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ふりがな文庫
“
既
(
すで
)” の例文
(七)
舜禹
(
しゆんう
)
の
間
(
あひだ
)
(八)
岳牧
(
がくぼく
)
咸
(
みな
)
薦
(
すす
)
む。
乃
(
すなは
)
ち
之
(
これ
)
を
(九)
位
(
くらゐ
)
に
試
(
こころ
)
み、
職
(
しよく
)
を
典
(
つかさど
)
らしむること
數
(
すう
)
十
年
(
ねん
)
、
(一〇)
功用
(
こうよう
)
既
(
すで
)
に
興
(
おこ
)
り、
然
(
しか
)
る
後
(
のち
)
政
(
まつりごと
)
を
授
(
さづ
)
く。
国訳史記列伝:01 伯夷列伝第一
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
八
日
(
か
)
(
曇後晴
(
くもりのちはれ
)
)
余
(
よ
)
は
午前
(
ごぜん
)
十
時頃
(
じごろ
)
に
瓢箪山
(
ひようたんやま
)
へ
到着
(
たうちやく
)
して
見
(
み
)
ると、
發掘
(
はつくつ
)
は
既
(
すで
)
に
進行
(
しんかう
)
して
赤鉢卷隊
(
あかはちまきたい
)
は
活動
(
くわつどう
)
して
居
(
ゐ
)
るが、一
向
(
かう
)
に
變
(
かは
)
つた
事
(
こと
)
は
無
(
な
)
い。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
既
(
すで
)
に
斯
(
か
)
くの如しとせば、予等独自の眼光を以て万象を観んとする芸術の士の、梅花に好意を感ぜざるは
必
(
かならず
)
しも怪しむを要せざるべし。
続野人生計事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「尽日春を尋ねて春を得ず。
茫鞋
(
ぼうあい
)
踏み
遍
(
あまね
)
し
隴頭
(
ろうとう
)
の雲。還り来って
却
(
かえ
)
って梅花の下を過ぐれば、春は枝頭に在って
既
(
すで
)
に十分」(宋戴益)
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
矢場には
既
(
すで
)
に弓道師範
日置
(
へき
)
流に掛けては、相当名のある佐々木源兵衛が詰めかけていたが、殿のお
出
(
い
)
でと立ちいでて
恭
(
うやうや
)
しく式礼した。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
拂曉
(
ふつげう
)
に
目醒
(
めさ
)
めて、
海岸
(
かいがん
)
へ
飛出
(
とびだ
)
して
見
(
み
)
ると、
櫻木海軍大佐
(
さくらぎかいぐんたいさ
)
、
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
武村兵曹等
(
たけむらへいそうら
)
は
既
(
すで
)
に
浪打際
(
なみうちぎわ
)
を
逍遙
(
せうえふ
)
しながら、いづれも
喜色滿面
(
きしよくまんめん
)
だ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
床
(
ゆか
)
より引下し
拳
(
こぶし
)
を上て
既
(
すで
)
に
打
(
うた
)
んとなす此時
近邊
(
きんぺん
)
の者先刻よりの
聲高
(
こゑだか
)
を聞付何ことやらんと來りしが
此體
(
このてい
)
を見て
周章
(
あわて
)
て
捕押
(
とりおさ
)
へ種々靱負を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
恐
(
おそ
)
る
可
(
べ
)
き
哉
(
かな
)
、
己
(
おのれ
)
より
三歳
(
みつ
)
弱
(
わか
)
い
山田
(
やまだ
)
が
既
(
すで
)
に
竪琴草子
(
たてごとざうし
)
なる
一篇
(
いつぺん
)
を
綴
(
つゞ
)
つて、
疾
(
とう
)
から
価
(
あたへ
)
を
待
(
ま
)
つ者であつたのは
奈何
(
どう
)
です、
然
(
さう
)
云
(
い
)
ふ物を書いたから
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
奉公にやられると云う事は、つまり実業の
見習
(
みなら
)
いをする事だから、其の時
