“水泡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
みなわ46.2%
すいほう38.5%
むだ7.7%
まめ2.6%
みずあわ2.6%
みずぶくれ2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
山の上にある麗人国も、谷の底にある獣人国も、見る見る彼女の背後うしろになった。水藻みずも水泡みなわの住んでいる双玉の原も背後しりえになった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
危うし危うし。もし孟達が孔明のいましめに柔順であったら、事すべてが水泡すいほうに帰するであろう。まことや能者は坐して千里の先を
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とは思へど惡事千里といへば折角の辛棒を水泡むだにして、お暇ともならば彌々いよ/\病人の伯父に心配をかけ、痩世帶に一日の厄介も氣の毒なり、其内にはと手紙ばかりを遣りて
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
寅二郎も重輔も、手掌てのひら水泡まめがいくつもできた。が、舟は容易に彼らの思う通りにならなかった。内側へ付けようと思ったのが、外洋へ向った波の荒い外側に付いてしまった。
船医の立場 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
光秀をかこむ騎馬の一隊は、はや水泡みずあわを残して対岸へ上がっていた。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
譬えば大きな水泡みずぶくれが人の皮膚ひふへ出来た時針の先位でちょいと突いてあなけても少し水が出ると忽ち皮の膜が密着して出なくなるようなものだ。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)