広いアスファルトの道路をへだてて、戦災をのがれた向う方には大きな建物が並び、街路樹も青々と繁っている。もとは兵営だったその建物も今は占領軍の宿舎になっているとかで、ぬり替えられた白い壁にくっきりと窓々のブルーの被いが、晴れた夏空に、いかにも …
| 著者 | 壺井栄 |
| ジャンル | 文学 > 日本文学 > 小説 物語 |
| 初出 | 「新日本文学」1947(昭和22)年8月、1949(昭和24)年2月~4月、7月 |
| 文字種別 | 新字新仮名 |
| 読書目安時間 | 約2時間47分(500文字/分) |
| 朗読目安時間 | 約4時間37分(300文字/分) |