既
(
すで
)
に己の前途は、実業の一方面に限られてしまったのだ。
小僧の夢
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
けれども、
三千代
(
みちよ
)
が又
訪
(
たづ
)
ねて
来
(
く
)
ると云ふ目前の予期が、
既
(
すで
)
に気分の平調を
冒
(
おか
)
してゐるので、思索も読書も殆んど手に
着
(
つ
)
かなかつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
今ならばこんな馬鹿げた事は
勿論
(
もちろん
)
なかろうが、
既
(
すで
)
にその時にも
亜米利加
(
アメリカ
)
人などは日本政府で払わなければ
宜
(
い
)
いがと
云
(
いっ
)
て居たことがある。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
兵營
(
へいえい
)
から
既
(
すで
)
に十
里
(
り
)
に
近
(
ちか
)
い
行程
(
かうてい
)
と、
息詰
(
いきづま
)
るやうに
蒸
(
む
)
し
蒸
(
む
)
しする
夜
(
よる
)
の
空氣
(
くうき
)
と、
眠
(
ねむ
)
たさと
空腹
(
くうふく
)
とに
壓
(
お
)
されて、
兵士達
(
へいしたち
)
は
疲
(
つか
)
れきつてゐた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
これを自由落下といいますが、それに対する法則はニュートンよりも前に、イタリヤのガリレイという学者が
既
(
すで
)
に発見しました。
ニュートン
(新字新仮名)
/
石原純
(著)
昔兵威を
振
(
ふる
)
ひて天下を取る者は、皆史書に見るところ也。将門天の与ふるところ
既
(
すで
)
に武芸に在り、等輩を思惟するに誰か将門に
比
(
およ
)
ばんや。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
日本詩壇に於ける象徴詩の伝来、日なほ浅く、作未だ多からざるに当て、
既
(
すで
)
に早く評壇の一隅に
囁々
(
しようしよう
)
の語を
為
(
な
)
す者ありと聞く。
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
既
(
すで
)
に衣服とするに足る織り物有り、土偶又織り物の痕を有す、余は
少
(
すくな
)
くともコロボツクルの衣服の或る物は織り物を以て
作
(
つく
)
りたりと
確信
(
かくしん
)
す。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
既
(
すで
)
に
古人
(
こじん
)
も
言
(
い
)
つた——
物之最小而可憎者
(
もののもつともせうにしてにくむべきは
)
、
蠅與鼠
(
はへとねずみ
)
である。
蠅以癡。鼠以黠。
(
はへはちをもつてしねずみはきつをもつてす
)
其害物則鼠過於蠅
(
そのものをがいするはすなはちねずみはへにすぐ
)
。
其擾人則蠅過於鼠
(
そのひとをみだすはすなはちはへねずみにすぐ
)
……しかも
驅蠅難於驅鼠
(
はへをかるはねずみをかるよりもかたし
)
。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
湯原
(
ゆがはら
)
の
温泉
(
をんせん
)
は
僕
(
ぼく
)
になじみの
深
(
ふか
)
い
處
(
ところ
)
であるから、たとひお
絹
(
きぬ
)
が
居
(
ゐ
)
ないでも
僕
(
ぼく
)
に
取
(
と
)
つて
興味
(
きようみ
)
のない
譯
(
わけ
)
はない、
然
(
しか
)
し
既
(
すで
)
にお
絹
(
きぬ
)
を
知
(
し
)
つた
後
(
のち
)
の
僕
(
ぼく
)
には
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
読者は
既
(
すで
)
に
已
(
すで
)
にそれが何物であるかを悟り、筆者の悠長な書き振りをもどかしく思っていられることであろう。如何にも御想像の通りです。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
家財道具
(
かざいだうぐ
)
が
門
(
もん
)
の
外
(
そと
)
に
運
(
はこ
)
ばれた
時
(
とき
)
火勢
(
くわせい
