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受取
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うけと
ふりがな文庫
“
受取
(
うけと
)” の例文
この上もなく美しい鈴子夫人と結婚式を挙げるという通知を
受取
(
うけと
)
った頃、私はうつうつした心持で、当てもない旅を続けておりました。
奇談クラブ〔戦後版〕:08 音盤の詭計
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「おい
是
(
これ
)
を
一寸
(
ちよつと
)
其所
(
そこ
)
へ
置
(
お
)
いて
呉
(
く
)
れ」と
渡
(
わた
)
すと、
清
(
きよ
)
は
妙
(
めう
)
な
顏
(
かほ
)
をして、
不思議
(
ふしぎ
)
さうにそれを
受取
(
うけと
)
つた。
御米
(
およね
)
は
奧
(
おく
)
で
座敷
(
ざしき
)
へ
拂塵
(
はたき
)
を
掛
(
か
)
けてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
そして
田舎
(
ゐなか
)
へ
帰
(
かへ
)
つてから、
慇懃
(
いんぎん
)
な
礼状
(
れいじやう
)
も
受取
(
うけと
)
つたのであつたが、
無精
(
ぶしやう
)
な
竹村
(
たけむら
)
は
返事
(
へんじ
)
を
出
(
だ
)
しそびれて、それ
限
(
き
)
りになつてしまつた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
重太郎は
潔
(
いさぎ
)
よくお葉を思い切ったのであろうか。彼はお葉から
受取
(
うけと
)
った椿の枝を大事に抱えて、虎ヶ窟の
方
(
かた
)
へ
悄々
(
しおしお
)
と
引返
(
ひっかえ
)
した。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それには
答
(
こた
)
えずに、
藤吉
(
とうきち
)
の
手
(
て
)
から
羽織
(
はおり
)
を、ひったくるように
受取
(
うけと
)
った
春信
(
はるのぶ
)
の
足
(
あし
)
は、
早
(
はや
)
くも
敷居
(
しきい
)
をまたいで、
縁先
(
えんさき
)
へおりていた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
▼ もっと見る
御苦労
(
ごくらう
)
、
御厚意
(
ごかうい
)
は
受取
(
うけと
)
つたが、
己
(
おれ
)
の
刻
(
きざ
)
んだ
此
(
こ
)
の
婦
(
をんな
)
は
活
(
い
)
きとるぞ。
貴様
(
きさま
)
たちに
持運
(
もちはこ
)
ばれては
血
(
ち
)
の
道
(
みち
)
を
起
(
おこ
)
さう、
自分
(
じぶん
)
でおんぶだ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「現金一万円を出せば
宜
(
よ
)
し、さもなければどんなに警戒しても駄目だと書いてあります。今日までに五通も
受取
(
うけと
)
りました」
海浜荘の殺人
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
燄
(
ほのほ
)
を
眼
(
まなこ
)
の
忿怨神
(
いかりのかみ
)
よ、
案内者
(
あんないじゃ
)
となってくれい!……(チッバルトに對ひ)やい、チッバルト、
先刻
(
せんこく
)
足下
(
おぬし
)
が
俺
(
おれ
)
にくれた「
惡漢
(
あくたう
)
」の
名
(
な
)
は
今
(
いま
)
返
(
かへ
)
す、
受取
(
うけと
)
れ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
A
大隈侯
(
おほくまこう
)
が
前
(
まへ
)
の
正月
(
しやうぐわつ
)
に
受取
(
うけと
)
つた
年始
(
ねんし
)
の
葉書
(
はがき
)
は
無慮
(
むりよ
)
十八
萬
(
まん
)
五千九十九
枚
(
まい
)
で、
毎日々々
(
まいにち/\
)
郵便局
(
いうびんきよく
)
から
大
(
だい
)
八
車
(
ぐるま
)
で
運
(
はこ
)
びこんだと
云
(
い
)
ふが、
隨分
(
ずゐぶん
)
君
(
きみ
)
エライもんぢやないか。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
しかしいくら信号をしても 火星に
智慧
(
ちゑ
)
のある
生物
(
いきもの
)
がゐなければ
我
(
われ
)
々の信号を
受取
(
うけと
)
ることができない
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
それを
聞
(
き
)
くと、
鳥
(
とり
)
は
降
(
お
)
りて
来
(
き
)
て、
右
(
みぎ
)
の
趾
(
あし
)
で
黄金
(
きん
)
の
鎖
(
くさり
)
を
受取
(
うけと
)
り、
金工
(
かざりや
)
のすぐ
前
(
まえ
)
へ
棲
(
とま
)
って、
歌
(
うた
)
いました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
此
(
こ
)
の
上
(
うへ
)
なき
滿足
(
まんぞく
)
を
以
(
もつ
)
て
書見
(
しよけん
)
に
耽
(
ふけ
)
るのである、
彼
(
かれ
)
は
月給
(
げつきふ
