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周圍
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まはり
ふりがな文庫
“
周圍
(
まはり
)” の例文
新字:
周囲
かくの如く、これらの不朽の薔薇の二の
花圈
(
はなわ
)
はわれらの
周圍
(
まはり
)
をめぐり、またかくの如く、その外の
圈
(
わ
)
内の圈と
相適
(
あひかな
)
ひたり 一九—二一
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
「おい、どうしたんだい」と、その
周圍
(
まはり
)
に
集
(
あつま
)
りました。「またか。
晝稼
(
ひるかせ
)
ぎになんかに
出
(
で
)
るからさ。しつかりしろ、しつかりしろ」
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
抑
(
そ
)
も
此世界
(
このせかい
)
は
地球
(
ちきう
)
と
唱
(
とな
)
へ
圓
(
まろ
)
きものにて
自分
(
じぶん
)
に
舞
(
ま
)
ひながら
日輪
(
にちりん
)
の
周圍
(
まはり
)
を
廻
(
まは
)
ること、これを
譬
(
たと
)
へば
獨樂
(
こま
)
の
舞
(
ま
)
ひながら
丸行燈
(
まるあんどう
)
の
周圍
(
まはり
)
を
廻
(
まは
)
るが
如
(
ごと
)
し。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
すると……
其
(
そ
)
の
婦人
(
をんな
)
の
主人
(
あるじ
)
と
云
(
い
)
ふのは……
二階座敷
(
にかいざしき
)
の
火
(
ひ
)
のない
中
(
なか
)
を、
媚
(
なまめ
)
かしい
人
(
ひと
)
の
周圍
(
まはり
)
を、ふら/\とまはり
繞
(
めぐ
)
つた
影法師
(
かげぼふし
)
とは
違
(
ちが
)
ふらしい。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
貧
(
まづ
)
しい
店前
(
みせさき
)
には
※
(
おほがめ
)
の
甲
(
かふ
)
、
鰐
(
わに
)
の
剥製
(
はくせい
)
、
不恰好
(
ぶかっかう
)
な
魚
(
うを
)
の
皮
(
かは
)
を
吊
(
つる
)
して、
周圍
(
まはり
)
の
棚
(
たな
)
には
空箱
(
からばこ
)
、
緑色
(
りょくしょく
)
の
土
(
つち
)
の
壺
(
つぼ
)
、
及
(
およ
)
び
膀胱
(
ばうくわう
)
、
黴
(
か
)
びた
種子
(
たね
)
、
使
(
つか
)
ひ
殘
(
のこ
)
りの
結繩
(
ゆはへなは
)
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
▼ もっと見る
けれども三
人
(
にん
)
とも
手
(
て
)
も
足
(
あし
)
も
動
(
うご
)
かさない。そして五六
人
(
にん
)
の
同
(
おな
)
じ
年頃
(
としごろ
)
の
小供
(
こども
)
がやはり
身動
(
みうご
)
きもしないで
婆
(
ばあ
)
さん
達
(
たち
)
の
周圍
(
まはり
)
を
取
(
と
)
り
卷
(
ま
)
いて
居
(
ゐ
)
るのである。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
或る日いつものやうに何心なく歸つて見ますと、弟は布團の上に突つ伏してゐまして、
周圍
(
まはり
)
は血だらけなのでございます。
高瀬舟
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
棒の如く立つてゐた旅人は、驚いて
周圍
(
まはり
)
を見た。そこはかとなき薄暗が曠野の草に流れてゐる。其顏には、いふべからざる苦痛が刻まれてゐた。
散文詩
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
私が横に成つて、グウ/\鼾をかく眞似をすると、子供等は驚喜したやうに笑ひ乍ら、私の
周圍
(
まはり
)
を𢌞つて居りました。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
その時間には大部分の者が同じやうに縫ひものをやつてゐた。だが、一
級
(
クラス
)
だけは、スキャチャード先生の椅子の
周圍
(
まはり
)
