“鍛冶倉”の読み方と例文
読み方割合
かじくら100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これははり別所べっしょというところに住んでいて、表面は猟師、内実は追剥おいはぎを働いていた「鍛冶倉かじくら」という綽名あだなの悪党であります。
ゾッとするほど気味の悪い鍛冶倉かじくらは、小舎の中へ敷き込んだ熊の皮の上にあぐらをかいて、煙草を吹かしてこういう。
林の茂みにねらいをつけていた金蔵は、このときかっとしてあわや火蓋ひぶたを切ろうとしたのを、あわてて、傍に見ていた鍛冶倉かじくらが押えたのは、時機まだ早しと見たのであろう。