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志
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こゝろざし
ふりがな文庫
“
志
(
こゝろざし
)” の例文
そのうちで、
夜
(
よる
)
も
晝
(
ひる
)
もぶっ
通
(
とほ
)
しに
家
(
いへ
)
の
側
(
そば
)
を
離
(
はな
)
れずに、どうにかして
赫映姫
(
かぐやひめ
)
に
逢
(
あ
)
つて
志
(
こゝろざし
)
を
見
(
み
)
せようと
思
(
おも
)
ふ
熱心家
(
ねつしんか
)
が
五人
(
ごにん
)
ありました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
谷川
(
たにがは
)
から
上
(
あが
)
つて
来
(
き
)
さしつた
時
(
とき
)
、
手足
(
てあし
)
も
顔
(
かほ
)
も
人
(
ひと
)
ぢやから、おらあ
魂消
(
たまげ
)
た
位
(
くらゐ
)
、お
前様
(
まへさま
)
それでも
感心
(
かんしん
)
に
志
(
こゝろざし
)
が
堅固
(
けんご
)
ぢやから
助
(
たす
)
かつたやうなものよ。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
仕
(
し
)
方なくそれは
諦
(
あきら
)
めたが、その
頃
(
ころ
)
から
割合
(
わりあひ
)
に手先の
器用
(
きよう
)
な
私
(
わたし
)
だつたので、「
少
(
せう
)
年
寫眞術
(
しやしんじゆつ
)
」の
説明
(
せつめい
)
に
從
(
したが
)
つて、
私
(
わたし
)
はとう/\寫
眞器
(
しんき
)
自作
(
じさく
)
を
志
(
こゝろざし
)
た。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
林崎の両文庫に
納
(
をさ
)
めて、学者としての
志
(
こゝろざし
)
をも遂げたのだが、連年の飢饉、賤民の困窮を、目を
塞
(
ふさ
)
いで見ずにはをられなかつた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
『
兼
(
かね
)
て
承
(
うけたまは
)
る、
彼
(
かれ
)
の
父
(
ちゝ
)
なる
濱島武文氏
(
はまじまたけぶみし
)
と、
春枝夫人
(
はるえふじん
)
との
志
(
こゝろざし
)
に
代
(
かは
)
つて、
不肖
(
ふせう
)
ながら
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
の
教育
(
きよういく
)
の
任
(
にん
)
をば、
之
(
これ
)
から
此
(
この
)
櫻木重雄
(
さくらぎしげを
)
が
引受
(
ひきう
)
けませう。』
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
彼等に忠誠の
志
(
こゝろざし
)
もあつたのであらうが、皇室を奉戴するのでなければ、群雄を
駕御
(
がぎよ
)
出来ないことを知つてゐたのである。
二千六百年史抄
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
而して余が
突嗟
(
とつさ
)
之を承諾したる当夜の
志
(
こゝろざし
)
ならんや、
只
(
た
)
だ「刑余の徒」たるの一事のみ、
兄
(
けい
)
と余と運命を
同
(
おなじ
)
ふする所也
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
以上
(
いじやう
)
は
大島小學校
(
おほしませうがくかう
)
の
由來
(
ゆらい
)
で
御座
(
ござ
)
います。けれども
果
(
はた
)
して
池上權藏
(
いけがみごんざう
)
の
志
(
こゝろざし
)
は
學校
(
がくかう
)
を
建
(
た
)
てたばかりで、
成就
(
じやうじゆ
)
しましたらうか。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
私等の逃げて来たのは(かれ等は親の許さぬのに、
青雲
(
せいうん
)
の
志
(
こゝろざし
)
に堪へかねて脱走して来たのである)
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
議論
(
ぎろん
)
を
上下
(
じやうげ
)
するも大きいが、お
互
(
たがひ
)
の
談
(
はなし
)
も
数年前
(
すうねんまえ
)
よりは
真面目
(
まじめ
)
に
成
(
な
)
つた、さて話をして見ると、
山田
(
やまだ
)
は文章を
以
(
も
)
つて立たうと
云
(
い
)
ふ
精神
(
せいしん
)
、
私
(
わたし
)
も
同断
(
どうだん
)
だ、
私
(
わたし
)
の
此
(
この
)
志
(
こゝろざし
)
を
抱
(
いだ
)
いたのは
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
朋輩
(
ほうばい
)
でもあり、競爭者でもあつた一色清五郎の忘れ形見、一時は酒と女に身を持ち崩しましたが、近頃はすつかり
