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当
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あた
ふりがな文庫
“
当
(
あた
)” の例文
旧字:
當
「
隠
(
かく
)
すにゃ
当
(
あた
)
らないから、
有様
(
ありよう
)
にいって
見
(
み
)
な、
事
(
こと
)
と
次第
(
しだい
)
に
因
(
よ
)
ったら、
堺屋
(
さかいや
)
は、このままお
前
(
まえ
)
には
会
(
あわ
)
せずに、
帰
(
かえ
)
ってもらうことにする」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
これはつまり
土地
(
とち
)
の
御守護
(
ごしゅご
)
に
当
(
あた
)
らるる
神様
(
かみさま
)
でございまして、その
御本体
(
ごほんたい
)
は
最初
(
はじめ
)
から
活
(
い
)
き
通
(
どお
)
しの
自然霊
(
しぜんれい
)
……つまり
竜神様
(
りゅうじんさま
)
でございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
囲炉裡
(
ゐろり
)
に
焚火
(
たきび
)
をしてお
当
(
あた
)
んなさいまし、お
困
(
こま
)
んなすつたらう
此雪
(
このゆき
)
では、もう
此近
(
このちかく
)
は
辺僻
(
へんぴ
)
でございまして
御馳走
(
ごちそう
)
するものもございません。
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
同時にまた、教科書の間に隠した『
梅暦
(
うめごよみ
)
』や
小三
(
こさん
)
金五郎
(
きんごろう
)
の叙景文をば
目
(
ま
)
の
当
(
あた
)
りに見る川筋の実景に対照させて喜んだ事も度々であった。
夏の町
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「彼はゲームの結果を知りたがっていた。さし
当
(
あた
)
り、君の大当りなんか、何といって彼が説明するだろうかなア。はッはッはッ」
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
勿論彼は
密送前
(
みつそうまへ
)
から本葬にかゝるまで十
日
(
か
)
の
余
(
よ
)
も、
嫂
(
あによめ
)
の弟に
当
(
あた
)
る人の
家
(
いへ
)
の二
階
(
かい
)
の
離
(
はな
)
れに
閉籠
(
とぢこも
)
つてゐて
叮重
(
ていちやう
)
にされゝばされるほど気が痛んだ。
閾
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
虫
(
むし
)
の
居所
(
ゐどころ
)
で
赫
(
くわつ
)
とも
為
(
し
)
たがの、
考
(
かんが
)
えて
見
(
み
)
れば、お
前様
(
めえさま
)
は、
唯
(
たゞ
)
言托
(
ことづけ
)
を
頼
(
たの
)
まれたばかりの
事
(
こと
)
よ。
何
(
なに
)
も
喰
(
く
)
つて
懸
(
かゝ
)
るには
当
(
あた
)
らなんだか。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
お時が出て行くや否や、小林は
藪
(
やぶ
)
から
棒
(
ぼう
)
にこんな事を云い出した。お延は相手が相手なので、
当
(
あた
)
らず
障
(
さわ
)
らずの返事をしておくに限ると思った。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そしてこんな
有様
(
ありさま
)
はそれから
毎日
(
まいにち
)
続
(
つづ
)
いたばかりでなく、
日
(
ひ
)
に
増
(
ま
)
しそれがひどくなるのでした。
兄弟
(
きょうだい
)
までこの
哀
(
あわ
)
れな
子家鴨
(
こあひる
)
に
無慈悲
(
むじひ
)
に
辛
(
つら
)
く
当
(
あた
)
って
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
そのもっとも力を致したるは
勘定奉行
(
かんじょうぶぎょう
)
在職中
(
ざいしょくちゅう
)
にして一身を以て各方面に
当
(
あた
)
り、
彼
(
か
)
の
横須賀造船所
(
よこすかぞうせんじょ
)
の
設立
(
せつりつ
)
のごとき、この人の
発意
(
はつい
)
に
出
(
い
)
でたるものなり。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
何にも為る事がない、ただもう
倦怠
(
だ
)
るい、仕方が無いので妹の鏡台を縁側に持ち出して又かうやつて剃刀の刃を
当
(
あた
)
る。
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
その時部屋の窓の外に
当
(
あた
)
って、この時の音は少し
消魂敷
(
けたたまし
)
い。バン……と鳴って響いた。
即
(
すなわ
)
ち妻が死んだのであった。
不吉の音と学士会院の鐘
(新字新仮名)
/
岩村透
(著)
是
(
これ
)
が
写本
(
しやほん
)
の十
号
(
がう
)
に
当
(
あた
)
るので、