)
を
受取
(
うけと
)
ると
直
(
す
)
ぐ
半分
(
はんぶん
)
は
書物
(
しよもつ
)
を
買
(
か
)
ふのに
費
(
つひ
)
やす、
其
(
そ
)
の六
間
(
ま
)
借
(
か
)
りてゐる
室
(
へや
)
の三つには、
書物
(
しよもつ
)
と
古雜誌
(
ふるざつし
)
とで
殆
(
ほとんど
)
埋
(
うづま
)
つてゐる。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
一寸
(
ちょと
)
百
突
(
つい
)
て
渡
(
わた
)
いた
受取
(
うけと
)
った/\一つでは乳首
啣
(
くわ
)
えて二つでは乳首
離
(
はな
)
いて三つでは親の寝間を離れて四つにはより
糸
(
こ
)
より
初
(
そ
)
め
五
(
いつつ
)
では糸をとりそめ六つでころ
機織
(
はたおり
)
そめて——
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
此二
(
このふたつ
)
の
悲劇
(
ひげき
)
が
終
(
をわ
)
つて
彼是
(
かれこれ
)
する
中
(
うち
)
、
大磯
(
おほいそ
)
へ
着
(
つ
)
くと
女中
(
ぢよちゆう
)
が三
人
(
にん
)
ばかり
老人夫婦
(
としよりふうふ
)
を
出迎
(
でむかへ
)
に
出
(
で
)
て
居
(
ゐ
)
て、
其
(
その
)
一人
(
ひとり
)
が
窓
(
まど
)
から
渡
(
わた
)
した
包
(
つゝみ
)
を
大事
(
だいじ
)
さうに
受取
(
うけと
)
つた。
其中
(
そのなか
)
には
空虚
(
からつぽ
)
の
折箱
(
をり
)
も三ツ
入
(
はひ
)
つて
居
(
ゐ
)
るのである。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
かたまって
漸
(
ようや
)
くの思いをして帰ったとの事だが、こればかりは、
老爺
(
おやじ
)
が窓のところへ
起
(
たつ
)
て行って、
受取
(
うけと
)
った
白衣
(
びゃくえ
)
と
納経
(
のうきょう
)
とを、
眼
(
ま
)
の
当
(
あた
)
り見たのだから確実の
談
(
だん
)
だといって、私にはなしたのである。
千ヶ寺詣
(新字新仮名)
/
北村四海
(著)
米「左様なれば百目の金子お
受取
(
うけと
)
り下さいませ」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
彼女
(
かのぢよ
)
はそこで
輕
(
かる
)
く
禮
(
れい
)
を
言
(
い
)
つて
傘
(
かさ
)
を
受取
(
うけと
)
つた。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
みんなお前たちの手に
受取
(
うけと
)
るのです。
ゆづり葉
(新字旧仮名)
/
河井酔茗
(著)
さうして
御米
(
およね
)
が
絣
(
かすり
)
の
羽織
(
はおり
)
を
受取
(
うけと
)
つて、
袖口
(
そでくち
)
の
綻
(
ほころび
)
を
繕
(
つくろ
)
つてゐる
間
(
あひだ
)
、
小六
(
ころく
)
は
何
(
なん
)
にもせずに
其所
(
そこ
)
へ
坐
(
すわ
)
つて、
御米
(
およね
)
の
手先
(
てさき
)
を
見詰
(
みつ
)
めてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「よしよし
其処
(
そこ
)
に隠してあると言うのか、——見せて悪いものなら、眼をつぶって
受取
(
うけと
)
ろう、どうだ、これでは?」
大江戸黄金狂
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
洗面台から水を流して、料理部屋で、
料理人
(
コック
)
が溝口から流れ出るのを
受取
(
うけと
)
って逃げようと計画してあったのですね
謎の頸飾事件
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
おやと
思
(
おも
)
ふと、
灰色
(
はひいろ
)
の
扉
(
ひらき
)
が
開
(
あ
)
いて、……
裏口
(
うらぐち
)
ですから、
油紙
(
あぶらがみ
)
なんか
散
(
ち
)
らかつた、
廊下
(
らうか
)
のつめに、
看護婦
(
かんごふ
)
が
立
(
た
)
つて、
丁
(
ちやう
)
ど
釣臺
(
つりだい
)
を
受取
(
うけと
)
る
處
(
ところ
)
だつたんですつて。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
斯
(
こ
)
のくらゐ
苟且
(
かりそめ
)
ならぬ
恋
(
こひ
)
の
紀念
(
きねん
)
が、
其後
(
そのゝち
)
唯
(
たゞ
)
忘
(
わす
)
られて
此背負揚
(
このしよいあげ
)
の
中
(
なか
)
に
遺
(
のこ
)
つてゐるものとは。
如何
(
どう
)
しても
受取
(
うけと
)
れぬ。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
この
上
(
うえ
)
なき
満足
(
まんぞく
)
を
以
(
もっ
)
て
書見
(
しょけん
)
に
耽
(
ふけ
)
るのである、
彼
(
かれ
)
は
月給
(
げっきゅう
)
を
受取
(
うけと
)
ると
直
(
す
)
ぐ
半分
(
はんぶん
)
は
書物
(
しょもつ
)
を
買
(
か
)
うのに
費
(
つい
)
やす、その六
間