志
(
こゝろざし
)
を改めて、藝道熱心に精進し、今度は愈々師匠藤左衞門の許を離れて
銭形平次捕物控:090 禁制の賦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
婦人
(
をんな
)
の
身
(
み
)
はかなしと
思
(
おも
)
もひ
絶
(
たえ
)
て、
松野
(
まつの
)
が
忠節
(
ちうせつ
)
の
心
(
こゝろ
)
より、
我
(
われ
)
大事
(
だいじ
)
と
思
(
お
)
もふあまりに
樣々
(
さま/″\
)
の
苦勞
(
くらう
)
心痛
(
しんつう
)
、
大方
(
おほかた
)
ならぬ
志
(
こゝろざし
)
は
知
(
し
)
るものから、
夫
(
それ
)
すら
空
(
そら
)
ふく
風
(
かぜ
)
と
聞
(
き
)
きて、
耳
(
みゝ
)
にだに
止
(
と
)
めんとせざりし
身
(
み
)
が
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
○
志
(
こゝろざし
)
は行ふものとや、
愚
(
おろか
)
しき君よ、そは
飢
(
うゑ
)
に
奔
(
はし
)
るに過ぎず。志は
唯
(
たゞ
)
卓を
敲
(
たゝ
)
いて、なるべく
高声
(
かうせい
)
に語るに
止
(
とゞ
)
むべし。
生半
(
なまなか
)
なる志を存せんは、存せざるに如かず、志は飯を食はす事なければなり。
青眼白頭
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
だから己の希望して居た実業家と云うのは、全くお
伽噺
(
とぎばなし
)
の
中
(
うち
)
に出て来る仕合せなプリンスに過ぎなかった。恐らくこんな馬鹿々々しい夢を抱いて、実業に
志
(
こゝろざし
)
た者は己より外に一人もないだろう。
小僧の夢
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
実は殿様が日頃お
誉
(
ほ
)
めなさる
此方
(
こちら
)
の孝助殿、あれは忠義な者で、以前は
然
(
しか
)
るべき侍の
胤
(
たね
)
でござろう、今は
零落
(
おちぶれ
)
て草履取をしていても、
志
(
こゝろざし
)
は親孝行のものだ、
可愛
(
かわい
)
いものだと殿様がお誉めなされ
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
兄の
蘿月
(
らげつ
)
に依頼しては見たものゝ
矢張
(
やつぱり
)
安心が
出来
(
でき
)
ない。なにも昔の
道楽者
(
だうらくもの
)
だからと
云
(
い
)
ふ
訳
(
わけ
)
ではない。
長吉
(
ちやうきち
)
に
志
(
こゝろざし
)
を立てさせるのは
到底
(
たうてい
)
人間業
(
にんげんわざ
)
では
及
(
およば
)
ぬ事、
神仏
(
かみほとけ
)
の力に頼らねばならぬと思ひ出した。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
家督
(
かとく
)
に
爲
(
せん
)
と其の事
上向
(
かみむき
)
へ願ふ
存念
(
ぞんねん
)
ならん
然樣
(
さやう
)
の儀ならば
奚
(
なん
)
ぞや
斯
(
かく
)
せず共致し方如何程も有べきに忠義の
志
(
こゝろざし
)
は却つて主家の
害
(
がい
)
とならん
併
(
しかし
)
ながら屆けの趣き聞置なり
呉々
(
くれ/″\
)
も右の者ども
行方
(
ゆくへ
)
は早々吟味致し若し
市中
(
しちう
)
に
居
(
ゐる
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
二十年來の
志
(
こゝろざし
)
も皆
空事
(
そらごと
)
となりにける。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
思
(
おも
)
ひ
狹
(
せま
)
く
志
(
こゝろざし
)
確
(
かく
)
たり。
罪と罰(内田不知庵訳)
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
私
(
わたし
)
の
思
(
おも
)
ひどほりの
深
(
ふか
)
い
志
(
こゝろざし
)
を
見
(
み
)
せた
方
(
かた
)
でなくては、
夫
(
をつと
)
と
定
(
さだ
)
めることは
出來
(
でき
)
ません。それは
大
(
たい
)
してむづかしいことでもありません。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
「いや/\、それはそれ、これはこれ、たゞ
些少
(
ほん
)
の
志
(
こゝろざし
)
ですから。……さあ/\
若
(
わか
)
い
衆
(
しう
)
、
軽
(
かる
)
く
納
(
をさ
)
めて。」
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
をば
眞個
(
しんこ
)
の
海軍々人
(
かいぐんぐんじん
)
の
手
(
て
)
に
委
(
ゆだ
)
ねんとせし
彼
(
かれ
)
の
父
(
ちゝ
)
の
志
(
こゝろざし
)
が、
今
(
いま
)
や
意外
(
