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普通
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ふつう
ふりがな文庫
“
普通
(
ふつう
)” の例文
普通
(
ふつう
)
の
焚火
(
たきび
)
の焔なら
橙
(
だいだい
)
いろをしている。けれども木によりまたその
場処
(
ばしょ
)
によっては
変
(
へん
)
に赤いこともあれば大へん黄いろなこともある。
学者アラムハラドの見た着物
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「いいね。
普通
(
ふつう
)
の
野菜物
(
やさいもの
)
は
無論
(
むろん
)
として、
外
(
ほか
)
にトウモロコシだのトマトウだの、トマトウのとり
立
(
た
)
てつて、ほんとにおいしいからな。」
夢
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
丁度
(
ちようど
)
普通
(
ふつう
)
の
小
(
ちひ
)
さな
波
(
なみ
)
について
濱
(
はま
)
に
於
(
おい
)
て
經驗
(
けいけん
)
する
通
(
とほ
)
りであるから、
此状態
(
このじようたい
)
になつてからは、
浪
(
なみ
)
といふよりも
寧
(
むし
)
ろ
流
(
なが
)
れといふべきである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
竜神より神仏へ
供
(
くう
)
と
云
(
いふ
)
が
普通
(
ふつう
)
の
説
(
せつ
)
なれど、こゝに
珎
(
めづらし
)
き
竜燈
(
りうとう
)
の談あり、少しく竜燈を
解
(
げす
)
べき説なれば
姑
(
しばら
)
くしるして
好事家
(
かうずか
)
の
茶話
(
ちやわ
)
に
供
(
きよう
)
す。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
それは、
普通
(
ふつう
)
のほたるよりも
大
(
おお
)
きさが二
倍
(
ばい
)
もあって、
頭
(
あたま
)
には、二つの
赤
(
あか
)
い
点
(
てん
)
がついていましたが、
色
(
いろ
)
は、ややうすかったのであります。
海ぼたる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
劣等
(
れっとう
)
の雲雀は戻って来る時
誤
(
あや
)
まって
隣
(
となり
)
の籠へ這入ったり甚しきは一丁も二丁も離れた所へ下りたりするが
普通
(
ふつう
)
はちゃんと自分の籠を
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
これは
管
(
くだ
)
の
形
(
かたち
)
をした
筒形
(
つゝがた
)
の
玉
(
たま
)
でありまして、その
長
(
なが
)
さは
一寸前後
(
いつすんぜんご
)
のものが
普通
(
ふつう
)
です。
石
(
いし
)
はみな
出雲
(
いづも
)
から
出
(
で
)
る
碧玉
(
へきぎよく
)
で
造
(
つく
)
つてあります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
大体
(
だいたい
)
に
於
(
おい
)
て
申
(
もう
)
しますと、
天狗
(
てんぐ
)
の
正体
(
しょうたい
)
は
人間
(
にんげん
)
よりは
少
(
すこ
)
し
大
(
おお
)
きく、そして
人間
(
にんげん
)
よりは
寧
(
むし
)
ろ
獣
(
けもの
)
に
似
(
に
)
て
居
(
お
)
り、
普通
(
ふつう
)
全身
(
ぜんしん
)
が
毛
(
け
)
だらけでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
たゞ
唇
(
くちびる
)
があまり
厚過
(
あつすぎ
)
るので、
其所
(
そこ
)
に
幾分
(
いくぶん
)
の
弛
(
ゆる
)
みが
見
(
み
)
えた。
其
(
その
)
代
(
かは
)
り
彼
(
かれ
)
の
眼
(
め
)
には、
普通
(
ふつう
)
の
人間
(
にんげん
)
に
到底
(
たうてい
)
見
(
み
)
るべからざる
一種
(
いつしゆ
)
の
精彩
(
せいさい
)
が
閃
(
ひら
)
めいた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
代金
(
だいきん
)
は
誰
(
だれ
)
がきめたものか、いづこも
宿賃
(
やどちん
)
二三
百円
(
びやくゑん
)
