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父母
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ふぼ
ふりがな文庫
“
父母
(
ふぼ
)” の例文
此
(
こ
)
の
二人
(
ふたり
)
は、
母
(
はゝ
)
の
父母
(
ふぼ
)
で、
同家
(
ひとついへ
)
に
二階住居
(
にかいずまひ
)
で、
睦
(
むつま
)
じく
暮
(
くら
)
したが、
民也
(
たみや
)
のもの
心
(
ごころ
)
を
覺
(
おぼ
)
えて
後
(
のち
)
、
母
(
はゝ
)
に
先
(
さき
)
だつて、
前後
(
ぜんご
)
して
亡
(
な
)
くなられた……
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そのうちで生長するのはわずか
数匹
(
すひき
)
に過ぎないのだから、自然は経済的に非常な
濫費者
(
らんぴしゃ
)
であり、徳義上には恐るべく残酷な
父母
(
ふぼ
)
である。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
其
(
そ
)
れ
等
(
ら
)
の
夫婦
(
ふうふ
)
の
間
(
あひだ
)
に
生
(
うま
)
れた
者
(
もの
)
も
幾人
(
いくにん
)
か
彼等
(
かれら
)
の
間
(
あひだ
)
に
介在
(
かいざい
)
して
居
(
ゐ
)
た。
有繋
(
さすが
)
に
其
(
そ
)
の
幾人
(
いくにん
)
は
自分
(
じぶん
)
の
父母
(
ふぼ
)
が
喚
(
よ
)
ばれるので
苦
(
にが
)
い
笑
(
わらひ
)
を
噛
(
か
)
んで
控
(
ひか
)
へて
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
それにつけて、三
匹
(
びき
)
のありは、
父母
(
ふぼ
)
のすんでいる
故郷
(
こきょう
)
を、こいしく
思
(
おも
)
ったのです。けれど、いくら
思
(
おも
)
っても、
帰
(
かえ
)
ることができませんでした。
三匹のあり
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
僕
(
ぼく
)
の十二の
時
(
とき
)
です。
僕
(
ぼく
)
は
父母
(
ふぼ
)
に
從
(
したが
)
つて
暫
(
しばら
)
く
他國
(
たこく
)
に
出
(
で
)
て
居
(
ゐ
)
ましたが、
父
(
ちゝ
)
が
官
(
くわん
)
を
辭
(
じ
)
すると
共
(
とも
)
に、
故郷
(
くに
)
に
歸
(
かへ
)
りまして、
僕
(
ぼく
)
は
大島小學校
(
おほしませうがくかう
)
といふに
入
(
はひ
)
りました。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
チョビ
安
(
やす
)
の「辻のお地蔵さん」に合わせて、お
美夜
(
みや
)
ちゃんがいろいろと
父母
(
ふぼ
)
を
恋
(
こ
)
うる所作事をして見せるんです。
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
しかも
何
(
なに
)
より
困
(
こま
)
るのは、
現世
(
げんせ
)
に
残
(
のこ
)
っている
父母
(
ふぼ
)
の
悲嘆
(
なげき
)
が、ひしひしと
幽界
(
ゆうかい
)
まで
通
(
つう
)
じて
来
(
く
)
ることでございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
一月
(
ひとつき
)
二月
(
ふたつき
)
とたつうちに、学校の窓からのぞいた人生と実際の人生とはどことなく違っているような気がだんだんしてきた。第一に、
父母
(
ふぼ
)
からしてすでにそうである。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
釋尊、八幡のうまれ替りとや申さん。日蓮は凡夫なれば
能
(
よく
)
は
知
(
しら
)
ず。
是
(
これ
)
併
(
しかし
)
、日蓮が
符
(
ふ
)
を
進
(
まゐ
)
らせし
故
(
ゆゑ
)
也
(
なり
)
。さこそ
父母
(
ふぼ
)
も
悦
(
よろこ
)
び
給覽
(
たまふらん
)
。誠に御祝として、餅、酒、
鳥目
(
てうもく
)
一
貫文
(
くわんもん
)
送給候畢
(
おくりたまひさふらひぬ
)
。
尼たちへの消息:――よく生きよとの――
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
また
例
(
たと
)
へば、
父母
(
ふぼ
)
はとと
樣
(
さま
)
、はは
樣
(
さま
)
と
呼
(
よ
)
んで
少
(
すこ
)
しも
差
(
さ
)
し
支
(
つか
)
へなきのみならず、
却
(
かへつ
)
て
恩愛
(
おんあい
)
の
情
(
ぜう
)
が
籠
(
こも
)
るのに、
何
(
なに
)
を