に立つて、相變らず本を讀んでゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
自分は父の身體を楯にして、其の
周圍
(
まはり
)
を逃げ歩いたが、父は直ぐ座敷へ上つて了つたので、自分は更にかどの大きな柿の木の周圍をクル/\と𢌞つて逃げた。
父の婚礼
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
應接間
(
おうせつま
)
へ
通
(
とほ
)
ると、
大
(
おほ
)
きな
洋卓
(
テーブル
)
の
周圍
(
まはり
)
に
天鵞絨
(
ビロード
)
で
張
(
は
)
つた
腰掛
(
こしかけ
)
が
并
(
なら
)
んでゐて、
待
(
ま
)
ち
合
(
あは
)
してゐる
三四人
(
さんよにん
)
が、うづくまる
樣
(
やう
)
に
腮
(
あご
)
を
襟
(
えり
)
に
埋
(
うづ
)
めてゐた。それが
皆
(
みんな
)
女
(
をんな
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「あれが鍋島だ。樹がよく茂つてるから、あの
周圍
(
まはり
)
にはよく魚が寄つてると云ふぢやないか。」
入江のほとり
(旧字旧仮名)
/
正宗白鳥
(著)
其の
周圍
(
まはり
)
には子供が大勢泣いたり、騷いだり、喧嘩したりしてゐる。さう云ふ狹い横町をば、包を持ち尻を
端折
(
はしを
)
つた中年の男が幾人も、突當る人の中を
急
(
いそが
)
しさうに通つて行く。
歓楽
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
目の
周圍
(
まはり
)
にいろんな隈をとつたりする遊女の厚化粧は決して此國の誇る趣味ではない。
巴里の旅窓より
(旧字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
家の
周圍
(
まはり
)
にズシンと落ちる椰子の實の音を聞いてゐる時に、突然思出されたものか。
環礁:――ミクロネシヤ巡島記抄――
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
「おゝ
痛
(
い
)
てえまあ」
群集
(
ぐんしふ
)
の
中
(
なか
)
から
假聲
(
こわいろ
)
でいつた。
踊
(
をどり
)
の
列
(
れつ
)
は
先刻
(
さつき
)
から
崩
(
くづ
)
れて
堵
(
と
)
の
如
(
ごと
)
く
勘次
(
かんじ
)
とおつぎの
周圍
(
まはり
)
に
集
(
あつ
)
まつたのである。おつぎは
此
(
この
)
聲
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
くと
共
(
とも
)
に
亂
(
みだ
)
れ
掛
(
か
)
けた
衣物
(
きもの
)
の
合
(
あは
)
せ
目
(
め
)
を
繕
(
つくろ
)
うた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
是
(
これ
)
に
由
(
よ
)
つて
人智
(
じんち
)
は、
人間
(
にんげん
)
の
唯一
(
ゆゐいつ
)
の
快樂
(
くわいらく
)
の
泉
(
いづみ
)
となつてゐる。
然
(
しか
)
るに
我々
(
われ/\
)
は
自分
(
じぶん
)
の
周圍
(
まはり
)
に、
些
(
いさゝか
)
も
知識
(
ちしき
)
を
見
(
み
)
ず、
聞
(
き
)
かずで、
我々
(
われ/\
)
は
全然
(
まるで
)
快樂
(
くわいらく
)
を
奪
(
うば
)
はれてゐるやうなものです。
勿論
(
もちろん
)
我々
(
われ/\
)
には
書物
(
しよもつ
)
が
有
(
あ
)
る。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
平次は死體から離れると、板倉屋の家の
周圍
(
まはり
)
を一と廻りしてみました。
銭形平次捕物控:152 棟梁の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
家の
周圍
(
まはり
)
の敷地の
設計
(
つくり
)
は、昔の一定の形式に則つたもので、人工的な花壇や刈込んだ植込、一段高くなつてゐる
平場
(
テレス
)
、どつしりした石造の手摺、(その上に裝飾の壺が置いてある)、銅像が一つ二つ
クリスマス・イーヴ
(旧字旧仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