を
除
(
のぞ
)
いて、
女
(
をんな
)
の
収入
(
しうにふ
)
は
客
(
きやく
)
一人
(
ひとり
)
につき
普通
(
ふつう
)
は三
百円
(
びやくゑん
)
から五
百円
(
ひやくゑん
)
、一
泊
(
ぱく
)
は
千円
(
せんゑん
)
以上
(
いじやう
)
だと
云
(
い
)
ふ。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
道江のかれに対して
抱
(
いだ
)
いている感情が
普通
(
ふつう
)
の友だち以上のものでないことを、はっきり宣告され、同時に彼女と恭一との関係が
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
下部
(
かぶ
)
の
貝塚
(
かひづか
)
が、
普通
(
ふつう
)
ので、
其上
(
そのうへ
)
に
彌生式
(
やよひしき
)
の
貝塚
(
かひづか
)
が
重
(
かさ
)
なつて
居
(
ゐ
)
るとか、たしかそんな
事
(
こと
)
であつた。
今
(
いま
)
雜誌
(
ざつし
)
が
手元
(
てもと
)
に
無
(
な
)
いので
委
(
くは
)
しくは
記
(
しる
)
されぬ。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
千穂子の赤ん坊は月足らずで生れたせいか、小さい上にまるで、
猿
(
さる
)
のような顔をしていて、赤黒い
肌
(
はだ
)
の色が、
普通
(
ふつう
)
の赤ん坊とは
違
(
ちが
)
っていた。
河沙魚
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
第一種は
普通
(
ふつう
)
の股引にして、
膚
(
はだへ
)
に密接するもの、第二種は
裁
(
た
)
ち付け袴の類にして、全体甚
寛
(
ゆる
)
やかに、僅に足首の所に於て
固
(
かた
)
く
括
(
くく
)
られたるもの。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
顔は體程周三の心を
動
(
うご
)
かさなかツたが、それでも
普通
(
ふつう
)
のモデルを見るやうなことは無かツた。第一
血色
(
けつしよく
)
の
好
(
よ
)
いのと
理合
(
きめ
)
の
濃
(
こまやか
)
なのとが、目に付いた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
あの
廣々
(
ひろ/″\
)
とした
富士
(
ふじ
)
の
裾野
(
すその
)
には、
普通
(
ふつう
)
の
登山期
(
とざんき
)
よりも
少
(
すこ
)
し
遲
(
おく
)
れて
八
(
はち
)
九月
(
くがつ
)
の
頃
(
ころ
)
には、
殊
(
こと
)
に
美
(
うつく
)
しい
秋草
(
あきくさ
)
がたくさん
咲
(
さ
)
きます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
この
一句
(
いつく
)
、
二句
(
にく
)
は、『
月
(
つき
)
や
昔
(
むかし
)
の
月
(
つき
)
にあらぬ。
春
(
はる
)
や
昔
(
むかし
)
の
春
(
はる
)
ならぬ』といふのがほんとうなのです。
歌
(
うた
)
でなく
普通
(
ふつう
)
の
文章
(
ぶんしよう
)
なら、さう
書
(
か
)
かねばとほりません。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
しかしこんな
心遣
(
こころづかい
)
は
事実
(
じじつ
)
においても、
普通
(
ふつう
)
の
論理
(
ろんり
)
においても
考
(
かんが
)
えて
見
(
み
)
れば
実
(
じつ
)
に
愚々
(
ばかばか
)
しい
次第
(
しだい
)
で、
拘引
(
こういん
)
されるだの
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
打
(
ぶ
)
つたり
蹴
(
け
)
つたりするのは、
始終
(
しじう
)
のことでせう。
私
(
わたし
)
も
言
(
い
)
つても
見
(
み
)
ましたけれど、
頭脳
(
あたま
)
が
普通
(
ふつう
)
ぢやないやうです。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
人
(
ひと
)
も
知
(
し
)
つた……
此
(
こ
)
の
隧道
(
トンネル
)
は
以
(
もつ
)
ての
外
(
ほか
)
鎖
(
チエイン
)
がある。
普通
(
ふつう
)
我國
(
わがくに
)
第
(
だい
)
一と
稱
(
とな
)