表題
(
ひやうだい
)
は
山田
(
やまだ
)
が
隷書
(
れいしよ
)
で書きました、
之
(
これ
)
に
載
(
の
)
せた
山田
(
やまだ
)
の小説が
言文一致
(
げんぶんいつち
)
で、
私
(
わたし
)
の見たのでは
言文一致
(
げんぶんいつち
)
の小説は
是
(
これ
)
が
嚆矢
(
はじめ
)
でした
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
この時に
当
(
あた
)
り徳川政府は
伏見
(
ふしみ
)
の一敗
復
(
ま
)
た戦うの意なく、ひたすら
哀
(
あい
)
を
乞
(
こ
)
うのみにして人心
既
(
すで
)
に
瓦解
(
がかい
)
し、その勝算なきは
固
(
もと
)
より明白なるところなれども
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
親族が一心に
祈祷
(
きとう
)
をしていると、夜分雨戸にどんと
当
(
あた
)
る物がある。明けて見るとその児が軒下にきて立っていた。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
目
(
ま
)
の
当
(
あた
)
り彼等の親しい様子を見せつけられては、今更らの様に、烈しい嫉妬を感じないではいられなかった。
虫
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
あたしの叔父は利口だから、それで、ああいう見事なことを思いついたんですが、日本には、あなたのようなとぼけたひとが多いので、これは大いに
当
(
あた
)
りました
西林図
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
そしてわたくしが
框
(
かまち
)
に上るのをそのまゝ抱きかゝえるようにして炉端へ連れて行き、わたくしを炉に
当
(
あた
)
らせながら、そこへ
周章
(
あわ
)
てゝ出て来た宿のおかみさんに
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
その鳴ると同時、おばアさんからは
怨
(
うら
)
み抜かれて、そして今息を引き
懸
(
か
)
けている嫁の寝ている天井の一方に
当
(
あた
)
って、鼠ともつかず
鼬
(
いたち
)
ともつかぬ
物
(
もの
)
の
化
(
け
)
の足音が響いた。
白い光と上野の鐘
(新字新仮名)
/
沼田一雅
(著)
当
(
あた
)
り
障
(
さわ
)
りないよう、暇を出してくれと云い残して、お
義父
(
とう
)
さんは、出かけておしまいになりましたよ
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
其れからキキイはいろんな部屋へ移つて廻つた。おれの部屋の下に
当
(
あた
)
る二階の、今ムウラン・ルウヂユの
踊場
(
をどりば
)
へ出る音楽
者
(
しや
)
夫婦が住んで居る部屋などにも二ヶ月居た。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
「だつて、その
位
(
くれゐ
)
は
当
(
あた
)
り
前
(
めへ
)
だア。お前さアばか、勝手な真似して、
己
(
うら
)
ら
尤
(
とが
)
められる
積
(
せき
)
はねえだ」
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
老
(
おい
)
たる
親
(
おや
)
の
痩
(
や
)
せたる
肩
(
かた
)
もむとて、
骨
(
ほね
)
の
手
(
て
)
に
当
(
あた
)
りたるも
斯
(
かゝ
)
る
夜
(
よ
)
はいとゞ
心細
(
こゝろぼそ
)
さのやるかたなし。
雨の夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
若し
惣
(
すべ
)
ての
文学者
(
ぶんがくしや
)
を
駆
(
かつ
)
て
兵役
(
へいえき
)
に
従事
(
じゆうじ
)
せしめば
常備軍
(
じやうびぐん
)
は
頓
(
にはか
)
に
三倍
(
さんばい
)
して
強兵
(
きやうへい
)
の
実
(
じつ
)
忽
(
たちま
)
ち
挙
(
あ
)
がるべく、
惣
(
すべ
)
ての
文学者
(
ぶんがくしや
)
に
支払
(
しはら
)
ふ
原稿料
(
げんかうれう
)
を
算
(
つも
)
れば一万
噸
(
とん
)
の
甲鉄艦
(
かふてつかん
)
何艘
(
なんざう
)
かを
造
(
つく
)
るに
当
(
あた
)
るべく
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
甲戌
(
こうじゅつ
)
大
(
おおい
)
に
斉眉山
(
せいびざん
)
に戦う。
午
(
うま
)
より
酉
(
とり
)
に至りて、
勝負
(
しょうはい
)
相
(
あい
)
当
(
あた
)
り、燕の
驍将
(
ぎょうしょう
)
李斌
(
りひん
)
死す。燕
復
(
また
)
遂に
克
(
か
)
つ
能
(
あた
)
わず。南軍
再捷
(
さいしょう
)
して
振
(
ふる
)
い、燕は
陳文
(
ちんぶん
)
、
王真
(
おうしん
)
、
韓貴
(
かんき
)
、李斌等を失い、諸将皆
懼
(
おそ
)
る。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
