“簀戸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すど83.3%
よしど16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
簀戸すどのかなたに、冴々と青空が、広がっている。新しい生活の最初の馴れない疲労が、ズキズキと背中や後頭部にうずいていた。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
娘は気がついたように間の簀戸すどを閉めたが、簀戸越しに見える寝姿の方が、むしろ、なまめいて庄次郎は気になった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ところ旦那樣だんなさま別嬪べつぴんさんが、うやつて、手足てあし白々しろ/″\座敷ざしきなかすゞんでなさいます、周圍まはりを、ぐる/\と……とこからつぎ簀戸よしどはううらから表二階おもてにかいはうと、横肥よこぶとりにふとつた
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
この部屋と簀戸よしど越しの次の室にこの時蚊帳かやを吊る吊り手の金環の触れ合う音や畳摺れの音が聞えた。簀戸が静かに開けられて、女中が手をついて「お床を敷きましてございます」と言った。
地上:地に潜むもの (新字新仮名) / 島田清次郎(著)