)
は
既
(
すで
)
に
凡
(
すべ
)
ての
物
(
もの
)
の
近
(
ちか
)
づくことを
許容
(
ゆる
)
さなかつた。
家
(
いへ
)
を
圍
(
かこ
)
んで
東
(
ひがし
)
にも
杉
(
すぎ
)
の
喬木
(
けうぼく
)
が
立
(
た
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
既
(
すで
)
に同一感情と生活意識の上に立って生きて居るとしますれば一つのものを
喰
(
た
)
べ、同じ所を
視
(
み
)
、なるべく同じ所に居たいのはあたりまえです。
家庭愛増進術:――型でなしに
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
これはとばかりに、若者は
真蒼
(
まっさお
)
になって
主家
(
しゅか
)
へ
駈込
(
かけこ
)
んで来たが、この時
既
(
すで
)
に娘は、哀れにも息を
引取
(
ひきと
)
っていたとの事である。
テレパシー
(新字新仮名)
/
水野葉舟
(著)
……それから
既
(
すで
)
に生水をお飲みになった方は、急いで医師の診察をうけられるか、それともすぐ
梅酢
(
うめず
)
をちょこに二、三杯ずつ飲んで下さい……
空襲警報
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
だがその時、彼はその妻や子供のことを考えた。
既
(
すで
)
に老いの近づいたヘルンは、自分の死後における妻子の地位を考えた。
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
鉤
(
かぎ
)
なりに
曲
(
まが
)
った
縁先
(
えんさき
)
では、
師匠
(
ししょう
)
の
春信
(
はるのぶ
)
とおせんとが、
既
(
すで
)
に
挨拶
(
あいさつ
)
を
済
(
す
)
ませて、
池
(
いけ
)
の
鯉
(
こい
)
に
眼
(
め
)
をやりながら、
何事
(
なにごと
)
かを、
声
(
こえ
)
をひそめて
話
(
はな
)
し
合
(
あ
)
っていた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
諸君、祭司長は、
只今
(
ただいま
)
既
(
すで
)
に、無言を
以
(
もっ
)
て百千万言を
披瀝
(
ひれき
)
した。
是
(
こ
)
れ、げにも尊き祭始の宣言である。
然
(
しか
)
しながら、
未
(
いま
)
だ祭司長の云わざる処もある。
ビジテリアン大祭
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
一松斎その人が、
既
(
すで
)
に、その極意を、何人から得たわけではなかった。彼にも、そこまで剣を練るには、いうにいわれぬ、
悲苦艱難
(
ひくかんなん
)
があったのだ。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
然
(
しか
)
もこの不幸や遂に現世の不幸たるに留まる。不幸は不幸なりと
雖
(
いへ
)
ども、
既
(
すで
)
に現世を超越せる者に取りては
畢竟
(
ひつきやう
)
何の
痛痒
(
つうやう
)
をも感ずる者にあらざる也。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
かくて我らは
既
(
すで
)
にヨブ記という高山の絶頂を極めたわけである。ヨブは既に苦痛の果を受けて人生の秘義を悟り、その目的は達せられたわけである。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
既
(
すで
)
に三
人
(
にん
)
の
競技者
(
プレーヤー
)
が、その
順番
(
じゆんばん
)
を
過
(
あやま
)
つた
爲
(
ため
)
に、
女王樣
(
ぢよわうさま
)
から
死刑
(
しけい
)
の
宣告
(
せんこく
)
を
下
(
くだ
)
されたと
云
(
い
)
ふことを
聞
(
き
)
きました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
既
(
すで
)
に五軒も十軒も成功をした例があり、大膳坊が掘り出した金を
私
(
わたくし
)
したといふ話も聽かないのですから、正面から反對する理由は一つもなかつたのです。
銭形平次捕物控:306 地中の富
