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養
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やしな
ふりがな文庫
“
養
(
やしな
)” の例文
寶鼎
(
はうてい
)
金虎
(
きんこ
)
を
存
(
そん
)
し、
芝田
(
しでん
)
白鴉
(
はくあ
)
を
養
(
やしな
)
ふ。
一瓢
(
いつぺう
)
に
造化
(
ざうくわ
)
を
藏
(
ざう
)
し、
三尺
(
さんじやく
)
妖邪
(
えうじや
)
を
斬
(
き
)
り、
逡巡
(
しゆんじゆん
)
の
酒
(
さけ
)
を
造
(
つく
)
ることを
解
(
かい
)
し、また
能
(
よ
)
く
頃刻
(
けいこく
)
の
花
(
はな
)
を
開
(
ひら
)
かしむ。
花間文字
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
(ロ)
水源
(
すいげん
)
の
涵養
(
かんよう
)
。
森林
(
しんりん
)
はかように
雨量
(
うりよう
)
を
調節
(
ちようせつ
)
することが
出來
(
でき
)
ると
同時
(
どうじ
)
に
一方
(
いつぽう
)
では
水源
(
すいげん
)
の
養
(
やしな
)
ひとなり、
河水
(
かすい
)
の
涸
(
か
)
れるのを
防
(
ふせ
)
ぎます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
我
(
われ
)
ゆゑ
死
(
し
)
ぬる
人
(
ひと
)
のありとも
御愁傷
(
ごしうしよう
)
さまと
脇
(
わき
)
を
向
(
む
)
くつらさ
他處目
(
よそめ
)
も
養
(
やしな
)
ひつらめ、さりとも
折
(
おり
)
ふしは
悲
(
かな
)
しき
事
(
こと
)
恐
(
おそ
)
ろしき
事
(
こと
)
胸
(
むね
)
にたゝまつて
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そして私は犧牲も悲哀も
寂滅
(
じやくめつ
)
も望んではゐない——さういふのは私の好みではない。私は
養
(
やしな
)
ひ育てたいので、枯らしたいのではない。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
(五二)
寛
(
くわん
)
なれば
則
(
すなは
)
ち
名譽
(
めいよ
)
の
人
(
ひと
)
を
寵
(
ちよう
)
し、
急
(
きふ
)
なれば
則
(
すなは
)
ち
介冑
(
かいちう
)
の
士
(
し
)
を
用
(
もち
)
ふ。
今
(
いま
)
は
養
(
やしな
)
ふ
所
(
ところ
)
は
用
(
もち
)
ふる
所
(
ところ
)
に
非
(
あら
)
ず、
用
(
もち
)
ふる
所
(
ところ
)
は
養
(
やしな
)
ふ
所
(
ところ
)
に
非
(
あら
)
ずと。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
▼ もっと見る
○
雪水
(
せつすゐ
)
江河
(
かうが
)
の
源
(
みなもと
)
を
養
(
やしな
)
ふなど、此外
詳
(
つまびらか
)
にいはゞ
猶
(
なほ
)
あるべし。是をおもへば天地の万物
捨
(
すつ
)
べきものはあるべからず、たゞ
捨
(
すつ
)
べきは
人悪
(
じんあく
)
のみ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
小
(
こ
)
ねこは、
同
(
おな
)
じ
母親
(
ははおや
)
の
腹
(
はら
)
から、いっしょに
生
(
う
)
まれた
兄弟
(
きょうだい
)
と
別
(
わか
)
れて、この
家
(
うち
)
にきて、こうして、
長
(
なが
)
く
養
(
やしな
)
われることとなったのでありました。
小ねこはなにを知ったか
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
僕はたびたび見たが、
雛
(
ひな
)
を
養
(
やしな
)
っている
雌鶏
(
めんどり
)
の
傍
(
かたわら
)
に、
犬猫
(
いぬねこ
)
がゆくと、その時の
見幕
(
けんまく
)
、全身の筋肉に
籠
(
こ
)
める力はほとんど
羽衣
(
はごろも
)
を
徹
(
てっ
)
して現れる。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「おまえさんはこの子のためにだれか金を出さない
以上
(
いじょう
)
、自分のうちに
置
(
お
)
いて
養
(
やしな
)
っていることはいやだという、それにちがいないのだろう」
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
しかし、この村はどの家も、どの家もまったく
貧
(
まず
)
しい
暮
(
くら
)
しをしているので、どこでも清造ひとりを
余計
(
よけい
)
に
養
(
やしな
)
っておけるような家はなかったのです。
清造と沼
(新字新仮名)
/
宮島資夫
(著)
あれがお米の本尊様で外の部分はあの芽を保護するために出来ているのです。人間の食物とする白い
澱粉質
(
でんぷんしつ
)
の物はあの芽を
養
(
やしな
)
うための滋養分です。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
ソログーブは
幼
