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売
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う
ふりがな文庫
“
売
(
う
)” の例文
旧字:
賣
町
(
まち
)
の
中
(
なか
)
で、かごからひばりを
出
(
だ
)
して、みんなに
見
(
み
)
せながら、あめを
売
(
う
)
る
男
(
おとこ
)
がありました。その
男
(
おとこ
)
を
見
(
み
)
ると、あそんでいる
子供
(
こども
)
たちは
ひばりのおじさん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
百
怪談
(
くわいだん
)
といふものを
拵
(
こしら
)
へて話したいと思ふ
時分
(
じぶん
)
の事で、
其頃
(
そのころ
)
はまだ世の中が
開
(
ひら
)
けないで、
怪談
(
くわいだん
)
の話の
売
(
う
)
れる
時分
(
じぶん
)
だから、
種子
(
たね
)
を探して歩いた。
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「これはこのごろにない
掘
(
ほ
)
り
出
(
だ
)
しものだ。どうかして
道具
(
どうぐ
)
ずきなお
金持
(
かねも
)
ちをつかまえて、いい
価
(
ね
)
に
売
(
う
)
らなければならない。」
文福茶がま
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
少女の
挽物細工
(
ひきものさいく
)
など
籠
(
かご
)
に入れて
売
(
う
)
りに来るあり。このお辰まだ十二三なれば、われに百円づつみ
抛出
(
なげだ
)
さする
憂
(
うれい
)
もなからん。
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
が、やっと
売
(
う
)
り
価
(
ね
)
の二倍、——一円四十銭に価切った末、とうとうもう一度買うことにした。雪の夜の往来は家々も電車も何か微妙に静かだった。
大導寺信輔の半生:――或精神的風景画――
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
でげすから、あっしは
浅草
(
おくやま
)
を
出
(
で
)
る
時
(
とき
)
に、そう
申
(
もう
)
したじゃござんせんか。
松
(
まつ
)
の
位
(
くらい
)
の
太夫
(
たゆう
)
でも、
花魁
(
おいらん
)
ならば
売
(
う
)
り
物
(
もの
)
買
(
か
)
い
物
(
もの
)
。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
衣服
(
いふく
)
調度類
(
ちょうどるい
)
でございますか——
鎌倉
(
かまくら
)
にもそうした
品物
(
しなもの
)
を
売
(
う
)
り
捌
(
さば
)
く
商人
(
あきうど
)
の
店
(
みせ
)
があるにはありましたが、さきほども
申
(
もう
)
した
通
(
とお
)
り、
別
(
べつ
)
に
人目
(
ひとめ
)
を
引
(
ひ
)
くように
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
回米方
(
かいまいかた
)
というのは、このくらやしきにおくりこまれてきた
米
(
こめ
)
の
見
(
み
)
はりの
番
(
ばん
)
をしたり、
商人
(
しょうにん
)
に
売
(
う
)
ったりする
仕事
(
しごと
)
で、ずいぶん、せきにんのおもい
役目
(
やくめ
)
でした。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
たゞ
物
(
もの
)
を云ふときに、少し
首
(
くび
)
を
横
(
よこ
)
に
曲
(
ま
)
げる
癖
(
くせ
)
があつた。それすらも代助には
媚
(
こび
)
を
売
(
う
)
るとは解釈
出来
(
でき
)
なかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
木偶之坊
(
でくのばう
)
も
拵
(
こしら
)
へれば、
内職
(
ないしよく
)
にお
玉杓子
(
たまじやくし
)
も
売
(
う
)
つたでがす。
獅子頭
(
しゝがしら
)
、
閻魔様
(
えんまさま
)
、
姉様
(
あねさま
)
の
首
(
くび
)
の、
天狗
(
てんぐ
)
の
面
(
めん
)
、
座頭
(
ざとう