苦
(
くるし
)
んでかパパ
樣
(
さま
)
、ママ
樣
(
さま
)
と、
歐米
(
おうべい
)
に
模倣
(
もはう
)
させてゐるものが
往々
(
わう/\
)
ある。
国語尊重
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
恰
(
あたか
)
も
父母
(
ふぼ
)
未生前
(
みしやうぜん
)
より小説や戯曲に通じてゐたやうに
滔滔
(
たうたう
)
、
聒聒
(
くわつくわつ
)
、
絮絮
(
じよじよ
)
、
綿綿
(
めんめん
)
と不幸なる僕等に
教
(
おしへ
)
を
垂
(
た
)
れるのである。すると文壇に幅を
利
(
き
)
かせてゐるのは必ずしも小説や戯曲ではない。
変遷その他
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
今日此頃
(
けふこのごろ
)
の
全盛
(
ぜんせい
)
に
父母
(
ふぼ
)
への
孝養
(
こうよう
)
うらやましく、お
職
(
しよく
)
を
徹
(
とほ
)
す
姉
(
あね
)
が
身
(
み
)
の、
憂
(
う
)
いの
愁
(
つ
)
らいの
數
(
かず
)
も
知
(
し
)
らねば、まち
人
(
びと
)
戀
(
こ
)
ふる
鼠
(
ねづみ
)
なき
格子
(
かうし
)
の
呪文
(
じゆもん
)
、
別
(
わか
)
れの
背中
(
せな
)
に
手加减
(
てかげん
)
の
秘密
(
おく
)
まで、
唯
(
たゞ
)
おもしろく
聞
(
きゝ
)
なされて
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
我
(
われ
)
を
生
(
う
)
む
者
(
もの
)
は
父母
(
ふぼ
)
、
我
(
われ
)
を
知
(
し
)
る
者
(
もの
)
は
鮑子
(
はうし
)
也
(
なり
)
国訳史記列伝:02 管晏列伝第二
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
「
父母
(
ふぼ
)
の
齡
(
とし
)
をば知らざる可からず。」
父の婚礼
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
父母
(
ふぼ
)
に心配をかけない程度で、実際の事実に多少の
光沢
(
つや
)
を着けるくらいの事は、良心の苦痛を忍ばないで誰にでもできる手加減であった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
三
人
(
にん
)
の
子供
(
こども
)
たちは、
自分
(
じぶん
)
たちが、
父母
(
ふぼ
)
にねこの
世話
(
せわ
)
をすることを
誓
(
ちか
)
って、ねこを
飼
(
か
)
ったことを
覚
(
おぼ
)
えているから、できるだけの
世話
(
せわ
)
をしたのでした。
小ねこはなにを知ったか
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
言
(
い
)
はでも
知
(
し
)
るお
絹
(
きぬ
)
は
最早
(
もはや
)
中西屋
(
なかにしや
)
に
居
(
ゐ
)
ないのである、
父母
(
ふぼ
)
の
家
(
いへ
)
に
歸
(
かへ
)
り、
嫁入
(
よめいり
)
の
仕度
(
したく
)
に
取
(
と
)
りかゝつたのである。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
『これはもと
京
(
きょう
)
の
生
(
うま
)
れじゃが、』と
老人
(
ろうじん
)
は一
向
(
こう
)
済
(
す
)
ました
面持
(
おももち
)
で『ごく
幼
(
おさな
)
い
時分
(
じぶん
)
に
父母
(
ふぼ
)
に
訣
(
わか
)
れ、そしてこちらの
世界
(
せかい
)
に
来
(
き
)
てからかくまで
生長
(
せいちょう
)
したものじゃ……。』
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
彼等
(
かれら
)
が
女
(
をんな
)
の
所在
(
ありか
)
を
覘
(
ねら
)
ふのは
極
(
きは
)
めて
容易
(
ようい
)
なものの
樣
(
やう
)
ではありながら
蛸壺
(
たこつぼ
)
が
少
(
すこ
)
しの
妨
(
さまた
)
げもなく
沈
(
しづ
)
められる
樣
(
やう
)
ではなく、
父母
(
ふぼ
)
の
目
(
め
)
が
闇
(
やみ
)
の
夜
(
よ
)
にさへ
光
(
ひかり
)
を
放
(
はな
)
つて
女
(
をんな
)
を
彼等
(
かれら
)
から
遮斷
(
しやだん
)
しようとして
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
今年
(
ことし
)
三月
(
さんぐわつ
)
の
半
(
なか
)
ばより、
東京市中
(
とうきやうしちう
)
穩
(
おだや
)
かならず、
天然痘
(
てんねんとう
)
流行
(
りうかう
)
につき、
其方此方
(
