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二
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ふた
ふりがな文庫
“
二
(
ふた
)” の例文
「みなみへ行ったなんて、
二
(
ふた
)
とこでそんなことを言うのはおかしいなあ。けれどもまあもすこし行ってみよう。りす、ありがとう。」
どんぐりと山猫
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「食えない者は、誰でもおれに
尾
(
つ
)
いて
来
(
き
)
な。晩には
十銭銀貨
(
わんだら
)
二
(
ふた
)
ツと白銅の五銭玉一ツ、みんなのポケットに悪くねえ音をさせてやるぜ」
かんかん虫は唄う
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さうして、この
二
(
ふた
)
つながら、
竝
(
なら
)
んで
行
(
おこな
)
はれてゐました。その
稱
(
とな
)
へ
言
(
ごと
)
が、
今日
(
こんにち
)
でも、
社々
(
やしろ/\
)
の
神主
(
かんぬし
)
さんたちの
稱
(
とな
)
へる、
祝詞
(
のりと
)
なのであります。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
同
(
おな
)
じ
式
(
しき
)
、
同
(
おな
)
じ
紋
(
もん
)
。
瓜
(
うり
)
を
二
(
ふた
)
ツの
類型土器
(
るゐけいどき
)
が
各地
(
かくち
)
から
出
(
で
)
るのである。それ
等
(
ら
)
の
數
(
すう
)
から
考
(
かんが
)
へても、
大仕掛
(
おほじかけ
)
を
以
(
もつ
)
て
土器
(
どき
)
を
製造
(
せいざう
)
したと
云
(
い
)
へる。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
今度
(
こんど
)
は
二
(
ふた
)
つの
叫
(
さけ
)
び
聲
(
ごゑ
)
がして、
又
(
また
)
硝子
(
ガラス
)
のミリ/\と
破
(
わ
)
れる
音
(
おと
)
がしました。『
胡瓜
(
きうり
)
の
苗床
(
なへどこ
)
が
幾
(
いく
)
つあるんだらう!』と
愛
(
あい
)
ちやんは
思
(
おも
)
ひました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
▼ もっと見る
驚
(
おどろ
)
いたのは、
山
(
やま
)
が
二
(
ふた
)
わかれの
真中
(
まんなか
)
を、
温泉宿
(
をんせんやど
)
を
貫
(
つらぬ
)
いて
流
(
なが
)
れる、
其
(
そ
)
の
川
(
かは
)
を、
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
に
越
(
こ
)
へて、
此
(
こ
)
の
城趾
(
しろあと
)
の
方
(
はう
)
へ
来
(
き
)
たか
少
(
すこ
)
しも
覚
(
おぼ
)
えが
無
(
な
)
い。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「うむ、一
緒
(
しよ
)
にしてくろ」とおつたは
軟
(
やはら
)
かにいつた。
勘次
(
かんじ
)
は
二
(
ふた
)
つを
等半
(
とうはん
)
に
交
(
ま
)
ぜてそれから
又
(
また
)
大
(
おほ
)
きな
南瓜
(
たうなす
)
を
三
(
み
)
つばかり
土間
(
どま
)
へ
竝
(
なら
)
べた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
身もかりの身、すこしのあいだにむやくの事を思い、つみをつくり、りんね、もうしゅうの世に、
二
(
ふた
)
たびかえりたもうまじく
候
(
そうろう
)
。
出家とその弟子
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
一杯に
彼
(
あ
)
の大岩が押出している様子は
好
(
よ
)
い景色でどうも……だけれども五町田の
橋銭
(
はしぜに
)
の七厘は
二
(
ふた
)
ツ
嶽
(
だけ
)
より高いじゃアありませんか
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それから
紫檀
(
したん
)
の
茶棚
(
ちやだな
)
が
一
(
ひと
)
つ
二
(
ふた
)
つ
飾
(
かざ
)
つてあつたが、
何
(
いづ
)
れも
狂
(
くるひ
)
の
出
(
で
)
さうな
生
(
なま
)
なもの
許
(
ばかり
)
であつた。
然
(
しか
)
し
御米
(
およね
)
にはそんな
區別
(
くべつ
)
は
一向
(
いつかう
)
映
(
うつ
)
らなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
この
二
(
ふた
)
つの
種類
(
しゆるい
)
はみなさまのおうちの
庭
(
には
)
でも、
公園
(
こうえん
)
や、
山
(
やま
)
や、どこへ
行
(
い
)
つても
見
(
み
)
られます。
次
(
つ
)
ぎには
樹木
(
じゆもく
)
は
葉
(
は
)
の
形
(
かたち
)
によつても