(
おさな
)
い
時
(
とき
)
から
母
(
はは
)
の
奉公先
(
ほうこうさき
)
の
邸
(
やしき
)
で、
音楽
(
おんがく
)
や
演劇
(
えんげき
)
などに
親
(
した
)
しむ
機会
(
きかい
)
を
持
(
も
)
ち、
読書
(
どくしょ
)
に
対
(
たい
)
する
深
(
ふか
)
い
趣味
(
しゅみ
)
を
養
(
やしな
)
われた。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
斯樣
(
かやう
)
にすれば
自分
(
じぶん
)
の
發明心
(
はつめいしん
)
を
養成
(
やうせい
)
し、
事物
(
じぶつ
)
に
向
(
むか
)
つて
注意力
(
ちゆういりよく
)
を
熾
(
さか
)
んにするやうになりませう。
即
(
すなは
)
ち
學生
(
がくせい
)
の
自營心
(
じえいしん
)
を
養
(
やしな
)
ひ
獨立心
(
どくりつしん
)
を
養
(
やしな
)
ふ
所以
(
ゆゑん
)
でありませう。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
我封建の時代に諸藩の相互に競争して
士気
(
しき
)
を
養
(
やしな
)
うたるもこの主義に由り、封建すでに
廃
(
はい
)
して一統の大日本帝国と
為
(
な
)
り
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
そうして充分馬を
養
(
やしな
)
わなくちゃあならなかったが、家のある方へ参りますと田畑が多くって牧場が少ない、それゆえ
秣草
(
まぐさ
)
を買わなくちゃあならない。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
元禄
(
げんろく
)
庚午
(
かうご
)
の冬、しきりに
骸骨
(
がいこつ
)
を乞うて
致仕
(
ちし
)
す。はじめ兄の子を
養
(
やしな
)
うて嗣となし、つひにこれを立て以て
封
(
ほう
)
を
襲
(
つ
)
がしむ。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そこで
少女
(
をとめ
)
にふさはしい
髮飾
(
かみかざ
)
りや
衣裳
(
いしよう
)
をさせましたが、
大事
(
だいじ
)
の
子
(
こ
)
ですから、
家
(
いへ
)
の
奧
(
おく
)
にかこつて
外
(
そと
)
へは
少
(
すこ
)
しも
出
(
だ
)
さずに、いよ/\
心
(
こゝろ
)
を
入
(
い
)
れて
養
(
やしな
)
ひました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
世のいろいろの宗教はいろいろの道をたどりてこれを
世人
(
せじん
)
に
説
(
と
)
いているが、それを私はあえて
理窟
(
りくつ
)
を言わずにただ感情に
訴
(
うった
)
えて、これを草木で
養
(
やしな
)
いたい
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
定
(
さだめ
)
て、十
羅刹女
(
らせつぢよ
)
は
寄合
(
よりあひ
)
てうぶ
水
(
みづ
)
(
生湯
(
うぶゆ
)
)をなで
養
(
やしな
)
ひたまふらん。あらめでたや、あらめでたや。御悦び推量申候
尼たちへの消息:――よく生きよとの――
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「遠縁の奉公人でしたよ。十二三年前、箱根へ旦那のお供をして行つて、
崖
(
がけ
)
から落ちて大怪我をして、それからズーツと此處に置いて
養
(
やしな
)
つて貰つて居ります」
銭形平次捕物控:079 十七の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
起
(
おこ
)
さんと志ざし牛馬に
等
(
ひと
)
しき
荒稼
(
あらかせ
)
ぎして
勵
(
はげ
)
めども元より母は
多病
(
たびやう
)
にて
始終
(
しじう
)
名醫にも掛しかど終に
養生
(
やうじやう
)
叶
(
かな
)
はず
亡
(
むな
)
しく成しが其
入費
(
いりめ
)
多分有る所へ又叔母を
養
(
やしな
)
ひ妻を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
この
土地
(
とち
)
にたいへんえらい
坊
(
ぼう
)
さまがいられるということを
聞
(
き
)
いて、二人は、今まで自分たちを
養
(
やしな
)
ってくれた人形のため、その
坊
(
ぼう
)
さまにお
祈
(
いの
)
りをしていただいて
活人形
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
もうもうあんな
所
(
ところ
)
はこりこりです。あなたは人のいい、しんせつな
方
(
かた
)
らしいから、どうぞしばらくわたしをうちに
置
(
お
)
いて
養
(
やしな
)
って
下
(
くだ
)
さいませんか。きっとお
礼
(
れい
)
はしますから。
文福茶がま
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
今日
(
こんにち
)
建築
(
けんちく
)
の
根本義
(
こんぽんぎ
)
が
決定
(
けつてい
)
されなくとも
深
(
ふか
)
く
憂
(
うれ
)
ふるに
及
(
およ
)
ばない。
安
