“すど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
簀戸55.6%
簾戸22.2%
数度11.1%
數度5.6%
酢取5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
娘は気がついたように間の簀戸すどを閉めたが、簀戸越しに見える寝姿の方が、むしろ、なまめいて庄次郎は気になった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お久美の意思が、そう固くきめられたとき、簾戸すどがあいて、庄吉の元気な顔が、茶の間へはいって来た。
あの顔 (新字新仮名) / 林不忘(著)
彼はその薄青いペンキの光る内側で、額に仕立てたミュンヘン麦酒ビールの広告写真を仰ぎながら、肉刀ナイフ肉叉フォークすさまじく闘かわした数度すどの記憶さえっていた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
以て千太郎が朝歸りの折柄をりから新吉原土手にて其方行逢ゆきあひ見るに忍びず異見いけんを爲すこと數度すどに及び千太郎面目めんぼくさににげんと爲すを其方取押とりおさへるはずみに咽喉のど呼吸こきふ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其方儀平常つね/″\身持みもちよろしからず數度すどをつともち不貞ふていの行ひありしのみならず森田屋銀五郎方の大恩をわすれ病人を捨置欠落かけおち致し其上我かをひ傳吉より七十五兩の大金をつかはしたる信義しんぎわすれ憑司と密通みつつう致し傳吉を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「ぜんまいの甘煮うまにと、芝蝦しばえび南蛮煮なんばんになどはどうです。小丼こどんぶりあじ酢取すどり。若布わかめ独活うどをあしらって、こいつア胡麻酢ごますでねがいましょう」
顎十郎捕物帳:16 菊香水 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)