いぐわい
)
の
塲所
(
ばしよ
)
で、
意外
(
いぐわい
)
の
人
(
ひと
)
に
依
(
よつ
)
て
達
(
たつ
)
せらるゝ
此
(
この
)
嬉
(
うれ
)
しき
運命
(
うんめい
)
に、
思
(
おも
)
はず
感謝
(
かんしや
)
の
涙
(
なみだ
)
は
兩眼
(
りようがん
)
に
溢
(
あふ
)
れた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
つまり
志
(
こゝろざし
)
を同じくする雄藩が、今までの種々の行きがかりを水に流して、この際大同団結し、同盟を結ぶことである。もつと簡単に云ふならば、薩藩と長藩の同盟である。
二千六百年史抄
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
「ま、お玉の身寄の方ださうで、飛んだ氣の毒なことをしました。いづれ使の者を差し遣はす筈でしたが
序
(
ついで
)
と言つては何んだけれど、少しばかりの
志
(
こゝろざし
)
、——これを納めては下さるまいか」
銭形平次捕物控:199 蹄の跡
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
因
(
そこ
)
で、
金港堂
(
きんこうどう
)
が
始
(
はじめ
)
て
此
(
こ
)
の
年少詩人
(
ねんせうしじん
)
の
俊才
(
しゆんさい
)
を
識
(
し
)
つて、
重
(
おも
)
く
用
(
もち
)
ゐやうと
云
(
い
)
ふ
志
(
こゝろざし
)
を
起
(
おこ
)
したものと考へられる、
此
(
この
)
時
金港堂
(
きんこうどう
)
の
編輯
(
へんしう
)
には
中根淑氏
(
なかねしゆくし
)
が
居
(
ゐ
)
たので、
則
(
すなは
)
ち
此
(
この
)
人が
山田
(
やまだ
)
の
詞才
(
しさい
)
を
識
(
し
)
つたのです
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
然
(
しか
)
し
伸一先生
(
しんいちせんせい
)
は
老先生
(
らうせんせい
)
の
麗
(
うる
)
はしき
性情
(
せいじやう
)
を
享
(
う
)
けて
更
(
さら
)
にこれを
新
(
あたら
)
しく
磨
(
みが
)
き
上
(
あ
)
げた
人物
(
じんぶつ
)
として
此小學校
(
このせうがくかう
)
を
監督
(
かんとく
)
し
我々
(
われ/\
)
は
第二
(
だいに
)
の
權藏
(
ごんざう
)
となつて
教導
(
けうだう
)
されたのです。
權藏
(
ごんざう
)
の
志
(
こゝろざし
)
は
最
(
もつと
)
も
完全
(
くわんぜん
)
に
成就
(
じやうじゆ
)
されました。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「失礼ですけれども、これを和尚さんにさし上げたいと思ひまして……。私が心がけて、この間から洗つたり縫つたりしたものです。何うか、私の
些
(
いさゝ
)
かばかりの
志
(
こゝろざし
)
だけを納めて下さいませ。」
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
そも
松澤
(
まつざは
)
新田
(
につた
)
らが
祖先
(
そせん
)
と
聞
(
きこ
)
えしは
神風
(
かみかぜ
)
の
伊勢
(
いせ
)
の
人
(
ひと
)
にて
夙
(
つと
)
に
大江戸
(
おほえど
)
に
志
(
こゝろざし
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
断って置くが、己が最初に実業家たらんと
志
(
こゝろざし
)
たのは、もと/\自ら
撰
(
え
)
り好んだ訳ではないのである。自分が将来、従事し得る多くの職業の
内
(
うち
)
から、特に実業家を選択したのではなかったのである。
小僧の夢
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
○
丈夫
(
ぢやうふ
)
四方
(
しはうの
)
志
(
こゝろざし
)
と
唐人
(
からびと
)
の言ひけん、こは恐らくは八方の誤りなるべし。
青眼白頭
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
隋
(
ずゐ
)
の
文帝
(
ぶんてい
)
の
宮中
(
きうちう
)
には、
桃花
(
たうくわ
)
の
粧
(
よそほひ
)
あり。
其
(
そ
)
の
趣
(
おもむき
)
相似
(
あひに
)
たるもの
也
(
なり
)
。
皆
(
みな
)
色
(
いろ
)
を
衒
(
てら
)
ひ
寵
(
ちよう
)
を
售
(
う
)
りて、
君
(
きみ
)
が
意
(
こゝろ
)
を
傾
(
かたむ
)
けんとする
所以
(
ゆゑん
)
、
敢
(
あへ
)
て
歎美
(
たんび
)
すべきにあらずと
雖
(
いへど
)
も、
然
(
しか
)
れども
其
(
そ
)
の
志
(
こゝろざし
)
や
可憐也
(
かれんなり
)
。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
その
志
(
こゝろざし
)
