“磨針峠”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すりはりとうげ66.7%
すりばりとうげ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先以まずもっ磨針峠すりはりとうげからこの山の下三里がところまで押しかけて、そこでかたまっている一まきが、こいつが剣呑けんのんだということを御承知願えてえんでございます、そいつがみんな胆吹へ
このままで行けば、江州へ入って磨針峠すりはりとうげを越えて京都へ入るのであるが、前にもいった通り伊勢参宮をしたいのであるから、太田の駅から船に乗って木曾川を下って、勢州まで行くことにした。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
「畜生谷を通過したからとて、身が畜生になるわけではあるまい、もしそうだとすれば、狼谷を通れば狼に食われ、磨針峠すりばりとうげを通れば自分の身が針になる」
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ゆうべは近江おうみ愛知川えちがわ宿しゅくだった。そして今日も、春の日長にかけて行けば、美濃との境、磨針峠すりばりとうげの上ぐらいまでは、脚をのばせぬこともないと、馬上、うすずきかける陽に思う。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)