるのです。
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
細
(
ほそ
)
い
針
(
はり
)
ほどな
侏儒
(
いつすんぼふし
)
が、
一
(
ひと
)
つ/\、と、
歩行
(
ある
)
き
出
(
だ
)
しさうな
氣勢
(
けはひ
)
がある。
吃驚
(
びつくり
)
して、
煮湯
(
にえゆ
)
で
雜巾
(
ざふきん
)
を
絞
(
しぼ
)
つて、よく
拭
(
ぬぐ
)
つて、
先
(
ま
)
づ
退治
(
たいぢ
)
た。
くさびら
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
私の衣類の
柄
(
がら
)
の見立てなども父がしたようであったし、
肩揚
(
かたあ
)
げや
腰揚
(
こしあ
)
げのことまでも父が自分で
指図
(
さしず
)
して母に
針
(
はり
)
を採らせたようであった。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
ここは
針
(
はり
)
ヶ
別所
(
べっしょ
)
というところの山の奥の奥。
谷合
(
たにあい
)
の
洞穴
(
ほらあな
)
へ杉の皮を
葺
(
ふ
)
き出して、鹿の飲むほどな谷の流れを前にした山中の
小舎
(
こや
)
。
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
『
腹部
(
おなか
)
の
病気
(
びょうき
)
でございました。
針
(
はり
)
で
刺
(
さ
)
されるようにキリキリと
毎日
(
まいにち
)
悩
(
なや
)
みつづけた
末
(
すえ
)
に、とうとうこんなことになりまして……。』
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
針
(
はり
)
がふれてもピリッと感じるであろう
柄手
(
つかで
)
の
神経
(
しんけい
)
に、なにか、ソロリとさわったものがあったので竹童は、まさしく相手の
得物
(
えもの
)
と直覚し
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
人の
心臓
(
しんぞう
)
であったら出血のために動かなくなってしまうほどたくさん
針
(
はり
)
が布をさし通して、一縫いごとに糸をしめてゆきます——不思議な。
真夏の夢
(新字新仮名)
/
アウグスト・ストリンドベリ
(著)
といいながらうりを
割
(
わ
)
りますと、中には
案
(
あん
)
の
定
(
じょう
)
小蛇
(
こへび
)
が一
匹
(
ぴき
)
入
(
はい
)
っていました。
見
(
み
)
ると
忠明
(
ただあきら
)
のうった
針
(
はり
)
が、ちゃんと
両方
(
りょうほう
)
の目にささっていました。
八幡太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
獸骨器の
右
(
みぎ
)
に
畫
(
ゑが
)
きたるは魚骨器なり。
上端
(
じやうたん
)
の孔は糸を貫くに
適
(
てき
)
したり。
思
(
おも
)
ふに此骨器は
粗
(
あら
)
き物を
縫
(
ぬ
)
ひ合はする時に
針
(
はり
)
として用ゐられしならん。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
悦ばせ
針
(
はり
)
ある魚は
汀
(
なぎさ
)
に寄る
骨肉
(
こつにく
)
なりとて油斷は成じ何とぞ一旦兩人の身を我が
野尻
(
のじり
)
へ退きて
暫時
(
ざんじ
)
身の
安泰
(
あんたい
)
を心掛られよと諫めければ傳吉は是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
お姫さまは、ひとあし歩くたびごとに、魔法使いが前に言ったとおり、とがった
針
(
はり
)
か、するどいナイフの上をふんでいるような思いがしました。
人魚の姫
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
身長
(
みのたけ
)
七
尺
(
しやく
)
に
近
(
ちか
)
く、
灰色
(
はいいろ
)
の
毛
(
け
)
は
針
(
はり
)
の
如
(
ごと
)
く
逆立
(
さかだ
)
ち、
鋭
(
するど
)
き
爪
(
つめ
)
を
現
(
あら
)
はして、スツと
屹立
(
つゝた
)
つた
有樣
(
ありさま
)
は、
幾百十年
(
いくひやくじふねん
)
の
星霜
(
せいさう
)
を
此
(
この
)
深林
(
しんりん
)
に
棲暮
(
すみくら
)
したものやら
分
(
わか
)
らぬ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
わたしがまだ来なかったじぶん、ジョリクールは
肺炎
(
はいえん
)
にかかったことがあった。それでかれのうでに
針
(
はり
)
をさして出血させなければならなかった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
竪川の——その頃はよく澄んでいた水に、ポンと
針
(
はり
)
を
投
(
ほう
)
って、
金煙管
(
きんぎせる
)
を
脂下
(
やにさ
)
がりに
啣
(
くわ
)
えたことに何の変りもありません。
銭形平次捕物控:069 金の鯉
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
何
(