へて、(
代天工
(
てんこうにかはる
)
)と
銘打
(
めいう
)
つたと
聞
(
き
)
く、
甲州
(
かふしう
)
笹子
(
さゝご
)
の
隧道
(
トンネル
)
より、
寧
(
むし
)
ろ
此
(
こ
)
の
方
(
はう
)
が
長
(
なが
)
いかも
知
(
し
)
れぬ。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それに
其
(
そ
)
の
頃
(
ころ
)
は
紺
(
こん
)
が
七日
(
なぬか
)
からも
經
(
た
)
たねば
沸
(
わか
)
ないやうな
藍瓶
(
あゐがめ
)
で
染
(
そめ
)
られたので、
今
(
いま
)
の
普通
(
ふつう
)
の
反物
(
たんもの
)
のやうな
水
(
みづ
)
で
落
(
お
)
ちないかと
思
(
おも
)
へば
日
(
ひ
)
に
褪
(
さ
)
めるといふのではなく
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
はたしておおかみの
足跡
(
あしあと
)
はたくさんある。ロボの足跡は、
普通
(
ふつう
)
のおおかみよりは大きいのですぐわかった。
動物物語 狼の王ロボ
(新字新仮名)
/
アーネスト・トンプソン・シートン
(著)
ラフカジオ・ヘルンの場合も、またその同じ例にもれなかった。彼が日本に帰化したことも、
普通
(
ふつう
)
の常識が
思惟
(
しい
)
するように、日本を真に愛したからではなかった。
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
しかし
彼女
(
かのじょ
)
はそれまで私が心の中で育てていたツルとはたいそうちがっていて、
普通
(
ふつう
)
のおろかな
虚栄心
(
きょえいしん
)
の強い女であることがわかり、ひどい
幻滅
(
げんめつ
)
を味わったのは
花をうめる
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
普通
(
ふつう
)
は大きな的で、あたり場所によって点数がきまるのですが、この日は、あたれば十点、あたらねば
零点
(
れいてん
)
、しかもわずかに三発しか与えられていないのであります。
国際射的大競技
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
その父親はもう十年以上も中風で寝ていて、
普通
(
ふつう
)
ならとっくに死んでいるところを持ちこたえているだけに、いつ死なぬとも限らず、眼の黒いうちにと蝶子は焦った。
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
丁度
(
ちやうど
)
普通
(
ふつう
)
の
蒸滊船
(
じようきせん
)
に
石炭
(
せきたん
)
の
缺乏
(
けつぼう
)
したと
同
(
おな
)
じ
事
(
こと
)
で、
波上
(
はじやう
)
に
停止
(
ていし
)
したまゝ、
朽果
(
くちは
)
つるの
他
(
ほか
)
はありません。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
自分
(
じぶん
)
の
家
(
いへ
)
に
生
(
うま
)
れた
子供
(
こども
)
でもなく、むかし
山
(
やま
)
で
見
(
み
)
つけたのを
養
(
やしな
)
つただけのことでありますから、
氣持
(
きも
)
ちも
世間
(
せけん
)
普通
(
ふつう
)
の
人
(
ひと
)
とはちがつてをりますので、
殘念
(
ざんねん
)
ではございますが……
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
およそほかの者は
普通
(
ふつう
)
の影ですましているのですが、どうもわたくしはそれがきらいなのです。
影
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「白痴ですが、
普通
(
ふつう
)
の馬鹿とは大分変っておりまして、みんなに、とても大事にされました」
みちのく
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
子供
(
こども
)
は考えこんだ。よくわからなかった。けれど
説明
(
せつめい
)
してもらわなくてもよかった。なるほど、それは
音楽
(
おんがく
)
ではなかった。
普通
(
ふつう
)
の歌みたいに音楽ではなかった。彼はいった。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
その群衆は、
普通
(
ふつう
)
、路上に形作らるるものに比べては、かなり大きいものであった。しかも、それが岸に