そは我かしこにて、魂を神に知らすものなる信仰に入り、後ピエートロこれが爲にかくわが
額
(
ひたひ
)
の
周圍
(
まはり
)
をめぐりたればなり 一〇—一二
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
かんかん
日
(
ひ
)
の
照
(
て
)
る
炎天
(
えんてん
)
につツ
立
(
た
)
つて、
牛
(
うし
)
がなにか
考
(
かんが
)
えごとをしてゐました。
虻
(
あぶ
)
がどこからかとんできて、ぶんぶんその
周圍
(
まはり
)
をめぐつて
騷
(
さわ
)
いでゐました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
黒い角を生やした鬼が、超然と岩の上に坐つて、絞首臺の
周圍
(
まはり
)
に群がつた群集を眺めてゐる繪も、さうだつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
斯
(
か
)
く
獨樂
(
こま
)
の
舞
(
ま
)
ひながら
行燈
(
あんどう
)
の
周圍
(
まはり
)
を
廻
(
まは
)
るは
即
(
すなは
)
ち
地球
(
ちきう
)
の
公轉
(
こうてん
)
と
云
(
い
)
ふものにて、
行燈
(
あんどう
)
を
一廻
(
ひとまはり
)
まはりて
本
(
もと
)
の
塲所
(
ばしよ
)
へ
歸
(
かへ
)
る
間
(
あひだ
)
に、
春夏秋冬
(
しゆんかしうとう
)
の
時候
(
じこう
)
を
變
(
へん
)
じ、一年を
爲
(
な
)
すなり。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
釵
(
かんざし
)
の
搖
(
ゆら
)
ぐ
氣勢
(
けはひ
)
は、
彼方
(
あちら
)
に、お
孃
(
ぢやう
)
さんの
方
(
はう
)
にして……
卓子
(
テエブル
)
の
其
(
そ
)
の
周圍
(
まはり
)
は、
却
(
かへ
)
つて
寂然
(
ひつそり
)
となりました。
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
屋根
(
やね
)
の
上
(
うへ
)
は
木
(
き
)
の
葉
(
は
)
で
隱
(
かく
)
して、
空
(
そら
)
を
通
(
とほ
)
る
小鳥
(
ことり
)
の
眼
(
め
)
につかないやうにしてあります。その
小屋
(
こや
)
の
周圍
(
まはり
)
に、
細
(
ほそ
)
い
丈夫
(
ぢやうぶ
)
な
糸
(
いと
)
で
編
(
あ
)
んだ
鳥網
(
とりあみ
)
の
大
(
おほ
)
きなのが二つも三つも
張
(
は
)
つてあるのです。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
山高帽
(
やまたかばう
)
の
男
(
をとこ
)
は
賑
(
にぎ
)
やかな
町
(
まち
)
の
隅
(
すみ
)
に、
冷
(
ひや
)
やかに
胡坐
(
あぐら
)
をかいて、
身
(
み
)
の
周圍
(
まはり
)
に
何事
(
なにごと
)
が
起
(
おこ
)
りつゝあるかを
感
(
かん
)
ぜざるものゝ
如
(
ごと
)
くに、えゝ
御子供衆
(
おこどもしゆう
)
の
御慰
(
おなぐさ
)
みと
云
(
い
)
つては、
達磨
(
だるま
)
を
膨
(
ふく
)
らましてゐる。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
闇の中に目を閉ぢてゐても、辰男は絶えず
周圍
(
まはり
)
の汚れた燒跡を頭に描き鼻で嗅いでゐた。
入江のほとり
(旧字旧仮名)
/
正宗白鳥
(著)
智惠子は身の
周圍
(
まはり
)
を取片附けると、改めて嬉しげな顏をして、『よく
被來
(
いらし
)
つたわね!』
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
黄蜀葵
(
ねり
)
は
能
(
よ
)
く
畑
(
はたけ
)
の
周圍
(
まはり
)
に
作
(
つく
)
られて
短
(
みじか
)
い
莖
(
くき
)
には
暑
(
あつ
)
い
日
(
ひ
)
に
大
(
おほ
)
きな
黄色
(
きいろ
)
い
花
(
はな
)
を
開
(
ひら
)
く。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
其後
(
そのご
)
院長
(
ゐんちやう
)
アンドレイ、エヒミチは
自分
(
じぶん
)
の
周圍
(
まはり
)
の