(
やす
)
んじて
汝
(
なんじ
)
の
好
(
この
)
む
所
(
ところ
)
を
食
(
く
)
へ、
然
(
しか
)
らば
汝
(
なんじ
)
は
養
(
やしな
)
はれん。
安
(
やす
)
んじて
汝
(
なんじ
)
の
好
(
この
)
む
家
(
いへ
)
に
住
(
すま
)
へ、
然
(
しか
)
らば
汝
(
なんじ
)
は
幸福
(
かうふく
)
ならん。(了)
建築の本義
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
白が甲州に
養
(
やしな
)
われて丁度一年目の夏、
旧主人
(
きゅうしゅじん
)
夫妻
(
ふさい
)
は赤沢君を訪ねた。
其
(
その
)
家
(
うち
)
に着いて挨拶して居ると庭に白の影が見えた。
喫驚
(
びっくり
)
する程大きくなり、豚の様にまる/\と太って居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「清ちゃんはえらいのねえ。新聞配達をして小さい弟や妹を
養
(
やしな
)
っているんだから……」
大空魔艦
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
〔譯〕凡そ生物は皆
養
(
やう
)
を
資
(
と
)
る。天生じて地之を
養
(
やしな
)
ふ。人は則ち地の氣の
精英
(
せいえい
)
なり。吾れ靜坐して以て氣を養ひ、
動行
(
どうかう
)
して以て體を養ひ、氣と體と相
資
(
と
)
つて以て此の生を養はんと欲す。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
「侮辱ぢやない、こりや事實だ。
尤
(
もつと
)
も女の眼から見たら男は馬鹿かも知れん。
何樣
(
どん
)
な男でも、丁度俺のやうに、弱い體でもツて一生懸命に働いて、強壯な女を
養
(
やしな
)
ツてゐるのだからな。」
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
二
妒婦
(
とふ
)
の
養
(
やしな
)
ひがたきも、
老
(
お
)
いての後其の
功
(
こう
)
を知ると。
咨
(
ああ
)
これ何人の
語
(
ことば
)
ぞや。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
假令
(
たとひ
)
幾年
(
いくねん
)
でも
清潔
(
せいけつ
)
な
住
(
すま
)
ひをした
彼
(
かれ
)
は
天性
(
てんせい
)
を
助長
(
じよちやう
)
して一
種
(
しゆ
)
の
習慣
(
しふくわん
)
を
養
(
やしな
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
三郎
(
さぶらう
)
はもう
長
(
なが
)
いこと
信州
(
しんしう
)
木曾
(
きそ
)
の
小父
(
をぢ
)
さんの
家
(
うち
)
に
養
(
やしな
)
はれて
居
(
ゐ
)
まして、
兄
(
あに
)
の
太郎
(
たらう
)
や
次郎
(
じらう
)
のところへ
時々
(
とき/″\
)
お
手紙
(
てがみ
)
なぞをよこすやうになりました。
三郎
(
さぶらう
)
はことし十三
歳
(
さい
)
、
末子
(
すゑこ
)
がもう十一
歳
(
さい
)
にもなりますよ。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
この島は、ひじょうに小さいものですから、あんまりたくさんいては、とても
養
(
やしな
)
っていけないのです。しかし、そのほかのことについては、一年じゅう、じぶんたちでしまつしなければなりません。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
己
(
おれ
)
が
養
(
やしな
)
つて置くからには、
己
(
おれ
)
の手を
曳
(
ひ
)
くぐらゐは
当然
(
あたりまい
)
だ、
何
(
なに
)
を
云
(
い
)
やアがるつて
立上
(
たちあが
)
つて
戸外
(
そと
)
へ出たが、
己
(
おれ
)
も
眼
(
め
)
が見えないから
追掛
(
おつか
)
けて出ても
仕様
(
しやう
)
はなし、あんな
奴
(
やつ
)
にまで
馬鹿
(
ばか
)
にされると腹を立つのを
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
伸一先生
(
しんいちせんせい
)
は
給料
(
きふれう
)
を
月
(
つき
)
十八
圓
(
ゑん
)
しか
受取
(
うけと
)
りません、それで
老母
(
らうぼ
)
と
妻子
(
さいし
)
、一
家
(
か
)
六
人
(
にん
)
の
家族
(
かぞく
)
を
養
(
やしな
)
ふて
居
(
ゐ
)
るのです。
家産
(
かさん
)
といふは
家屋敷
(
いへやしき
)
ばかり、これを
池上權藏
(
いけがみごんざう
)
の
資産
(
しさん
)
と
比
(
くら
)
べて
見
(
み
)
ると
百分一
(
ひやくぶんのいち
)
にも
當
(
あた
)
らないのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
生
(
おい
)
茂るべき
養
(
やしな
)
ひをいかで求め得べきよ。
珊瑚集:仏蘭西近代抒情詩選
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
早
(
はや
)
くより
養