在
(
あ
)
っては堤防に、橋の上では
欄杆
(
らんかん
)
へとギシギシと
押
(
お
)
し
詰
(
つ
)
められている。
死者を嗤う
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
普通
(
ふつう
)
の
身長
(
せい
)
になるまでには
幾度
(
いくたび
)
大
(
おほ
)
きくなつたり
小
(
ちひ
)
さくなつたりしたか
知
(
し
)
れませんでした。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
ふたりは
賓主
(
ひんしゅ
)
普通
(
ふつう
)
の礼儀などはそっちのけで、もうてんから打ちとけて対座した。
廃める
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
なるほど、そう言えば、
普通
(
ふつう
)
憑きもののした人間は、もっと
恍惚
(
こうこつ
)
とした忘我の状態でしゃべるものである。シャクの態度には余り
狂気
(
きょうき
)
じみた所がないし、その話は条理が立ち過ぎている。
狐憑
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
これらの事は
普通
(
ふつう
)
の人の考えから見れば余り過ぎたる行いなるかのごとく感ずるかも知れぬけれども、病気に対する薬はいつも普通の人に対しては過ぎたる薬を用うればこそ全快もするのです。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
これらは決しておもちゃの
盆栽
(
ぼんさい
)
ではない、盆栽でないこれらの松は太さはそれほど眼に立たないが、ことごとく
普通
(
ふつう
)
の自然に生えた樹木にくらべると、まずすでに初老のよわいをかさねているのだ。
生涯の垣根
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
其
(
その
)
證據
(
しようこ
)
には
曾
(
かつ
)
て
戀
(
こひ
)
の
爲
(
た
)
めに
苦
(
くるし
)
み
悶
(
もだ
)
えた
人
(
ひと
)
も、
時
(
とき
)
經
(
た
)
つて、
普通
(
ふつう
)
の
人
(
ひと
)
となる
時
(
とき
)
は、
何故
(
なにゆゑ
)
に
彼時
(
あのとき
)
自分
(
じぶん
)
が
戀
(
こひ
)
の
爲
(
た
)
めに
斯
(
か
)
くまで
苦悶
(
くもん
)
したかを、
自分
(
じぶん
)
で
疑
(
うた
)
がう
者
(
もの
)
である。
則
(
すなは
)
ち
彼
(
かれ
)
は
戀
(
こひ
)
の
力
(
ちから
)
に
觸
(
ふ
)
れて
居
(
ゐ
)
ないからである。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
この紫外線も赤外線も、同じ光線でありながら、
普通
(
ふつう
)
、人間の眼には感じない。つまり人間の
網膜
(
もうまく
)
にある
視神経
(
ししんけい
)
は、紫から赤までの色を認識することが出来るが、紫外線や赤外線は見えないといえる。
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
竜神より神仏へ
供
(
くう
)
と
云
(
いふ
)
が
普通
(
ふつう
)
の
説
(
せつ
)
なれど、こゝに
珎
(
めづらし
)
き
竜燈
(
りうとう
)
の談あり、少しく竜燈を
解
(
げす
)
べき説なれば
姑
(
しばら
)
くしるして
好事家
(
かうずか
)
の
茶話
(
ちやわ
)
に
供
(
きよう
)
す。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
陶器師
(
とうきし
)
は、
恐
(
おそ
)
れ
入
(
い
)
って
御殿
(
ごてん
)
を
下
(
さ
)
がりました。それから、その
有名
(
ゆうめい
)
な
陶器師
(
とうきし
)
は、
厚手
(
あつで
)
の
茶
(
ちゃ
)
わんを
造
(
つく
)
る
普通
(
ふつう
)
の
職人
(
しょくにん
)
になったということです。
殿さまの茶わん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
大体
(
だいたい
)
天狗
(
てんぐ
)
の
働
(
はたら
)
きはそう
大
(
おお
)
きいものではないらしく、
普通
(
ふつう
)
は
人間
(
にんげん
)
に
憑
(
かか
)
って
小手先
(
こてさ
)
きの
仕事
(
しごと
)
をするのが
何
(
なに
)
より
得意
(
とくい
)
だと
申
(
もう
