“やしな”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヤシナ
語句割合
69.6%
10.1%
5.1%
3.8%
八品2.5%
2.5%
2.5%
1.3%
栽培1.3%
1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
(ロ)水源すいげん涵養かんよう。 森林しんりんはかように雨量うりよう調節ちようせつすることが出來できると同時どうじ一方いつぽうでは水源すいげんやしなひとなり、河水かすいれるのをふせぎます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
柏軒は後狩谷氏しゆんめとつた。又一せふ佐藤氏春をやしなつてゐた。しかし疎桐の生れたのは狩谷氏の未だ来りせざる前である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
用ひるゆゑ人々にも立られ至つて侠氣をとこぎ有者あるものなり此八五郎が女房は去年病死して跡には女子一人有けれ共最早三歳にもなりければちゝも入らずすこしづつ食事をあたへてやしなひけるゆゑ近所の者後妻を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しかし、やしなう者なき羊のようなこの群衆の姿! 知恵の指導と平和の慰藉とを欠き、ただ雑然混然として何か光を、力を、求めている。彼らは求むべき物をすら知らずして、求めているのだ。
日矛ひほこはこちらへわたって来るときに、りっぱな玉や鏡なぞの宝物ほうもつ八品やしな持って来ました。その宝物は、伊豆志いずし大神おおかみという名まえの神さまにしてまつられることになりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
入氣は即ち「いき」で仙人の餐芝さんし服氣ふくきといひ、道家の導氣養性といひ、亢倉子かうさうしの氣を嚥み神をやしなひ、思を宰し慮を損し、逍遙輕擧すといへるのも、抱朴子はうぼくしにいへる郗儉が空冢中くうちやうちうに墮ちて
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
宅旁の寺の一尼抱き帰り自らこれをやしなう、一日尼出で、その母付き自ら抱く、角出で鱗ち、母大いに驚きこれを地に墜す、尼心大いに動く、いそぎ還りこれを見て曰く、わが児を驚かし
中村正直まさなお訳の西国立志篇を読んだか読まぬかはまだ聞いた事がないが、いずれにしても杉山茂丸事、其日庵主きじつあんしゅの智情意をやしなった精彩が、右に述べたような漢学と通りと、馬琴、為永、経国美談
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
聞けばどうやら道人様は、とりわけよく効く薬草を栽培やしなっているということだが、お前はお住居を知ってる筈だ、分与わけて貰うか盗んで来て、薬草採りに売るがいいや。すぐ大金になるじゃあないか。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
次いで登城して諸家しょけの留守居に会う。従者は自らやしなっている若党草履取ぞうりとりの外に、主家しゅうけから附けられるのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)