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
ですから、
稱
(
とな
)
へ
言
(
ごと
)
全體
(
ぜんたい
)
が、
元
(
もと
)
は
命令
(
めいれい
)
の
意味
(
いみ
)
を
持
(
も
)
つてゐました。その
長
(
なが
)
い
命令
(
めいれい
)
の
言葉
(
ことば
)
のうちに、それを
押
(
お
)
しつめたものが
出來
(
でき
)
て
來
(
き
)
たことは、
既
(
すで
)
に
申
(
まを
)
しました。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
お前の旅券及び乗船券等は
既
(
すで
)
に用意してある。俺は一足先にリバプールへ赴く。出帆は明日午後三時半である。
日蔭の街
(新字新仮名)
/
松本泰
(著)
遠く
連
(
つらな
)
れる
高輪白金
(
たかなわしろかね
)
の高台には樹々の
梢
(
こずえ
)
既
(
すで
)
にヤヽ黄を帯びて朝日に匂ひ、近く打ち続く
後圃
(
こうほ
)
の松林には
未
(
ま
)
だ虫の声々残りて
宛
(
さ
)
ながら夜の宿とも
謂
(
い
)
ひつべし
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
恐
(
おそ
)
らくは
大抵
(
たいてい
)
の
場合
(
ばあひ
)
に
於
(
おい
)
てさうなのであらう。
噴火後
(
ふんかご
)
の
實測
(
じつそく
)
によつて
一般
(
いつぱん
)
に
土地
(
とち
)
が
次第
(
しだい
)
に
下
(
さが
)
つて
行
(
ゆ
)
くことは
既
(
すで
)
に
多
(
おほ
)
くの
場合
(
ばあひ
)
に
證據立
(
しようこだ
)
てられたところである。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
「時にはなりぬ」だけで
詠歎
(
えいたん
)
のこもることは
既
(
すで
)
にいった。佐保の宅というのは、
郎女
(
いらつめ
)
の父大伴
安麿
(
やすまろ
)
の宅である。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
一同の
囚人
(
めしゅうど
)
が徒党を組んで
既
(
すで
)
に屋敷へ押懸けようと云うところを、此の文治が止めたが、つい
過
(
あや
)
まってお前の夫を殺してしまったのは誠に気の毒の事であった
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
いけない——何か切迫した危険を感じて、彼が身をもって割って入ろうとした時、
既
(
すで
)
に隣人は自分の頭の上にのせられた兵隊式の帽子を大地に叩きつけていた。
遺産
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
晋
(
しん
)
の
魏楡
(
きゆ
)
の地で石がものを言ったという。民の
怨嗟
(
えんさ
)
の声が石を仮りて発したのであろうと、ある賢者が解した。
既
(
すで
)
に
衰微
(
すいび
)
した周室は更に二つに分れて争っている。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
既
(
すで
)
に一
燼
(
じん
)
の薪となるべきを、幸に
字
(
じ
)
を
識
(
しる
)
者に
遇
(
あひ
)
ひて
死灰
(
しくわい
)
をのがれ、
韻客
(
ゐんかく
)
の
為
(
ため
)
に
題詠
(
だいえい
)
の
美言
(
びげん
)
をうけたるのみならず、
竟
(
つひ
)
には
椎谷侯
(
しひやこう
)
の
愛
(
あい
)
を
奉
(
ほう
)
じて身を
宝庫
(
ほうこ
)
に安んじ
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
廿一
(
にじゅういち
)
日朝まだきに起き出でて見るに有明の月東の空に残りて雨はなごりなく晴れたり。心地よき事いわん方なし。七時上野停車塲に行けば長塚
既
(
すで
)
にありて吾を待つ。
滝見の旅
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
残
(
のこ
)
る所の二十七名は之より
進
(
すす
)
むのみにして
帰
(
かへ
)
るを得ざるもの、
実
(
じつ
)
に
血
(
ち
)