ボートルレは伯爵の持ってこさせた
鶴嘴
(
つるはし
)
で階段のところを壊し初めた。ボートルレの顔色は気が引き
締
(
しま
)
っているためにまっ蒼であった。突然、鶴嘴は何かに
当
(
あた
)
ってはね返った。
奇巌城:アルセーヌ・ルパン
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
『
何
(
なに
)
も
貴方
(
あなた
)
は
探偵
(
たんてい
)
したり、
質問
(
しつもん
)
をしたり、ここへ
来
(
き
)
てするには
当
(
あた
)
らんです。どこへでも
他
(
ほか
)
へ
行
(
い
)
ってした
方
(
ほう
)
がよいです。
私
(
わたくし
)
はもう
昨日
(
きのう
)
貴方
(
あなた
)
が
何
(
なん
)
の
為
(
ため
)
に
来
(
き
)
たのかが
解
(
わか
)
りましたぞ。』
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
それで私はここで
幾
(
いく
)
らかのすぐれた科学者の
事蹟
(
じせき
)
について皆さんにお話しして
見
(
み
)
ようとするのに
当
(
あた
)
って、まずガリレイのことから始めるのが、当然の順序であると考えるのです。
ガリレオ・ガリレイ
(新字新仮名)
/
石原純
(著)
世の青年子弟が一の学校を卒業すれば
天晴
(
あっぱ
)
れ自ら何の事も
成
(
な
)
し
得
(
う
)
べしと信じ、無経験の身を以て大胆なる事業に
当
(
あた
)
り遂に失敗して世を
怨
(
うら
)
み自ら苦むもの
比々
(
ひひ
)
として
皆
(
み
)
なこれなり。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
それも藤岡の祖父に
当
(
あた
)
る人は川ばたに
蹲
(
うづく
)
まれる
乞食
(
こじき
)
を見、さぞ寒からうと思ひし余り、自分も
襦袢
(
じゆばん
)
一枚になりて厳冬の縁側に坐り込みし為、とうとう風を引いて死にたりと言へば
学校友だち
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「銅貨一枚なけりゃ煙草入れ一つもねえや。これぁどうも
当
(
あた
)
り
前
(
めえ
)
じゃねえと思うな。」
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
瞰上
(
みあぐ
)
れば我が頭の上には、高さ幾丈の絶壁が
峭立
(
きった
)
っていて、そこは
彼
(
か
)
の虎ヶ窟なることを思い
当
(
あた
)
った。若い男と女とが社会の
煩
(
うる
)
さい圧迫を
脱
(
のが
)
れて、自由なる恋を
楽
(
たのし
)
んだ
故蹟
(
こせき
)
である。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
この檜原の
宿
(
しゅく
)
とても、土地の人から聞くと、つい昨年までは、その眼の前に見える湖の下にあったものが、当時、上から
替地
(
かえち
)
を、元の
山宿
(
やましゅく
)
であった絶項の峠の上に
当
(
あた
)
る、この地に貰って
雪の透く袖
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
本当に是で
好
(
い
)
い事だと思って、其言葉の尾に
縋
(
すが
)
って、何処かの雑誌へ周旋をと頼んだ。こんなのを
盲目
(
めくら
)
の
紛
(
まぐ
)
れ
当
(
あた
)
りと謂うのだろう。機を制せられて、先生も仕方がなさそうに是も受込む。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
日本と関係ふかかった
Siebold
(
シイボルト
)
(1796-1866)の妹さんが、郊外に住んでいることを知ったので、上さんに一寸
当
(
あた
)
って見たが、上さんはまた
怪訝
(
けげん
)
な顔をしたかとおもうと
ドナウ源流行
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
「
君
(
きみ
)
のひじが
当
(
あた
)
って、
眼鏡
(
めがね
)
が
飛
(
と
)
んだんだよ。」と、
青木
(
あおき
)
が、
説明
(
せつめい
)
しました。そういわれると、
小西
(
こにし
)
も、「ああ、あのときか。」と、
思
(
おも
)
ったのでありましょう。じっと
眼鏡
(
めがね
)
を
見
(
み
)
ていましたが
眼鏡
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
近所の人にも
詳
(
くわ
)
しく
当
(
あた
)
ってみましたが、昨夜
酉刻半
(
むつはん
)
(七時)少し過ぎ、火の番の拍子木が通って間もなく、悲鳴を聞いて近所の人が駆けつけると、湯帰りらしいお滝が、ドブ板を枕にして
銭形平次捕物控:211 遠眼鏡の殿様
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
天門
(
てんもん
)
当
(
あた
)
り——
隅返
(
すみがえ
)
し、人と、
中張
(
なかばり
)
張手
(
はりて
)
無し——阿Qの
銭
(
ぜに
)
はお取上げ——」
阿Q正伝