なに
)
とはなしに
針
(
はり
)
をも
取
(
と
)
られぬ、
未
(
ま
)
だ
幼
(
いとけ
)
なくて
伯母
(
をば
)
なる
人
(
ひと
)
に
縫物
(
ぬひもの
)
ならひつる
頃
(
ころ
)
、
衽先
(
おくみさき
)
、
褄
(
つま
)
の
形
(
なり
)
など六づかしう
言
(
い
)
はれし
雨の夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
開化のあらゆる階段を順々に踏んで通る余裕をもたないから、できるだけ大きな
針
(
はり
)
でぼつぼつ縫って過ぎるのである。
現代日本の開化
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
例
(
たと
)
へば、それが
朝
(
あさ
)
の九
時
(
じ
)
であつたと
假定
(
かてい
)
して、
丁度
(
ちやうど
)
其時
(
そのとき
)
に
稽古
(
けいこ
)
を
初
(
はじ
)
める、
時々
(
とき/″\
)
何時
(
なんじ
)
になつたかと
思
(
おも
)
つて
見
(
み
)
る、
時計
(
とけい
)
の
針
(
はり
)
は
廻
(
めぐ
)
つて
行
(
ゆ
)
く!一
時半
(
じはん
)
に
晝食
(
ちうじき
)
!
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
ダリヤの園を通ると、二尺あまりの
茶色
(
ちゃいろ
)
の
紐
(
ひも
)
が動いて居る、と見たは蛇だった。
蜥蜴
(
とかげ
)
の様な
細
(
ほそ
)
い頭をあげて、黒い
針
(
はり
)
の様な
舌
(
した
)
をペラ/\さして居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
しかたなく、おとうさんはふたたび
針
(
はり
)
を手にとりました。むすこのほうは、ある
粉
(
こな
)
ひきのところにやとわれました。
「テーブルよ、ごはんの用意」と、金貨をうむロバと、「こん棒、ふくろから」
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
その震える頭とじっと定めた
瞳
(
ひとみ
)
とは、極を求める磁石の
針
(
はり
)
を思わせた。かくていくら到着を長引かしても、ついには向こうへ着かなければならなかった。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
宮沢は自分が寂しくてたまらないので、下女もさぞ寂しかろうと思い
遣
(
や
)
って、どうだね、
針
(
はり
)
為事
(
しごと
)
をこっちへ持って来ては、
己
(
おれ
)
は構わないからと云ったそうだ。
独身
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
シカシ土針ガ何故れんげさうノコトニナルカト云フニ、先ヅ土針カラ解イテ見ヨウ、即
針
(
はり
)
ハ
萩
(
はぎ
)
ノコトナリ
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
糸
(
いと
)
を
通
(
とほ
)
した
針
(
はり
)
がまだ
半襟
(
はんえり
)
から
拔
(
ぬ
)
かれないであつたとて、それで
死
(
し
)
んだとて、それでいゝのだ! いつ
私
(
わたし
)
がこの
世
(
よ
)
から
消
(
け
)
されたつて、あの
光
(
ひかり
)
は
少
(
すこ
)
しも
變
(
かは
)
りなく
照
(
て
)
る。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
数歩
(
すほ
)
を行けば、宮が命を沈めしその
淵
(
ふち
)
と見るべき処も、彼が
釈
(
と
)
けたる帯を
曳
(
ひ
)
きしその
巌
(
いはほ
)
も、歴然として皆在らざるは無し! 貫一が
髪毛
(
かみのけ
)
は
針
(
はり
)
の如く
竪
(
た
)
ちて
戦
(
そよ
)
げり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
その時計の
針
(
はり
)
が十時十分前をさしました。カチカチ、カチカチ、時間は休みなく、すすんでいきます。
仮面の恐怖王
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
と
言
(
い
)
って
父
(
とう
)
さんが
茶
(
ちゃ
)
の
間
(
ま
)
に
掛
(
か
)
かっている
柱時計
(
はしらどけい
)
を
見
(
み
)
に
来
(
き
)
た
頃
(
ころ
)
は、その
時計
(
とけい
)
の
針
(
はり
)
が十
時
(
じ
)
を
指
(
さ
)
していた。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「今夜は、おへやへ赤土をまいておおき、それからあさ糸のまりを
針
(
はり
)
にとおして用意しておいて、お
婿
(
むこ
)
さんが出て来たら、そっと着物のすそにその針をさしておおき」
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
あのへやの
時計
(
とけい
)
ときたら、動くのは、ちゃんとまちがいなく動くし、
時間
(
じかん
)
だって、
元気
(
げんき
)
よく打つんだけど、
針
(
はり
)
だけがいつも六時を指したきりなのよ。どうしたのかしら?