者
(
もの
)
の
樣子
(
やうす
)
の、ガラリと
變
(
かは
)
つた
事
(
こと
)
を
漸
(
やうや
)
く
認
(
みと
)
めた。
小使
(
こづかひ
)
、
看護婦
(
かんごふ
)
、
患者等
(
くわんじやら
)
は、
彼
(
かれ
)
に
往遇
(
ゆきあ
)
ふ
度
(
たび
)
に、
何
(
なに
)
をか
問
(
と
)
ふものゝ
如
(
ごと
)
き
眼付
(
めつき
)
で
見
(
み
)
る、
行
(
ゆ
)
き
過
(
す
)
ぎてからは
私語
(
さゝや
)
く。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
かの使徒の光——我に命じて語らしめし——は、わが默しゝ時、直ちに歌ひて我を祝しつゝ、三
度
(
たび
)
わが
周圍
(
まはり
)
をめぐれり 一五一—
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
いま云つたイライザやジョンやヂョウジアァナは、もう客間で、お
母
(
かあ
)
さんのリード夫人の
周圍
(
まはり
)
に集つてゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
月
(
つき
)
は
此地球
(
このちきう
)
の
周圍
(
まはり
)
を
廻
(
まは
)
るものにて
其實
(
そのじつ
)
は二十七日と八
時
(
とき
)
にて
一廻
(
ひとまは
)
りすれども、
日
(
ひ
)
と
地球
(
ちきう
)
と
月
(
つき
)
との
釣合
(
つりあひ
)
にて
丁度
(
ちやうど
)
一廻
(
ひとまはり
)
して
本
(
もと
)
の
處
(
ところ
)
に
歸
(
かへ
)
るには二十九日と十三
時
(
とき
)
なり。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
獨
(
ひと
)
りで
苦笑
(
にがわら
)
ひして、
迫上
(
せりあが
)
つた
橋掛
(
はしがか
)
りを
練
(
ね
)
るやうに、
谿川
(
たにがは
)
に
臨
(
のぞ
)
むが
如
(
ごと
)
く、
池
(
いけ
)
の
周圍
(
まはり
)
を
欄干
(
らんかん
)
づたひ。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
夕飯前に吾儕が温まりに行くと、湯槽の
周圍
(
まはり
)
には大人や子供が居て、多少吾儕に遠慮する氣味だつた。吾儕は寧ろ斯の山家の人達と一緒に入浴するのを樂んだ。
不相變
(
あひかはらず
)
、湯は
温
(
ぬる
)
かつた。
伊豆の旅
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
日
(
ひ
)
がとつぷりと
暮
(
く
)
れた
時
(
とき
)
彼
(
かれ
)
は
道端
(
みちばた
)
へ
草刈籠
(
くさかりかご
)
を
卸
(
おろ
)
した。
其處
(
そこ
)
には
畑
(
はたけ
)
の
周圍
(
まはり
)
に
一畝
(
ひとうね
)
づつに
作
(
つく
)
つた
蜀黍
(
もろこし
)
が
丈
(
たけ
)
高
(
たか
)
く
突
(
つ
)
つ
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
草刈籠
(
くさかりかご
)
がすつと
地上
(
ちじやう
)
にこける
時
(
とき
)
蜀黍
(
もろこし
)
の
大
(
おほき
)
な
葉
(
は
)
へ
觸
(
ふ
)
れてがさりと
鳴
(
な
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
是
(
これ
)
はもう
周圍
(
まはり
)
の
者
(
もの
)
の
疾
(
と
)
うより
認
(
みと
)
めてゐる
所
(
ところ
)
で、
只今
(
たゞいま
)
もドクトル、エウゲニイ、フエオドロヰチが
云
(
い
)
ふのには、
貴方
(
あなた
)
の
健康
(
けんかう
)
の
爲
(
ため
)
には、
須
(
すべから
)
く
氣晴
(
きばらし
)
をして、
保養
(
ほやう
)
を
專
(
せん
)
一と
爲
(
せ
)
んければならんと。
是
(
これ
)
は
實際
(
じつさい
)
です。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
地獄にマーレボルジェといふところあり、その
周圍
(
まはり
)
を卷く圈の如くすべて石より成りてその色鐡に似たり 一—三