を
啜
(
すす
)
りて
决死
(
けつし
)
の
誓
(
ちかひ
)
をなししと云ふて
可
(
か
)
なり、
既
(
すで
)
にして日
漸
(
やうや
)
く
高
(
たか
)
く露亦
漸
(
やうや
)
く
消
(
き
)
へ、
渇
(
かつ
)
益渇を
加
(
くわ
)
へ
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
ですから
當時
(
とうじ
)
において
既
(
すで
)
に
協同一致
(
きようどういつち
)
して
爲事
(
しごと
)
をする
一
(
ひと
)
つの
團體
(
だんたい
)
、
社會
(
しやかい
)
といふものが
出來
(
でき
)
てをり、またそれを
支配
(
しはい
)
して
行
(
ゆ
)
く
頭
(
かしら
)
、すなはち
酋長
(
しゆうちよう
)
のようなものがなくては
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
五万の群集は
熱狂
(
ねっきょう
)
的な
声援
(
せいえん
)
を送ったが、時
既
(
すで
)
に
遅
(
おそ
)
く、一艇身半を
隔
(
へだ
)
てて伊太利は決勝線に
逃
(
に
)
げ
込
(
こ
)
んだ。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
(
広重
(
ひろしげ
)
北斎
(
ほくさい
)
の事は余
既
(
すで
)
に「浮世絵の山水画と江戸名所」と題せし論文に言ひたればここに論ぜず。)
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
善
既
(
すで
)
に戮力を待つて成立すべしとせば、善事は其の行爲者に於て既に惡念を預想するものに非ずや。換言すれば、彼は多少の意味に於て惡人たる也、不道徳の人たる也。
美的生活を論ず
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
我國
(
わがくに
)
の
國債
(
こくさい
)
の
状態
(
じやうたい
)
を
見
(
み
)
ると、
今日
(
こんにち
)
既
(
すで
)
に五十九
億圓
(
おくゑん
)
に
達
(
たつ
)
して
居
(
を
)
り
從來
(
じうらい
)
の
大勢
(
たいせい
)
を
以
(
もつ
)
て
計
(
はか
)
れば
年々
(
ねん/\
)
巨額
(
きよがく
)
の
國債
(
こくさい
)
が
殖
(
ふ
)
えるのであつて百
億圓
(
おくゑん
)
に
達
(
たつ
)
するも
餘
(
あま
)
り
遠
(
とほ
)
からざることである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
その時から
既
(
すで
)
に経過してしまった数年の間、
若
(
も
)
しそれがそのままに
打棄
(
うっちゃ
)
られてあったならば、恐らくはこんな
具合
(
ぐあい
)
にもなっているであろうに……という私の感じの方が
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
或學校
(
あるがくかう
)
で
學生間
(
がくせいかん
)
に
教頭排斥
(
けうとうはいせき
)
が
起
(
おこ
)
つて、
既
(
すで
)
にストライキをやらうとしたのだが、ストライキでは
犧牲
(
ぎせい
)
を
出
(
だ
)
す
恐
(
おそ
)
れがあると
云
(
い
)
ふので、ハガキ
運動
(
うんどう
)
といふ
事
(
こと
)
を
誰
(
だれ
)
かゞ
思
(
おも
)
ひついて
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
諸君も
既
(
すで
)
に御承知の事と思うが、私の見た所では塔の高さは約三尺
彼
(
か
)
の
大和薬師寺
(
やまとやくしじ
)
の東塔を模したと云われ、三重であるが
所謂
(
いわゆる
)
裳階を有するので、
一寸
(
ちょっと
)
見ると六階に見える。
真珠塔の秘密
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
既
常用漢字
中学
部首:⽆
10画
“既”を含む語句
既往
既望
既成
既知
既寿永昌
既倒
皆既日蝕
爾既徳行無取
既記
衆生既信伏質直意柔軟
皆既蝕
既西堂
既製洋服
既製
衆生既信伏
既立兮王業成
回瀾既倒
既發見
既決
既早
...