)
すことでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
かゝる
大發掘
(
だいはつくつ
)
を
試
(
こゝろ
)
みてから、
非常
(
ひじやう
)
に
此所
(
こゝ
)
は
有名
(
いうめい
)
に
成
(
な
)
つたが、
今
(
いま
)
は
兒島惟謙翁
(
こじまゐけんおう
)
の
邸内
(
ていない
)
に
編入
(
へんにふ
)
せられて、
迚
(
とて
)
も
普通
(
ふつう
)
では
發掘
(
はつくつ
)
する
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
ずに
居
(
ゐ
)
た。
探検実記 地中の秘密:20 大森貝塚の発掘
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
要するに
普通
(
ふつう
)
世間に行き
亘
(
わた
)
っている
範囲
(
はんい
)
では、読み本にも、
浄瑠璃
(
じょうるり
)
にも、
芝居
(
しばい
)
にも、ついぞ
眼
(
め
)
に
触
(
ふ
)
れたものはないのである。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
土器
(
どき
)
はやはり
日本
(
につぽん
)
の
彌生式
(
やよひしき
)
に
近
(
ちか
)
い
種類
(
しゆるい
)
のものが
普通
(
ふつう
)
でありまして、
時
(
とき
)
には
珍
(
めづら
)
しく、だんだら
模樣
(
もよう
)
に
彩色
(
さいしき
)
した
美
(
うつく
)
しいものが
出
(
で
)
ることもあります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
立
(
た
)
つ
前
(
まへ
)
の
晩
(
ばん
)
に、
父
(
ちゝ
)
は
宗助
(
そうすけ
)
を
呼
(
よ
)
んで、
宗助
(
そうすけ
)
の
請求
(
せいきう
)
通
(
どほ
)
り、
普通
(
ふつう
)
の
旅費
(
りよひ
)
以外
(
いぐわい
)
に、
途中
(
とちゆう
)
で二三
日
(
にち
)
滯在
(
たいざい
)
した
上
(
うへ
)
、
京都
(
きやうと
)
へ
着
(
つ
)
いてからの
當分
(
たうぶん
)
の
小遣
(
こづかひ
)
を
渡
(
わた
)
して
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「いや、からだが丈夫だからこんなこともできるよ。
普通
(
ふつう
)
の人なら死んでしまうからな。」楽長が向うで云っていました。
セロ弾きのゴーシュ
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
床上
(
しようじよう
)
の
振動
(
しんどう
)
は
地面
(
ぢめん
)
のものゝ
三割
(
さんわり
)
増
(
ま
)
しなることが
普通
(
ふつう
)
であるけれども、
木造
(
もくぞう
)
二階建
(
にかいだて
)
の
階上
(
かいじよう
)
は
三倍程度
(
さんばいていど
)
なることが
通常
(
つうじよう
)
である。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
普通
(
ふつう
)
の学校教育以外のことを何かもくろんでいるらしいと想像していただけだったが、田沼——朝倉——青年塾——と、こう結びつけて考えただけで
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
つぎには
紅葉
(
もみぢ
)
する
木
(
き
)
は、どんな
木
(
き
)
かといひますと、
日本
(
につぽん
)
では
普通
(
ふつう
)
もみぢ(
槭樹
(
せきじゆ
)
)が
一
(
いち
)
ばん
多
(
おほ
)
いのです。
中
(
なか
)
でも、やまもみぢは
庭
(
には
)
にもよく
植
(
う
)
ゑられます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
“普通”の解説
普通(ふつう)とは、広く通用する状態のこと。普通の『普』は、「あまねく」「広く」を意味する字である。
対義語として、「特別」「特殊」「特異」「奇異」。類義語として、「一般」「通常」「平常」「平凡」「平庸」「凡庸」「平(ひら、なみ、つね)」「並(なみ、つね)」「庸(なみ、つね)」など。
(出典:Wikipedia)
普
常用漢字
中学
部首:⽇
12画
通
常用漢字
小2
部首:⾡
10画
“普通”で始まる語句
普通牌
普通着
普通人
普通名
普通大体
普通教育
普通民家
普通選挙
普通選擧
普通社会人