)
の
顔
(
かほ
)
、
白粉
(
おしろひ
)
も
塗
(
ぬ
)
れば
紅
(
べに
)
もなする、
青絵具
(
あをゑのぐ
)
もべつたりぢや。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
米国の
勃士敦
(
ボストン
)
にペン先きの製造業者がある。数多い同業者を
圧倒
(
おしたふ
)
して、店のペン先きを
売
(
う
)
り
弘
(
ひろ
)
めようとするには、何でも広告を利用する外には良い方法は無かつた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
観人
(
みるひと
)
群
(
ぐん
)
をなして大入なれば、
猿
(
さる
)
の如き
童
(
わらべ
)
ども
樹
(
き
)
にのぼりてみるもあり。
小娘
(
ちひさきむすめ
)
が
笊
(
ざる
)
を
提
(
さげ
)
て
冰々
(
こほり/\
)
とよびて
土間
(
どま
)
の中を
売
(
う
)
る。
笊
(
ざる
)
のなかへ木の
青葉
(
あをば
)
をしき雪の
冰
(
こほり
)
の
塊
(
かたまり
)
をうる也。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
やがて
半田
(
はんだ
)
の
町
(
まち
)
の
方
(
ほう
)
からお
婆
(
ばあ
)
さんがひとり、
乳母車
(
うばぐるま
)
を
押
(
お
)
してきました。
花
(
はな
)
を
売
(
う
)
って
帰
(
かえ
)
るところでしょう。お
婆
(
ばあ
)
さんは
箱
(
はこ
)
に
目
(
め
)
をとめて、しばらく
札
(
ふだ
)
をながめていました。
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
「む……」
入道
(
にゅうどう
)
はじッと
郷士
(
ごうし
)
の
面
(
おもて
)
をみつめて、しばらくその
大胆
(
だいたん
)
な
押
(
お
)
し
売
(
う
)
りにあきれていた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いなか道を、ひとりの男が、スコーネ
産
(
さん
)
のブタのむれを追いながらやってきました。まだうまれて、二、三
週間
(
しゅうかん
)
ぐらいの子ブタたちでしたが、これから
売
(
う
)
られるところでした。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
「
売
(
う
)
んか」と一人が他の者に云った、「蒸気河岸の先生だぞ、な、売んか」
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
また
今更
(
いまさら
)
考
(
かんが
)
えれば
旅行
(
りょこう
)
に
由
(
よ
)
りて、
無惨々々
(
むざむざ
)
と
惜
(
あた
)
ら千
円
(
えん
)
を
費
(
つか
)
い
棄
(
す
)
てたのはいかにも
残念
(
ざんねん
)
。
酒店
(
さかや
)
には
麦酒
(
ビール
)
の
払
(
はらい
)
が三十二
円
(
えん
)
も
滞
(
とどこお
)
る、
家賃
(
やちん
)
とてもその
通
(
とお
)
り、ダリュシカは
密
(
ひそか
)
に
古服
(
ふるふく
)
やら、
書物
(
しょもつ
)
などを
売
(
う
)
っている。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「さうです……あれは
大連
(
たいれん
)
でも
売
(
う
)
れ
妓
(
こ
)
でしたんですがね?」
犬
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
戸に倚りて
菖蒲
(
あやめ
)
売
(
う
)
る子がひたひ髪にかかる
薄靄
(
うすもや
)
にほひある朝
みだれ髪
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
可憐売到街頭去
憐
(
あわれ
)
む
可
(
べ
)
し
売
(
う
)
りに
街頭
(
がいとう
)
に
到
(
いた
)
り
去
(
ゆ
)
くも
一夕
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
蔵
(
くら
)
売
(
う
)
って
日当
(
ひあた
)
りのよき
牡丹
(
ぼたん
)
かな
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