(
やしな
)
ふものゝあればこそ
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
正
(
ただ
)
しきを年のむた
養
(
やしな
)
ひましぬ。
新頌
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
一〇 お
養
(
やしな
)
い
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
、
豫
(
かね
)
て
校庭
(
かうてい
)
に
養
(
やしな
)
はれて、
嚮導
(
きやうだう
)
に
立
(
た
)
つた
犬
(
いぬ
)
の、
恥
(
は
)
ぢて
自
(
みづか
)
ら
殺
(
ころ
)
したとも
言
(
い
)
ひ、
然
(
しか
)
らずと
言
(
い
)
ふのが——こゝに
顯
(
あらは
)
れたのでありました。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「これは、どうしたらいいだろう、
俺
(
おれ
)
の
力
(
ちから
)
で、
困
(
こま
)
ったものをみんな
養
(
やしな
)
ってゆくということはできない。またそんな
理由
(
りゆう
)
もないのだ……。」
船でついた町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
その時代は人知の最も進まぬときである。ちょっと聞いて自分の心にはなはだ
嫌
(
いや
)
に思う説でも、一応は聞くだけの度量を
養
(
やしな
)
うことを
力
(
つと
)
めたい。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
リーズはモルヴァンのかの女のうちへ行って
養
(
やしな
)
われることになった。アルキシーはセヴェンヌ山のヴァルスで
鉱夫
(
こうふ
)
を
勤
(
つと
)
めているおじの所へ行く。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「たゞの
人
(
ひと
)
でないとはいひながら、
今日
(
けふ
)
まで
養
(
やしな
)
ひ
育
(
そだ
)
てたわしを
親
(
おや
)
と
思
(
おも
)
つて、わしのいふことをきいて
貰
(
もら
)
ひたい」
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
差上申べしと云ば伯母お早も
默然
(
もくねん
)
として居たりしが此上にも傳吉殿に
養
(
やしな
)
はれ申も氣の毒なり梅方へ參り度と申ければ其儀なら私しが
貯
(
ため
)
たる金子百五十兩の中を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「真田源次郎どのとおおせあると、
上田
(
うえだ
)
の
城主
(
じょうしゅ
)
真田昌幸
(
さなだまさゆき
)
どののご一
子
(
し
)
、秀吉公の手もとで
養
(
やしな
)
われているとうわさにききましたが、その源次郎どのでござるか」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
主人
俄
(
にはか
)
に籠を作らせ心を
尽
(
つく
)
して
養
(
やしな
)
ひ、やゝ長じて
鳴音
(
なくこゑ
)
も
烏
(
からす
)
に
異
(
こと
)
ならず、我が
近隣
(
きんりん
)
なれば朝夕これを
観
(
み
)
たり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
ところが、ターコール
僧正
(
そうじょう
)
さまのことをききまして、わたくしどもを長いあいだ
養
(
やしな
)
ってくれましたこの人形のために、一
度
(
ど
)
お
祈
(
いの
)
りをしていただきたいと考えました。
活人形
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
それで、
今
(
いま
)
では
特
(
とく
)
に
山岳地方
(
さんがくちほう
)
の
森林
(
しんりん
)
は、
一
(
いち
)
ばんにはこの
意味
(
いみ
)
の
水源
(
すいげん
)
を
養
(
やしな
)
ふのに
利用
(
りよう
)
され、
建築土木用
(
けんちくどぼくよう
)
の
木材
(
もくざい
)
や、
薪炭材料等
(
しんたんざいりようなど
)
をとるのは
第二
(
だいに
)
とされるようになりました。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
銀町
(
しろがねちやう
)
の店には、
養
(
やしな
)
ひ娘のお
縫
(
ぬひ
)
といふ十九になる女と、手代ともなく引取られて居る
甥
(
をひ
)
の世之次郎とが、年寄の世話をやいて居りますが、何方も財産目當ての孝行らしくて
銭形平次捕物控:020 朱塗りの筐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
私は
草木
(
くさき
)
に愛を持つことによって人間愛を
養
(
やしな
)
うことができる、と確信して疑わぬのである。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
養
常用漢字
小4
部首:⾷
15画
“養”を含む語句
養母
養父
養育
培養
養子
養生
孝養
供養
養蚕
滋養
養女
出養生
養家
御供養
修養
養由基
教養
休養
供養物
涵養
...