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
係蹄
(
わな
)
にかけて豚とりに来た犬を捕ったら、其れは黒い犬だったそうで、さし
当
(
あた
)
り白の冤は
霽
(
は
)
れた
様
(
よう
)
なものゝ、要するに白の上に
凶
(
あし
)
き運命の臨んで居ることは、彼の主人の心に暗い
翳
(
かげ
)
を作った。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
かたまって
漸
(
ようや
)
くの思いをして帰ったとの事だが、こればかりは、
老爺
(
おやじ
)
が窓のところへ
起
(
たつ
)
て行って、
受取
(
うけと
)
った
白衣
(
びゃくえ
)
と
納経
(
のうきょう
)
とを、
眼
(
ま
)
の
当
(
あた
)
り見たのだから確実の
談
(
だん
)
だといって、私にはなしたのである。
千ヶ寺詣
(新字新仮名)
/
北村四海
(著)
ふわふわと、毎日を、本当に私たち人間ってやつは、
上
(
うわ
)
の
空
(
そら
)
で生きているんだ。なんとなく、それが
当
(
あた
)
りまえだと思いながら、自分にそう弁解をつづけながら、上の空で毎日を送り迎えしている。
軍国歌謡集
(新字新仮名)
/
山川方夫
(著)
「
恐
(
おそれ
)
の
日
(
ひ
)
に
当
(
あた
)
りて、わが
肉
(
にく
)
新
(
あらた
)
なるべし。」
衆
(
みんな
)
の
後
(
あと
)
から、
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
の
赤
(
あか
)
い、
血色
(
けつしよく
)
の
好
(
い
)
い
児
(
こ
)
が
一人
(
ひとり
)
通
(
とほ
)
る。こいつに
眼
(
め
)
を
付
(
つ
)
けて
置
(
お
)
いたのだから、
急
(
きふ
)
に
飛付
(
とびつ
)
いてやつた。この
気味
(
きみ
)
の
悪
(
わる
)
い
手
(
て
)
で、その
口
(
くち
)
を
抑
(
おさ
)
へた。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
神使に
当
(
あた
)
りたる人
潔斎
(
けつさい
)
して役を
勤
(
つと
)
む。
是
(
これ
)
を大夫といふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
それがなんで人気を呼ぼう、
当
(
あた
)
ろうはずがなかった。
マダム貞奴
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
時には安らかにそれで以て君は君の薄い髯を
当
(
あた
)
る。
月に吠える:02 月に吠える
(新字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
産土
(
うぶすな
)
の
神
(
かみ
)
があって、
生死
(
せいし
)
、
疾病
(
しっぺい
)
、
諸種
(
しょしゅ
)
の
災難等
(
さいなんとう
)
の
守護
(
しゅご
)
に
当
(
あた
)
ってくれればこそ、
地上
(
ちじょう
)
の
人間
(
にんげん
)
は
初
(
はじ
)
めてその
日
(
ひ
)
その
日
(
ひ
)
の
生活
(
せいかつ
)
が
営
(
いとな
)
めるのじゃ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
十分に手当を致し其の
後
(
のち
)
とうとう
縁切
(
えんきり
)
との事になりましたが、
当
(
あた
)
る
十月
(
とつき
)
にすみの産落しましたのが山三郎、それから致して此のおすみには
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「さァ、
大方
(
おおかた
)
そんなことでげしょうが、どっちにしても
長
(
なが
)
いことじゃござんすまい。そこは
日
(
ひ
)
が
当
(
あた
)
りやす。こっちへおいでなすッて。……」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
美女
(
たをやめ
)
の
背後
(
うしろ
)
に
当
(
あた
)
る……
其
(
そ
)
の
山懐
(
やまふところ
)
に、
唯
(
たゞ
)
一本
(
ひともと
)
、
古歌
(
こか
)
の
風情
(
ふぜい
)
の
桜花
(
さくらばな
)
、
浅黄
(
あさぎ
)
にも
黒染
(
すみぞめ
)
にも
白妙
(
しろたへ
)
にも
咲
(
さ
)
かないで、
一重
(
ひとへ
)
に
颯
(
さつ
)
と
薄紅
(
うすくれなゐ
)
。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「ぢや、君が菓子を
買
(
かひ
)
に
行
(
い
)
けば
可
(
い
)
いのに」と代助は
勝手
(
かつて
)
を
出
(
で
)
ながら、
門野
(
かどの
)
に
当
(
あた
)
つた。
門野
(
かどの
)
はそれでも、まだ、返事をした。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
当
常用漢字
小2
部首:⼹
6画
“当”を含む語句
当時
見当
当然
本当
当家
当麻
相当
心当
当地
胸当
当麻語部
日当
弁当
至当
当初
当今
当方
当世
正当
面当
...