は有難いが、お秋を人身
御供
(
ごくう
)
に上げて、私は出世をする氣はありません。
銭形平次捕物控:099 お篠姉妹
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
全
(
まつた
)
く
水泡
(
すいほう
)
に
歸
(
き
)
したと
思
(
おも
)
はれたので、
今
(
いま
)
は、
其
(
その
)
愛兒
(
あいじ
)
をば
國
(
くに
)
に
獻
(
さゝ
)
ぐる
事
(
こと
)
の
出來
(
でき
)
ぬ
代
(
かは
)
りに、せめては
一艘
(
いつそう
)
の
軍艦
(
ぐんかん
)
を
獻納
(
けんなう
)
して、
國
(
くに
)
に
盡
(
つく
)
す
日頃
(
ひごろ
)
の
志
(
こゝろざし
)
を
遂
(
と
)
げんものと、
其
(
その
)
財産
(
ざいさん
)
の
一半
(
いつぱん
)
を
割
(
さ
)
き、
三年
(
さんねん
)
の
日月
(
じつげつ
)
を
經
(
へ
)
て
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
其
(
これ
)
に
就
(
つい
)
て
不便
(
ふべん
)
な事は、
其昔
(
そのむかし
)
朝夕
(
あさいふ
)
に
往来
(
わうらい
)
して文章を見せ合つた仲間の大半は、
始
(
はじめ
)
から文章を
以
(
もつ
)
て身を
立
(
たて
)
る
志
(
こゝろざし
)
の人でなかつたから、
今日
(
こんにち
)
では
実業家
(
じつげふか
)
に
成
(
な
)
つて
居
(
を
)
るのも有れば
工学家
(
こうがくか
)
に
成
(
な
)
つて
居
(
を
)
るのも有る
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
勤皇の
志
(
こゝろざし
)
を起すものが、相続いた。
二千六百年史抄
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
戀
(
こひ
)
か、
三十日
(
みそか
)
かに
痩
(
や
)
せたのは、また
白銅
(
はくどう
)
を
合
(
あは
)
せて、
銀貨入
(
ぎんくわいれ
)
に
八十五錢
(
はちじふごせん
)
と
云
(
い
)
ふのもある……
嬉
(
うれ
)
しい。
寸
(
ほん
)
の
志
(
こゝろざし
)
と、
藤間
(
ふぢま
)
の
名取
(
なとり
)
で、
嬌態
(
しな
)
をして、
水上
(
みなかみ
)
さんの
袂
(
たもと
)
に
入
(
い
)
れるのがある。……
甘
(
うま
)
い。
九九九会小記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
〆
(
しめ
)
て
金
(
きん
)
七十圓
(
なゝじふゑん
)
——もしそれ
私
(
わたし
)
をして
幹事
(
かんじ
)
たらしめば、
忽
(
たちま
)
ちにお
盆
(
ぼん
)
の
軍用
(
ぐんよう
)
に
充
(
あ
)
てようものを、
軍規
(
ぐんき
)
些少
(
いさゝか
)
も
敵
(
てき
)
にかすめざる
瀧君
(
たきくん
)
なれば、
志
(
こゝろざし
)
はうけた——
或
(
あるひ
)
は
新築
(
しんちく
)
の
祝
(
いはひ
)
、
或
(
あるひ
)
は
踊
(
をどり
)
一手
(
ひとて
)
の
祝儀
(
しうぎ
)
九九九会小記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
さしては
折角
(
せつかく
)
の
志
(
こゝろざし
)
を
無
(
む
)
にして
汝
(
なんぢ
)
の
忠心
(
まごころ
)
露
(
あらは
)
れず、
第一
(
だいいち
)
予
(
よ
)
がたしなみにならぬなり。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
然
(
さ
)
りとは
雖
(
いへど
)
も、その
志
(
こゝろざし
)
、むしろにあらず
捲
(
ま
)
くべからず、
石
(
いし
)
にあらず、
轉
(
ころば
)
すべからず。……ありがたい。いや、
禁句
(
きんく
)
だ。こんな
處
(
ところ
)
で
石
(
いし
)
が
轉
(
ころ
)
んで
堪
(
たま
)
るものか。たとへにも
山
(
やま
)
が
崩
(
くづ
)
るゝとか
言
(
い
)
ふ。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
否
(
いゝえ
)
、
志
(
こゝろざし
)
です……
病人
(
びやうにん
)
が
夢
(
ゆめ
)
に
見
(
み
)
てくれますでせう。……もし、
恐入
(
おそれい
)
りますが、」
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“志”の意味
《名詞》
(こころざし)何かをしたいと思うこと。特に、将来に対する希望や願望をかなえようとする決意。
(出典:Wiktionary)
志
常用漢字
小5
部首:⼼
7画
“志”を含む語句
意志
同志
志望
志操
御志
志斐嫗
芳志
中臣志斐媼
首里天加那志
御芳志
女同志
同志討
所志
立志
志都
篤志
志賀
聊斎志異
高志
志願
...