“空事”の読み方と例文
読み方割合
そらごと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ゆうべのことがどうも空事そらごとではないようにも思われ、今度また何か起こって来るのではないかという予感を除くことが出来ないので
ミネは、まだ空事そらごとを聞いているような、へんに実感の伴わぬ気持で、畳んだ手紙を封筒に戻すと、笑顔を作り低い声でいった。
妻の座 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
暫くは、私は、鏡の中の血腥ちなまぐさい影絵を現実の出来事と思わず、私の病的な錯覚か、それとも、覗きからくりの空事そらごとをでも見た様に、ボンヤリとそのまま寝ころんでいたことです。
湖畔亭事件 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)