“釵”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんざし93.6%
かざし6.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あっ——」というと、夜目にもきわだつ凄艶せいえんな顔がむきだされて、頭巾に飛ばされた珊瑚さんごかんざし、お綱に、もうこれまでと思わせた。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
興哥はそこへ歩いて往った。黄金のかんざしが落ちていた。しゃがんで拾って空の明るみに透して見ると、鳳凰の形にこしらえた物であった。
金鳳釵記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
番の者へは、持仏じぶつやらかざしを与えて、やっと得心させて来たのです。あの小宰相だけは、日頃からさも誇らしゅう、この廉子や権大ノ局の小屋の前を
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なまめかしい廂髪ひさしがみに美人草のかざしをさした千代子の姿がプラットホームに現われた。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)