どうせ
売
(
う
)
られる
身
(
み
)
ぢやほどに
桜さく島:春のかはたれ
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
風流
(
ふうりゅう
)
べに
絵
(
え
)
売
(
う
)
り
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「もう、
半月
(
はんつき
)
もたちゃ、すいかだって
珍
(
めずら
)
しくはない。いまなら
値
(
ね
)
が
張
(
は
)
っても
売
(
う
)
れるだろう。」と、
主人
(
しゅじん
)
は、つけくわえていいました。
初夏の不思議
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ちょうどこのうちの人たちはよそへ行くところらしいから、きっと
馬
(
うま
)
が
入
(
い
)
り
用
(
よう
)
だろう。ここらで
売
(
う
)
って
行
(
い
)
く
方
(
ほう
)
が
安心
(
あんしん
)
だ。
一本のわら
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
白河
(
しらかは
)
の
雨
(
あめ
)
の
夜
(
よ
)
ふけに、
鳴立
(
なきた
)
つて
蛙
(
かはづ
)
が
売
(
う
)
る、
卯
(
う
)
の
花
(
はな
)
の
影
(
かげ
)
を
添
(
そ
)
へた、うまさうな
饂飩
(
うどん
)
は
何
(
ど
)
うもやめられない。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
自分
(
じぶん
)
の
国
(
くに
)
でとれる
米
(
こめ
)
や、
名産
(
めいさん
)
・
特産
(
とくさん
)
の
品々
(
しなじな
)
を、このくらやしきにおくってきて、それを
大阪
(
おおさか
)
の
商人
(
しょうにん
)
に
売
(
う
)
りわたして、
自分
(
じぶん
)
の
国
(
くに
)
の
財政
(
ざいせい
)
をまかなうことになっていました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
観人
(
みるひと
)
群
(
ぐん
)
をなして大入なれば、
猿
(
さる
)
の如き
童
(
わらべ
)
ども
樹
(
き
)
にのぼりてみるもあり。
小娘
(
ちひさきむすめ
)
が
笊
(
ざる
)
を
提
(
さげ
)
て
冰々
(
こほり/\
)
とよびて
土間
(
どま
)
の中を
売
(
う
)
る。
笊
(
ざる
)
のなかへ木の
青葉
(
あをば
)
をしき雪の
冰
(
こほり
)
の
塊
(
かたまり
)
をうる也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
是
(
これ
)
と
云
(
い
)
ふ
職
(
しよく
)
はありませんが
薬屋
(
くすりや
)
の息子でございますから、
熊
(
くま
)
の
膏薬
(
かうやく
)
を
練
(
ね
)
ることを知つて
居
(
を
)
りますから、
膏薬
(
かうやく
)
を
拵
(
こしら
)
へて
山越
(
やまごえ
)
をしてあつち
此方
(
こつち
)
を
売
(
う
)
つてゐるのでございます。
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あとから思ふ通り
金
(
かね
)
が
寄
(
よ
)
るかと
聞
(
き
)
いて見ると、無論
寄
(
よ
)
らないといふ答だ。几帳面に
僅
(
わず
)
か
売
(
う
)
るよりも、だらしなく沢山売る方が、大体の
上
(
うへ
)
に於て利益だから
斯
(
か
)
うすると云つてゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
いや、もっと重要な任としては、
摂関家
(
せっかんけ
)
の荘園からあがる収穫物を運上したり、余った物は、これを都市で交換するとか、
売
(
う
)
り
捌
(
さば
)
くとか、とまれ、公卿の台所との関係が密接だった。
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そうだ、
姐
(
ねえ
)
さん。こいつァ
何
(
なに
)
も、あっしらばかりの
見得
(
みえ
)
じゃァごあんせんぜ。
春信
(
はるのぶ
)
さんの
絵
(
え
)
で
売
(
う
)
り
込
(
こ
)
むのも、
駕籠
(
かご
)
から
窺
(
のぞ
)
いて
見
(
み
)