區別
(
くべつ
)
されます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
それはこの
家
(
うち
)
のネコでした。ネコはそっと
忍
(
しの
)
んでいって、あかりのさしているところから
二
(
ふた
)
あしばかり
離
(
はな
)
れた
壁
(
かべ
)
のそばに立ちどまりました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
それで
銅
(
どう
)
と
鐵
(
てつ
)
の
二
(
ふた
)
つの
中
(
うち
)
、いづれかゞ
使用
(
しよう
)
されることになりましたが、
果
(
はた
)
してどちらが
先
(
さき
)
に
使用
(
しよう
)
されたかについては
今
(
いま
)
なほ
議論
(
ぎろん
)
があります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
「
二
(
ふた
)
つ
心
(
はあと
)
」とか「
心
(
はあと
)
くずし」とか「新紋形二つ
心
(
はあと
)
」とかいうような人情本臭い題名であって、シカモこの題名の上に
二
(
ふた
)
ツ
巴
(
どもえ
)
の紋を置くとか
二葉亭四迷の一生
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
松葉
形
(
がた
)
で、右手になる方は一つで、
丁度
(
ちやうど
)
わたし等の渡つて
行
(
ゆ
)
く橋からは
二
(
ふた
)
筋に分れて居る水が地面とすれすれに静かに流れて居るのである。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
みずのくんのにいさんが、とくべつじかけのアクアラングを
二
(
ふた
)
くみもっているので、それをかりてくるようにたのみました。
かいじん二十めんそう
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
此方
(
こつち
)
から
算盤
(
そろばん
)
を
彈
(
はじ
)
いて、この
土地
(
とち
)
の
人間
(
にんげん
)
の
根性
(
こんじやう
)
を
數
(
かぞ
)
へてやると
泥棒
(
どろぼう
)
に
乞食
(
こじき
)
を
加
(
くは
)
へて、それを
二
(
ふた
)
つに
割
(
わ
)
つたやうなものだなう。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「そのはずさ。今日は
榛名
(
はるな
)
から
相馬
(
そうま
)
が
嶽
(
たけ
)
に上って、それから
二
(
ふた
)
ツ
嶽
(
だけ
)
に上って、
屏風岩
(
びょうぶいわ
)
の下まで来ると迎えの者に会ったんだ」
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
「いいえ。わたしは このとおり
二
(
ふた
)
つの めが ちゃんと そろって いますから、たてふだは よく みてきました。」
一休さん
(新字新仮名)
/
五十公野清一
(著)
ビスマークのような顔をして、船長より
一
(
ひと
)
がけも
二
(
ふた
)
がけも大きい白髪の水先案内はふと振り返ってじっと葉子を見たが、そのまま向き直って
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
何
(
なに
)
をお
訊
(
たず
)
ねしたか、
今
(
いま
)
ではもう
大分
(
だいぶ
)
忘
(
わす
)
れて
了
(
しま
)
いましたが、
標本
(
みほん
)
のつもりで
一
(
ひと
)
つ
二
(
ふた
)
つ
想
(
おも
)
い
出
(
だ
)
して
見
(
み
)
ることに
致
(
いた
)
しましょう。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
二
(
ふた
)
抱へある栗の木つていふのは珍しいだらう。栗が落ちる頃は、毎朝、うちぢゆうの女が出て拾ふんだが、朝の間だけでは拾ひきれないほどなんだ。
村で一番の栗の木(五場)
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
しかし豹一は
二
(
ふた
)
月も寝ていなかった。絶えず何かの義務を自分に課していなければ気のすまぬ彼は、
無為徒食
(
むいとしょく
)
の臥床生活がたまらなく情けなかった。
雨
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
どうも
一
(
ひ
)
と
筋
(
すじ
)
縄
(
なわ
)
や
二
(
ふた
)
筋縄で行かぬ人物であり、しかもその犯人は相当インテリゲンチャであると思うのであります。
国際殺人団の崩壊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
言譯
(
いひわけ
)
きく
耳
(
みゝ
)
はなし
家賃
(
やちん
)
をさめるか
店
(
たな
)
を
明
(
あ
)
けるか
道
(
みち
)
は
二
(
ふた
)
つぞ
何方
(
どちら
)
にでもなされとぽんとはたく
其
(
その
)
煙管
(
きせる
)
で
打
(
うち
)
わつてやりたい
面
(
つら
)
がまち
目的
(
もくてき
)
なしに
今日
(
けふ
)
までと
日
(
ひ