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
それに
違
(
ちげ
)
えねえやな。でえいち、
外
(
ほか
)
にあんな
匂
(
におい
)
をさせる
家業
(
かぎょう
)
が、ある
筈
(
はず
)
はなかろうじゃねえか。
雪駄
(
せった
)
の
皮
(
かわ
)
を、
鍋
(
なべ
)
で
煮
(
に
)
るんだ。
軟
(
やわ
)
らかにして、
針
(
はり
)
の
通
(
とお
)
りがよくなるようによ
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
金太郎は中學で物理の時間に四
角
(
かく
)
な
檻
(
をり
)
のやうな
針
(
はり
)
金
細
(
さい
)
工の
箱
(
はこ
)
の中に人間を入れておいて、その
箱
(
はこ
)
に高
壓
(
あつ
)
電流を通じても、中の人間は少しも知らないで平然としてゐられる
坂道
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
ひととき、「入れ食いの
手水鉢
(
ちょうず
)
」のように釣れる。多いときには、一度に五、六尾
針
(
はり
)
にかかってくる。ボックスの戸をあけてみると、一間先も見えないくらいに
吹雪
(
ふぶ
)
いている。
江戸前の釣り
(新字新仮名)
/
三遊亭金馬
(著)
一
(
ひと
)
つはあをぎりの
木
(
き
)
の
葉
(
は
)
のように、
擴
(
ひろ
)
がつた
大
(
おほ
)
きな
形
(
かたち
)
のもので、これを『
濶葉樹
(
かつようじゆ
)
』とよび、もう
一
(
ひと
)
つは
松
(
まつ
)
の
葉
(
は
)
のように
針
(
はり
)
の
形
(
かたち
)
をした
葉
(
は
)
を
持
(
も
)
つた
木
(
き
)
でこれを『
針葉樹
(
しんようじゆ
)
』とよびます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
それでその長い
竿
(
さお
)
を
針
(
はり
)
といい、今でも沖繩などではこの助手の役を
針刺
(
はりさ
)
しとよんでいる。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
そして、
針
(
はり
)
と糸とを持って自分と一しょに来てください、とたのみました。それから
アラビヤンナイト:03 三、アリ・ババと四十人のどろぼう
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
五
色
(
しき
)
も
見分
(
みわけ
)
が
付
(
つ
)
きませんから、
心眼
(
しんがん
)
と
外題
(
げだい
)
を致しましたが、
大坂町
(
おほさかちやう
)
に
梅喜
(
ばいき
)
と
申
(
まう
)
す
針医
(
はりい
)
がございましたが、
療治
(
れうぢ
)
の
方
(
はう
)
は
極
(
ごく
)
下手
(
へた
)
で、病人に
針
(
はり
)
を打ちますと、それがためお
腹
(
なか
)
が痛くなつたり
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
外國
(
がいこく
)
の
譬
(
たと
)
へにも、
金持
(
かねも
)
ちが
天國
(
てんごく
)
へ
行
(
ゆ
)
くのは、
大
(
おほ
)
きな
象
(
ぞう
)
に
針
(
はり
)
の
穴
(
あな
)
をとほらせるよりもむつかしいといつてゐますが、さういつた
滿足
(
まんぞく
)
しきつた
氣持
(
きも
)
ちばかりでゐては、
人間
(
にんげん
)
にはしみ/″\と
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
周三は、臺所に立ツて顏を洗ツてゐる間、種々な物を
観
(
み
)
て、そして種々な事を考へた。彼の頭は自由の空氣に
呼吸
(
こきふ
)
するやうになツても、依然として
忙
(
せわ
)
しく働いて、そして
針
(
はり
)
のやうに
鋭
(
するど
)
い。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
南は標高二八四一米のレンゲ岳(
三
(
み
