“神経”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しんけい76.5%
きでん5.9%
こころ5.9%
こゝろ5.9%
シンネン5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
は、とりをいちばんおそれていたのです。それは、代々だいだいからの神経しんけいつたわっている本能的ほんのうてきのおそれのようにもおもわれました。
明るき世界へ (新字新仮名) / 小川未明(著)
「姉さんの神経きでんですよ」と妻も口を出した。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
けだし小金もたまって、家だけは我物にしたというから、人一倍、むしろ十倍、宵啼よいなき神経こころを悩まして、六日七日も寝られず、取り詰めたはてが逆上をしたに違いはないので。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
およそ青鼠頭魚は物音を嫌ひ、物影の揺ぐをも好まざるまで神経こゝろはやきものなれば、船にて釣ることも無きにはあらねど、「きゃたつ」に騎りて唯一人静かに綸を下すを常の事とす。
鼠頭魚釣り (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
が、神経シンネンなどという言葉に至っては、一月考え続けても解らなかった。
蘭学事始 (新字新仮名) / 菊池寛(著)