“凄艶”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せいえん97.6%
せんえん2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あっ——」というと、夜目にもきわだつ凄艶せいえんな顔がむきだされて、頭巾に飛ばされた珊瑚さんごかんざし、お綱に、もうこれまでと思わせた。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自動車の中には、中腰になって、洋装の凄艶せいえんなマダムとも令嬢とも判別しがたい美女が乗っていた。しかしなんという真青まっさおな顔だ。
人造人間事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
緋縮緬ひぢりめんの腰巻一つになって、裸体になった女の立ち姿、それは全身水に光って人魚さながらの美女、蒼白い顔、肩に流るる黒髪、——それは凄艶せんえんにも、昇華しょうかし去りそうな美しい姿です。