せてやるのも、いずれは
世間
(
せけん
)
へのおんなじ
功徳
(
くどく
)
でげさァね。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
「
売
(
う
)
んか」と一人が他の者に
云
(
い
)
った、「蒸気河岸の先生だぞ、な、売んか」
青べか物語
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
売文銭稍入慳嚢 〔
文
(
ふみ
)
を
売
(
う
)
りて
銭
(
ぜに
)
稍
(
いささ
)
か
慳嚢
(
けんのう
)
に
入
(
い
)
り
一夕
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
そうすればきもは、あの
旅
(
たび
)
の
薬屋
(
くすりや
)
に
高
(
たか
)
く
売
(
う
)
れるし、
肉
(
にく
)
は、
村
(
むら
)
じゅうのものでたべられるし、
皮
(
かわ
)
は
皮
(
かわ
)
で、お
金
(
かね
)
にすることができるのだ。
猟師と薬屋の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
するとそこのうちの人たちは、なるほどそれは
有
(
あ
)
り
難
(
がた
)
いが、
安
(
やす
)
く
売
(
う
)
るといってもさしあたりお
金
(
かね
)
がない。
一本のわら
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
諭吉
(
ゆきち
)
は、そのまえに、
大小
(
だいしょう
)
の
刀
(
かたな
)
一
本
(
ぽん
)
ずつをのこして、あとはぜんぶ
売
(
う
)
りはらってしまいました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
およそ
半年
(
はんとし
)
あまり縮の事に
辛苦
(
しんく
)
したるは此初市の
為
(
ため
)
なれば、
縮売
(
ちゞみうり
)
はさら也、こゝに
群
(
あつま
)
るもの人の
濤
(
なみ
)
をうたせ、
足々
(
あし/\
)
を
踏
(
ふま
)
れ、
肩々
(
かた/\
)
を
磨
(
す
)
る。
万
(
よろづ
)
の
品々
(
しな/″\
)
もこゝに
店
(
みせ
)
をかまへ物を
売
(
う
)
る。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
誰
(
たれ
)
か
拵
(
こしら
)
へるものが
居
(
ゐ
)
て、
直
(
す
)
ぐ
其
(
それ
)
を
売
(
う
)
るらしい。
破莚
(
やれむしろ
)
の
上
(
うへ
)
は、
藍
(
あゐ
)
の
絵具
(
ゑのぐ
)
や、
紅殻
(
べにがら
)
だらけ——
婆
(
ばあ
)
さんの
前垂
(
まへだれ
)
にも、ちら/\
霜
(
しも
)
のやうに
胡粉
(
ごふん
)
がかゝつた。
其
(
そ
)
の
他
(
た
)
角細工
(
つのざいく
)
も
種々
(
いろ/\
)
ある。……
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
はい
最
(
も
)
う
何
(
な
)
にも
彼
(
か
)
も
売
(
う
)
り
尽
(
つく
)
しましたが、
此品
(
これ
)
は
私
(
わたくし
)
の
秘蔵
(
ひざう
)
でございますから、
此品
(
これ
)
だけは
何
(
ど
)
うも
売却
(
はな
)
すことが
忌嫌
(
いや
)
でございますから、
只今
(
たゞいま
)
もつて
麪桶
(
めんつう
)
代
(
がは
)
りに
傍離
(
そばはな
)
さずに使つて
居
(
を
)
ります。
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ここァ
別
(
べつ
)
に
白洲
(
しらす
)
じゃねえから、
隠
(
かく
)
しだてにゃ
及
(
およ
)
ばねえぜ。
知
(
し
)
らねえといったところが、どうでそれじゃァ
通
(
とお
)
らねえんだ。
先
(
さき
)
ァおめえに、
家蔵
(
いえくら
)
売
(
う
)
ってもいとわぬ
程
(
ほど
)
の、
首
(
くび
)
ッたけだというじゃねえか
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
此頃与次郎が学校で文芸協会の切符を売つて
回
(
まは
)
つてゐる。二三日
掛
(
か
)
かつて、知つたものへは
略
(
ほゞ
)
売
(
う
)
り
付
(
つ