)
ツ
叉
(
また
)
)に始まり、うねうねと屈曲していはするものの、大体において真北を指し、
野口五郎
(
のぐちごろう
)
、
烏帽子
(
えぼし
)
、
蓮華
(
れんげ
)
、
針
(
はり
)
ノ
木
(
き
)
、
爺
(
じい
)
、
鹿島槍
(
かしまやり
)
、
五龍
(
ごりゅう
)
、
唐松
(
からまつ
)
等を経て北
可愛い山
(新字新仮名)
/
石川欣一
(著)
針
(
はり
)
ねずみ、りす、それから、わたしの好きで好きでたまらなかったあのしめっぽい
落葉
(
おちば
)
のにおい。……わたしは今これを書きながら、白かばの林のにおいをしみじみかぐような気持がします。
百姓マレイ
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
時計の秒
針
(
はり
)
は進むと子が死にて父へ母へとつたふる絶えぬ
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
柱時鐘
(
はしらどけい
)
を
見詰
(
みつ
)
むれば、
針
(
はり
)
のコムパス、
身
(
み
)
の
搾木
(
しめぎ
)
。
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
芝草
(
しばくさ
)
は
頬
(
ほゝ
)
を、
背筋
(
せすじ
)
を、
針
(
はり
)
のやうに
刺
(
さ
)
す
一九三二・二・二六:―白テロに斃た××聯隊の革命的兵士に―
(新字旧仮名)
/
槙村浩
(著)
針
(
はり
)
によくにた その細い
目
(
め
)
と
魔法の笛
(新字新仮名)
/
ロバート・ブラウニング
(著)
なんでも、
青
(
あお
)
いかえるを
針
(
はり
)
につけて、どろ
深
(
ぶか
)
い
川
(
かわ
)
で、なまずを
釣
(
つ
)
り、
山
(
やま
)
から
流
(
なが
)
れてくる
早瀬
(
はやせ
)
では、あゆを
釣
(
つ
)
るのだという
話
(
はなし
)
でした。
都会はぜいたくだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
針
(
はり
)
の
稱
(
な
)
に、
青柳
(
あをやぎ
)
、
女郎花
(
をみなへし
)
、
松風
(
まつかぜ
)
、
羽衣
(
はごろも
)
、
夕顏
(
ゆふがほ
)
、
日中
(
ひなか
)
、
日暮
(
ひぐれ
)
、
螢
(
ほたる
)
は
光
(
ひか
)
る。(
太公望
(
たいこうばう
)
)は
諷
(
ふう
)
する
如
(
ごと
)
くで、
殺生道具
(
せつしやうだうぐ
)
に
阿彌陀
(
あみだ
)
は
奇
(
き
)
なり。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
おつぎは二
町
(
ちやう
)
ばかり
上流
(
じやうりう
)
の
板橋
(
いたばし
)
を
渡
(
わた
)
つて
行
(
い
)
つて、
漸
(
やうや
)
くのことで
枝
(
えだ
)
を
曲
(
ま
)
げて
其
(
その
)
針
(
はり
)
をとつた。さうして
又
(
また
)
與吉
(
よきち
)
の
棒
(
ぼう
)
へ
附
(
つ
)
けてやつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
これは
針
(
はり
)
ヶ
別所
(
べっしょ
)
というところに住んでいて、表面は猟師、内実は
追剥
(
おいはぎ
)
を働いていた「
鍛冶倉
(
かじくら
)
」という
綽名
(
あだな
)
の悪党であります。
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
“針”の意味
《名詞》
(はり)糸で布を縫うのに使う、細いとがった(金属製の)棒状の道具。また、そのように細くてとがったもの。
(出典:Wiktionary)
“針”の解説
針(はり)は、先端の尖った道具。英語ではNeedleあるいはPinであり、日本語でもそのままピンと呼ぶ例もある。
(出典:Wikipedia)
針
常用漢字
小6
部首:⾦
10画
“針”を含む語句
縫針
羅針盤
留針
方針
髪針
針葉樹
針毛
針金
針線
釣針
磨針峠
指針
針路
一針
針孔
短針
八針
針眼
畳針
茅針
...