そちこち
)
から
注意
(
ちうい
)
をされて、
身體髮膚
(
しんたいはつぷ
)
これを
父母
(
ふぼ
)
にうけたり
敢
(
あへ
)
て
損
(
そこな
)
ひ
毀
(
やぶ
)
らざるを、と
其
(
そ
)
の
父母
(
ふぼ
)
は
扨
(
さ
)
て
在
(
おは
)
さねども、……
生命
(
いのち
)
は
惜
(
を
)
しし
大阪まで
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
生甲斐
(
いきがひ
)
なや
五尺
(
ごしやく
)
の
身
(
み
)
に
父母
(
ふぼ
)
の
恩
(
おん
)
荷
(
にな
)
ひ
切
(
き
)
れずましてや
暖簾
(
のれん
)
の
色
(
いろ
)
むかしに
染
(
そ
)
めかへさんはさて
置
(
お
)
きて
朝四暮三
(
てうしぼさん
)
のやつ/\しさにつく/″\
浮世
(
うきよ
)
いやになりて
我身
(
わがみ
)
捨
(
す
)
てたき
折々
(
をり/\
)
もあれど
病勞
(
やみつか
)
れし
兩親
(
ふたおや
)
の
寢顏
(
ねがほ
)
さし
覗
(
のぞ
)
くごとに
我
(
われ
)
なくば
何
(
なん
)
とし
給
(
たま
)
はん
勿體
(
もつたい
)
なしと
思
(
おも
)
ひ
返
(
かへ
)
せど
沸
(
わ
)
くは
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
彼等は未来の健康のため、
一夏
(
ひとなつ
)
を
茅
(
ち
)
が
崎
(
さき
)
に過すべく、
父母
(
ふぼ
)
から命ぜられて、兄弟五人で
昨日
(
きのう
)
まで
海辺
(
うみべ
)
を
駆
(
か
)
け廻っていたのである。
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ただ
現世
(
げんせ
)
に
残
(
のこ
)
した
父母
(
ふぼ
)
の
事
(
こと
)
はどうあせりましてもあきらめ
兼
(
か
)
ねて
悩
(
なや
)
み
抜
(
ぬ
)
きました。そんな
場合
(
ばあい
)
には、
神様
(
かみさま
)
も、
精神統一
(
せいしんとういつ
)
も、まるきりあったものではございませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
彼
(
かれ
)
が、
子供
(
こども
)
の
時分
(
じぶん
)
に
両親
(
りょうしん
)
に
別
(
わか
)
れて、その
父母
(
ふぼ
)
の
行方
(
ゆくえ
)
がわからないので、こうして、
旅
(
たび
)
から
旅
(
たび
)
へさすらって
探
(
さが
)
しているという
話
(
はなし
)
を
聞
(
き
)
いたときに、
同
(
おな
)
じ
孤児
(
みなしご
)
の
身
(
み
)
の
上
(
うえ
)
から
北の不思議な話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
都
(
みやこ
)
なる
父母
(
ふぼ
)
は
歸
(
かへ
)
り
給
(
たま
)
ひぬ。
舅
(
しうと
)
姑
(
しうとめ
)
、
知
(
し
)
らぬ
客
(
きやく
)
許多
(
あまた
)
あり。
附添
(
つきそ
)
ふ
侍女
(
じぢよ
)
を
羞
(
はぢ
)
らひに
辭
(
じ
)
しつゝ、
新婦
(
よめぎみ
)
の
衣
(
きぬ
)
を
解
(
と
)
くにつれ、
浴室
(
ゆどの
)
颯
(
さつ
)
と
白妙
(
しろたへ
)
なす、
麗
(
うるは
)
しき
身
(
み
)
とともに、
山
(
やま
)
に、
町
(
まち
)
に、
廂
(
ひさし
)
に、
積
(
つも
)
れる
雪
(
ゆき
)
の
影
(
かげ
)
も
映
(
さ
)
すなり。
婦人十一題
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「まあ
何
(
なに
)
から
入
(
はひ
)
つても
同
(
おな
)
じであるが」と
老師
(
らうし
)
は
宗助
(
そうすけ
)
に
向
(
むか
)
つて
云
(
い
)
つた。「
父母
(
ふぼ
)
未生
(
みしやう
)
以前
(
いぜん
)
本來
(
ほんらい
)
の
面目
(
めんもく
)
は
何
(
なん
)
だか、それを
一
(
ひと
)
つ
考
(
かんが
)
へて
見
(
み
)
たら
善
(
よ
)
かろう」
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
あるときはまた、
仕事
(
しごと
)
に
出
(
で
)
た
父母
(
ふぼ
)
が、とっくに
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れたけれど
帰
(
かえ
)
ってきません。そんなときは、さびしがって
泣
(
な
)
きます。
私
(
わたし
)
は、その
子供
(
こども
)
の
無事
(
ぶじ
)
を
祈
(
いの
)
らなければなりません。