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
「はてな……
其
(
それ
)
が
又
(
また
)
、
何
(
なん
)
だつて、
蜘蛛
(
くも
)
の
巣
(
す
)
でも
掛
(
か
)
けるやうに、
變
(
へん
)
に
周圍
(
まはり
)
を
𢌞
(
まは
)
るんだ。」
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
私が今住む家は殆んど
周圍
(
まはり
)
を音樂で
取繞
(
とりま
)
かれて居るやうなところにあります。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
周圍
(
まはり
)
に、
可
(
い
)
いほど
間
(
ま
)
を
置
(
お
)
いて、
黒人
(
くろんぼ
)
の
召使
(
めしつかひ
)
が三
人
(
にん
)
で、
謹
(
つゝし
)
んで
給仕
(
きふじ
)
に
附
(
つ
)
いて
居
(
ゐ
)
る
所
(
ところ
)
。
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
無邪氣な唱歌が私の
周圍
(
まはり
)
に起りました。私は二人の子供を側へ呼びまして
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
處
(
ところ
)
が
旦那樣
(
だんなさま
)
、
別嬪
(
べつぴん
)
さんが、
然
(
さ
)
うやつて、
手足
(
てあし
)
も
白々
(
しろ/″\
)
と
座敷
(
ざしき
)
の
中
(
なか
)
に
涼
(
すゞ
)
んで
居
(
ゐ
)
なさいます、
其
(
そ
)
の
周圍
(
まはり
)
を、ぐる/\と……
床
(
とこ
)
の
間
(
ま
)
から
次
(
つぎ
)
の
室
(
ま
)
の
簀戸
(
よしど
)
の
方
(
はう
)
、
裏
(
うら
)
から
表二階
(
おもてにかい
)
の
方
(
はう
)
と、
横肥
(
よこぶと
)
りにふとつた
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
榎木
(
えのき
)
の
下
(
した
)
には、
紅
(
あか
)
い
小
(
ちひ
)
さな
球
(
たま
)
のやうな
實
(
み
)
が、そこにも、こゝにも、一ぱい
落
(
お
)
ちこぼれて
居
(
ゐ
)
ました。
父
(
とう
)
さんは
木
(
き
)
の
周圍
(
まはり
)
を
廻
(
まは
)
つて、
拾
(
ひろ
)
つても、
拾
(
ひろ
)
つても、
拾
(
ひろ
)
ひきれないほど、それを
集
(
あつ
)
めて
樂
(
たのし
)
みました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
然
(
さ
)
うして
地
(
つち
)
を
見
(
み
)
てからも、
島
(
しま
)
の
周圍
(
まはり
)
に、
底
(
そこ
)
から
生
(
は
)
えて、
幹
(
みき
)
ばかりも五
丈
(
ぢやう
)
、八
丈
(
ぢやう
)
、すく/\と
水
(
みづ
)
から
出
(
で
)
た、
名
(
な
)
も
知
(
し
)
れない
樹
(
き
)
が
邪魔
(
じやま
)
に
成
(
な
)
つて、
船
(
ふね
)
を
着
(
つ
)
ける
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
ないで、
海
(
うみ
)
の
中
(
なか
)
の
森
(
もり
)
の
間
(
あひだ
)
を、
潮
(
しほ
)
あかりに
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
あいにく
風
(
かぜ
)
が
強
(
つよ
)
くなつて、
家
(
いへ
)
の
周圍
(
まはり
)
を
吹
(
ふ
)
きまはる
雪
(
ゆき
)
が、こたつの
下
(
した
)
へ
吹
(
ふき
)
たまつて、パツと
赤
(
あか
)
く
成
(
な
)
りさうで、
一晩
(
ひとばん
)
おびえて
寢
(
ね
)
られなかつた。——
下宿
(
げしゆく
)
へ
歸
(
かへ
)
つた
濱野
(
はまの
)
さんも、どうも、おち/\
寢
(
ね
)
られない。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
周
常用漢字
小4
部首:⼝
8画
圍
部首:⼞
12画
“周”で始まる語句
周囲
周章
周
周防
周旋
周匝
周章狼狽
周瑜
周到
周泰