)
けた様子である。与次郎はそれから知らないものを
捕
(
つら
)
まへる事にした。大抵は廊下で
捕
(
つら
)
まへる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
売文 〔
文
(
ふみ
)
を
売
(
う
)
る〕
一夕
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
そして、くまのいがいい
値
(
ね
)
で
売
(
う
)
れたら、
子供
(
こども
)
にも
春着
(
はるぎ
)
が
買
(
か
)
ってやれるし、
暮
(
く
)
らしもよくなるだろうし、こんないいことはないのだが。
猟師と薬屋の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
毎日
(
まいにち
)
犬
(
いぬ
)
を
連
(
つ
)
れて山の中に
入
(
はい
)
って、
猪
(
いのしし
)
や
鹿
(
しか
)
を
追
(
お
)
い
出
(
だ
)
しては、
犬
(
いぬ
)
にかませて
捕
(
と
)
って
来
(
き
)
て、その
皮
(
かわ
)
をはいだり、
肉
(
にく
)
を
切
(
き
)
って
売
(
う
)
ったりして、
朝晩
(
あさばん
)
の
暮
(
く
)
らしを
立
(
た
)
てていました。
忠義な犬
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
道中
(
だうちう
)
——
旅行
(
たび
)
の
憂慮
(
きづかひ
)
は、むかしから
水
(
みづ
)
がはりだと
言
(
い
)
ふ。……それを、
人
(
ひと
)
が
聞
(
き
)
くと
可笑
(
おかし
)
いほど
気
(
き
)
にするのであるから、
行先々
(
ゆくさき/″\
)
の
停車場
(
ステーシヨン
)
で
売
(
う
)
る、お
茶
(
ちや
)
は
沸
(
わ
)
いて
居
(
ゐ
)
る、と
言
(
い
)
つても
安心
(
あんしん
)
しない。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
越後の
紵商人
(
をあきんど
)
かの国々にいたりて
紵
(
を
)
をもとめて国に
売
(
う
)
る、
紵
(
を
)
を此国にてもそといふは
古言
(
こげん
)
也。
麻
(
あさ
)
を古言にそといひしは
綜麻
(
へそ
)
のるゐ也。
麻
(
あさ
)
も
紵
(
を
)
も
字義
(
じぎ
)
はおなじく
布
(
ぬの
)
に
織
(
おる
)
べき
料
(
れう
)
の糸をいふ也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
どんな山の中でも
行
(
ゆ
)
きます、
私
(
わたし
)
の
生国
(
しやうこく
)
は
越中
(
ゑつちう
)
の
富山
(
とやま
)
で、
反魂丹売
(
はんごんたんうり
)
ですから、
荷物
(
にもつ
)
を
脊負
(
せお
)
つて、まだ
薬
(
くすり
)
の
広
(
ひろ
)
まらない山の中ばかり
売
(
う
)
つて歩くのです、さうして
又
(
また
)
翌年
(
よくねん
)
其
(
そ
)
の山の中を
売
(
う
)
つて歩くので
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その
後
(
ご
)
、
私
(
わたし
)
の一
家
(
か
)
も
貧乏
(
びんぼう
)
をして、
私
(
わたし
)
は、
興行師
(
こうぎょうし
)
に
売
(
う
)
られましたが、
自分
(
じぶん
)
の
身
(
み
)
の
不幸
(
ふこう
)
を
思
(
おも
)
うにつけて、おつたがかわいそうになります。
二人の軽業師
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
これをどこかへ
売
(
う
)
りとばして、みんなでうまいものを
買
(
か
)
って
食
(
た
)
べようと
言
(
い
)
いました。それでわたしは
古道具屋
(
ふるどうぐや
)
に
売
(
う
)
られて、
店先
(
みせさき
)
にさらされて、さんざん
窮屈
(
きゅうくつ
)
な目にあいました。
文福茶がま
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
売
常用漢字
小2
部首:⼠
7画
“売”を含む語句
商売
売女
売卜者
淫売婦
売買
淫売
競売
売子
売色
売台
売払
売卜
商売人
売淫
膏薬売
卸売
魚売
淫売屋
売家
売却
...