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
三六 猿の
経立
(
ふつたち
)
、
御犬
(
おいぬ
)
の経立は恐ろしきものなり。御犬とは狼のことなり。山口の村に近き
二
(
ふた
)
ツ
石山
(
いしやま
)
は岩山なり。
遠野物語
(新字旧仮名)
/
柳田国男
(著)
もしかの女が私は
柳
(
やなぎ
)
の娘ですから
宅
(
たく
)
へ届けてくださいといったなら、おかみさんは
二
(
ふた
)
つ
返事
(
へんじ
)
で応ずるのであった、ところが文子にはそれができなかった。
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
国直の浮絵は
上野
(
うえの
)
二
(
ふた
)
ツ
堂
(
どう
)
、
浅草雷門
(
あさくさかみなりもん
)
の如き、その
台榭
(
だいしゃ
)
樹木
(
じゅもく
)
の背景常に整然として模様に
斉
(
ひと
)
しき快感を覚えしむ。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
霧島火山
(
きりしまかざん
)
はこの
二
(
ふた
)
つの
活火口
(
かつかこう
)
で
交互
(
こうご
)
に
活動
(
かつどう
)
するのが
習慣
(
しゆうかん
)
のように
見
(
み
)
えるが、
最近
(
さいきん
)
までは
御鉢
(
おはち
)
が
活動
(
かつどう
)
してゐた。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
私は自動車を途中で降り、
二
(
ふた
)
停留所を歩き、それから小路に入り、家に帰ってきた。笠原は
蒼
(
あお
)
い、浮かない顔をして室の中に横坐りに坐っていた。私の顔をみると
党生活者
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
画家は
忙
(
いそが
)
わしく
一
(
ひと
)
はけ
二
(
ふた
)
はけ払いて、ブラシを投げ捨て、
大股
(
おおまた
)
に、二三歩にて戸の処に
行
(
ゆ
)
き、呼ぶ。
家常茶飯 附・現代思想
(新字新仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
若しその中に少しでも賑やかな通りを求めるとすれば、それは
僅
(
わづか
)
に
両国
(
りやうごく
)
から
亀沢町
(
かめざわちやう
)
に至る
元町
(
もとまち
)
通りか、或は
二
(
に
)
の
橋
(
はし
)
から亀沢町に至る
二
(
ふた
)
つ
目
(
め
)
通り位なものだつたであらう。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
さア、
來
(
き
)
やれ、
夜
(
よる
)
よ、
黒
(
くろ
)
づくめの
服
(
きもの
)
を
被
(
き
)
た、
見
(
み
)
るから
眞面目
(
まじめ
)
な、
嚴格
(
いかめ
)
しい
老女
(
らうぢょ
)
どの、
速
(
はや
)
う
來
(
き
)
て
教
(
をし
)
へてたも、
清淨無垢
(
しゃうじゃうむく
)
の
操
(
みさを
)
を
二
(
ふた
)
つ
賭
(
か
)
けた
此
(
この
)
勝負
(
しょうぶ
)
に
負
(
ま
)
ける
工夫
(
くふう
)
を
教
(
をし
)
へてたも。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
二
(
ふた
)
アリがかりで色んな道具や材料を仕込んで来て、S岬のお屋敷にアンナ湯殿を作り上げて、何をなさるのかと思うと、(中略)おかしくって見ちゃいられませんでしたが
S岬西洋婦人絞殺事件
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
ここに
前
(
さき
)
の
夫
(
つま
)
の
一一九
二
(
ふた
)
つなき
宝
(
たから
)
にめで給ふ
一二〇
帯
(
おび
)
あり。これ常に
帯
(
は
)
かせ給へとてあたふるを見れば、
金銀
(
きがねしろがね
)
を飾りたる
太刀
(
たち
)
の、
一二一
あやしきまで
鍛
(
きた
)
うたる古代の物なりける。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
さて
一同
(
いちどう
)
で
裏庭
(
にわ
)
に
着
(
つ
)
いてみますと、そこでは
今
(
いま
)
、
大騒
(
おおさわ
)
ぎの
真
(
ま
)
っ
最中
(
さいちゅう
)
です。
二
(
ふた
)
つの
家族
(
かぞく
)
で、
一
(
ひと
)
つの
鰻
(
うなぎ
)
の
頭
(
あたま
)
を
奪
(
うば
)
いあっているのです。そして
結局
(
けっきょく
)
、それは
猫
(
ねこ
)
にさらわれてしまいました。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
おたがいが
別
(
わか
)
れるとき、こういいました。
道
(
みち
)
が、そこから
二
(
ふた
)
すじになっていました。
白壁のうち
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
さもない顔で居ようとするほど居られなくなって春泉を立出で、秋元へ帰ってかの写真を一番に取出し、
突然
(
いきなり
)