(
ま
)
借
(
か
)
りている
室
(
へや
)
の三つには、
書物
(
しょもつ
)
と
古雑誌
(
ふるざっし
)
とで
殆
(
ほとんど
)
埋
(
うずま
)
っている。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
すると
鳥
(
とり
)
はおりて
来
(
き
)
て、
左
(
ひだり
)
の
爪
(
つめ
)
で
靴
(
くつ
)
を
受取
(
うけと
)
ると、
又
(
また
)
家根
(
やね
)
へ
飛
(
と
)
んで
行
(
い
)
って、
歌
(
うた
)
い
出
(
だ
)
しました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
市郎はお杉の手から
燈火
(
あかり
)
を
受取
(
うけと
)
って、左右の
隅々
(
くまぐま
)
を
照
(
てら
)
し
視
(
み
)
たが、上も下も右も左も
唯
(
ただ
)
一面の
嶮
(
けわ
)
しい岩石で、片隅の低い岩の上には
母子
(
おやこ
)
の
寝道具
(
ねどうぐ
)
かと思われる獣の生皮二三枚と
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
A フーン、そいつア
面白
(
おもしろ
)
い
話
(
はなし
)
だね。
學生
(
がくせい
)
としては
少
(
すこ
)
し
不穩
(
ふおん
)
な
行動
(
かうどう
)
かも
知
(
し
)
れないが、
多數
(
たすう
)
の
葉書
(
はがき
)
を
受取
(
うけと
)
る
人
(
ひと
)
の
心理
(
しんり
)
を
研究
(
けんきう
)
するには
好
(
い
)
い
材料
(
ざいれう
)
だね。
君
(
きみ
)
は
實際
(
じつさい
)
、
葉書研究
(
はがきけんきう
)
の
專門家
(
せんもんか
)
だよ。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
伸一先生
(
しんいちせんせい
)
は
給料
(
きふれう
)
を
月
(
つき
)
十八
圓
(
ゑん
)
しか
受取
(
うけと
)
りません、それで
老母
(
らうぼ
)
と
妻子
(
さいし
)
、一
家
(
か
)
六
人
(
にん
)
の
家族
(
かぞく
)
を
養
(
やしな
)
ふて
居
(
ゐ
)
るのです。
家産
(
かさん
)
といふは
家屋敷
(
いへやしき
)
ばかり、これを
池上權藏
(
いけがみごんざう
)
の
資産
(
しさん
)
と
比
(
くら
)
べて
見
(
み
)
ると
百分一
(
ひやくぶんのいち
)
にも
當
(
あた
)
らないのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
從者
(
じゅうしゃ
)
より
假面
(
めん
)
を
受取
(
うけと
)
り、
被
(
かぶ
)
らうとして
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
寐
(
ね
)
る
前
(
まへ
)
に
門野
(
かどの
)
が夜中投函から手紙を一本
出
(
だ
)
して
来
(
き
)
た。代助は暗い
中
(
うち
)
でそれを
受取
(
うけと
)
つた儘、
別
(
べつ
)
に見様ともしなかつた。
門野
(
かどの
)
は
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
為替
(
かわせ
)
してきらめくものを
掴
(
つか
)
ませて、のッつ
反
(
そ
)
ッつの
苦患
(
くげん
)
を見せない、
上花主
(
じょうとくい
)
のために、商売
冥利
(
みょうり
)
、
随一
(
ずいいち
)
大切な
処
(
ところ
)
へ、偶然
受取
(
うけと
)
って行ったのであろうけれども。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
吾郎は手紙を
受取
(
うけと
)
ると、ぐずくさと白堊館を出ていった。ちょうど時計が八時をうっている時だった。
幽霊屋敷の殺人
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
竹村
(
たけむら
)
はその
温順
(
おとな
)
しさと
寛容
(
くわんよう
)
なのに
面喰
(
めんくら
)
はされてしまつた。
彼女
(
かのぢよ
)
の
軟
(
やはら
)
かで
洗煉
(
せんれん
)
された
調子
(
てうし
)
から
受取
(
うけと
)
られる
感情
(
かんじやう
)
で
見
(
み
)
ると、しかし
其
(
そ
)
の
考
(
かんが
)
へ
方
(
かた
)
が、
極
(
きは
)
めて
自然
(
しぜん
)
に
見
(
み
)
えるのであつた。
彼女の周囲
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
際限もなくまアまアの連発をして、その手からスーツケースを
受取
(
うけと
)
るのでした。
奇談クラブ〔戦後版〕:03 鍵
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼は
其
(
そ
)
の
一枝
(
ひとえだ
)
をお葉に渡した。お葉も黙って
受取
(
うけと
)
った。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
下人
(
げにん
)
より
書附
(
かきつけ
)
を
受取
(
うけと
)
りて
讀
(
よ
)
む。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「