王さまの感心された話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
さうして二十
年
(
ねん
)
も
昔
(
むかし
)
に
父母
(
ふぼ
)
が、
死
(
し
)
んだ
妹
(
いもと
)
の
爲
(
ため
)
に
飾
(
かざ
)
つた、
赤
(
あか
)
い
雛段
(
ひなだん
)
と
五人囃
(
ごにんばやし
)
と、
模樣
(
もやう
)
の
美
(
うつ
)
くしい
干菓子
(
ひぐわし
)
と、それから
甘
(
あま
)
い
樣
(
やう
)
で
辛
(
から
)
い
白酒
(
しろざけ
)
を
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
月
(
つき
)
が
窓
(
まど
)
を
明
(
あか
)
るく
照
(
て
)
らした
晩
(
ばん
)
に、サフランの
紅
(
あか
)
い
花
(
はな
)
びらが、
風
(
かぜ
)
にそよぐ
夕方
(
ゆうがた
)
、また、
白
(
しろ
)
いばらの
花
(
はな
)
がかおる
宵
(
よい
)
など、
女
(
おんな
)
は、どんなに
子供
(
こども
)
のころ、
自分
(
じぶん
)
の
村
(
むら
)
で
遊
(
あそ
)
んだことや、
父母
(
ふぼ
)
の
面影
(
おもかげ
)
や
砂漠の町とサフラン酒
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
自分はこういう過去の記念のなかに坐って、久しぶりに
父母
(
ふぼ
)
や妹や嫂といっしょに話をした。家族のうちでそこにいないものはただ兄だけであった。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そうしてその信書はきっと
父母
(
ふぼ
)
が眼を通した上で本人の手に落つるという条件つきの往復であるという事まで確めた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
宗助
(
そうすけ
)
には
父母
(
ふぼ
)
未生
(
みしやう
)
以前
(
いぜん
)
といふ
意味
(
いみ
)
がよく
分
(
わか
)
らなかつたが、
何
(
なに
)
しろ
自分
(
じぶん
)
と
云
(
い
)
ふものは
必竟
(
ひつきやう
)
何物
(
なにもの
)
だか、
其
(
その
)
本體
(
ほんたい
)
を
捕
(
つら
)
まへて
見
(
み
)
ろと
云
(
い
)
ふ
意味
(
いみ
)
だらうと
判斷
(
はんだん
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
私の
父母
(
ふぼ
)
、私の
祖父母
(
そふぼ
)
、私の
曾祖父母
(
そうそふぼ
)
、それから順次に
溯
(
さかの
)
ぼって、百年、二百年、
乃至
(
ないし
)
千年万年の間に
馴致
(
じゅんち
)
された習慣を、私一代で
解脱
(
げだつ
)
する事ができないので
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
あなたは
父母
(
ふぼ
)
の
膝下
(
しっか
)
を離れると共に、すぐ天真の姿を
傷
(
きずつ
)
けられます。あなたは私よりも
可哀相
(
かわいそう
)
です
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
親友も
汝
(
なんじ
)
を売るべし。
父母
(
ふぼ
)
も汝に
私
(
わたくし
)
あるべし。愛人も汝を棄つべし。
富貴
(
ふっき
)
は
固
(
もと
)
より頼みがたかるべし。
爵禄
(
しゃくろく
)
は
一朝
(
いっちょう
)
にして失うべし。汝の頭中に秘蔵する学問には
黴
(
かび
)
が
生
(
は
)
えるべし。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
われは
父母
(
ふぼ
)
のために存在するか、われは子のために存在するか、あるいはわれそのものを樹立せんがために存在するか、
吾人
(
ごじん
)
生存の意義はこの三者の一を離るる事が出来んのである
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
おれ達は
父母
(
ふぼ
)
から独立したただの女として他人の娘を眺めた事がいまだかつてない。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
自己のうちに過去なしと云うものは、われに
父母
(
ふぼ
)
なしと云うがごとく、自己のうちに未来なしと云うものは、われに子を生む能力なしというと一般である。わが立脚地はここにおいて
明瞭
(
めいりょう
)
である。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“父母”の意味
《名詞》
父と母、両親。
(出典:Wiktionary)
父
常用漢字
小2
部首:⽗
4画
母
常用漢字
小2
部首:⽏
5画
“父母”で始まる語句
父母未生
父母恩重経
父母君
父母倶存
父母所生
父母未生以前
父母怨敵現腹鼓