机へ投附けて、おのれッおのれッと
肚裡
(
はらのうち
)
で
二
(
ふた
)
つばかり云って唇を噛んだが
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
怪しい火と見たのは、その人の手に持っていた
提灯
(
ちょうちん
)
でありました。その提灯とても、
二
(
ふた
)
つ
引両
(
ひきりょう
)
の紋をつけた世間並みの弓張提灯で、後ろには「加」という字が一字記してあるだけです。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
今年元禄
二
(
ふた
)
とせにや、
奥羽
(
おうう
)
長途の
行脚
(
あんぎや
)
只かりそめに思ひ立ちて
呉天
(
ごてん
)
に白髪のうらみを重ぬといへども、耳にふれてまだ目に見ぬさかひ、もし生きて帰らば、と定めなき頼みの末をかけ
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
で、世界の魔法について語ったら、
一
(
ひと
)
月や
二
(
ふた
)
月で尽きるわけのものではない。
魔法修行者
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
おじいさんは、「おやおや。」と
思
(
おも
)
いながら、いよいよ
小
(
ちい
)
さくなっていますと、そのうちのおかしららしいのが、
真
(
ま
)
ん
中
(
なか
)
に
座
(
すわ
)
って、その
右
(
みぎ
)
と
左
(
ひだり
)
へ
外
(
ほか
)
の
鬼
(
おに
)
たちがずらりと
二
(
ふた
)
かわに並びました。
瘤とり
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
又まづしきものゝわらべらは五七人十人
余
(
よ
)
も
党
(
たう
)
をなし、
茜木綿
(
あかねもめん
)
の
頭巾
(
づきん
)
にあさぎのへりをとりたるをかむり、かの
斗棒
(
とぼう
)
を一本さし、かの
二
(
ふた
)
神を柳こりに入れて首にかけ〽さいの神くわんじん
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
春の日も午近くなれば、大分青んで来た芝生に
新楓
(
しんふう
)
の影
繁
(
しげ
)
く、遊びくたびれて
二
(
ふた
)
つ
巴
(
ともえ
)
に寝て居る小さな
母子
(
おやこ
)
の犬の
黒光
(
くろびか
)
りする
膚
(
はだ
)
の上に、
桜
(
さくら
)
の
花片
(
はなびら
)
が二つ三つほろ/\とこぼれる。風が吹く。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
ただ、創口の一個所に鈍器で撃ったような
抉
(
えぐ
)
れがある。こんなところを
見
(
み
)
ると、刃物でやったとばかし思えぬような節もある。しかし、それも、
二
(
ふた
)
つにわけて考えれば、たやすく解決される。
平賀源内捕物帳:萩寺の女
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
文化十一年十二月二十八日、抽斎は始て藩主津軽
寧親
(
やすちか
)
に謁した。寧親は五十歳、抽斎の父允成は五十一歳、抽斎自己は十歳の時である。想うに謁見の場所は
本所
(
ほんじょ
)
二
(
ふた
)
つ
目
(
め
)
の上屋敷であっただろう。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
ごろりと
轉
(
ころ
)
げて
大
(
だい
)
の
字
(
じ
)
なり、
坐團布
(
ざぶとん
)
を
引寄
(
ひきよ
)
せて
二
(
ふた
)
つに
折
(
をつ
)
て
枕
(
まくら
)
にして
又
(
また
)
も
手當次第
(
てあたりしだい
)
の
書
(
ほん
)
を
讀
(
よ
)
み
初
(
はじ
)
める。
陶淵明
(
たうえんめい
)
の
所謂
(
いはゆ
)
る「不
レ
求
二
甚解
一
」
位
(
くらゐ
)
は
未
(
ま
)
だ
可
(
よ
)
いが
時
(
とき
)
に一ページ
讀
(
よ
)
むに一
時間
(
じかん
)
もかゝる
事
(
こと
)
がある。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
なお
照彦
(
てるひこ
)
様がはなさない。土曜日は予習復習の責任がないから、
二
(
ふた
)
人で思い存分遊びたいのである。正三君においてもこれはけっして
辛
(
つら
)
いお相手でない。秋晴れの土曜日曜の早くたってしまうこと!
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
二
(
ふた
)
試合投げて勝ちたるうで振りつつおもふ
都度
(
つど
)
笑む独りたのしく
遺愛集:02 遺愛集
(新字新仮名)
/
島秋人
(著)
ちよんちよんと
二
(
ふた
)
足
三
(
み
)
足かた足で歩みしろ眼をつかひけるかな
小熊秀雄全集-01:短歌集
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
二
常用漢字
小1
部首:⼆
2画
“二”を含む語句
二人
二重
二十
二時
二度
一二
二月
二重瞼
二分
二通
二束
二十歳
羽二重
二上
二上山
二抱
二側
二列
二処
二十年
...