貴方
(
あなた
)
、あの
屏風
(
びやうぶ
)
を
賣
(
う
)
つちや
不可
(
いけ
)
なくつて」と
突然
(
とつぜん
)
聞
(
き
)
いた。
抱一
(
はういつ
)
の
屏風
(
びやうぶ
)
は
先達
(
せんだつ
)
て
佐伯
(
さへき
)
から
受取
(
うけと
)
つた
儘
(
まゝ
)
、
元
(
もと
)
の
通
(
とほ
)
り
書齋
(
しよさい
)
の
隅
(
すみ
)
に
立
(
た
)
てゝあつたのである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
昨日
(
きのふ
)
の
晩方
(
ばんがた
)
、
受取
(
うけと
)
つてから
以來
(
いらい
)
、
此
(
これ
)
を
跡方
(
あとかた
)
もなしに
形
(
かたち
)
を
消
(
け
)
すのに
屈託
(
くつたく
)
して、
昨夜
(
ゆうべ
)
は
一目
(
ひとめ
)
も
眠
(
ねむ
)
りません。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
伊藤青年は夕食前に、仙台から帰るという博士の電報を
受取
(
うけと
)
ったので上野駅まで迎えに行って来たのである。したがって留守中にそんな事件のあった事などは知る由もない。
亡霊ホテル
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
山浦丈太郎
(
やまうらじょうたろう
)
は、不思議な手紙を
受取
(
うけと
)
りました。その意味は——。
大江戸黄金狂
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
美禰子がこれを
受取
(
うけと
)
るときに、又
一煽
(
ひとあほ
)
り
来
(
く
)
るに極つてゐる。三四郎は成るべく大きく
来
(
く
)
れば
好
(
い
)
いと思つた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
『おねんご
受取
(
うけと
)
ろ。』と
言
(
い
)
ふのが、
何処
(
どこ
)
から
出
(
で
)
る
声
(
こゑ
)
か、
一本竹
(
いつぽんだけ
)
で
立
(
た
)
つた
地
(
ち
)
の
中
(
なか
)
から、ぶる/\
湧出
(
わきだ
)
す。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
受取
(
うけと
)
ってみると、赤い紙に邦文タイプライターで、左のような文句がうってあった。
水中の怪人
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
この噂を、深沢深は冷静に
受取
(
うけと
)
りました。
奇談クラブ〔戦後版〕:16 結婚ラプソディ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
三四郎が
動
(
うご
)
く東京の
真中
(
まんなか
)
に閉ぢ込められて、
一人
(
ひとり
)
で
鬱
(
ふさ
)
ぎ込んでゐるうちに、国元の母から手紙が来た。東京で
受取
(
うけと
)
つた最初のものである。見ると色々書いてある。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
春は過ぎても、
初夏
(
はつなつ
)
の日の長い、五月
中旬
(
なかば
)
、
午頃
(
ひるごろ
)
の郵便局は
閑
(
かん
)
なもの。受附にもどの口にも他に
立集
(
たちつど
)
う人は一人もなかった。が、為替は直ぐ
手取早
(
てっとりばや
)
くは
受取
(
うけと
)
れなかった。
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
という意味の電報を
受取
(
うけと
)
った。
殺生谷の鬼火
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
千代之助は、それを
受取
(
うけと
)
ると
百唇の譜
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
と
七輪
(
しちりん
)
の
上
(
うへ
)
を
見計
(
みはか
)
らひ、
風呂敷
(
ふろしき
)
を
受取
(
うけと
)
つて、
屋臺
(
やたい
)
へ
立
(
た
)
ち、
大皿
(
おほざら
)
からぶツ/\と
煙
(
けむり
)
の
立
(
た
)
つ、
燒
(
や
)
きたてのを、
横目
(
よこめ
)
で
睨
(
にら
)
んで、
竹
(
たけ
)
の
皮
(
かは
)
の
扱
(
しご
)
きを
入
(
い
)
れる、と
飜然
(
ひらり
)
と
皮
(
かは
)
の
撥
(
は
)
ねる
上
(
うへ
)
へ
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「指環を
受取
(
うけと
)
るなら、これを受取つても、同じ事でせう。紙の
指環
(
ゆびわ
)
だと思つて御貰ひなさい」
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
受
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
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受取書
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