“昇華”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうか87.5%
しようくわ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今までいつも、失敗への危惧きぐから努力を抛棄ほうきしていた渠が、骨折り損をいとわないところにまで昇華しょうかされてきたのである。
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)
九時二十分頃、呂昇が出て来て金屏風きんびょうぶの前の見台けんだい低頭ていとうした。びきは弟子の昇華しょうか。二人共時候にふさわしい白地に太い黒横縞くろよこしま段だらの肩衣かたぎぬを着て居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
緋縮緬ひぢりめんの腰卷一つになつて、裸體になつた女の立ち姿、それは全身水に光つて人魚さながらの美女、蒼白い顏、肩に流るゝ黒髮、——それは凄艶にも、昇華しようくわし去りさうな美しい姿です。